HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMAN - 35

2010-01-31 07:50:09 | 日本のロック・ポップス

先日、地上波で放送された映画「デトロイト・メタル・シティ」を見た。
田舎から上京した主人公の部屋に貼られた、ピチカート・ファイヴのポスターを見て、
しばし物思いに耽る。

なんとなく小洒落た音楽を一まとめにした「渋谷系」という言葉が流行ったのは、もう
15年くらい前かと思うと、時の流れに愕然とする。いや、その手の音楽を熱心に
聴いていたのではない。どちらかというと遠巻きに眺めていたというのが本当のところだ。
以前も書いたが、私にとってリアル・タイムの日本のロックにほとんど興味を失わせた
2大バンドが「ボ○イ」と「ブルー・○ーツ」だ。理由は端折るが。(笑)
で、更に書くと私は「フ○ッパーズ・ギター」がさっぱり解からなかった。ただ、先の二つの
バンドとの違いは、前2者のCDは所持していないが、「フ○ッパーズ・ギター」の
アルバムは所持している点だ。理由は端折るが。(笑)

渋谷系と言われた連中をそれほど好きでは無かったが、少なくともバンド・ブームに便乗して
登場したヤツらと違っていたのは、音楽に異様に詳しいということだった。
まあそれは、もともと生まれた家庭が中流以上で大して金に困ることも無く、ガキの頃から
レコードを沢山買う事ができる環境にあったと言われれば、そうかもしれないが
それまでのバンドマン達が語る「レコード」と興味のベクトルが違う所が面白かった。
もっとも、「渋谷系」という言葉が広まったころには「フ○ッパーズ・ギター」は解散していたが。

ピチカート・ファイヴの歴史は1984年に始まる。幾度かのメンバー・チェンジをして
レコード会社を変えた辺りから、私は認識し始めたのだが世間の多くもそうだっただろう。
雌伏という表現は適切でないかもしれないが、「渋谷系」なんて言葉が認知される10年も
前から活動いていたという事実に後から気付いて、小西康陽の執念に恐れ入った次第。
で、私は田島貴男の次のボーカリストである野宮真貴の声を好きになってしまったのだ。
ピチカートは曲やCDの装丁だけでなく、プロモ・ビデオも手を変え品を変えた趣向が
面白かったのも良かった。

掲載写真は2002年発売の「LADY MISS WARP」。音楽というタイム・マシーンに乗り
年代と場所を自由に行き来する楽しさを刻むという、コンセプトが楽しいアルバム。
旅立つ場所として「空港」「港」「高速道路」果ては「宇宙ステーション」までが選ばれ
それぞれをイメージしたインストの小曲が配されているのが効果的。
野宮真貴の声の艶っぽさと可愛らしさは健在で、各楽曲を演奏するツワモノ達の演奏よりも
ボーカルの魅力にヤられてしまう。

様々な時間軸と場所での、音楽を背景にした出会い。77年の東京の一夜に思いを巡らす。
デトロイトでキッスを見た女の子に、75年のロンドン!でミカ・バンドを見た女の子。
彼女たちの中で、音楽がいつまでも鳴りやまないことを願っている。
そして、職場のメリーさんはポル○グラフィティーのコンサートで目を輝かせている。(笑)
それでは、気分を出してもう一度・・・・。

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不滅の男

2010-01-28 20:40:32 | 日本のロック・ポップス
もしくは、ハリー泥酔中。(笑)

やっと打者一巡。掲載写真は先日リリースされた遠藤賢司の「実況録音大全第二巻」なのだが、
一度聴き始めると途中で止める踏ん切りがつかず、1枚目のCDが終わって2枚目に
変えるのももどかしく、再びリピートまたリピート。(笑)やっと一通り聞き終えました。

今回は77年から86年までのライブ録音や自宅録音の曲を集めていて、発売前にネットに
載せられたパッケージの写真を見た時からワクワクしていた。第一弾とは趣の違う、
コラージュのジャケットはアルバム「東京ワッショイ」や映画「ヘリウッド」を想起させ
バラエティに富んだ楽しい内容に思いを馳せていたからだが、期待以上の箱であった。

この箱に限らずエンケンを聴いていると、常に思うのはフォークだのロックだのという
ジャンル分けは阿呆らしいということだ。人によって好みの音はそれぞれあって、
ジャンル分けは売る側も聴く側も便利なはずだが、そんな小さな枠組みは本来不要で
何をやっても格好いいなら、その人が「ジャンル」として認知されてしかるべきだ。
で、エンケンは「純音楽家」という後にも先にも並ぶ者がいない認知をされているわけだ。
これが格好悪いわけないじゃないか。私のような小者が「俺はロック者」なんて
言うのとはワケがちがうのだ。

