五條市西福寺境内に立つ灯篭型六面石幢です。
西福寺は奈良県最西端の町五條市、そのまた最西端、和歌山県橋本市との県境から僅か100m程五条市側入った山裾にひっそりと建つ。
周りは長閑な里山集落、田園地帯だが、最近京奈和道(五條道路)が集落を北端をかすめる様に通過している。
人気のない本堂右手脇に一列石造物が並んで居る。
緑泥片岩製の高さ178cm、宝珠は欠損、別物が載せられて居る。
火袋に応る龕部は六角柱をなし、その一面づつに地蔵立像を中肉彫りで刻み出す。
像高約30cm、それぞれに円頭光をいただき、彫りは其れ程略式化が進んで居ない。
幢身には大きく刻銘が有り、室町中期の「永正八年(1511)辛未、二月廿四日」造立。
しかし風化はかなり進んで居ます。
傍側の地蔵石仏は、風化激しく顔容も崩れて居ますが、室町末期 元亀四年(1573)の刻銘が確認されて居る。
因に像高140cm・・・涎掛けが余りに傷んでいて剥がせません。
斜面一画に寄せ集められた、一石五輪塔や小石仏群
撮影2011.7.30