山口市内の南端部、瀬戸内周防灘に面した山口港近くの朝日山真照院に有る磨崖の地蔵菩薩立像です。
朝日山真照院は、この周辺「秋穂地区」にあった千光院・真善坊・遍照寺の三ケ寺が明治2年(1899)に合併して出来た寺で、各寺の一文字を とって真照院と名付けられたと云われ、明るく拓けた感じの寺です。
県道脇から一気に車で境内まで到達、本堂は斜面を登った一段高い台地上に明るい鉄筋コンクリートで建って居る。
本堂正面に向かって左斜面に突き出した大岩の正面を整え、大きな蓮台に載った合掌地蔵菩薩を中肉彫りで刻み出して居る。
像高約70cm、「明和二年乙酉」と「七月廿一日願主浄心」の銘が刻まれ、江戸中期の1764年の造立。
蓮台や衣文も形式的で決して魅力あるものとは言えないが、ここ山口では珍しく良く整った磨崖仏です。
また本堂前から見下ろす周防灘は、海を見慣れない僕の目には新鮮でした。
撮影2012.11.29