エンケンの凄いところは、懐メロという言葉で収束しそうな『かつて現役だった』人達が
集まるようなイベントやテレビ番組にも堂々と出ることだ。ライブで自分より二回りも
三回りも若いバンド達に混じって轟音を出しても、「カレーライス」が好きな人には
その要望に応えるということは凄いことなのだ。現在進行形の自分の在り方と、自分の過去を
軽んじない在り方の双方に一点の曇りも無いミュージシャンがどれくらいいるか・・・。

大好きな「東京ワッショイ」の頃のライブに血沸き肉躍り、「オムライス」を出した後の
ライブで「満足できるかな」収録曲を7曲も演奏していることに驚き、後のアルバムで
聴くことになる曲のデモの数々に唸る。正直に言えば、ロック色が強く遊び心に満ちた
1枚目が一番好きだが、どの盤にも男気と優しさを感じる。いつまでも女の子にもてたい
という根源的な欲望は、かくも美しいものなのだ。
これからも性根を据えて、しこたま聴きます。

それでね。ライブのMCの中でエンケンの口から「クリス・スペディング」なんて名前を
聴くことができるんだよ。素敵じゃないか!。
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ANDY MACKAY + THE METAPHORS

2010-01-26 20:49:48 | ROCK
アンディ・マッケイがメタファーズというバンド名でアルバムを出した。
アルバム名は「LONDON ! PARIS ! NEW YORK ! ROME !」。TOKYOは入らないのね。(笑)
内容は、ほとんどインストルメンタルの一筋縄ではいかない音で、紛れも無くロックなのだが
環境音楽の要素やジャズやクラシックの要素も含まれる。
一言でいえば「面白い音」だ。

1曲目の「THREE COINS IN THE FOUNTAIN」は一聴して、かつてのロキシー・ミュージックを
彷彿させ、ファンをニヤリとさせるだろう。サックスもいいのだがオーボエを使ったバンドは
そんなに記憶に無いこともあって、マッケイの個性を強烈に感じさせる。
アルバムの中では最もギターが印象的な4曲目「I LOVE PARIS」は8分弱の最も長い曲
なのだが、静かなオープニングとエンディングを彩るピアノの配し方が絶妙。

ドラムスにポール・トンプスンが参加しているのもポイントが高い。しかしながらここでは
あの「すっとこどっこい」な演奏は聞かれず、地味にセッションに参加している感じなのが
少々物足りない。有名曲のカバーもある。「LOVE IS THE DRUG」と「WATERLOO SUNSET」が
それだが両者ともグッとテンポを落とし、尚且つ元々の曲が持つ印象的なフレーズを
かなり変えているので、曲名を知らされずに聞かされたら何の曲か解からないかも。(笑)
特に後者は、言葉本来の意味は知らないのだけど、絵画に例えれば『印象派のようなジャズ』。
美しく尚且つ物悲しく、遠くで聞える鐘の音も効果的だ。

クリス・スペディングさんも参加しています。(笑)
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若者に質問されました

2010-01-24 19:03:12 | DAY BY DAY
2週間前に「ハリーさんが推薦する映画って何ですか?。できればツ○ヤにあるようなヤツで
お願いします。」と、職場の若者(26歳男性)に唐突に聞かれて少々とまどう。
よりによって何で映画なんだ、音楽じゃないのか?(笑)
ウルトラセブンの好きなエピソードなら、すぐ5回分くらい浮かぶのだが。(笑)

本当に今年に入って、CDやDVDをあまり買っていない。マジで3枚しか買っていないのだ。
といっても一つは12枚組のDVDで、一つは9枚組CD+1枚のDVDの組物なので
「おいおい」と突っ込まれそうだが。で、音楽を聴かない時は何をしているかというと
映画のDVDを見る時間が多かった。映画のDVDは音楽DVDやCDに比べて廉価の物が
多いので、つい色々と買ってしまうので棚には200枚以上のDVDがある。
CSやBSで録画してDVD-Rに焼いた物はその倍以上あるかもしれない。

掲載写真右は「ガルシアの首」。若者にサム・ペキンパーを勧めようと思って確認の意味も
あって見始めたのだが「う~ん、これはキツいかなぁ。」と思ったものの、それを
見終わると続けて「ワイルド・バンチ」を見てしまう。「俺的にはこっちかなぁ。」とか
思いながら今度は「いや、新し目の映画のほうが、とっつきやすいだろう。」と
掲載写真左の「アパルーサの決闘」を見始める。ここで、ふと思いだした。
若者には「クール・ランニングや、メン・イン・ブラックのような感じのヤツでお願いします。」と
言われていたのだ。(笑)すっかり忘れていた。

