愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

長浜市 田川町の茅葺き民家

2015年07月04日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

先日紹介の高畑の隣り村「田川」で見付けた茅葺き民家・・・・こちらも堂々とした大屋根を持つ上級農家風家屋敷。

小谷山からせり出した尾根筋最先端山裾に軒を連ねる準農村集落・・・集落の回り三方を早苗の田圃に囲まれて居る。

そんな集落の最奥に、大きい屋敷を持つこの茅葺き民家が建っている。

この立派な屋敷には滅多に見掛けない茅葺き門まで建っていて、家格を一段と上げている。

主屋は湖北型の入母屋造り、大屋根には湖北型茅葺き民家の特徴である「庇の有る明り取り窓」?がアクセントになって居る。

裏側には大きな自家菜園が有り、一見500坪以上も有る様な屋敷だった。

片田舎とは云え、かなりの上級農家なのだろう・・・・

撮影2015.6.27


長浜市 高畑町の茅葺き民家

2015年07月03日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

豪壮な湖北型大屋根を持つ茅葺き民家。

旧浅井町の中心部に近い高畑は、あの浅井長政「小谷城」のお膝元・・・ちょうど東側山裾部にあたる。

主屋は広い敷地のずっと奥入りに有り、道路から長い通路と脇に自家菜園、・・・・納屋などが建つ広い敷地を越えて行く。

大屋根はいかにも桁行が長く、豪農を感じさせる大きさ・・・入母屋造りの妻には湖北独特の前垂れ飾りが付けら威容を誇る。

しかし哀しいかな、裏側が見えると、屋根半分ぐらいにシートが懸けられていた。

撮影2015.6.27


長浜市 野瀬町茅葺き民家

2015年07月02日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

 

旧浅井町野瀬に残されていた茅葺き民家。

旧浅井町野瀬は言わずと知れた浅井長政の領有地、その小谷城の小谷山と伊吹山塊山裾を流れる草野川左岸に軒を連ねる歴史深い集落。

そんな集落の中心部、古名刹跡として知られる大吉寺への登山道入口近くに残されていた茅葺き民家

 

隣り合わせで2棟の茅葺き民家が残されていたが、そのうち山手に近い一軒は朽ち果て見る影もなく壊れて居た

残された一軒は三方色瓦庇を突き出し、裏側は葺き下ろし入母屋造りの平入一般農家風。

表玄関先は小奇麗に片付けられ、家人の暮らしぶりが窺われるが、そろそろ葺替え時も近づいて居るが、どうなる事やら・・・

撮影2015.6.27


米原市 吉槻の茅葺き民家

2015年07月01日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

米原市、吉槻集落に残っていた茅葺き民家。

吉槻は伊吹山の西側山裾に、点々と連なる東草野と呼ばれる山村のひとつ・・・・いわゆる奥伊吹で最も入口に近い集落。

もう7~8年も前、この地にある桂の巨木を訪ね来たことが有って、その折には、その桂の巨木傍にも茅葺き民家が残って居たのだが・・・今回訪ねてみると、見るも哀れに朽ち果て倒壊していた。

さて、今回の茅葺き民家は奥息吹の集落を掠めて通る県道40号線沿い、この集落ではたった一軒のお店屋さん・・・多分日用品から食用品まで扱う何でも屋さんだろう・・・

建物は県道に妻側を向けた入母屋妻入り茅葺き屋根。

外観から受ける印象では昭和期になってからの建物では無いだろうか??

屋根はつい最近吹き替えたばかりのようで端正な美しさを見せて居た。

撮影2015.6.27


米原市 醒ヶ井の茅葺き民家 小林養鱒場

2015年06月30日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

国道21号線を米原方面から東進、醒井付近でたまたま国道脇になんの前触れもなく茅葺民家が見えた。

醒ヶ井は、清らかな地蔵川の流れに梅花藻が揺れ、そこかしこに懐かしい景観が残されている中山道の宿場町。

その清冽な清水を利用しての養鱒が盛んな処で、この茅葺き民家も家前の生簀で鱒の養殖をしていた。

家の前には「活き鱒」運ぶトラックが停まっている。

ちょうど国道脇ギリギリに生簀が設けられ、覗いてみると鱒がウジャウジャ群れ泳いでいたが、車の騒音など無関係なのかしらん・・??

