HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

乞うCD化

2011-07-30 11:57:18 | DAY BY DAY

会社が指定する試験まであと数日と迫っているのに、全く勉強する気が起きない。
いい歳して、学生時代から全く代わり映えのしない姿勢は、間違っても子供の手本にはならない
だろうから、私に子供がいないのは必然なのだろう。だいたい、朝の11時にビールを飲んでいるなんて
姿は教育上、良いわけがない。

ビールで思い出したが、ロシアは今年になってビールをアルコール飲料と認定したようである。
それまでは「清涼飲料水」扱いだったというのだから、さすがは普段ウォッカを飲んでいる国は違う。(笑)
で、ウォッカから連想してのウイスキーなのだが、外国の映画ではショット・グラスにウイスキーをいれて
水も氷も無しに、そのまま飲むシーンがやたらと出て来る。最近は映画での喫煙シーンが激減したらしいが
確かに喫煙シーンやウイスキーを飲むシーンを見ると、煙草は勿論のこと酒が飲みたくなる。
もっとも私はウイスキーを飲む時は氷を必要とするが。

私が焼酎を飲まないのは、もしかすると飲まず嫌いだからかもしれない。
というか・・・。何かで割らなければ美味く飲めないようなものは飲まない、というのが本当のところ。
日本酒は体質に合わないので飲まないのだが、稀にとんでもなく飲み口のいいヤツに出会い
柄にもなく飲んでしまうと、次の日は台無しである。(笑)

枕に字数を割き過ぎた。(笑)そして、今年も既に半分以上が過ぎた。最近は大物の箱モノばかりに目がいくのだが、
まだまだ一度もCD化されていないアルバムは数多い。リイシューも一段落、なんて物言いは大きな誤りである。
そこで、とりあえず何らかの形で音は聴いているが、未CD化のアルバムでCD化を希望する物を幾つか
掲載してみよう。「なんで今更、『乞うCD化』なの?」なんて言わないでくださいね。
乞うHQCDとか、乞うSACDなんて書くよりいいかな、というだけの話なので。

     

暇でも無いが、酔っ払いついでに02年7月号のレコ・コレ「サイケデリック特集」でジャケット写真が掲載されている
盤の中で何枚所持しているかを数えたら、201枚だった。一度はCD化されたアルバムが多い中、何故かCD化
されていないのが、掲載写真左のデヴィッド・ストートンが68年に発表した「TRANSFORMER」。レーベルが
エレクトラなので、ライノあたりから出ることを強く希望する1枚。わずか6曲の収録なのだが、長尺の曲で
聴けるメロディー・ラインの起伏とアレンジの妙が素敵な盤だ。

右はタッカー・ツィマーマンが69年に発表したデビュー・アルバム「TEN SONGS BY TUCKER ZIMMERMAN」。
72年の2枚目が割と有名なのだが、そちらより幾分ポップでしかも1STはレーベルがリーガル・ゾノフォンなので
再発の可能性があるのでは、という希望を含めて取り上げた。アップ・テンポの曲は少々歌唱が粗く、それが
トニー・ヴィスコンティのアレンジとマッチしていかがわしいロックになるのだが、コアなファンは内証的な
アコースティック弾き語りを好むのも事実で、今作はその両面を楽しむことができる。B面の出来が秀逸。

     

一度はCD化の話があったのに流れてしまって以来、CD化の話を聞かないのがボビー・ウィットロックの
「BOBBY WHITROCK」(掲載写真)と「RAW VELVET」。一体話はどうなったのだろう。レイラの箱であれだけ
盛り上がったのだから、ここは一つ気合の入ったボビー・ウィットロック・ボックスでも編んでいただければ、と
思うのだが。そのボビーのアルバムにも参加した、ボビー・キーズのアルバムも未だCD化されていない。
インスト物であるが、聴き応え十分。掲載写真の2枚はどちらも72年の盤で、両者ともにE.C.、カール・レイドル、
ジム・ゴードンといったドミノスのメンバーとジョージ・ハリスンが参加していてこの当時の彼らの勢いと創造性の高さを
感じることができる。他にもジム・プライスやクラウス・ヴーアマンといったところも両方の盤に参加していて、
ほとんど兄弟のようなアルバムだと私は思っている。

続く・・・?。

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QUADROPHENIA REVISITED

2011-07-28 20:40:57 | ROCK

安値で売っているブートレグを見つけると、つい買ってしまう。掲載写真のザ・フーのブートレグも
そんな1枚。CDR2枚とDVDR1枚で1700円くらいなら、いいだろうという感じで。(笑)

CDRには2010年3月30日のロイヤル・アルバート・ホールでの演奏が、まずまずのオーディエンス録音で
収録されている。この日は「四重人格」を全曲演奏したことで、ファンには広く知られた日である。
なんだかザ・フーは、「トミー」と「四重人格」を一定の年数を置いて交互にフューチャーするショーを
やっているようにも思えるが、得意な出し物が複数あるということは良いことだ。(笑)

外(社会)を見つめた「トミー」と内(個)を覗いた「四重人格」。社会を巻き込んだ分だけ「トミー」の方が
大きく世の中を動かしたのは明白だが、どちらが優れているとかでなく両方揃ってこそのザ・フーである。

「皆と一緒」で「皆で楽しく」だけではやってられない。
「わかってたまるか。」「俺は俺」という、個人と世間との葛藤を抱え、例え見つけたのが妥協の接点だとしても
それを乗り越えないで、何がロックなんだという思いが、「四重人格」を聴く度に込み上げてくる。
このブートレグを聴いていると「四重人格」を初めて聴いた18歳の「ある一日」が鮮明に記憶に蘇る。
あの日も雨だったなあ。

