HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

THE BYRDS / SPECIAL EDITION EP

2011-02-28 22:09:02 | ROCK

バーズのまとまった映像というと、CD4枚とDVD1枚で構成されるボックス「THERE IS A
SEASON」がまずは思い浮かぶのだが、実は私はこのボックスを所持していない。
これだけの組物なので高額物件であったことと、ボーナス・トラック満載でCD化された
オリジナル・アルバムを全て買ったこと、それよりも何よりも90年に出た4枚組の
黒い箱を買ったのを、どうしてくれる?という思いが強かったというのもある。

赤い箱のDVDは見たことがないが、バーズの映像は様々なオムニバス映像集に
収録されている。例えば「ロック映像年鑑」や「エド・サリバン・ショー」「フラバルー」
「スタンピング・グラウンド」に「ビート・クラブ」「ウエスト・コースト・ロックの軌跡」等々。
それはそのまま、バーズが様々なジャンル分けをされても選出されるほど人気があった
ということを証明している。

私が一番好きなバーズのアルバムは70年の「UNTITLED(名前の無いアルバム)」だ。
何でもありといってもいい、ありったけの要素をぶちこんだスタジオ盤とライブ盤の2枚組
というのは、バンドの緻密さと豪放さの両方を体現できるし、新曲を録音してレコードを作り、ツアーに
明け暮れるというバンドマン稼業に要求されるタフネスをこちらも感じ取れるのが好きなところだ。
同様のことは我が愛しのキンクスの「この世はすべてショー・ビジネス」でも感じ取れる。
良し悪しは別にして、クリームの2枚組には全く感じられないことではあるが。

面子的にもこの時期が私の嗜好に合う。ロジャー・マッギンのリッケンバッカーの響きとクラレンス・
ホワイトのストリング・ベンダーは、ライブだとその対比が鮮明で二つの異なったギターが
絡み合う様は、ちょっと他では聴くことができない。ストリング・ベンダーの開発にも関わった
ドラマーのジーン・パースンズがマルチ・プレイヤーというのもバンドには大きなアドバンテージ
だったろうし、スキップ・バッテンのベース・ラインも印象的だ。

そんな時代の映像を短い尺ではあるが集めたのが掲載写真のDVD。最初の2曲が
フィルモア・イーストでのライブ、残りの5曲がビート・クラブでの映像。フィルモアの映像はビデオ・
テープをそのままDVDにしたような感じで、映像の揺れや歪みがそのまま収録されていて
ドンピカの画像とは言い難い。それでも「JESUS IS JUST ALRIGHT」の映像だけでも私は
嬉しかったのだ。もう1曲はジーンとスキップ中心のジャムのようなもので、映像は途中で終わる。
ビート・クラブでの5曲中3曲は、かつて日本でも商品化され、残りの2曲の中では「BLACK
MOUNTAIN RAG/SOLDIER'S JOY」は散々CSで見たことがあった。残る1曲MR.TAMBOURINE
MAN」はクラレンスとロジャーがアコースティック・ギターで演奏するもので、これだけ画面右上におそらく
テレビ番組のものと思われるロゴが出る。この映像は見たことが無かった。

時間も短いし、一部画質が万全と言えない映像もあることを差し引いても、私のような
この時期が好きな者には嬉しいDVDであったが、これから購入を考えている人には
過度の期待をしないように、とは書いておいた方がいいだろう。

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試しに買ってみました

2011-02-27 08:49:23 | DAY BY DAY

英国のフェニックス・レコードは、独自の視点で選んだ日本のロックのレア盤を再発していて
私も過去にカルナ・カヤールやブラスト・バーン、一柳彗/マイケル・ランタ/小杉武久の
「IMPROVISATION SEP. 1975」を買った。これらが、正規のリリースかどうか詳しくは
知らないのだが、アナログ盤が見つかるわけも無いのでCDで聴くことが出来ると言うのは
単純に嬉しかった。裸のラリーズのCDも2枚出ていたが、それらは既に音を所持していたので
スルーした。

ラリーズに関しては我が国では、それなりに綺麗な装丁のブートレグ(と、呼ぶべきなんだろう)が
かなりのタイトル数、流通しているのだが1つも買うことは無かった。幾つかはコピーを貰ったのと
テープのジェネレーションを問わなければ、音源は揃えていたというのが理由だ。
それでも、今回フェニックスから出た4枚組「GREAT WHITE WONDER」は27.49£という
値段とジャケット・デザインに惹かれて、何となく買ってしまった。

有名ブランドの4枚組ブートレグを聴いていないので、それと比べることは出来ないのだが、
内容は多分同じなのだろう。表ジャケットのアーティスト表記が日本語でないのは
とりあえず「U.K.発」ということを意識させるのは間違いないが。
1枚目の音質が今ひとつなのだが、テープの尺が若干違うもののもっと良い音質のものを
過去に貰ったことがある。2枚目の演奏は迫力があって、以前から好きな1日。
3枚目と4枚目はライブを完全収録したものではない。

