HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

PLEASE ROCK ME OUT

2016-02-28 20:42:29 | 日本のロック・ポップス

掲載写真はRCサクセションの4枚組CD「PLEASE ROCK ME OUT」。81年
5月30日と31日に日比谷野音で行われたライブを収録している。曰く有りげな
CDで、会場録音のような音質(上等です)といい何処でも買えるブツでないことといい
不思議な事だらけなのだが、往年のファンにとっては待望のアーカイブと言って
差支えないだろう。何処まで権利がクリアされ元のメンバー達に金が行き渡るのかも
定かでないが、ブートレグをたしなむ(笑)音の愛好家にとっては、申し訳ないが
これほど心踊らされるブツもそうはない。

5月31日の映像はアンダーグラウンドで出回ったので見たことがある方もいるだろう。
何度もダビングを重ねた劣悪な状態のものを私も見たのだが、画質は悪いものの
ワンカメで手ぶれを感じさせないそれは、おそらくは関係者が固定カメラで撮影した
ものだったのだろう。販売先では「2日目のアンコールは劣悪な音質とCD容量の
都合上収録していません」と書いてあるが、残されている映像も今回のCDと同じく
『ボスしけてるぜ』で終わる。

81年といえば、私個人もRCサクセションを熱心に聴きだした頃であり、この時期の
演奏はもう聴くことができるだけで嬉しい。高校生の時に81年12月24日の
日本武道館公演をLDやカセット(「Yeahhhhh...」)で見聞きして身悶えしたものだ。
今でいう夏フェスのようなものである、所沢や仙台でのイベントもテレビで放送され
食い入るように見たのが懐かしい。5月30日に清志郎が「明日来れないヤツは7月に
所沢で会おうぜ」というのは、西武球場でのイベントを指していたのだなぁ。

81年12月5日、四国の我が街にRCサクセションはやってきた。しかし、私は
それを見ることができなかった。理由は思い出せないのだが、何だったのだろう。
座席数1000ほどの会場で半分も人が入らなかったというのは、当日見に行った
友人の言によるのだが、それでも友人は最前列に陣取り演奏中に弾け飛んだ清志郎の
アクセサリーの欠片を拾って私に見せてくれ、当日の熱演を身振り手振りで話すのを
聞きながら羨ましく思ったものだ。(因みに翌年の松田聖子公演は1日2回公演が
超満員だった・・・というのも友人の言。)

そんなこんなの思い出を蘇らせてくれた、今回の音源の登場に感謝である。


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心に余裕がでてくると・・・

2016-02-24 21:18:18 | DAY BY DAY

4月の人事異動の話が真しやかに囁かれ始めた我が職場。昇進するヤツ、引き取り先の
無いヤツ、厄介払いされそうなヤツ・・・。様々な思惑が渦巻き情報戦が展開され、
本人の希望やら意思とは関係なく各持ち場のボス達の黒い欲望が渦巻き、目先の
利益のみが優先される。人事なんて、そんなものです。(笑)

私はというと、今年はそんな流れの中にはいないようで(笑)逆にボスから「こいつは
出してはどうか」とか「xxのあいつは(うちの職場に)どうか」と聞かれる立場。
気楽なものである。軽はずみなことは言えないが、私も目先の利益を優先してしまい
Jガイルズ・バンドではないが「I DON'T NEED HIM NO MORE (あいつは要らない)」
とか言ってしまう。人間なんてラララララララ・ラ、である。

心に余裕が出てくると10年以上は聴いていない、こんなLPを聴く時間と体力の
余裕まで見出してしまうから不思議だ。

     

3枚組と2枚組である。(笑)これを1日のうちに聴いてしまえるのだから、余裕が
あるのか、時間を無駄に(笑)しているのか・・・。聴かないのなら処分してしまえば
いいのだが、そこまでの心の余裕がないのが浅ましいところでもある。