このブートレグに添付されたDVDRには2010年のスーパー・ボウルでの映像が収録されている。
実際に日本でリアル・タイムで見た映像は、音と画がシンクロしていないシロモノだった。後日発売された
スーパーボウルの試合のDVDのボーナスで収録されたライブ映像も、音と画がシンクロしていないという
書き込みをどこかで見たことがあり、どうしたものかと思っていたのだが、このDVDRで見ることができる
映像はしっかり音と画が同期していて、一安心であった。

  11月には遂に「四重人格」のスーパーDXエディション
が発売される。なかなか大袈裟な装丁で場所塞ぎではあるが、万全の態勢で臨まなければならない。
正直なところ、私の好きなファッションはどちらかというとモッズではなくロッカーズ寄りである。
パーカーにもベスパ(もしくはランブレッタ)にも、何の興味もなかった。

それでも「四重人格」は私には思い入れの深いアルバムだ。
ロックが本来担った役割である個のフラストレーションの発散。それは、単純に気の済むまで己の好きな事をして
解消するか、ほんの少しの理解を得て拡散するか、時の流れと共に緩やかに消化するか・・・・。
そんな幾つかの方法を上手に組み合わせて大人になればよいと、教わったのがこのアルバムなのだから。

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走れ暑いなら

2011-07-26 21:57:38 | DAY BY DAY

ここのところ涼しい日が続いたのけれど、また暑さが戻ってきた。暑さには本当に弱くて
会社で残業をしないのは、私が優秀だからでは無く体力がないからである。
定時になると、カラー・タイマーが点滅するのだ。とりあえず上司には
「時間内で仕事を片付け、費用対効果を考えて考動する中堅社員」と認識してもらえるよう、
立ち回っておこう。(笑)

それで、休みの日はビールを飲んで横になっている。
「暑さを理由にダラけるのは駄目よ。たまには運動でもしたら。」
「じゃあ走ってみるか。」そう言って唐突に俺は走ってみることにした。

掲載写真はエドゥ・ロボが73年に発表した「MISSA BREVE」。束の間のミサというタイトルからも
伺えるように、全体(特にレコードでいうとB面)にどことなく宗教感漂うアルバム。この盤に明るいイメージは
無いが決して暗くは無い。単純なボッサではなく異様なコーラスや各楽曲のアレンジは、どことなく
サイケデリックであり、そこがロック者の琴線に触れる。最終曲は『LIBERA-NOS(我らに自由を)』という
タイトルがついているが、何故一際主張の際立つタイトル曲に、スキャットでなく意味のある言葉が
のらなかったのかに想いを巡らすも良し、立ち戻って『PORTO DO SOL(太陽の港)』の音に埋没し
キラキラと乱反射する海面を見つめるも良し。

駄目だ。もう疲れた。まだ15分も走っていないし、しかもそれほどスピードを出しているわけでもないのに。

  やっぱり俺は俺でいいよ。
 あっちで走っている人がいるが、俺はこうやって煙草を燻らせていよう。

こちらはオズマール・ミリートの「NEM PALETO , NEM GRAVATA」でやはり73年のアルバム。
ミリートのオリジナルは1曲しかないが、ピアニストでアレンジャーである彼の魅力が炸裂する1枚。
タイトル曲であるカエターノの曲や2曲あるジョルジュ・ベンの曲で聴けるエレピの躍動感が
ひたすら気持ちいい。職場ではスーパー・クール・ビズに対してはボスの権限で認めても認めなくても
よいというお達しがきたが、流石にアロハやサンダルで仕事をしてもいいとは誰も思わなかった。
ノー・スーツ、ノー・ネクタイで十分である。

さあ、帰ってビールでも飲むとするか。

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ブルーズは絆

2011-07-25 20:09:40 | ROCK

エリック・クラプトンとスティーヴ・ウィンウッドが11月に来日する。近年では07年のクロスロード・
ギター・フェスティバルや08年のMSGでのコンサートの映像が商品化されているのだが、
それ以前で「何かで両者の共演を見たのだが、何だったのだろう?。」と考えること数日。
やっと思い出したのが掲載写真の映画であった。

前作から18年が経ち、その時点で故人となっていたジョン・ベルーシ、キャブ・キャロウェイらを
除いて、ほとんどのキャストが今回も出演したのがブルース・ブラザーズのファンとしては嬉しい限り
だったし、更に終盤での対バン・シーンでの豪華な出演者も話題になった。

ブルース・ブラザーズの対バン相手がルイジアナ・ゲーター・ボーイズで、そのメンバーにクラプトンと
ウインウッドがいたのであった。B.B.キングをメインに据えたこの架空のバンド、本当に豪華な面子なのだが
撮影されたのが98年。あれから13年経った今、改めて見ると更に故人が多くなっていることに
愕然とした。

ジェームズ・ブラウン、ボ・ディドリー、クラレンス・クレモンズ、ビリー・プレストン、ウィルスン・ピケット、
ココ・テイラー。時の刻みというものは残酷である。人の命が永遠でないのは勿論だが、この先、
先人が残した音楽や映画というものは永遠に聴き継がれ語り継がれていくのだろうか、なんて
つまらないことに不安を覚えるのは、あまりに画一化したエンターティメントの現状を憂うから、なんてのは
冗談で、単に老い先不安な私自身の身の振り方を案じる延長に他ならない。(笑)

         