今はダウンロードできるものが多くなって、そんなに音源を探すのに苦労しないのかもしれないが
10年前は、いろいろと交渉したりなんだかんだと、音源のやりとりをしたことを懐かしく思いだした。
いい思い出ばかりでないのは当然だ。(笑)くだらない条件をつけてきたり、オークションで売ったり
したヤツがいたことは忘れないだろう。売っていたヤツの名前は今でも覚えているのだが、
こんなことをまだ覚えているようじゃあ、私も駄目だな。(笑)
一番面白かったのは「交換する音源はCDRやMDのようにデジタル化していなくて、カセットに残った
状態の物のみ」という条件を出した人がいたことだ。私には意味がよくわからなかったが
人には色々ととこだわりと言うのがあるものだ。
そんな中、あの「D音源」を全て無償でコピーしてくれたKさんには、今も感謝している。

正直な処、音源をある程度集めたことと、自分がネットで購入したブツに愛着を覚えなかったことが
ブートレグを買わなくなった理由である。「アナログ・ブートレグなら買ってもいいかも。」と思ったことも
あったが、4枚ほど買ってそれも止めてしまった。

 

左の盤は、間違いなくジュリアン・コープのH.P.「HEAD HERITAGE」で買った。
右の盤は、ネットで見つけた多分米国のH.P.で買ったが、素人が作ったような簡素なカラー・コピーの
ジャケットと盤に何の表記も無いCDRにがっかりしたものだ。(笑)

で、今回の4枚組。折角買ったのだから機嫌良く所持しますよ。(笑)

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フィルモアのブラック・クロウズ

2011-02-26 09:57:20 | ROCK

ブラック・クロウズのライブが毎回録音されてオフィシャル発売されていることは昨日も書いたが、
活動停止前の最後の米国での演奏となったフィルモアでの6回のライブは、未だ公式HPでの
商品として登場していない。2009年のフィルモアでのライブ(5公演)は、まとめて売られたので
2010年のものも、その内まとめられて登場するだろう。

今回のフィルモアでのライブは、とりえず最後の公演という意味合いもあるためかサービス精神
溢れるセット・リストを披露しているのが興味深い。本編中でも興味深いカバー曲を鏤めているのは
勿論なのだが、各日3曲から4曲演奏するアンコールを1日を除いて、全て同一アーティストのカバーを
演奏しているのだ。例えば・・・。

フィルモア2日目12月14日(ビートルズ)
E1) You've Got Hide Your Love Away
E2) Yer Blues
E3) I Wanna Be Your Man

フィルモア楽日12月19日(ローリング・ストーンズ)
E1) Torn And Frayed
E2) I Just Want To See His Face
E3) Cant You Hear Me Knockin'
E4) The Last Time

因みに初日の12日はクラプトン(デラニー&ボニー)、17日はザ・バンド、18日はニール・ヤング、
15日はブルーズ特集でリトル・ウォルター、ジョニー・ウィンター、エルモア・ジェームスの曲を演奏。

19日はアンコールで丸まるストーンズなのだが、本編でもアコースティック・セットで「No Expectations」
エレクトリック・セットで「Midnight Rambler」を取り上げていて、ストーンズ者には見逃せないセット・
リストと言える。「Midnight Rambler」を演奏するのは長いクロウズの歴史の中でも、おそらく初めて
だと思う。そうそう、この日はジョー・テックスの「Show Me」を渋くキメているのも特筆すべきだろう。
全公演、すべて高音質なので発売を待ち望む方は期待して待つといいだろう。

自作曲も格好良いが、ロックの名曲を伝承し続けるバンドが演奏活動を中止するなんて、
勿体ないとしか言えない。最後に愛想でシングル盤のジャケットでも。

 
何故かどちらも英国盤。(笑)右は私的クロウズ最強シングル。B面は「RAINY DAY WOMEN
(NO.12 & 35)」
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I JUST WANT TO SEE HIS FACE

2011-02-25 23:05:20 | ROCK

昨年のツアー終了をもって無期限の活動停止に入るとのアナウンスがあったブラック・クロウズだが、
結成20周年記念ということで、7月に欧州公演を行うようだ。全米ツアーのような大掛かりな
ものではないが、なんとなくホッとしている。単純に今年も話題があるというだけの意味合いだけど。
クロウズは2002年に活動を停止したが、2005年に活動を再開したという経緯があるので、
個人の時間を満喫したら、また再始動してくれるだろうという願いは持ち続けていたい。

2010年のツアー「SAY GOODNIGHT TO THE BAD GUYS」は例によって毎回録音され
自身のHPでCDR化して発売されている。どれも1セット23$なのであるが、全てを聴く時間は無いし
それ以前に資金が無い。(笑)そんな中、どれを買おうかと考えた時に選択肢として浮上するのは
2つ。一つは演奏時間が長いこと。2枚のCDRと3枚のCDRが同じ値段なら、3枚組が欲しく
なるというのは私だけではあるまい。(笑)そして、もう一つはカバー曲。ブラック・クロウズの
コンサートのセット・リストには必ず1、2曲のカバー曲があるので、それも当然楽しみなのだ。
2008年のツアーでV.U.の「OH SWEET NUTHIN'」を毎回のように演奏したのは、
その意外な選曲に喜んだものだ。