「アパルーサの決闘」は2008年には珍しい西部劇だ。実に面白いのだが、かつての西部劇と
決定的に違うことがある。それは煙草を吸うシーンがほとんど無いことだ。葉巻に火を
つけるシーンはあるが、それを手に持ちはしても吸うシーンは無かったように思う。
拳銃と酒と煙草・・・。どれが欠けることも有り得ないが、「喫煙」シーンが見当たらないのは
時代の流れなのかなぁ。

で、若者に推薦する映画を決めた。ツ○ヤで借りるくらいなら俺が焼いてやる。
気に入らなかったら捨ててくれ。選んだのは「太陽を盗んだ男」「蘇る金狼」「ビリー・ザ・
キッド21才の生涯」「第17捕虜収容所」。リアクション無かったらどうしよう。(笑)
気に入ってくれれば次は「スーパーフライ」「仁義なき闘い完結編」「ブルース・ブラザーズ」
「勝手にしやがれ」だ。
もし、メリーさん(35歳女性)から頼まれたら、これをそっくりそのまま渡せるほど、
私は男前ではない。「赤い風船」「ぼくの伯父さん」でも渡すかな。(笑)
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THERE ONCE WAS A NOTE , LISTEN . . .

2010-01-23 18:55:45 | ROCK
結局のところ、どんなアーティストのカバーもオリジナルを超えるのは難しい。
オリジナルが好きだからカバーを聴きたくなり、元々好きなバンドが演奏した曲が
気に入り、それがカバーだったからオリジナルを聴いてみたくなる・・・。
そうやって、興味が拡がっていけば面白いというだけなのだろう。

それではザ・フー・カバー集、題して「THERE ONCE WAS A NOTE , LISTEN...」。

DISC1 (66S-007-01)

01 OUT IN THE STREET / THE COUNT FIVE
02 I CAN'T EXPLAIN / THE RASPBERRIES
03 CALL ME LIGHTNING / JOAN JETT
04 ANYWAY,ANYHOW,ANYWHERE / DAVID BOWIE
05 A LEGAL MATTER / THE LITTER
06 DISGUISES / THE JAM
07 SO SAD ABOUT US / STEVE BROWN
08 COBWEBS AND STRANGE / THE SCOT RICHARD CASE
09 SUBSTITUTE / SEX PISTOLS
10 THE KIDS ARE ALRIGHT / EDDIE & THE HOT RODS
11 MARY ANNE WITH THE SHAKY HAND / TELEVISION PERSONALITIES
12 TATTO / THE JIGSAW SEEN
13 OUR LOVE WAS / TROLLYVOX
14 ICAN'T REACH YOU / BLOW POPS
15 RAEL / PETRA HADEN
16 BABA O'RILEY / THOSE DARN ACCODIONS
17 HAPPY JACK / SOUTHERN CULTURE ON THE SKIDS
18 SQUEEZE BOX / LYNN MARIE
19 MAGIC BUS / SWEREVEDRIVER
20 PICTURES OF LILY / IAN McLAGAN & THE BUMP BAND
21 GLOW GIRL / THE MESS
22 THE GOOD'S GONE / BRILLIANT CORNERS
23 THE SEEKER / BLACK CROWES
24 BEHIND BLUE EYES / SHERYL CROW

収録時間 78分40秒

DISC2 (66S-007-02)

01 HEAVEN AND HELL / PHOTON BAND
02 1921 / NANCY FALKOW
03 UNDERTURE / JIMMY HASKEL
04 PINBALL WIZARD / ELTON JOHN
05 SENSATION / THE SMITHEREENS
06 I'M FREE / GEOFF MOORE
07 WE'RE GONNA TAKE IT / JENNIFER
08 I CAN SEE FOR MILES / SPARKS GO GO
09 BARGAIN / THE BUCK PETS
10 BLUE,RED,AND GREY / MANDA MOSHER
11 THE REAL ME / FASTBALL
12 5:15 / PHISH
13 SISTER DISCO / AMAGING JOURNEY
14 JOIN TOGETHER / TONY STEVENS
15 WHO ARE YOU / STEREOPHONICS
16 MY GENERATION / PATTI SMITH
17 WON'T GET FOOLED AGAIN / IAN McNABB
18 LONG LIVE ROCK / TOMMY CONWELL WITH THE DIPSOMNIACS

収録時間 79分04秒

なんと、「THE WHO SELL OUT」のカバー曲がこんなにあったとは。
可愛らしく、尚且つ通好みな曲が多いから、学習を重ねた90年代の後追いバンドの
気分と上手く合致したのかもしれない。唯一の日本人バンドは演奏の勢いが清々しいので
文句無くコレを選んだ。それほど流暢でない英語の発音での歌唱だが、気持ち悪い
巻き舌英語でないから気取りが無くてよい。
誰か、「YOU BETTER YOU BET」の格好良いカバー演ってよ!。(笑)

今年のスーパー・ボウルでのハーフ・タイム恒例のライブはザ・フーだ。
今からワクワクしている。

LONG LIVE ROCK ...
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ザ・フー・トリビュート・アルバム2題