ブルース・ブラザーズを最初に見たのはテレビの深夜放送。ジョー・ウォルシュが出ているというので、どこで
出て来るかをずっと探していたら、演奏シーンではなく囚人の役だったというのが最後の最後にわかって大笑い
したのだが、その深夜放送で見たバージョンでは、こともあろうかジョン・リー・フッカーのシーンが完全に
カットされていた。実はジョン・リーが出ているのを知らなくて(笑)何の違和感も無くテレビを見終えたのだが
後にVHSを買って愕然としたわけである。あんな格好良いシーンをよくも平気でカットできたものだと。

掲載写真はDVD。VHSは最早、手元に無いが私は都合3回、この映画の商品を買ったことになる。
右のほうは2枚組で裏話が満載の特典ディスクが添付されている。
映画の中で、食堂で注文した品で誰が来たかわかるというシーンがある。こんな些細なことも格好良いと思い、
毎日、二色割子蕎麦と鳥の唐揚げを食べていた間ぬけな23歳の夏を思い出してしまった。(笑)

ブルーズは絆。これは彼らのデビュー・アルバムの邦題である。
実に素敵な邦題だ。


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東京の一夜

2011-07-24 11:55:18 | ROCK

       

日本が世界に誇るライブ盤というと、チープ・トリックの「AT BUDOKAN」、ディープ・パープルの「LIVE IN
JAPAN」、サンタナの「LOTUS」、はたまたマイルス・デイヴィスの「AGHARTA」「PANGAEA」といったところが
思い浮かぶが、忘れてはならないのが掲載写真の2枚。

2000年11月20日、渋谷オン・エア・ウエストにおけるパイレーツとウィルコ・ジョンスンのライブを収録し、
バンドごとに単体で出されたのが件の盤。同じようなトーンで統一されたジャケット・デザインが素晴らしい。
これらのライブ盤は日本主導で制作されたのだと思うが、先に挙げた4者ほど大物でない(失礼)ので
日本以外の、少なくとも欧米での流通がどれほどであったかと思うと、少々心許ない結論しか出ないだろう。
何とも勿体ないのだけど。両者の競演という事で持ち時間の制約があったろうが、その分どちらも
セット・リストは豪華で申し分ない。

まずは、パイレーツ。ジョニー・キッド亡き後、76年に再集結した際の「オリジナル・メンバー」での来日というのが
最大の売りであり、演奏の勢いというのは、年齢やメンバーの健康状態を考慮する必要の全くないもので
3人でここまで厚みのあるロックが演れるのか、という驚きを改めて感じる。
『BRAND NEW CADILLAC』『BABY PLEASE DON'T GO』がCDやレコードになるのは初めてとのことだが
見事にミック・グリーン流の音で、これらのロック・クラシックが再現される。
『PETER GUNN』で始まり、最後の最後に、個人的に大好きな『ALL IN IT TOGETHER』で終わる
ステージ構成も最高である。

パイレーツの演奏と比べると、ウィルコ・ジョンスン・バンドは同じトリオであるが、どちらかというと音の隙間が
多い。勿論、これが彼ら流。こちらもセット・リストがよくて、パイレーツより現役感があるだけに当時の新作
「GOING BACK HOME」からの曲を立て続けに演奏し、間にソリッド・センダーズ時代の曲を挟み、最後は
フィールグッドのお馴染みの曲で締める。

    さて、のんびり続くカバー・ソングス100選。
ウィルコ・ジョンスンが演奏するジェームス・ブラウン・カバー『THINK』を選出。まるで四角の車輪でガタガタと
進むようなリズムが実にウィルコらしくて格好良いカバーである。このアルバム「PULL THE COVER」には
ダグ・ザームの『MENDOCINO』のカバーも収録されていて、面白い。

冒頭に戻って、何か忘れてないかって?。いやいや、どうせ熱心なファンも初心者も、大して聴いてないんだから。
あっ、私はあのアレンジ好きですよ。といいながら、私もそれほど聴きこんでいません。(笑)

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OIL CITY CONFIDENTIAL

2011-07-23 11:41:11 | ROCK

ジュリアン・テンプルは、最早その筋では重鎮と言ってもいいほどの地位を確立している。
ただ、個人的に私はそれほど好きではない。映画だとカット割りが多く、それがスピード感を
出していると捉える事も出来るが、その編集の仕方が細かすぎて気になる場面が多々ある。
今回の映画「OIL CITY CONFIDENTIAL」も、如何にもジュリアン・テンプルという感じが
編集の端々から感じられる。

但し。今回は最初の着眼点が素晴らしい。
大体、ドクター・フィールグッドの映画を創るという、その意気だけでO.K.じゃないか。

生前のリー・ブリロー、ウィルコ、スパーコ、フィガーの4人のインタビューを軸に、そのエピソードを
わかりやすく説明する「再現フィルム」、数少ないライブ映像を挟んで構成される映画は、メンバーの生い立ち、
バンド結成からウィルコが脱退するまでがメインであるが、勿論リー・ブリローの死にも
焦点はあてられる。ウィルコ脱退のいきさつや、リーとウィルコの確執といった事は
ファンなら知っていることがほとんどだが、当事者達の口でそれらが語られると真実の重みが
一際増す。

演奏シーンのほとんどは75年のサウスエンド・カサールでの映像「GOING BACK HOME」と
テレビ番組O.G.W.T.からのもの。断片的な収録なので、過去にDVD化された「GOING BACK
HOME」はともかく、ボーナス映像でO.G.W.T.は曲が完奏する形で収録してくれたらよかったのにと
思うが、これは映画とは関係ない話なので仕方ないか。