で、今回はとりあえず2枚選びました。まずは10月29日。ざっとツアーの全公演のセット・リストを
眺めて目に付いたのがストーンズの「I JUST WANT TO SEE HIS FACE」をカバーしたという
こと。あの凄盤「メインストリートのならず者」の中で、もっともハードルの高い曲を、
クロウズ特有のジャム・セッションの魅力と元々のメロディーを活かしたアレンジで聴かせるという
のは、素敵な驚きであった。この曲のカバーはツアー中ごく数回しか演奏していないのも
購買意欲を掻き立てた。この日はディランの「TONIGHT I'LL BE STAYING HERE WITH YOU」の
カバーも披露。

もう1枚は8月27日。この日はカバーが多く「OH SISTER」「FEELIN' ALRIGHT」「OH SWEET
NOTHIN'」「BOOMER'S STORY」といった曲を聴くことが出来る。長尺のコンサートの時は
アコースティック・セットとエレクトリク・セットを聴くことができるのも楽しい。

ずっとツアーを続けるというのはバンドのメンバー以上に、メンバーの家族にかかる様々な負担が
大きいのは想像に難しくない。それでもクロウズの面々にはロードに戻ってきて欲しい。

I JUST WANT TO SEE THERE FACES・・・・

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ACCIDENTS WILL HAPPEN

2011-02-23 12:37:10 | DAY BY DAY

「ACCIDENTS WILL HAPPEN」は、エルヴィス・コステロの9枚目のシングル盤。
79年発表のアルバム「ARMED FORCES」からのシングル・カットで英国盤(RADER ADA35)は
表は愛想の無い真っ白なジャケットだが、ジャケットの内側にプロモ・ビデオで使われた
アニメーションが印刷されているという、なんとも捻くれたつくりになっている。

内側の1面はこんな感じですね。

ちなみに、私の持っているコレは米盤シングル
(COLUMBIA AE7 1171)で、デモンストレーション・ノット・フォー・セールの表記がレーベルにあるので
本来は「ARMED FORCES」に添付されていた盤だと思うが、単体で400円くらいで買った。
ただ、この7インチはU.K.盤の「ARMED FORCES」にしか添付されなかったという説もあり
実は私は正確なことは知らないであった。(笑)
ここには3曲のライブが収められていて、その中に「ACCIDENTS WILL HAPPEN」も収録されている
のだが、ピクチャー・スリーブには「ADCICENTS WILL HAPPEN」と表記されている。

さて。昨日は仕事が終わって家に帰ってきて暢気にブログを更新したのだが、帰り道で
こんなになっちゃいました。で、今日は仕事を休んだと言う訳です。

 く、首が痛い。修理が完了するまで約1か月か・・・。

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T-A-M-I SHOW

2011-02-22 21:10:38 | ROCK

私が18,9歳くらいの頃は、レンタル・ビデオが1泊2日で1000円だった。今から思えば
とんでもない値段だが、当時のビデオ・デッキの普及状況やソフトの1本当たりの単価を
考えれば、やむをえない値段設定だったのかもしれない。学生の身分で1泊2日1000円という
値段は決して安くは無く、レンタルビデオを借りるのは真剣勝負だった。
それでも、大学生活最後の年あたりになると3泊4日500円くらいになって、よく借りるように
なった。勿論ただ見るだけでは無い。せっかく500円払うのだから1回見て終わり、なんてことはなく
まとめてビデオを借りる時は、友人にデッキも借りてせっせとダビングしたものだ。

私が通った京都の大学の近くには2軒ほどレンタル・ビデオ屋があって、学生が多いせいか
結構マニアックなものもあった。店主の趣味が嵩じたのかもしれないし、著作権ぶっちぎりでも
大らかだったのかはわからないが、『LET IT BE』や『GIMMIE SHELTER』の輸入ビデオを
平気でレンタルしていた。そんな中、私の印象に強く残り、あれから25年近くたった今でも
大好きなのが『TAMI SHOW』である。そんな『TAMI SHOW』が念願のDVD化である。

当時のビデオは東映から発売されたものでタイトルは「ザット・ワズ・ロック/タミー・タント・
ショウ’64・&’65」というもので約95分の収録だった。これは64年10月に行われた
TEENAGE AWARDS MUSIC INTERNATIONAL SHOWと、THE BIG T.N.T. SHOWの
2つの公開ライブを編集したものであったが、今回DVD化されるにあたって、THE BIG T.N.T.
SHOWからセレクトされていたシーンは全てカットされ、ビデオ発売時には無かった映像が
追加され約110分の尺での登場となった。ちなみにカットされたのはボ・ディドリー、ロネッツ、
アイク&ティナ・ターナー、レイ・チャールズ。どちらのショーも似たようなステージ・セットでほとんど
違和感なかったのだが、この4者がカットされると、なんだか肩すかしのようで少々残念。
特にボ・ディドリーとアイク&ティナの猥雑でいかしたステージは強力で、今度はこれが
いつになったら簡単に見られるのか、と考えるようになるのだなぁ。(笑)