それにしても、この頃のEL&Pは「けっこう凄いな」と思ったりして。(笑)
こう見えても私は「TARKUS」と「BRAIN SALAD SURGERY」はしこたま聴いている
ので頑張って3枚組のライブ盤を聴くつもりが、すんなり聴き通せた。デビューから
ここまででたった4年。ここで燃え尽きれば尚凄かった、という物言いは嫌われるだろう。(笑)

ピーター・フランプトンは・・・う~む、やっぱりよくわかりませんでした。
『JUMPIN' JACK FLASH』のカバーがあるというだけで所持しているわけでは
ないのだが、何でこれが売れたのかを考察するためにまた数年後に聴くとします。

  気分直しにコレを聴くとしますか。

ヤードバーズのベスト盤やらコンピレーションのCDは幾つか持っているが、
コレだけは処分できない。おお、燃えるぜ。(笑)

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又 CDを買ってバッヂをもらいました

2016-02-22 21:58:34 | DAY BY DAY

正確には買わなくても関係なかったのだが、一応過去にバッヂを扱った3回の記事の
流れでこのタイトルに。(笑)もし、次があればその時のタイトルは「又又・・」で
その次は文脈がおかしくなるが「まだ・・・」でその次が「まだまだ・・・」、
続いて「も一つ」「なお」と続くのは言うまでもない。(笑)

今年の1月の記事でランブリング・レコーズの「サウンドトラック名作選35」に
関する記事を書いた。サントラCDの発売と連動してステレオ・サウンド・オンラインの
アンケートに答えれば抽選でバッヂが貰える企画があったので応募してみた。

今回発売された35枚のCDジャケットをバッヂにしたものが3個もらえるというもので
3個の種類は企画主がランダムに選んだものとなるのだが、「ゲンスブール絡みの
ジャケットのバッヂが欲しいな。」と勝手なことを思いながら応募した。

別に当たらなくても何てことは無いのだが、当たってしまった。で、到着したのが
掲載写真のバッヂ。当たらなくてもいいと書いたものの、いざ当たって物が到着すると
「なんだ、ゲンスブールじゃないんだ。」とつまらぬ物言いをしてしまう駄目な僕。

バッヂのデザインは左から順に「真昼と呼ばれた男」「サマータイムキラー」そして
「ふたりだけの夜明け」。最初の2つは実際に私が買ったCDでもあるので、
「3つのうち2つが自分の好みのサントラなのだから、確率高いんじゃない?」と
いうふうに考え直すと、途端にちょっとだけ凄いことに思えてくるから不思議だ。(笑)

前回も書いたが、今回の「サウンドトラック名作選35」は3枚買うと応募券を
ハガキに貼って送れば1枚もらえるようになっている。私は6枚買ったので2枚もらえる
というわけで。プレゼントCDとして私が選んだ2枚は「ミスター・ノーボディ」と
「殺し」のサントラ。到着が待ち遠しい。

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BLOUSE & SKIRT

2016-02-21 10:37:10 | REGGAE

       

掲載写真の2枚はオリジナルが世に出てからCDはおろかLPでの再発さえ実現して
いなかったのだが、昨年ようやくLPでの再発が実現したアルバム。

左は79年リリースの「DUB OUT HER BLOUSE & SKIRT VOLUME 1」、右は81年
リリースの「DUB OFF HAR BLOUSE & SKIRT VOLUME 3」で共に演奏は
レヴォリューショナリーズで、ミキサーは前者がエロール・トンプスン&エロール・
ブラウン、後者がサイエンティスト。

2枚のタイトルが微妙に違うのも謎であるが、一番の謎は「VOLUME 2」が存在しない
ことである。ジョー・ホワイトのアルバムをダブにした79年の「SENTIMENTAL
DUB」が「VOLUME 2」に該当する盤ではないかという見解もあるようだが、真実は
如何に。

2枚ともレア度を差し引いても素晴らしいダブなのだが、どちらかというと79年盤
の方が幾分派手目。しかしサイエンティストの抑え気味のダブが渋い81年盤も
滋味なのでここは両方を並べて揃えるべきだろう。