2010-01-22 21:40:18 | ROCK
V.U.とザ・フーのカバー集の構想を同時に始めてしまい、頭が混乱したことは
以前書いた。大物アーティストの多くは生死に関わらず、何らかのトリビュート・アルバムが
企画されていて、埋め草ではないがトリビュート盤は簡単にカバー曲が集まるので
混乱した頭を落ち着けるのにはもってこいである。しかしながらV.U.カバー集では珍しくも、
その類の盤に頼ることが無かった。
まあ、正直に言えば単純に持っていなかったからなのだが。(笑)
そういえば、ディランの時もそうだったか。キンクスの時は頼りになる盤があったし、
ビートルズに至っては、その手の盤が多くて・・・・。で、ザ・フーのカバー集も
幾つかの曲を既成のトリビュート盤で賄うことになった。

掲載写真左はおそらく、最も有名なトリビュート盤で2001年に発売された。
「SUBSTITUTE」というタイトルが笑わせ、そして泣かせる。ピート・タウンジェンド公認と
いうだけあって、参加したアーティストには有名な名前を多く見つけることが出来る。
もっとも、本家本元のザ・フーもジョン・エントウィッスル存命時のライブに、
ステレオフォニックスのケリー・ジョーンズが参加した時の音源を提供しているので、
そりゃあ、「公認」だろう。(笑)

ザ・フー・カバー集を構想するにあたって、最も困ったのが「四重人格」収録曲のカバーが
なかなか思い浮かばなかったことだ。で、「SUBSTITUTE」収録の『THE REAL ME』と
『5:15』の登場と相成るわけである。ちなみにこの盤でボウイ様はテンポを
思い切り落とした「PICTURES OF LILY」を披露。ストーンズ、キンクス、フー、ビートルズの
4者全てをカバーしているボウイ様だが、結果は・・・・・。(笑)
いつも狙い過ぎの感があるボウイ様なのだが、今回は「PINUPS」収録の「ANYWAY,ANYHOW,
ANYWHERE」を使った。

掲載写真右は94年のトリビュート盤「WHO COVERS WHO」。
こちらも負けず劣らずの好盤で、昨日紹介したイアン・マクレガンの「PICTURES OF LILY」も
これに収録されている。アレックス・チルトンやブラーという有名どころに混じって
小気味良い演奏を聴かせるのがスワーヴドライヴァー。ここでは「IN THE CITY」を
滅茶苦茶格好良く演奏している。しかしながら、今回のカバー集では映画「FORCES OF
NATURE 邦題:恋は嵐のように」のサントラから「MAGIC BUS」を使った。(笑)
で、この盤の何を使ったかと言うと『THE GOOD'S GONE』と『GLOW GIRL』。
特に『GLOW GIRL』は好きな曲なので、これは外せないのであった。

燃える女・・・・か。いいのか、こんな邦題で。(笑)
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リリーの面影

2010-01-21 13:41:33 | ROCK
高校生の頃のある一時期、私の部屋にはストーンズやロッド・スチュワートの
ポスターに混じって1枚の女性アイドルの水着の写真が貼ってあった。妹には「趣味が悪い」と
言われるが意に介さず。勿論、来客者の別によって、その写真の上にはロック・ミュージシャンの
写真が貼られた。ジョー・ストラマーとかポール・ウェラーとか・・・。

「SQUEEZE BOX」の次に、セクシャルな意味合いの篭った歌と言えば「PICTURES OF LILY」だ。
ロック・ミュージシャンの動く姿を収録したプロモ集やライヴのDVDを見るのと、
音だけのCDやLPを聴くのでは、明らかに集中力の度合いが違う。映像がある分、
DVDの方が情報量が多いはずだが、音だけに対峙している時の方が、多少の間違いや
感情移入の過多はあるにせよ、ミュージシャンの考えていることに近づけそうな気がするのだ。

で、これを応用すると、つまるところ安易なDVDばかり見るんじゃなくて、写真や
小説でイマジネーションを膨らませることが出来ないと、貧相なセックスしか出来なくなるよ、
お若いの、というわけだ。あっ、ここまでの戯言は曲に直接は関係ありません。
まあ、こんな感じで歌詞を知らない方は「PICTURES OF LILY」を貴方なりに解釈していただきたい。

