愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

滋賀県多賀町 桃原(もばら)集落

2010年12月23日 | 街道街並集落 景観 

先日紹介した霊仙向之倉廃村と峰続きに有る山上集落、その昔はお互いに尾根道で続きの隣村であったのだろうが?今では谷底を走る県道17号線から全く別の谷間を車で登ることと成る。

GOOのマップを目一杯拡大しても桃原集落への進入道路は出てこない、もはやそれは見捨てられまるで存在しないかの様な・・・・。

国土地理院の地図には進入道も集落の家並みもちゃんと消えずに載せられているのでちょっとは胸をなでおろす。

県道17号線栗栖の集落を越して暫く行くと右手に伸びる枝線が桃原への進入路、芹川にかかる小さな橋を渡って山肌をグネグネ10分弱も駆け登ると桃原(もばら)集落の入り口。

入り口辺りには立派な公民館?、その脇は大きな広場になっていてバスの転回場だったのかも・・・・。

此処もやっぱり全くの静寂さだけが包みこむような佇まい・・・。

集落内の道路を進めていくと右手高台の民家から温もりの有る煙が・・・・・。

この集落で唯一見かけた生活臭のする民家だったが・・・・・・。

沈黙の中に佇む民家はどれも門戸を硬く閉ざしていて物音一つ聞こえてこない。

手入れは良く行き届いていてまだまだ廃家と言うまでにはいかないが・・・

それでも人が住まない建物と言うのは何処と無く空虚・・・

こちらの建物群などは今にも元気な洟垂れ小僧が飛び出して来うな佇まい。

しかし、此処も冬季の雪が多いのか道路わきには目印のポール。

それがやがて崩れ去る景観だとしてもやっぱり美しいものは・・・・

美しく・・・・・そしてやがて哀しい。

この辺りの寒村では良く目にする萱葺き屋根を覆う紅いトタン屋根、夏には賑やかな子供の声が聞けるのだろうか??

それにしても立派な屋敷。

此処はまだまだ廃村とは云いがたいが集落としての機能の大部分はもう蘇らないのかも??

此処の昔を知る人から、この地には以前スキー場が在ったという情報を頂きました。

その頃この地を訪れた人たちはどんな集落を見たのだろうか??

時の流れはこの山村を情け容赦なく飲み込んで行くようだ。

撮影2010.11.27

http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=351432&l=1361907・・・・・・これは国土地理院の地図



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2 コメント

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記憶を蘇らせる素晴らしい写真を有り難う (北川 武)
2011-09-09 11:34:51
昭和14年、15年の2月に桃原スキー場でスキーを楽しみました。当時は多賀駅前からバスが出ていて賑わっていましたね。戦争末期昭和20年の冬にも行きましたがバスも無く多賀駅からトボトボ歩いて疲れたのを思い出します。
戦争末期だったのですが多賀駅前で未だうどん屋が営業していて夕方粗末なうどんに舌鼓を打ったのが昨日のことの様に思い出されます。
その後どうなったか行く機会も無くズット気になっていたのですが写真を見せて貰って渡った
橋などの記憶が鮮明になりました。深謝。



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嬉しいコメント有難うございます。 (ぺん)
2011-09-09 12:03:02
北川 武様、嬉しいコメント有難うございます。
昭和14年、15年と云うと戦前ですね、僕はまだ種にも成っていませんでした。
スキー場の話は聞きましたが今では全くその痕跡すらありません。
しかしこの集落はまだ廃村になったわけではなく建物も手入れが良く行き届いています。

山深い集落はどんどん廃村化が進んでいます。
今回の豪雨では紀伊半島の山深い集落の廃村化が加速しそうです。
有難うございました。
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