愛しきものたち

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伊賀市沖 一石六体地蔵

2014年05月03日 | 石仏:三重

伊賀市郊外、沖の墓地に安置された奇妙な形の一石六体地蔵石仏。

沖は伊賀市中心部より南へ約7km、木津川右岸を走る国道422号線沿い、並行する近鉄伊賀線「依那古」駅東側の田園地帯に点在する長閑な里山地域。

そんな集落の東、山裾の不動寺から更に登った斜面に大きな墓地が有り、その入口脇に一見苔むした自然石にしか見えない一石六体地蔵が置かれて居る。

石仏は上下すぼみの高さ約1mばかりの紡錘形自然花崗岩の三面旨く利用し、それぞれに各二体づつ、都合六体の地蔵をを刻み、一石六体地蔵としている。

<中央、西面>

西面を中央にして、左右に各二体づつの地蔵を配し、正面としているが、いずれの面も乾いた白っぽいコケの侵食が激しく像容も覚束ないほど・・・。

<左側、北面>

覚束無い像容ながら像高40~50cm、ローカル色豊かな稚拙な彫りだが・・・どことなく庶民の顔つきで親しみやすい。

ますます酷い南面の二体・・・・まあしかしこんな六体地蔵を見るのは初めてでした。

尚、下の不動寺には天文3年(1534)銘の大きい地蔵菩薩石仏がある。

撮影2012.5.4