掲載写真はイアン・マクレガンの2005年のアルバム「HERE COMES TROUBLE」。
79年にリリースされた「TROUBLEMAKER」に7曲追加したもので、「TROUBLEMAKER」
収録曲「TRULY」の10分を超える未発表バージョンも収録されている。
で、追加された曲の中に92年録音の「PICTURES OF LILY」がある。
流石はフェイセズ組というか、イアンのボーカルがオリジナルには無い渋さを出している。
曲中、眠れない息子に父親がアドバイスを与えるのだが、その父親役がロン・ウッド。
今では私生活で自身にアドバイスが必要なロニー(笑)が、またいい味を出している。
残念ながらイアンの奥さんのキムさんは、このアルバムが出た翌年に交通事故で
亡くなったのだが、ジャケットには「キムさんに、いつも感謝している」と記されている。
キムさんは、かつてはキース・ムーンの妻であった人だ。勿論、イアンはムーン没後に
キムさんと結婚したのであった。

さて。ジョー・ストラマーの下に貼られた水着アイドルが誰かと言うと・・・・・。(笑)
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嬉しいおまけ

2010-01-19 22:19:50 | DAY BY DAY
INSTANT LIVEのHPでブラック・クロウズのライブ盤を買ったことは、先日の記事で
書いた通りだが、昨年末のINSTANT LIVEのHPは投げ売り状態だった。
普段22.5ドルのCDRが5ドルで販売され(現在は11.25ドル)、同じバンドの
CDRを2枚買うと3枚目が無料になり、更に30ドル分以上買うと、こちらからは選べないが
INSTANT LIVE側が選ぶCDRをおまけでもらえるという、なんとも太っ腹な1ヶ月だった。
この際だからと、30ドル分以上買ったのだが正直なところ、おまけは大して気にとめて
いなかった。

というのも、INSTANT LIVEで扱っているバンドの中ではブラック・クロウズ以外に、
ライブ盤を欲しいと思うバンドは大して無かった、というか知らないバンドが
ほとんどである。バウハウスとかホール&オーツとかは流石に知っていたが。(笑)

で、送られてきた「おまけCDR」がホール&オーツだった。
これは嬉しい誤算?だった。ホール&オーツといっても私が所持しているのは、
ベスト盤が1枚と、トッド・ラングレンがプロデュースしたという理由で購入した
「WAR BABIES」くらいなもので、熱心なファンとは言えないがライブ盤ともなると
ヒット曲を沢山演奏するわけで退屈せずに聴きとおせた。

10代の頃「ベスト・ヒットU.S.A.」を見ると、よくホール&オーツの映像が流れていた。
どのプロモを見ても大して格好良くないと思っていたのだが、今思えばシングル自体は
好きな曲が結構あった。一番好きな曲が「Say It Isn't So 」と書いたら
「え~っ」という声が挙がりそうだが。ともかく、ホール&オーツのライブ盤を
おまけで貰えたのは嬉しかった。
あの「ライブ・エイド」でテンプスと共演し、そのままミック・ジャガーのバック・バンドを
務めたのをテレビで見て「凄い人たちだ」と思ったことまで、思い出したのであった。



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追悼 浅川マキ

2010-01-18 20:36:37 | 日本のロック・ポップス
年が明けて、まだ何日も経ってないのに訃報が多い。
テディー・ペンダーグラスにボビー・チャールズ。クリス・スペディングのHPを
見ていたら、なんとクリス本人の書き込みでミック・グリーンの逝去を知らされるし・・・。
今日の夕刊を開くと、そこには浅川マキの訃報の記事があった。

熱心な聴き手ではないのだが、それでも時どき無性に聴きたくなるアルバムがある。
それが「MAKI Ⅱ」だ。というか、「MAKI Ⅱ」と前作の「浅川マキの世界」のジャケットの
デザインを見ていると、余りに美しい連鎖にクラクラする。ジャケットの「MAKI」という
書き文字の統一感、1STがモノクロを基調にした写真に赤紫の文字で曲名を記せば
2NDは「MAKI Ⅱ」の文字の緑が美しい。
「浅川マキの世界」のおどろおどろしさよりも、ブルーズやジャズ的なニュアンスを
携えた「MAKI Ⅱ」の幅広いサウンドのほうが、マキ本来の魅力を伝えるのに成功していると
思うが故に2枚目をよく聴いている。

今のカタログでは彼女のアルバムをオリジナル単位で聴くことが難しいのがもどかしい。
正直なところ、私も入手しそこねている盤は数多い。つわものセッション・メンを相手に
独自の「闇」へ誘い込み、演奏者も聴く者も魅了した彼女の音を必要とする者は
必ずいる。明るい夜だけではないのだ。

氷で満たしたグラスにジンを注いで今日はマキさんのアルバムを聴こう。
マキさんの歌は闇へ誘うようで、実は足元を優しく薄青い炎で照らしてくれるのだから。
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CALL ME THE SEEKER

2010-01-17 08:47:40 | ROCK
過去の記事「追憶のブートレグ61・ACT36」でこんな事を書いた。

「答えは風の中にある」とか「なすがままに」と歌ってくれたほうが
ずっと親切で楽なのだ。答えは風の中になんか無いことに気付くのに時間は
かからなかったし、なすがままの受動態でいるよりも、走らされる前に
歩き出さなければならないという能動的行為こそロックだと感じたし。