私は勝手に「ウィルコは気難しい人」というイメージを持っていたのだが、映画でのウィルコは饒舌だ。
昔の恋愛から今の趣味に至るまで、とにかくよく話す。これは監督のジュリアンを信用しての所作で
あろうが、日本版のボーナス・ディスクでのインタビューでもよく喋るので、本来はこういう資質の
人なのかもしれない。ステージでのエキセントリックな動きからは想像もできないのだが。(笑)
あっ、でも相方がウィルコに話しかけたら気軽にサインしてくれたので、やっぱりいい人なのだろう。(笑)

動くドクター・フィールグッドを見たことがなければ、まずは「GOING BACK」を、そして今回の
映画「OIL CITY CONFIDENTIAL」と見れば、彼らの素晴らしさがより理解できるだろう。

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WRETCHES & JABBERERS

2011-07-22 21:37:27 | ROCK

掲載写真は昨年アメリカで公開された「WRETCHES & JABBERERS」のサウンド・トラック。
映画の内容は、二人の自閉症の男たちが日本を含む、世界各地を旅するドキュメンタリーとの
ことだが、日本公開されていないこともあって詳しい内容はよくわからない。
そんな映画のサントラに惹かれたのは、参加した数々のミュージシャンの名前故にである。

全ての曲を単独、あるいは共作でつくったJ.RALPHという人のことも何も知らない。
知らないことばかりで恐縮なのだが、このアルバムで歌った人の名前を下に列記してみる。
その名前を見てスルーする人はそれで構わないし、興味を持った人はどうしても聴いてみたいと
思うだろう。

ノラ・ジョーンズ、アントニー、ベン・ハーパー、カーリー・サイモン、スティーヴン・スティルス、
ボブ・ウィア、ボニー・ブラムレット、ニック・ジョーンズ、マーティン・カーシー、ジュディ・コリンズ、
ヴァシティ・ヴァニアン、デヴェンドラ・バンハート・・・・。
昔からの英国フォーク好きには堪らない名前がちらほらあるでしょう。(笑)

ミュージシャンとしての活動もそれなりの成果を残している俳優のヴィンセント・ギャロ、スカーレット・ヨハンセンも
参加。実はこの二人がボーカルをとる曲の出来が素晴らしい。俳優の余技とは言い難い歌唱は、
先に列挙した大物ミュージシャン達の録音と比べてもひけをとらない。

映画の内容に則したためであろう、全体に落ち着いたテンポの曲が並ぶ。空調の効いていない真夏の
部屋で聴くには不向きな感じだが、初秋を思わせる今日のような涼しい夜にはぴったりのアルバム。
ハイボールでなく、ロックで酒を飲みながら聴くと、穏やかに夜は更けて行く。

私はこのアルバムを、喧噪の夏が過ぎた頃、またきっと手に取るだろう。

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追悼 原田芳雄

2011-07-20 05:01:27 | DAY BY DAY

数年前であるが、私が最近の歌手や俳優にあまり惹かれないのは何故かということを
考えたことがある。私が歳をとってしまったために、自分より年下の歌手や俳優を「格好良い」と
素直に言えなくなったからか?。年下を「格好良い」というのは格好悪いからか?。

確かにそれもあろう。

しかし、最終的な結論は少々違う。
今も昔も、私は俳優にもバンド・マンにも、もちろんスポーツ選手にも「非日常」を求めている。
一般人が退屈な日常では実現できないことを、実現する人達に憧れるのは不思議ではない。
それが、いつしか「等身大」の「身近」な人達を支持するような流れになっているのが
理解できないのかもしれない。

90年代以降、マス・セールスを記録した若い女性歌手の多くが実はそれほど美人でも可愛くもなく、
一般人がちょっと真似すれば近づけたような気にさせる顔立ちの人ばかりなのも、それと同じような
感じなのだろう。

多くの映画を見たわけではないが、若かりし頃の原田芳雄には憧れた。
何とか、あの台詞まわしのイントネーションを、日常の会話として、私の口癖にできないかと
真剣に考えたことすらある。

掲載写真は73年の映画「赤い鳥逃げた?」のサウンド・トラック。この中で原田芳雄が歌う
『愛情砂漠』が実に渋くて好きだ。『ら行』の巻き舌が目立つのだが、全体の出来はなかなかのもので
多くの俳優に歌われた例のブルース(敢えてブルーズとは、書かない)より私は好きだ。
『タモリ倶楽部』で、その鉄道マニアぶりを見るのも好きだった。

享年71歳。安らかに・・・。

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カバー・ソング・日本のロック/ポップス編

2011-07-19 18:55:07 | 日本のロック・ポップス

昨日は朝から早起きして女子サッカーを見て上機嫌。機嫌が良い上に暑くてすっかり酔っ払っちゃったもの
だから、カバー・ソング番外編というわけで、勢いで日本のロック・ポップスのカバー集を編んでみた。
私がCDとかのコンピレーションを考えたり編んでいる時は、「酒を飲みながらやる」というのが、
唯一のルール。素面じゃ、恥ずかしくて出来ないもので、幸い相方も仕事で家には私一人だったし。
さあ、声出していくぞ。(笑)

当然のことだが、基本的にカバーされる元歌を好きであること、カバーするミュージシャンを嫌いで
ないことが選曲の条件である。それ故に選択肢が狭まってくるため、苦し紛れの選曲もあるが
みんな暑さのせいなのだ。ヘヘヘイ。