権利関係がクリアできなかったためかどうか知らないが、最初のビデオではビーチ・ボーイズは
完全にカットされていたが、今回は4曲しっかり収録。もっともこの時の映像は04年の
ビーチ・ボーイズのベスト盤『SIGHTS & SOUND OF SUMMER』に添付されたDVDで見ることが出来、
私もしっかりDVD目当てで購入しました。(笑)
ビデオではビーチ・ボーイズを収録しないものだから、最後に出演者全員が登場するシーンでは
上手く彼らが映って無いシーンを繋げていたが、今回はしっかりエンディングでも姿を見ることができる。
嬉しいことに、ジェームス・ブラウンやチャック・ベリーも演奏曲が追加された。

そして。昔も今も最大の目当ては若きローリング・ストーンズ。デビューしてそれほど実績があるわけでない
のに、ライブの大トリを務めたのは、彼らにとって大きな宣伝効果になったのではないだろうか。
こんなことは、当たり前のはずなのだけど、キース・リチャーズとブライアン・ジョーンズのギターが
明確に聴き分けられるというのは本当に嬉しいし、ジェームス・ブラウンのアクションに相当影響を
受けていたと思われる、ミック・ジャガーのステージも今見ると可愛らしいものだ。
何回も見るうちに、オープニングの「AROUND AND AROUND」を演奏中にビル・ワイマンさんが
1回も映らないことに気付いて笑ったりして。

今回のDVDは日本の一般的なデッキで普通に見ることができるので、未見の方は是非に。
それでも、T.N.T.SHOWの部分を見るために、ダビングしたビデオを更に焼いたDVD-Rは
まだ処分できないのだなぁ。(笑)

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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 67

2011-02-21 17:23:44 | 日本のロック・ポップス

最初に名前を見ただけで、完璧な優しさと清々しさに溢れた印象を人に与えることができる
得な名前というのは、確かに存在する。私にとって「朝生愛」という名詞は、まさにそれである。
その他に何を感じるかは、個人の感性によって違うだろうが、決してネガティブなものは
感じないだろう。

朝生愛の紡ぐ音を言葉で説明する時に、通り一遍のどこにでも転がっている言葉でしか
表現できないのがもどかしい。音数の少ないギターをつま弾きながら、ささやくような透明な
声で歌う彼女の曲の数々を安易な言葉で貶めたくないのだが、その安易な言葉でくくられる
一連の音楽の愛好家で未聴の方がいたら、真っ先に聴くべきだろう。
石原洋と中村宗一郎の名前を出しておけばいいというわけではないが、いや、この名前にすら
反応できなければ話にならないのだが、こういった音楽が広く聴かれるのもいいんじゃないかと
思うのだ。

まかり間違って(失礼)、何万枚単位で売れるレコードをつくるアーティストになったとして
そのオーバーグラウンド加減が気に障って、以降今まで聴いていた人達が離れて行く、
なんて図を早く見たいのだ。

掲載写真は2004年のアルバム「ラヴェンダー・エディション」。
もう、彼女の名前だけでなく、ジャケットも完璧だ。完璧と言えば、2008年に出た「あいだ」の
ジャケット・デザインも完璧だろう。

朝生は2007年に出したスプリット7インチで、キング・クリムズンの「ISLAND」をカバーした。
クリムズンの「ISLAND」は私の中のイメージは「夜」ではない。いや、夜なのだが、深夜では無い。
夕暮に聴き始めて、気がついたらおそろしく時間が進んでいて「夜」になっていた、という感じだ。
この微妙な処が大事なのだ。

つまり、朝生愛の音楽は夜聴いてもいいし、朝の10時に聴いてもO.K.なのである。
生活臭漂う歌詞を歌って、安易な仲間意識や連帯意識を無意識のうちに植えつける
つまらない等身大の歌い手とは一線を画す音がここにある。
この普遍を貴方にも。

I.S.W.Y.

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80年代の20曲

2011-02-20 09:52:06 | ROCK

先日MTVを見ていたら、おそらく米国の視聴者に限定されると推測するのだが、
視聴者が投票したMTV80年代洋楽ヒット・チャートのトップ20を放送していたので
懐かしく思いながら見た。番組制作が2006年頃のものを今更流してどうする、という
感じなのが、なんだか笑えるのと同時に虚しかった。何故なら、ガンズン・ローゼズは
新譜「チャーニーズ・インシデント」を10年かかって作製中だがまだ未完成だと伝えられるし
マイケル・ジャクスンは存命中だし。

アメリカだなあと思ったのは、トップ20にハード・ロックがかなりの位置を占めたことだ。
デフ・レパード、AC/DC、ホワイト・スネイクって、そんなに売れていたのか、という感じで。
デヴィッド・カヴァーデイルが金髪になってからの時代はよく知らないし、シングル単位でAC/DCが
記憶されているというのも意外だった。ちなみにトップ20の1位のバンドは、今年のブログでも
書いたが、ジョージア・サテライツの「KEEP YOUR HANDS TO YOURSELF」がチャートの1位に
なるのを阻止したバンドだった。全く・・・・。

あれは大学3年の頃だったろうか。大学の南門を出たところの飯屋で晩飯を食べていたら
有線から件のバンドの1位になった曲が流れてきた。で、次の曲に流れた曲がセックス・ピストルズの
「GOD SAVE THE QUEEN」。で、また件のバンドの1位の曲が流れて、その次がまた
「GOD SAVE THE QUEEN」。一緒に飯を食べていたHOPPERさんと「こいつら、何やってんだ。」
と、笑ったことを思い出した。