茅葺き屋根は通常農家風の妻入入母屋造りで、取り立てて言う程変わったところもない。

屋根の手入れは行われてる様に見えるが・・・ここでもアライグマがいたずらするのか屋根の要所要所にはブルーの網戸用網が懸けられている。

今や茅葺き屋根の1番の敵はカラスではなく、もっと手ごわいアライグマと成ってしまった

撮影2015.6.27


彦根市 中山道鳥居本の茅葺き民家

2015年06月29日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

旧中山道鳥居本宿、古い町並に残る唯一の茅葺き民家です。

中山道鳥居本宿は国道8号線で佐和山トンネルを通過、国道の右、山手側に並行して走る旧街道の町並・・・・

その殆ど北端に近い急カーブ正面に「赤玉神教丸」でその名を馳せる有川家の見事な建物があり、その対面、少し向こうに茅葺き屋根の民家が見える。

茅葺き民家は街道筋に妻側を向けて建つ、妻入り入母屋造りの茅葺き民家。

この鳥居本では唯一残された茅葺き民家なのだが、寄る年波には勝てぬと言わんばかりに相当疲れ果てている。

誰か住んでいるのか?はたまた空家なのかは定かでないが、殆ど手入れが出来て無いようで、傷みも激しい・・・

玄関には駒形の板に棒屋跡と書かれていたが??

因みに調べてみると・・・農具等、いわゆる鍬や鎌の棒柄を作ったり、その修理を生業にしていた家らしい。

しかし、この茅葺き屋根も、もう永くはなさそう。

撮影2015.6.27


長浜市 上八木町の葦葺き民家

2015年06月25日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

湖北からの帰り道たまたま見付けた茅葺き民家。

県道44号線を南下中集落外れの田圃のの中にちょっとイレギュラーな茅葺き民家・・・・

県道から見えたのは裏側で近づくのも裏側からの方が行きやすかった。

入母屋葦葺きの大きな屋根を一部切り取り、棧瓦葺きの二階屋に改造したのだろうか??