それでは、カバー・ソング・日本のロック/ポップス編

DISC1 (66S-10-01) 79分11秒

         

01 恋はもうたくさん(ダイマナイツ) / ダウン・タウン・ブギ・ウギ・バンド
02 コミック雑誌なんかいらない(頭脳警察) / 内田裕也
03 夢うつつ(村八分) / 花田裕之
04 人間狩り(ピーター) / 近田春夫&ハルヲフォン
05 ビュンビュン(外道) / ギター・ウルフ
06 夜汽車のブルース(遠藤賢司) / 友部正人
07 空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ(四人囃子) / 21STセンチュリー・スターズ
08 ダイナマイトが150屯(小林旭) / 甲斐バンド
09 石狩挽歌(北原ミレイ) / 憂歌団
10 本牧綺談(柳ジョージ&レイニーウッド) / 萩原健一
11 DO THE BOOGIE(ザ・ルースターズ) / ジー・ミッシェル・ガン・エレファント
12 びんぼう’94(大瀧詠一) / ウルフルズ
13 Pom Pom 蒸気(細野晴臣) / シーナ&ザ・ロケッツ
14 国旗はためく下に(泉谷しげる) / イエロー
15 オートマチック・パイロット (ウォッカ・コリンズ)/ 金子マリ
16 たどりついたらいつも雨降り(よしだたくろう) / モップス
17 塀までひとっとび(サディスティック・ミカ・バンド) / 野宮真貴
18 ニューエイジ(佐野元春) / ザ・グルーヴァーズ
19 上を向いて歩こう(坂本九) / RCサクセション
20 東京ブギウギ(笠置シヅ子) / ユニコーン

DISC2 (66S-10-02) 78分8秒

       

01 マシマロ(奥田民生) / 木村カエラ
02 接吻(オリジナル・ラヴ) / 中島美嘉
03 テーブルにひとびんのワイン(ピチカート・ファイヴ) / 南佳孝
04 HAI SAI OJI-SAN(喜納昌吉&チャンプルーズ) / FRENCH/FRITH/KAISER/THOMPSON
05 女性上位万歳(ヨーコ・オノ) / 小泉今日子
06 スローなブギにしてくれ(南佳孝) / 中森明菜
07 時の過ぎゆくままに(沢田研二) / 山崎ハコ
08 こぬか雨(伊藤銀次) / EPO
09 さらば恋人(堺正章) / 山崎まさよし
10 ロンドン急行(井上陽水)/ かまやつひろし
11 りんご追分(美空ひばり) / 明田川荘之・三上寛・石塚俊明
12 かくれんぼ~はいからはくち(はっぴいえんど) / すかんち
13 花・太陽・雨(PYG) / BORIS(JAPAN VERSION)
14 千鳥橋渋滞(チューリップ) / 甲斐よしひろ
15 時にまかせて(金延幸子) / ハリー&マック
16 しらけちまうぜ(小坂忠) / 桑名正博

ローリーと甲斐よしひろに、二度登場願うのが私の守備範囲の狭さを如実に表わすが、甘んじて享受しよう。
それでも、DISC2の12曲目の全てひらがな表記を見ると、「おおっ!」と思うのである。(笑)

当ブログでの今までの単体ミュージシャンの洋楽カバー集は、ビートルズのカバー集を除いて外国のミュージシャンの
中に日本のミュージシャンを1組(1名)だけ忍ばせていたが、今回は日本のミュージシャンの中に一組だけ
外国のミュージシャンを入れてみた。(笑)

PANTAが歌う『くれない埠頭』を入れたかったのだが、あれのバックはムーンライダーズ自身だから
当ブログの選定基準に抵触(笑)するので、残念ながら見送ることにした。

十代の私は現実主義者で、アイドルなんかに現を抜かさない、自称一本気なロックンローラーであった。
少なくとも女の子や友人の前では。(笑)当ブログで継続中の「YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN」の
第99回には、そんな偽りの私を懺悔すべく、当時好きだったアイドルを登場させる予定だ。
それまで、今日子や明菜の写真を貼りつけるわけにはいかないのだ。(笑)

女魂女力でつくろう、新時代。女性上位万歳。
女性上位、好きですよ。(笑)
お後がよろしいようで。

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IT'S MY LIFE~カバー・ソング100選への道・その30

2011-07-18 05:35:03 | ROCK

名前だけは知っていたニュヨーク・ドールズよりも先に、デヴィッド・ヨハンセンの音を聴くことに
なったのが掲載写真のアルバム。82年2月に録音され同年リリースされたライブ盤「LIVE IT UP」が
それで、このアルバムからの数曲をFMで聴いて「これは格好良い」と思ったわけである。

今思えば幸福な出会いだった。まずA面はアルバム冒頭のアニマルズ・メドレーに軽くぶっ飛ばされ、
フォー・トップスのカバーもある。当時の日本盤LPのライナーでは『IS THIS WHAT I GET FOR LOVING
YOU』 には全く触れていなかったのであるが、純粋に良い曲だと思ったものだ。今ならロネッツだのゴフィン=キング
だ、スペクターだといった紹介はいらないが、当時の私には必要だったはずだ。
B面に移れば、今振り返ってもソロ名義の最重要曲『MELODY』や『FUNKY BUT CHIC』があり、最後の2曲は
必殺のドールズ・ナンバーで締める。

       
    