80年代(特に前半)はリアル・タイムでロックを聴き始めた頃なので、MTVで流れる20曲は好ききらい
以前に、その大半はよく覚えている。ただ、私見では70年代や90年代よりも、全体の流れは
面白くないものだったとしか言えない。それでも、アルバム単位やアーティスト単位では好きになれなくても
シングル1曲としては印象に残っているものがあるのも事実だ。初めてキスをした相手を
忘れたとは言わせないぜ、という感じで。(笑)まあ、今更出てこられても困るのだけど。

というわけで、シングル単位で私も思いつくままに20曲選んでみました。



01 THE ROLLING STONES / START ME UP
02 DEXYS MIDNIGHT RUNNERS / COME ON EILEEN
03 THE KINKS / COME DANCING
04 VAN HALEN / JUMP
05 THE JAM / TOWN CALLED MALICE

01はこれが、その後の私を決めたようなもの。02は今聴いても涙ぐんでしまう時がある。
当時の私の周りで、これを格好良いというヤツは誰もいなく、「珍しくダサい曲を好きなんだな」と
言われた恨みつらみもある。(笑)03、あれ日本盤7インチ持ってなかったよ。(笑)

06 THE POLICE / EVERY LITTLE THING SHE DOES IS MAGIC
07 U2 / NEW YEAR'S DY
08 GEORGIA SATELLITES / KEEP YOUR HANDS TO YOURSELF
09 THE SMITHS / THIS CHARMING MAN
10 THE CARS / SHAKE IT UP


ジャケが微妙に違う2枚。でも型番は同じ。

11 THE J.GEILS BAND / CENTERFOLD
12 MADONNA / CRAZY FOR YOU
13 CYNDI LAUPER / TIME AFTER TIME
14 JOAN JETT & THE BLACKHEARTS / I LOVE ROCK'N'ROLL
15 MICHAEL JACKSON / BEAT IT



16 DARYL HALL & JOHN OATES / SAY IT ISN'T SO
17 PRINCE / LET'S GO CRAZY
18 BILLI JOEL / YOU MAY BE RIGHT
19 JOURNEY / DON'T STOP BELIEVIN
20 SUZANNE VEGA / LUKA

実に青い。(笑)今となっては19をアルバム単位で聴くことは、まず無いが1か月に1枚しか
LPを買えない状況で選んだ1枚ともなれば、当時は熱心に聴いたものだ。
2007年5月に当ブログで選んだアルバム単位の「80年代の25枚」とは大きく違う並びに
なったが、そこがシングル盤の面白いところでもある。

次点はADAM&THE ANTSの「STAND AND DELIVER」ということで。(笑)

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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 66

2011-02-19 18:07:48 | ROCK

昨日は「YOU CAN DO ・・・」シリーズでスティーヴィー・ニックスのことを取り上げたい為に
バッキンガム・ニックスを持ってきたので、今回もドラゴン・スクリューばりに捻ってみることに。

掲載写真は71年にメリーウェザー&カリーがリリースしたアルバム「VACUUM CLEANER」。
ということで今回のターゲットは勿論、リン・カリーである。ロック・ファンに最もよく知られているの
彼女の活動はママ・ライオンとしてのものだろう。ブルーズを基本にしたハードな音と、カリーの
熱い歌唱が印象的なバンドである。


いや、もっと正直に言えば、その容姿とアルバム・ジャケットに人気の秘密はあったのでは?。
ママ・ライオンの1STはギミック・ジャケで檻を模したフロント・ジャケットを開くと、ライオンの子に
授乳するカリーの写真が見られるというわけで。インナーにはもっと素敵な写真もあるし。
いやいや、私のようなカバー好きにはビル・ウィザースにテンプス、ブラインド・フェイスのカバーが
十分にアピールするものであることは書いておかねば。(笑)2イン1でCD化されているが、できれば
紙ジャケで再現してもらえば有り難いのだが。

メリーウェザー&カリーの「VACUUME CLEANER」は、ママ・ライオンの前進バンドといってもいい
プロジェクトで、どいらかといえばママ・ライオンよりバラエティに富んだ音作りで、ファンク色が強い。
マーヴィン・ゲイやスモーキー・ロビンスン&ザ・ミラクルズのカバーをとりあげていることから
元々はファンクやソウル嗜好もあったのだが、リン・カリーを売り出すためのママ・ライオンに
移行した際に、若干のシフト・チェンジがあったことが伺える。このプロジェクトで、あのラス・メイヤー
監督の映画「ポルノ白書・恍惚の七分間」の音楽制作に参加しているというのだが、
映画も未見で、音も聴いたことが無い。それが縁で「ワイルド・パーティー」での演奏シーンの
ボーカル・シーンの吹き替えを担当したのは有名だ。

「ワイルド・パーティー」に登場する、ケリー・フェアなるロック・バンドを演じたのは、プレイメイト出の
女優達だが、リン・カリーは後にこんな雑誌の表紙を飾る。

プレイボーイじゃないんだ。(笑)

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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 65