これを書いているとき私の頭の中には二つの曲が浮かんでいた。
一つはストーンズの「BEFORE THEY MAKE ME RUN」、あと一つがザ・フーの
「THE SEEKER」であった。

「探し物は何ですか。見つけにくい物ですか。」と、井上陽水は優しく語りかけてくれたが、
ピート・タウンジェンドは自分が探しているものが無意味であるかもしれないが、
それでも探し続ける苛立ちを綴る。5000万の寓話って何だろう。
ザ・フーと共に連帯し、バンドと共に成長し続ける聴衆のことだろうか。
ファンの心をこじ開けるハートの鍵を探していたと解釈するのは、私だけかもしれないが。
ビートルズに問うてもディランに問うても答えが見つからない。ましてLSDでラリっても
仕方が無い。ならば自分で探すしかないが、死ぬまでみつからないだろう。
自分の死、すなわちザ・フーの消滅で救われるとしたら、それはピートの悲しい性であり
私はとことん付き合わねばと思うのであった。そして、同時にそんな勘違いをする
ファン(勿論、俺を含む)の中から狂信的なマーク・チャップマンのようなヤツが
再び現れる事を未だに私は恐れているのも事実・・・。

「THE SEEKER」のカバーはブラック・クロウズでいこうと思い、INSTANT LIVEのHPで
オーダーしたのだが、それがなかなか到着せず「荷物を紛失したかな」と諦めかけたところに
到着したことで、ザ・フー・カバー集が完成した。2006年6月23日のライブの
最後の曲が「THE SEEKER」。自分達のファンに誠実なクロウズがこの曲を取り上げた意味は
深いと思う。

「探すのをやめたとき 見つかることもよくある話で」
これも真実だ。求道者に程遠い私は楽な道を見つけようと、間抜けな日々を送っている。
そして、家の中ではニール・ヤングのCDが見つからない・・・・。(笑)
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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 34

2010-01-16 17:01:36 | ROCK

難攻を極めた(笑)ザ・フー・カバー集も一応の完成をみた。昨日のことだ。
どうしても、ある曲のカバーを入れたくて、それが収録されたブツをオーダーしたのだが
オーダーから40日以上経っても到着しないので、「もういいや。」と半ば諦めかけて
いたところ到着、完成となった。何という曲か、それは次回の講釈で。西遊記か?。(笑)

カバー集でも何でもいいが「俺編集盤」を作る時、誰しもが曲順に頭を悩ませる。
1曲目は何にしよう、エンディングは?、はたまた曲の繋がりはどうか・・・。
いつものようにパソコンに対象曲を片っ端からブチ込んで、何回も聴いて不適切な曲を
外したり、曲順を並べ替えたりするうちに、閃いた。
「カバー集の最後、つまりディスク2のエンディングは映画『THE KIDS ARE ALRIGHT』を
彷彿させるものにしよう。」

つまり、最後の4曲は「WHO ARE YOU」「MY GENERATION」「WON'T GET FOOLED AGAIN」そして
「LONG LIVE ROCK」の順で終わるのだ。スタジオでの和気あいあいとした「WHO ARE YOU」、
シェパートン・スタジオでの男気爆発の「WON'T GET FOOLED AGAIN」に挟まれる
「MY GENERATION」はモンタレー・ポップでの映像だった。細かいニュアンスを無視して
テンポ・アップして向う見ずに突っ走る演奏は、ベスト・テイクとは言い難いが
ロックという音楽が持つ、数多くの魅力のある部分を見事に表わしたテイクである。
そうすると、候補が4つほどあった同曲のカバーは、もうこれしかない。

パティ・スミスの「MY GENERATION」はシングルB面に収録されたライブ・テイクで
今ではアルバム「HORSES」のボーナス・トラックとして容易に聴くことが出来る。
間奏のベース・ソロ!をジョン・ケイルが弾いているのだが、ここで格好良いのは
パティが「ジョン・ケイル!」と名前を呼ぶところだ。ライブならではなのだが
この一声が臨場感を増幅させる。録音は今の耳で聞くと貧弱と言われるかもしれないが
無駄な装飾の無い痩せ細った狭いレンジでの録音が、この曲が持つ苛立ちを
わかりやすく伝える。

パティ・スミスのカバーにはセンスの良いものが多い。バーズの「SO YOU WANT TO BE A
ROCK AND ROLL STAR」やマンフレッド・マンの「5-4-3-2-1」には身震いがしたし、
ブートレグで聴くことが出来るV.U.カバーも素敵だ。2007年にはカバー集「TWELVE」も
モノにしている。あっ、今頃になって気付いたが俺編集のストーンズ・カバー集でも
ビートルズ・カバー集でも使っていないや。(笑)

