奈良県南西部、新興住宅地として発展著しい香芝市に残る古い集落「穴虫」の町並み。
グーグルマップで何度か確かめ、茅葺き民家が何軒か残っていると訪ねてみたが既に全てに覆いが懸けられ茅葺き屋根は皆無。
しかしその町並みは一瞬時代錯誤に陥りそうな佇まい・・・古き豊かな集落の面影をそのままに残し伝えていた。
この地は、二上山の北を越え、河内から大和に入る古代の主要道の穴虫越えに沿う集落。
集落内は狭い道路が入混み、大きい屋敷が道路の両側に建ち並んでいる。
何とも豊かに見える集落・・・・これは特産として、研磨用の金剛砂用いた研磨布紙や砥石製造業が穴虫を中心として行われていたことに依るものらしい。
そのせいか農村集落にも係わらず、細い道路に沿って商家の形態をした建物が多く残り、一種独特な街並み景観を醸し出している。
何とも豊かな農村風景も共有しているが、街並みのあちこちに歯抜けの様に更地が存在しているのはちょっと気がかり・・・・。
撮影2013.6.16