2011-02-18 21:52:48 | ROCK

ポリドールからの発売で、しかもこの後フリートウッド・マックで一世を風靡したという
実績があるにもかかわらず、バッキンガム・ニックスのアルバム「BUCKINGHUM NICKS」は
CD化されていない。これは何故なのだろう。
本人たちが許可を出さないのか、ジャケットが気にらないのか?。(笑)

フリートウッド・マックはご存じのように、メンバーが変わる度に音作りも変わっていった。
それ故に、好きな時期が特定される人が多いのも、なんとなく理解できる。私はそれほど
ブルーズに精通しているわけでもないし、ギター・フリークでもないので、自称ロック好きの方々に
多い、「ブルー・ホライズン時代が最高」というサークルには当てはまらない。勿論アルバムは
全て所持しているが。「ファンタスティック・マック」~「噂」辺りが好きだと言うと、
「お前は単にスティーヴィー・ニックスが好きなんだろう。」という指摘もでてこようが、上等である。

アルバム「BUCKINGHAM NICKS」は、先に挙げたマックの2枚のアルバムの兄妹という感じの
内容で、リンジー・バッキンガムのセンスがそのままマックに持ち込まれたことがよくわかる。
二人が均等に曲をつくり、相手の曲でも力を出し惜しみしなかったバランス感覚が、75年のマックに
必要だったのは間違いない。それと、マックの人事権を持っていたと思われるミック・フリートウッドの
先見の明は、もっと称賛されるべきであるのは書いておかねばならないだろう。

日付の真偽は不明だが、75年1月29日収録とされたバッキンガム・ニックスのライブ音源が
面白い。曲のアレンジの一部が後にマックでの曲に流用されることを確認するのも一興だが
ここでの驚きは、既に『RHIANNON』や『MONDAY MORNING』といったマックに提供する曲が
演奏されていることだ。また、70年~73年の録音とされるデモ音源を聴くと、アレンジは簡素な
フォークのような感じなのだが、二人のコーラスや曲は、十分に個性的であるのも確認できる。

それにしても、ミュージック・ライフに時折載った、スティーヴィーのグラビアには胸ときめいた
ものだ。(笑)まあ、それ以上に個性的な声も魅力なのだが。
そして、ここのところのお約束なのだが、これも乞うCD化。(笑)

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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 64

2011-02-16 21:17:01 | ROCK

先日、今の職場の3つ前の職場の後輩と男だけ4人で、しこたま飲んだ。
お互いの近況や、昔話などで盛り上がったのだが、グダグダになってくると
昔と何ら変わらない間抜けな話になってくる。
「ハリーさん、今好きな女優は誰ですか?。」「えっ?。」
「昔は天海祐希とか好きだと言ってましたよね。」「はあ?。」
「江○マキ子とか好きだったでしょ。」「いいや、そんなこと一度も言ってないよ。」
「今なら吉瀬美智子とか好きなんでしょ。」「勝手に決めないでくれ。」
「昔から背の高い気の強そうな人が好きでしたよね。」「そうだっけ?。」
なんで、そんなふうに思われているのだろう。(笑)
話は続く。

「じゃあ、今なら誰が好きなんですか?。」「菅野美穂とか。」
「え~、いつから趣旨変えしたんですか。」「いやいや、そんなわけではないんだけど。」
ここで、何故か唐突にTEA'S TEAを飲みたいなと思ったので
「水川あさみも好きだよ。」と口走ると、「あっ、やっぱり変わってないね。」ときた。
40過ぎの少年たちの会話は、かくも間抜けで可愛いものだ。(笑)

掲載写真でも十分可愛らしいのだが、もっと美しい写真や映像がある女優のペギー・リプトン。
その彼女の唯一のアルバムが自身の名前を冠した「PEGGY  LIPTON」。
えっ、枕の話と何の関係があるのかって?。いやいや、TEA'S TEAからLIPTON と
紅茶繋がりで。(笑)事実、ペギー・リプトンは紅茶で有名なあのリプトン家の令嬢なのだから。

このアルバムがODEから出たのは、プロデューサーがレーベル・オーナーのルー・アドラーだから
なのだが、モノになりそうな女優を見つけてきて、しかも自身のプロデュースでお抱えアーティストで
あるキャロル・キングの歌を歌わせるというのは、プロデューサー冥利につきるだろう。
スムースな歌唱で、演奏はハル・ブレインやラリー・ネクテルらの腕達者が担当したアルバムの出来は
アベレージを軽くクリアしている。しかもキャロル・キングやローラ・ニーロのカバーに混じって
自作曲を披露しているのだから、ペギー自身の才能とセンスも評価せねばならない。

アルバムを通して聴くと、特に引っかかりも無くあっさり流れてしまうのが、キャロルやローラと
違うと言えば違うところだ。実際、歌い方の個性は両者には及ばないし、私自身もこの盤を
両者のアルバム程聴くことは無い。まあ、これは比べる方が間違っているだけで、このアルバムを
単体で捉えれば、出来の良いアルバムというのは外れていないだろう。
こちらも、乞うCD化。

先の会話は、その後女子アナにまで拡がっていく。
「ハリーさん、中田有紀って好きでしたよね。」
同じ話を2度繰り返すようなものなので、続きは省略します。(笑)