82年と言えば、ストーンズは「STILL LIFE」、J.ガイルズ・バンドは「SHOW TIME」とライブ盤をリリースした。
ロックに現を抜かし始めた少年にとっては、この3枚のライブ盤は無敵の3枚で、これらを聴きながら
「俺もバンドがやりたい」と思ったものだ。この3枚は80年代のライブということもあって、どちらかというと
ファンが歴史を振り返る時、軽い扱いになるのも事実。ストーンズは端折るがJ.ガイルズ・バンドには「FULL HOUSE」「BLOW YOUR FACE OUT」といった盤があるし、ヨハンセンにも当時はプロモ盤扱いで「THE DAVID
JOHANSEN GROUP LIVE」というのがあった。

ヨハンセンのライブ盤はプロモ盤であったこと、シルヴェイン・シルヴェインが参加している曲も収録しているという
ことが、価値の増大に一役買っていた。因みに現行CDは大幅に収録曲が増え更に聴きごたえがあるのだが、
それでも私は82年の「LIVE IT UP」が好きだ。
70年代に遅れてきたということが、私のIT'S MY LIFEなのだから。

アニマルズといえば『朝日のあたる家』『悲しき願い』しか知らなかった私が、エリック・バードンに興味を
持つきっかけにもなったという意味でも、このアルバムのアニマルズ・メドレーは忘れられないのである。
思い出だけは、美しいものだ・・・。(笑)

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名場面

2011-07-17 16:11:17 | ROCK

08年7月の当ブログでライブ・エイドのことを取り上げていて、今年も7月になったせいではないが
何となくライブ・エイドのDVDを見てしまった。初見の時はともかく、見る回数が増えて来ると必然的に
大して好きでも無いアーティストは飛ばすことになる。4枚組でとっえひっかえが面倒くさいが
それでも、今年も3時間ちょっとで(笑)大筋を見終えた。

バンド・エイド、U.S.A.フォー・アフリカのそれぞれのビデオを見ながら、クリップには参加したものの
85年7月13日にウェンブレーにも、JFKスタジアムにも姿を見せなかったミュージシャンのことを
考えてみる。何故彼らはそこにいなかったのか。単純にスケジュールの都合だったのか、或いは
運営方法に何か問題があったのだろうか、とか。

ホール&オーツのステージは今見ても十分に楽しい。モータウンの所属アーティストの中では
圧倒的にテンプス贔屓の私なので、エディー・ケンドリックスがホール&オーツと共に『GET READY』を
歌い、デヴィッド・ラフィンを招き入れて『AIN'T TOO PROUD TO BEG』を歌うなんて最高だ。
85年当時は、それほどでもなかったが、あれから26年が経って映像を見ると、その想いはますます
強くなる。続いて『MY GIRL』を歌うのだが、後半の2曲はストーンズがカバーした曲でもある。
次の出番に備えていたミック・ジャガーが、「これなら俺に歌わせろよ。」と思ったかどうかは知らない。(笑)

ミックはステージで共演中のティナ・ターナーのスカートのボタンを外し、剥ぎとってしまうのだが、
この演出には笑った。ティナは黒のレオタードのようなものを下に着ていたので、ちっともイヤらしくないのだが
ミックにしてみれば、してやったりの演出だったであろう。
04年のスーパー・ボウルでのジャネット・ジャクスンの演出は物議をかもした。あのアイディアは
私と同年生まれのジャネットの発案ではないだろうか。彼女はきっと「LIVE AID」をテレビで見て、
この時のミックとティナの演出が頭にあったと想像するのだが、どうだろう。スーパー・ボウルで相方を
務めたジャスティン・ティンバーレイクは「LIVE AID」当時は4歳だし。(笑)

キースとロンを従えたディランのステージは渋かった。当時の私はボブ・ディランの凄みに触れていたとは
到底言えなかったのが正直なところだが、この3人の後のフィナーレが間抜けだったこともあって一層
アコースティック・ギター3本だけのボブ達のステージは強烈に印象に残った。

ロックの大物3人衆の演奏が終わって登場したライオネル・リッチーは、ステージ3人の姿など全く眼中に無く
自分の導きで始まる『WE ARE THE WORLD』の演奏を目前にして、既に自己陶酔の世界にいるのが
可笑しい。だいたい、曲の途中でボブ・ディランさんが堂々とステージを横切って帰っていくシーンを見れば
笑いもこみあげてくるというものだ。

最早伝説といってもいいほど有名なのが、『BLOWIN' IN THE WIND』演奏中に、ディランのギターの弦が
切れたのを素早く察知したロン・ウッドが自分のギターとディランのギターを交換する場面だ。
新しいギターはすぐに出て来るのだが、それでもこの時の一連の動作の流れは格好良いものであると同時に
ロンの人柄がみてとれる。キース・リチャーズさんの名誉のために付けくわえれば、おそらくキースも
気付いただろうが、彼のギターにはカポが装着されていたのであった。(笑)

  映画「THE LAST WALTZ」では演奏中のクラプトンのギターのストラップが外れ、
ソロを受け継ぐロビー・ロバートスンのシーンは名場面だと事あるたびに取り上げられる。
それにしてもソロの途中で無く、とりあえず区切りの良いところで、タイミング良くストラップが外れたものだ。
DVDをお持ちの方は、クラプトンのギターのストラップがどのように留められていたかを確認していただきたい。
あれは、一体誰のアイディアなのだろう・・・。

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大人になったら何になる?