パティ・スミスに憧れる女性がどれくらいいるのかはわからない。ジャニスやキャロル・
キング、ジョニ・ミッチェルのフォロワーは洋の東西問わず勿論日本にも容易に確認できるが
パティのような立ち位置でロックできる人が見当たらないところに、彼女の強烈な
個性を再確認するのであった。

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晩メシいただきます

2010-01-14 19:29:50 | JAZZ

昨年の後半、9月から12月にかけて相方が実家に帰る日が多かったので
必然的に一人で食事をすることが多かった。自炊はしないのだが飯くらいは炊く。
適当な惣菜やなんやかんやを求めて、休みの日はスーパーに行くのだが変な癖がついてしまった。
つまり、特に買わなくても良い物を買ってしまうのだ。
昔からポテト・サラダやスパゲティ・サラダが好きなのだが、それらを一纏めにした
豪華(笑)な惣菜セットを見つけてしまったのだ。
ポテト・サラダ、マカロニ・サラダ、ごぼうサラダ、スパゲティが2種(マヨネーズと
ナポリタン、ベタですね。)という豪華5点セットが380円なもんだから毎回買ってしまう
ようになったのだ。ゆで卵を薄くスライスしたヤツが二切れ乗っているのも
ポイントが高かった。

で、自分としては「サラダ食べて、なんか健康的」と錯覚してしまうのだ。
毎回それを食べながらビールを飲んでいたのだが、ふと我に帰る。
だいたい、マヨネーズだらけで、どこが健康的なんだ?。目立つ野菜って牛蒡くらいなもん
じゃなか。いかんいかん、これで体にいいわけない。(笑)

掲載写真はブラザー・ジャック・マクダフが69年にリリースした「DOWN HOME STYLE」。
似つかわしくないと言えば失礼極まりないがブルー・ノートからのリリースで
しかも移籍第一弾である。長年所属していたプレステッジではアルバム・ジャケットで
豪快に肉にかぶりついていたのだが、アトランティックを挟んでブルーノートへの移籍だ。
ジャズの枠を超えた黒人音楽、いやそれだけにとどまらないレーベルへ移って
白人層への人気の浸透を目論んだのがアトランティックへの移籍の理由の一つだろう。
そこで成果を挙げた中でのブルーノートへの移籍。
このアルバムはメンフィス録音である。それまでニュージャージー~ニューヨークでの
録音が主だったジャックがブルーノートへ移ったのは案外「メンフィス録音」がエサだった
のかもしれない。

面白いのはブルーノートでの第一弾アルバムで、アトランティック・レコーディング・
アーティストであるラスカルズの「GROOVIN'」を、これもアトランティック所属の
アーチー・ベル&ザ・ドレルズの当たり曲「TIGHTEN UP」のリズムで演奏していることだ。
「メンフィス録音を条件にブルーノートへ移ったけど、アトランティックの風通しの方が
良かったぜ。」と思ったかどうかは知らないが、そんな推測も楽しい1枚。

ああ、昨日よりはマシだが、それでもちょっとコッテリ。
では、いただきます。

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朝メシ喰わせろ

2010-01-13 10:18:04 | DAY BY DAY
おせち料理というのは、子供が好き好んで食べるような食材はほとんど
皆無なのではないだろうか。当然ながら地域や各家庭によって何が入るかは
違ってくるのだが、私の記憶では「なんか辛いなあ」というものだったし
雑煮だけ食べて外に飛び出した、あるいは寝ころんでテレビを見たものだ。

しかしながら歳を重ねるに連れて、おでんの具では大根が好みのベスト3に
入るようになると、おせち料理の良さもわかってくる。
数の子だけは子供のころから好きだったが、煮しめや田作り、ちょろぎに
酢の物と好物が増える。なんだ、どれも酒のつまみに丁度いいだけの
話じゃないか。(笑)今では栗金団や黒豆はノー・サンキューだ。
何で今頃、そんなことを書いているのかって?。
いや、大量に買った数の子と丁呂木が冷蔵庫の中に残っているのを
何気に見てしまたから。(笑)

あっさりした物を食べ続けると、掲載写真のようなコテコテの物を食べたくなる。
脂でギトギトなのはわかっているが、ピーマンとトマトがあれば健康的な
ように錯覚させるのが言い訳になっていい。(笑)ソーセージと目玉焼きは
朝食に出てくればご機嫌だが、これはどうみても朝食を作っているのでは
なさそうだ。

ワインダー・K・フロッグは、ジミー・ミラーがプロデュースした1STが
有名だろう。トラフィックのメンバーがノー・クレジットで参加しているという
話もあるし。掲載写真は68年発表の2枚目「OUT OF THE FLYING PAN」。
オルガン主体の演奏は、ジャズとブルーズを折衷したような音だが
こういう音を括るのに「ロック」という言葉は便利である。