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続・CDを買ってバッヂをもらいました

2011-02-15 21:41:46 | ROCK

ディノ・ヴァレンテが自身の名を冠した唯一のソロ・アルバム「DINO VALENTE」がCD化された
時は、飛びついて買った記憶がある。クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスのメンバー
だったということと、何やら怪しげなサイケなフォークという紹介のされ方が気になったからだ。
聴いてみると、暗く沈みこむような音なのに何故かどんどん覚醒していく不思議な感覚が
気に入った。ジャケットも格好良いし。頻繁に聴くことはないが、思い出したように聴く盤の
仲間入りをしたのは言うまでもない。

一般的にディノ・ヴァレンテの曲で一番有名なのは『GET TOGETHER』だろう。ディノが本名の
チェスター・パワーズを名乗って書いた曲で、ヤングブラッズやジェファースン・エアプレインの
演奏で知られるものの、本人の歌唱を収録した盤を聴いたことが無かった。

掲載写真は先日リリースされたディノの未発表集「GET TOGETHER」。64年から70年に
かけて録音された曲を集めていて、アルバム・タイトルになったように、遂に本人の歌で
「GET TOGETHER」を聴くことができた。そのこと自体が嬉しいのだが、アルバムを通して
聴き進めるにつれて「何故これだけの音が今まで未発表だったのか」という驚きが増大していく。
単なるデモではなく、楽曲毎にしっかりアレンジされていて、ギターとパーカッションのシンプルな
構成のものがあれば、ピアノと弦がしっかり絡む素敵な『COUNTRY FAIR』のような
曲もある。13分を超えるこの曲は即興的なところもあると思うが、ディノの歌唱も絶妙で
今のところアルバム中、これが私のフェイバリット。趣は違うがフレッド・ニールの「SESSIONS」を
好きな人にもアピールするだろう。

さて、このCDは普通にamazonで購入が可能なのだが、It's About Music.comのHPで
購入すると、9曲入りのボーナスCD-Rが付いた2枚組として購入できる。
『GET TOGETHER』の別バージョンや『COUNTRY FAIR』の
アコースティック・バージョンを聴くことができるこのCDーRを見逃す手はない。
そして。また、CDを買ってバッヂを貰ったのである。(笑)

コメント (2)
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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 63

2011-02-14 20:30:19 | ROCK

ひょんなことから職場の連中と「子供の頃の風景」の話になった。
「俺は葛飾区の生まれだ。」と言う人がいたので、「なんや、都会の出じゃないですか。」と
返すと、「いや子供の頃は今の田舎のイメージと大してかわらなくて、セイタカアワダチソウなんか
そこらじゅうに生えていた。」と言われたので、「それでは」と私が子供の頃住んでいた田舎の
話を始めた。本当の田舎というのは・・・。

「夜、窓ガラスにヤモリが張り付いていた。」「蟻地獄を見ることが出来た。」
「山道を歩くとハンミョウに出くわした。」「冬、朽木を蹴ると蛇が冬眠していた。」
「用水路で撃ってきた雉を洗っている人がいて、抜いた猟銃の玉をくれた。」云々・・・。

「いやいや、もういいよ、お前の方が田舎者だよ。」と、いうわけでこの話は終了。
別に誰が一番田舎者かを決める話し合いでは無かったはずなのだが。(笑)

田舎というか、まあ長閑ではないが森とか水辺があるというイメージで、ふと思い浮かんだのが
掲載写真のアルバム。正しくはなんと読むのかわからないのであるが、CHERYL DILCHERが
70年にリリースしたアルバム「SPECIAL SONG」のジャケットは、私を不思議な郷愁に誘う。
素足を水につけて遊ぶ女の子、あまり明るいトーンでなく何となくこのあと何かしでかしそうな
雰囲気、なんだか懐かしいような振り返りたくないような。(笑)

聴く人によって好みの別れる声かもしれないが、全曲自らの手による曲の数々はなかなか
魅力的だ。ハープシコードやフルートが雰囲気を出しているといえばそうなのだが、曲によって
子供じみていたり、年相応の大人の様相を呈すというように表情を変える歌唱が素敵だ。
彼女自身が弾くアコースティック・ギターが核になっていて、SSW好きにはたまらないものがあるだろう。
ベット・ミドラーがバック・コーラスで参加しているというクレジットがあるが、どんないきさつで
このアルバムに参加したのかはわからない。
一聴すると地味な場面もあるが、英国フォークのような雰囲気もあるので、そっち方面のファンも
気にとめておくべきアルバム。乞うCD化。

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IAN DURY & THE BLOCKHEADS / THE STIFF SINGLES

2011-02-13 20:07:06 | ROCK

さて、CDシングル・ボックスの「お手本」というか、ファンはこんなブツを望んでいる
という見本が掲載写真のイアン・デューリーのボックス。正確なタイトルは「THE STIFF SINGLES
THE PROMO VIDEOS THE PEEL SESSION」。イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズの
7枚のシングル(最初の2枚はイアン・デューリー名義)に、77年11月30日のジョン・ピール・
セッションを4曲収めたCD、そして6曲のプロモ・ビデオを収録したDVDが1枚の
合計9枚のディスクがコンパクトな箱に収まっている。