2011-07-16 18:35:43 | DAY BY DAY

     

全く暑い。エアコンを使用しないのは節電を意識しているからではない。初めから我が家にそんなものは
無いのだ。暑いと動きが鈍くなる。パソコンの電源を入れるのも億劫で、ついついテレビの前に居座る
時間が長くなるのだが、今シーズンのドラマは今ひとつピンとくるのが無くて、我が家のテレビは、ほとんどの時間
映画や音楽DVDのモニターとして機能していている。

映画だと見終わるまでに大抵100分から120分は時間がかかるので、CDのように「次は何を聴こう」と
考える機会も減るわけで、こうやって動いたり考えたりする時間が減り、怠惰な夏は静かに進行する。

「大人になったらどんな仕事をやりたいか。」
子供の頃に、こういう質問をされたことがあると思う。質問したのが親であれ教師であれ、私の答えは
見事につまらないものであった。新聞やニュースでも「人気職業ランキング」を報道しているが、そこに登場する
ような気の利いた名称は私の頭の中にはなく、「会社員」としか答えることができなかった。

さて、掲載した3本の映画では、音楽にのめりこんだ人なら「こんな仕事がしたいな」と思ったこともあるであろう
職種が登場する。左から順に『音楽評論家』『ミュージシャン』『レコード・ショップ・オーナー』である。

自分に置き換えてみると、最初の2つは頭になかった。演奏能力も制作能力もセンスも何も無いのだから
これは仕方が無い。(笑)最後のヤツは、昔は楽天的に「楽しそうだな、一日中音楽を聴いていられるし。」と
思ったものだが、今思えば自分のコレクションを放出するわけにはいかないし、気にいらないレコードが店に
入ってくれば腹が立つだろうし、現在のようにネットで何でも手に入る時代になれば、個人経営の店は大変だろうし、
なんて次々とネガティブなことが浮かび上がってくる。趣味が仕事になって辛くなるのも悲しいし。
で、こうして「会社員」をしているわけである。

   96年の「THAT THING YOU DO!(すべてをあなたに)」では、まだまだ
子供であったが、01年の「ONE NIGHT AT McCOOL'S(ジュエルに気をつけろ!)」では、セクシーな女性に
成長していたリヴ・タイラー。あまりに肉感的な女性は、昔はトゥー・マッチだったが、今ではどんとこいだ。(笑)

そして、「ハイ・フィデリティ」を見て「自分の人生ですれ違った女性トップ5」を考える。私のことをジョン・
キューザックに似ていると言った女性がいたが、何処が似ているのか確認しておけば良かった。
酒が進むと嗜好が、もとい思考が鈍くなり、いつしかそれは「好きな女性アスリート・トップ5」とか「女子アナ・トップ5」
とかに擦り替わる。くだらない堂々巡りが続くのだが、とりあえず何かを考えている。
「あっ、なんだ。結構頭働かせてるじゃないか、俺。」
体は動かしていないが、頭は動いている真夏の一日。

さあ、頭が動くうちに今更だけどA○B48のメンバーの名前でも覚えようかな。

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やっと完品

2011-07-14 20:48:32 | ROCK

   

今年の3月に当ブログでとりあげた「GRAM PERSONS THE EARLY YEARS BOX」。写真集と
DVDが未完成なのに、2月にいきなり送られてきて「写真集とDVDは後日送付」と書かれたメモを見ながら
悶々とする日々。4月に「遂に写真集とDVDが完成、これで完璧」みたいな内容のメールが来たもの
待てど暮らせど何も送ってこない。そして7月。やっとDVDと写真集(というか、ブックレット)が到着し、
これで完品となった。

普通、4月に「完成しました」なんてメールを送ってきていながら、2か月以上待たせるか?。
何ともルーズな版元で、今年の2月から7月までに、こちらから3度メールを出したが、只の一度も
回答は無かったし。まあ、もう2度と利用しないからいいけどさ。

正直な処、グラム・パースンズは素晴らしいと思うが初期作品を聴いて改めて思うのは、バーズにしても
フライング・ブリトーズにしても、はたまたフォーリン・エンジェルズにしても、皆演奏が上手かったということ
である。グラムの歌唱は素晴らしいが、その音楽を支えていた優れたミュージシャン達の存在があればこそ、
ということに今更のように気付くわけである。

73年2月のグラム&フォーリン・エンジェルズのライブをモノクロで収録したDVDは、過去にビデオで
出ていたもので私は今回初めてその映像を見た。ふた昔前のブートレグのような映像で全くリストアされて
いないのだが、これは見ることができて嬉しかった。エミルー・ハリス・ラブ。(笑)

 

当初は予定に無かった6曲入りのCD-Rが「おまけ」で、最初に送られてきた箱に入っていた。
今回送られてきたDVDは、そのボーナスCD-Rのためのジャケットの中に入っていて、掲載写真右の紙の
指示のとおりDVDはトレイに移して、CD-Rをジャケットに収納するように書いてあったのが笑える。
CD-Rの代わりにTシャツが付けられた箱もあったようだが、私の箱にはCD-Rが入っていて
よかった、よかった。Tシャツはいりません。(笑)

この、おまけCD-Rは65年9月の録音が4曲と70年の録音が2曲収録されていて、何れもグラムの
ソロ名義。70年の2曲『1000 DOLLAR WEDDING』と『HOT BURRITO#1』を聴いていると、
また棚からいろいろ引っ張り出すことになって酒が進むのだが、まずは5カ月越しで今回の箱が
完成したことを祝いたい。(笑)

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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 90

2011-07-12 19:31:02 | 日本のロック・ポップス

          