ここにもまた「JUMPIN' JACK FLASH」が・・・・。
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くもの巣と謎

2010-01-11 16:16:10 | ROCK
ザ・フーの2枚目のアルバムとなった「A QUICK ONE」は、これ以降
考えることが出来ない極めて民主主義的なアルバムであった。何しろ
グループのメイン・ライターであるピート以外の他の3人が全て曲を
提供しているのだから。ジョンは自分の代名詞ともいえる「BORIS THE
SPIDER」をモノにしたし、あのキース・ムーンでさえクレジットが2曲ある。
それだけ、とっちらかった印象の残るアルバムなのだが、後にコンセプトを
決めてアルバム制作にとりかかることが多くなるザ・フーの迷走だと
思えば愛すべきアルバムでもある。

さて、キース作の「COBWEBS AND STRANGE」。この曲はアルバムを聴いた時の
イメージよりも、映画「THE KIDS ARE ALRIGHT」で使われたフィルムの
印象が強く残っている。もっとも本来は別の曲のプロモ用の映像なのだが
映画での印象は強烈だった。
スイッチが入って暴走を繰り返し、それを止めるのに
やっきになる他のメンバー達という構図はザ・フーそのものである。
キースに付き合うのは、いつもピートなのだがキースと違って冷静さを
持っていたが故にザ・フーは成り立っていた。ピートの精神の疲弊具合は
他のバンドのソングライターの比では無かったことは、活動期間に対して
発表したアルバム数の少なさからも推測される。

闇雲にドラムを叩きまくるキースはともかく、ピートがホイッスル、ロジャーが
トロンボーン、ジョンがトランペットを吹いたというのも面白い。
そんな曲のカバーをしたのがザ・スコット・リチャード・ケース。
後にSRCを名乗るバンドの未発表曲として発掘され、2008年に
リリースされたCD「THE STORY OF MICHIGAN'S LEGENDARY A-SQUARE RECORDD」に
収録された。正直なところ、本家の破壊力には遠く及ばないのだが原曲の持つ
遊び心をくみ取ろうとするところが好きだ。で、これを聴けばキース・ムーンの
ドラムスがデタラメなようにみえて、実は如何に歌心があったかもわかる。

このCDにはエレクトラと契約する前のMC5のシングルや、イギー・ポップが
イグアナズの次に参加したバンド、THE PRIME MOVERSの音源も含まれ、
67年から68年頃のデトロイトのローカル・シーンを知ることができる。
そういえば、ミシガンにはその名も「COBWEBS AND STRANGE」という名のバンドが
あったのだが、一体どんな音を出していたのだろう・・・。
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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 33

2010-01-09 19:26:09 | ROCK

これはセクハラではない。なぜなら彼女は笑っているのだから。(笑)

掲載写真はLYNN MARIEが2001年にリリースしたアルバム「SQUEEZE BOX」。
タイトルはザ・フーの曲名で、そのカバー・バージョンはアルバムの
冒頭に配されている。
ジャケット写真にあるようにアコーディオンが全編にフューチャーされ、
収録された全13曲全ての曲名の後ろに「SWING」とか「TEX-MEX」「POLKA」
「WALTZ」とかのスタイルに関する注釈が添えられている。

それにしても、このジャケットは最高だ。ジーパンを履いているものの
足を拡げた彼女の股間を蛇腹を拡げたアコーディオンが覆い隠しているのだから。
そして、このジャケットはザ・フーの「SQUEEZE BOX」の歌詞を見事に
表現してもいる。「ママはアコーディオンをもっていて夜通し演奏する
もんだから、通りに音は響き渡るし、パパは寝ることもできないんだ。」
ああ、なんて可愛らしい童謡のような歌なんだ・・・。
事実、この曲をカバーしている女性歌手は他にもいて、かのローラ・ブラニガンも
ちょっともったりした感じで歌っている。
しかし、ここにはピート・タウンジェンドの遊び心が潜んでいる。
ママは一晩中、素敵なメロディーを奏でるんだ。パパは眠たくても
寝かせてくれない。でもね、メロディーを奏でさせているのはパパなんだ。(笑)

「入れたり出したり・・気持ちいい」と言ったのは映画「ヘリウッド」で
地球を征服せんとする『悪漢ダンス』を演じた遠藤賢司。
"She goes in and out and in and out and in and out and in and out"と
いうところを女性が歌うのを聴いているとドキドキするのは私だけ?。(笑)
しかしながら、ザ・フーではこれを歌うのはロジャー・ダルトリーなわけで
よくもこんな曲を歌ったものだ。

このCDのリア・ジャケットがまた良くて、彼女は笑顔で仰け反っている。
遊び心というのは大切で、こういうジョークのわかる女性は大好きだ。

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