単にシングル盤をCD化したのではなく、そこにライブや映像をつけるというのは
全アルバムを所持するファンにもアピールする売り方だ。なんだかんだと言っても
シングルのジャケットが再現されるのは嬉しい。
私が持っている7インチはこれだけだし。

イアン・デューリーの映像を初めて見たのは「ブリティッシュ・ニュー・ウェーヴ80’S」と題された
ビデオで、後にジャケットもタイトルも大幅に変更されてDVD化された。
冒頭のピストルズはさわり程度だが、クラッシュの熱い演奏とジョー・ストラマーのクールなインタビュー、
スペシャルズの熱狂的なライブに興奮した10代の私。(笑)プリテンダーズやジャム、ポリス等が出て来る中、
最後にキンクスが登場するという、なかなか渋い構成のビデオなのだが、イアン・デューリーの
存在は強烈だった。中でもサックスのデイヴィ・ペインの印象が強く、サックスの出番が無い『SWEET GENE
VINCENT』ではステージでサックスを構えたまま、文字通り微動だにせず、かと思えば「HIT ME WITH
YOUR RHYTHM STICK』ではローランド・カークばりに2本のサックスを加えてブロウしまくるのだから。
おまけにこのビデオでの映像にはクラッシュのミック・ジョーンズがステージに参加していて、
単純なクラッシュ・ファンの私に「ああ、じゃあこいつらはO.K.だな。」と思わせたのも事実だが。(笑)

DVDは「こんなプロモがあったの」というくらい未見の映像ばかりで私には有り難い1枚だった。
ウィルコ・ジョンスンがメンバーになってからの映像も2曲あり、いろいろと演技しているのが面白い。
「WHAT A WASTE !」のビデオは、「あれ、この雰囲気は何かで見たことがあるぞ。」と思ったら
その通りで、エルヴィス・コステロの『PUMP IT UP』のビデオ撮影と同じスタジオで同じ日に収録
されたものだ。

ストーンズもさ、どうせならこれくらいのこと(プロモ集をつけるとか、ライブをつけるとか)してくれたら
いいのにね。あっ、今思いだしたけれど、あの45枚組のシングル・ボックスには「FLASHPOINT」
リリース後に散々出たシングルの中で最後に出た「JUMPIN' JACK FLASH」が収録されていない
ようだけど。同時収録の「TUMBLING DICE」「STREET FIGHTING MAN」のライブこそ
オミットしてどうする、とかここで突っ込んでもしょうがないか。(笑)

ブロックヘッズは大して上手いバンドとは思わないが、いいバンドだったと思う。
久方ぶりに集中して聴くとノーマン・ワット・ロイさんのベーズのフレーズの豊かさが、肝だったと
改めて思ったことは書いておかねばなるまい。

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I THINK I'M GOIN' MAD・・・

2011-02-12 12:35:04 | DAY BY DAY

ストーンズの70年以降のシングルを集めたボックスが出ると言う。
45枚組で総トラック数172曲。なんだか凄そうだが、重複が24曲って何だ?。
全曲リストをHMVのHPで見たのだが、ダブる曲が多すぎるではないか。

「各ディスクには、それぞれ当時英米でリリースされた各種形態のB面曲を漏れなく集めて収録」
とあるが、こんなに曲が重複するんじゃ、購入意欲が減退する。
それなら重複曲を外して、収録するCDの大きさは変わらないのだから「シングルボックス」という意味を
拡大解釈して、12インチやプロモ盤の曲も入れれば決定版になったのに。

『TOO MUCH BLOOD』の12インチや、『DANCE』のインスト・バージョンとかは
この先もCD化されないということなのか?。
それでも、70年代初期のシングルのCD化は興味をそそる。『BROWN SUGAR』はモノだから
最後の掛け声が「YEAHH!」ではなく「ALRIGHT」って言うヤツが聴けるのだろう。
『SWAY』も別バージョン。ブートレグというのは便利な物で、ここらの所謂レア・トラックスをまとめたブツが
あったがオフィシャルで出るなら、やっぱり欲しくなるのだけど、価格と天秤にかけてしばらく悩みたい。

「シングル・ボックス」という趣旨と外れるのだが、ミックス違いを集めた盤を1枚、シークレット・ボーナス
みたいな感じでそっと忍ばせてでもくれたら、その男気に感謝するのだけどね、
拝啓、ユニバーサル・ミュージック殿。

掲載写真は大学受験で東京に行った際に買った、シェイブド・シングル。これとザ・フーの
「READY STEADY WHO」、ヴァージンから出た「MY GENERATION」のLPを買って帰って
友人たちに見せびらかしたのだが、「お前、東京に何しに行ったの?。」と言われる始末。(笑)
東京ではアクシデントに見舞われて受験できなかったのが、今となってはお笑い種だが、
それも運命というヤツなのだろう。

ああ、やっぱりクラッシュのシングル・ボックスみたいに、投げ売りされるのを待とうかな。
あれを3000円ちょっとで買えたのはラッキーだったな。
そうしよう。ちっとも急いでないもんね。

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