愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

大分県宇佐市院内町 鳥居橋

2013年04月16日 | 石塔:石造物

もう、相当時間は経つのですが・・・、国東へ石仏行脚の序でに寄り道した旧院内町の石橋の紹介。

宇佐市院内町は、大分県北部、周防灘に面した宇佐平野より九州の屋根「九重山系」に通じる中間点にあり、深い峡谷の多い地形に人々が暮し、 川が急流のため木橋では良く流されるため数多くの石橋が造られたようです。

九州に多いこのアーチ型の石橋は、ここ院内に集中して多く市町村単位ではその数全国一を誇ります。

そんな中、石橋の貴婦人と言われる「鳥居橋」は院内町を南から北に流れる恵良川の最下流に架設されたその名の通り美しい石橋です。

この鳥居橋は宇佐市街方面から国道387号線で駅館川を遡ること約15分足らず、宇佐別府道路院内IC入口の少し手前、駅館川に合流する恵良川の渓谷に掛かっている。

大正5年7月完工、橋長55.15m、橋高約14m、5連のアーチは古代ローマのそれを思い起こすほどに優雅で美しい。

昭和26年10月の「ルース台風」で水かさ12mを越え、町内の多くの家や下流の第2駅館川架橋までも流失したが、それでも鳥居橋は今まで残った。

付近の里山景観と相まって、まさしく「石橋の貴婦人」の何恥じない。

現在上流には新橋が掛けられ殆ど観光用と化しているがまだまだ健在。

撮影2010.5.2