愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

京都府宇治田原町 荒木の勧請縄

2013年04月06日 | 勧請縄:山の神:野神:人形道祖神

ずっと前から気になっていた宇治田原町荒木の勧請縄・・・・・これでは見つからないはず、民家脇の石垣に植えられた小さな榊の根元に踞るように巻き付いていた。

ここが昔から荒木集落の入口だったのだろうか??

宇治田原荒木地区は町役場も在り町の中心地、今はバイパスの裏道と成ってしまった旧307号線が町中を東西に貫き、その中ほど山手側に軒を連ねる。

往時このちの山裾には山瀧寺と言う古刹跡が有り、現在も荒木公民館脇に建つ山瀧寺大御堂には鎌倉期の十一面観音が伝えられて居る。

旧307号線から山瀧寺大御堂への道を車で走ると見逃してしまいそう・・・・

最初の辻の左手奥側、これが勧請木かと?あっけに取られる程小さい榊の株元に藁縄らしきものや榊の小枝らしきものが見える。

荒木地区では「堂衆座」と呼ばれる座衆が、毎年持ち回りの当屋宅で作成、神官の祓いでここまで引きずり巻きつける。

勧請縄は長さ4m、太さ30cmのしめ縄を大蛇に見立て、此処では足と呼ぶ榊の小枝の小勧請を16本取り付けている。

大蛇の頭に見立てた勧請縄の根元を東に向け巻きつけるそうです・・・・・、それは太陽信仰の名残からでしょうか??

宇治田原ではこの他、禅定寺岩山糠塚の各集落でも行われる。

因に今では、こんな小さな榊の根元に巻きつけられて居ますが、その昔は、もっと大きな木があって、道の両側から掛け渡されていたのでしょうか??

撮影2013.2.11