隣には白壁土蔵も在って大きな屋敷。

前庭屋敷内には別棟の住まいが建てられ世代間住み分けをされてる様でした。

正面右妻には湖北のスタイルが残されて居た。

撮影2015.5.27


長浜市湖北町 延勝寺の茅葺き民家

2015年06月24日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

見たところ、かなり傷みが酷く、もう抜け殻の様に見えた茅葺き民家。

湖北町延勝寺は賤ヶ岳より湖畔沿いに伸び出した尾根筋が終わる辺り、湖畔穀倉地帯に軒を連ねる農村集落。

集落の湖岸には湖北水鳥公園なる施設も有る様です。

集落内の在所道は狭くその上、民家が密集していて見渡しが悪く、撮影ポイントは見つかりません。

隣家の庭越しに見える大屋根はすでに棟瓦が崩落寸前・・・

1ッ箇所だけ見付けた撮影ポイントからは、まだまだ大丈夫そうにも見える入母屋の茅葺き民家。

もう次の機会は無さそうな気がした・・・・

撮影2015.5.27


旧高月町 熊野の葦葺き民家

2015年06月16日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

湖北、高月町熊野に見付けた堂々たる葦葺き民家。

高月町熊野は前面に湖北の水田を、先日と同じく低い山を背にする湖岸よりの小さな集落

近江の民家らしくところどころにベンガラの柱が見える佇まい・・・。

この家は地域の名家なのだろう・・・・赤いポストと郵便マークの看板が門に下げられて居る。

大屋根は最近葺き替えが終わったばかりか??実に凛として清々しい。

妻裏側で落ち棟になっているが平入の湖北型入母屋造り・・・・この家はまだまだ大丈夫そうでした。

撮影2015.5.27


旧木之本町赤尾 西徳寺本堂の茅葺き屋根

2015年06月15日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

旧木之本町最南端にあたる赤尾集落に有る「西徳寺本堂」の大きな茅葺き屋根

賤ヶ岳から琵琶湖沿いに張り出した尾根筋の東山裾にある赤尾の集落。

湖岸からは500mほどしか離れてないのに全く湖畔らしくもなく、背に緑いっぱいの山を抱いてる。

桁行九間、梁間六間の大きな茅葺き本堂・・・本堂は妻側を正面に向けた入母屋造りの妻入り。

記録に拠ると正徳三年(1713)の建築、昭和61年に国の重要文化財に指定されて居る。

小さな集落の檀那寺では茅葺き屋根も殆ど見かけなくなって来ました。

撮影2015.5.27


旧木之本町 古橋の葦葺き民家

2015年06月13日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県
 
湖北、木之本町の山里で見付けた葦葺き民家。
 
木之本地蔵のある木之本中心街より国道303号線を岐阜方面へ、途中右折して紅葉で有名を馳せる「鶏足寺」のある古橋方面へ・・・・
 
 
集落の中心あたりで旧県道281号線方向に向かえば、集落の途切れる辺りでこの葦葺き屋根に出逢う。
 
 
屋根はそれなりに痩せ、ここでもアライグマに巣喰われたのか??妻にはブルーの網が懸けられ、対応に苦慮している様です。
 
 
中二階の急傾斜な入母屋湖北型屋根は、山城や大和で見る茅葺き屋根とは一線を隔し、随分おもむきを異にして僕には新鮮でさえ有る。
 
ここはもう随分湖岸とは離れて居るがやっぱり葦葺き屋根なのだろう・・・
 
撮影2015.6.5

旧木之本町 黒田の葦葺き民家-2

2015年06月09日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

昨日と同じ黒田の集落にもう一つ残って居た葦葺き民家。

この地は大河ドラマの主人公、黒田官兵衛に繋がる黒田家始祖の出自、御廟所もあることで一躍脚光を浴びたという。

そんな城館蹟だとされる集会所に直ぐ近く、この葦葺き民家が建っている。

湖北型入母屋、妻入りで正面を道路に向け、広い前庭を持ち向かって庭の右脇は白壁土蔵を配して居る。

上級農家風佇まいだが現在は勤め人なのだろうか?玄関口や納屋蔵の周りにもそれらしき気配は感じられず、玄関周りも小奇麗に整頓されている。

下屋の瓦も葦葺き屋根も、葺き替えて間も無いのだろう?・まだまだ端正な姿を保って居る。

撮影2015.5.26


旧木之本町 黒田の葦葺き民家

2015年06月08日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

 

田植えが終わったばかりの田圃を前に建つ懐かしい景観の葦葺き民家。

 昨日紹介の大音集落より一つ東の隣り村、黒田の入母屋湖北型葦葺き民家・・・早苗の戦ぐ田圃に影を落としてなかなかの風情。

田圃と屋敷の間に小川が流れ、屋敷から小川へ降りる石段が設けられ、しばらく以前には洗濯や炊事の片付け等に利用されたのだろう・・・・

屋敷には別棟が建つものの、懐かしい農村そのものの佇まいをよく残す民家です。

 

ちょっと屋敷を覗いてみると平入の玄関口は昔の侭だろうが外壁は手が加えられている。

しかし屋根は随分痩せこけて居るので次の機会はどうなって居るのか少し心配。

撮影2015.5.26


旧木之本町 糸取り資料保存館(葦葺き屋根)

2015年06月07日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

旧木之本町大音(おおと)に残され糸取り資料保存館と名付けられた葦葺き屋根の民家。

ここは琵琶湖最北端から、あの古戦場で名の知れた「賤ヶ岳」を隔て、その東山裾に軒を連ねる古い集落。 

集落の東外れ、旅館「想古亭」の駐車場に対面する道路脇に建つ。

棧瓦の下屋に入母屋造りの葦葺き屋根を載せ、棟仕舞いはこの地独特の大きい瓦を載せ妻には湖北の特有の妻飾りを付けている

入口はちょうど旅館への進入路に面しており知らないと旅館の付属施設かと間違いそう・・・それでも平日は客も無いのか保存館は閉館。

ここには生糸の糸取り用具が保存展示されてる様だが・・・元々一般民家を転用したのだろう??通常農家風葦葺き屋根の民家です。

撮影2015.5.27


旧西浅井町 月出の葦葺き民家

2015年06月06日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

奥琵琶湖、右岸(西岸)再奥の月出集落で見付けた葦葺き民家。

旧西浅井町月出集落は琵琶湖最北端、塩津浜より湖岸沿道を南進すること約3km、湖岸に僅か30軒ばかりが軒を連ねる鄙びた集落。

家並の前は静かな湖水が1面に広がり、里山人間には夢の世界・・・たぶんつい最近までは半漁半農の集落だったのだろう、小さな船溜りもある。

そんな集落の中程、ひな壇状に建ち並ぶ中段にまだ葺き替えて間も無く、凛とした入り母屋造りの葦葺き屋根が有る。

外観や玄関先を見る限り、これは古くからこの土地に住まう人の家では無いと言う感じ・・・田舎人の佇まいとは異質なものを感じ取れる。

裏側に廻ると小さいながら良く纏まった葦葺き大屋根・・・・湖北独特の「煙り出し館」が表裏両屋根に付いていてアクセントになって居る。

どういう理由でこの葦葺き屋根がこうして存在するのかは知らないけど・・・・湖北の鄙びた集落には良く似合う。

撮影2015.5.27