ザ・ピーナッツの活動が終わったのは1975年。私が10歳になる前にその活動は終わっているわけで
具体的に、どの番組で何を歌っていたとかは全く思い出せない。懐古番組で歌番組のさわりを見て断片的に
曲のメロディーを覚えているとか、これも後追いで見た映画「モスラ」に出ていたくらいの記憶しかない。
キャンディーズのことを覚えているのは、彼女たちの活動が78年までだったためで、それを考えると
10歳と12歳の差は、42歳と45歳の差より大きな意味をもつのであった。(笑)

ザ・ピーナッツのレコードを1枚も持っていない私が、唯一所持するCDが掲載写真左のもの。
オリジナルは72年に「ザ・ピーナッツ・オン・ステージ」として掲載写真右のジャケットで72年に出された。
02年にCD化された際は、間の抜けたことにジャケットは変更され、妙なものになってしまったが
内容はロック者が十分に楽しめることに変わりない。

歌謡曲の世界、いや芸能界にどっぷりのはずの二人がライブで歌うのがユーライア・ヒープ、C.C.R. 、
リンゴ・スターにキング・クリムズン(!)とくれば、ロック者も「何じゃ、こりゃぁ」となるわけで。
それほど歌謡曲の得意でない私が聴いても凄いと思うのは、それら洋楽カバーを取り上げたセンスも
さることながら、洋楽と歌謡曲を続けて演奏あるいは歌われても、どちらかを不快に思うのでなく、
統一感のあるステージとして進行させる、二人の歌の上手さとバック・バンドの手堅さである。
おお、流石に『恋のフーガ』は耳馴染みのある曲だ。(笑)

クリムズンの『EPITAPH』というのは、実はプログレと演歌を抒情的かつ効果的に繋ぐ好サンプルであって、
熱心なクリムズン信者には怒られそうだが、日本人がプログレに寛容な理由はこんなところに
あるのかもしれない。まあ、『THE GREAT DECEIVER』や『RED』じゃ、そうもいかないだろうが。

70年代のロックだけでなく、50~60年代のポップス・メドレーや映画ゴッゴファーザーのテーマを歌い
コンサートの最後を新曲とデビュー曲で締めくくるという構成も素晴らしい。
岸部シローの司会が笑いどころであるのは、昔も今も変わらないだろうけど。

カバー・ソング100選には選ばなかったけれど、ここでの『EPITAPH』は一聴の価値があるので
ロック者は気にとめておいていただきたい。

コメント (6)
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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 89

2011-07-11 08:49:36 | ROCK

もともと、この「YOU CAN DO ・・・」シリーズは、ロックを聴き始めた当初に女性ボーカル物を
排除していた自らの嗜好と度量の狭さを省みて、多少はキャパシティが増えた今、改めて聴いてみたり
本当は好きだった物を取り上げる意味で始めた企画である。そういう意味ではパット・ベネターは
微妙な位置にいる。

つまり、パット・ベネターのことを最初から好きだったか、今改めて聴いているのか、今ひとつ私の中で
整理できていないのだ。私がロックを聴き始めた頃、リアル・タイムで女性ロッカーとして認識した
最初の一人であることは事実だし、頻繁にラジオからヒット曲は流れてくるからシングル・カットされた曲は
大抵知っている。そして何より決定的に記憶に残っているのが80年から83年にかけて4年連続で
グラミー賞のベスト・ロック・ボーカル女性部門を制したということだ。これは、凄いことなのだろうが
私は逆に「女性ボーカルって、パットしかいないのか?。」というニュアンスの、ネガティブな印象を
パットにではなく、『女性ボーカル』に抱いてしまったのだ。

今の私なら、グラミー賞をとった曲やアルバムが優れているかどうかの判断は自分でするし、それ以前に
グラミーに興味が無いのでナンなのだが、10代の頃は「それはそれは権威のある賞」だと思っていたし、
ずっと一人の人間がそんな賞を獲り続けるなんて、他の女性ボーカルものにはロクなのが無いのか?と
思ったのだ。実に短絡的である。(笑)そして、次第にパット・ベネターへの興味も無くなっていった。

掲載写真はパット・ベネターが80年にリリースした2枚目のアルバム「CRIME OF PASSION」。
このアルバムは友人にカセット・テープに録音してもらって聴いていた。曲目を書いたメモくらいは
テープに挟んでくれていたが、まさかコンポーザーの名前までは書かないわけで、ここに収録されている
『WUTHERING HEIGHTS』がカバー曲であることに気付くのは、その4年後くらいであった。(笑)

こともあろうか、全収録曲中『WUTHERING HEIGHTS』を一番気に入ってしまい、それが後に
私の苦手なケイト・ブッシュの曲であると知った時はかなりのショックであった。ケイトの曲であると
知るまでに4年もかかったということから、如何に私が女性ボーカル物を排除し、聴いていなかったかが
わかるというものだが(笑)、これもケイトを見直す、いや、ちゃんと聴いてみようと思うきっかけになった
という意味で私の中では忘れられない思い出だ。

パットのバージョンはケイト・ブッシュ・カバーとして、というより最初から私が気に入った曲という
印象が強いのだが、今回のカバー・ソング100選から漏らすわけにはいかない。
ちなみにシングルとしてリリースされ、このアルバム収録曲でもある『YOU BETTER RUN』のプロモ・ビデオは
MTV開局後の2番目にオン・エアされた。御存じの通り、記念すべきオープナーはバグルスの『VIDEO KILLED
THE RADIOSTAR』である。おっと、『YOU BETTER RUN』がラスカルズ・カバーであるのに気付いたのは
もうちょっと早かったことは申し添えておかねば。(笑)

さて。先週は映画「セルピコ」を観たので、今日はパットの「トロピコ」でも聴くとしますか。(笑)

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