それにしてもブラウスとスカートを消すというタイトルが実にいい。
こういう遊び心のあるタイトルをおおらかな気持ちで受け入れる度量というのも
音楽を楽しむ上で、いや日々の生活を潤滑にやりすごす上で必要である。

そこに流れてくる音楽が最高の「DUB」なら、これ以上の効用(高揚でもよい)は
なかなか見当たらない、というものだ。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 61

2016-02-20 20:51:45 | ROCK

掲載写真はミランダ・リー・リチャーズの待望の通算3枚目の新作「ECHOES OF
THE DREAMIND」。前作からのインターバルは実に6年。ファースト・アルバムから
2枚目までのインターバルは8年だったので、どれだけ寡作なんだよという感じだが
それでも待ち続ける私のような人が世界中にいるわけで。それだけ魅力的な女性なのだ。

今作も前2作の流れを踏襲したアルバムで、程よいサイケデリックな感覚を保持しつつ
過剰な音の羅列にならないよう配慮されたところが何度もの再生に耐えうるところ。
単なるサイケでは括れず、女性フォーキーなんている陳腐な枠からも食み出てしまう
のが彼女の魅力であり、私が好きになる所以でもある。おまけに美人だし、声は深くて
透明だし。あぁ、これじゃ褒め過ぎか。(笑)

たんぽぽ占いの歌を歌ったことで私は彼女のことを気に留めるようになった。
たんぽぽはいろいろなことを告げてくれる。
例えば、彼女が幸せなのか不幸せなのかとか。

私はミランダのことを知り、彼女の歌を聴いている時間は幸福感で満たされている。
ローリング・ストーンズを好きでいるということで随分と幸福な時間を過ごしたが
彼女はそのバリエーションに彩を添えてくれたという意味でも忘れられない女性だ。

次作が6年後でも8年後でも構わない。ミランダの過ごす時間が幸福であるなら。
そんな想いを強く抱かせるアルバムである。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 60

2016-02-18 10:11:21 | 日本のロック・ポップス

敢えて意識はしないようにしているのだが、やはり節目というのは大事なものである。
あの、パフィーも今年でデビュー20周年。デビューから5年くらいは本当に熱心に
追いかけた。徐々に醒めていったのは二人の男趣味の悪さ故か?(笑)

冗談はともかく、今でも気になる存在ではある。ミュージシャンの在り方や楽曲を
表現するのに私が最も嫌いな言葉に「等身大」というのがあるが、彼女たちは
「自然体」であるように上手く振舞い、そう受け止めてもらえることに成功したのが
良かったのだろうし、私もそういうところに惹かれたものだ。

彼女たちが今でも健在なのは二人の卓越したセンスと共に、楽曲を提供したり演奏
したりするメンバーやスタッフに恵まれたということも事実であろう。何か一つが
欠けると上手くいかないことはあるものだ。

掲載写真は03年のアルバム「NICE .」の北米仕様盤。日本盤とはジャケットや
曲順、収録曲の一部が違っている。ロック者故に、このジャケットに反応してしまった。
ロック・テイスト炸裂の曲が多数あるので、パフィーを聞いてこなかったロック好きの
最初の一歩にうってつけの盤である。

パフィーにはこの先も活躍したもらいたいものだ。
半世紀少年から五半世紀少女たち(笑)に愛をこめて・・・。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN -59

2016-02-15 21:23:40 | 日本のロック・ポップス

先日ネットで見つけた記事の中に英国のポップ・カルチャー・サイトが「あなたが知るべき
偉大な日本のミュージシャン TOP10」なるものを発表した、という内容のものがあった。
記事の解説として「きゃりーぱみゅぱみゅとBABY METALはよく知られているので
外してあるようだ。」ともあった。

なるほど、前者は欧州をツアーしているし後者はあのレディング・フェスティバルにも
出演するくらいだから、よく知られているというのは納得。では何故Perfumeが3位に
入っているのか?彼女たちは13年には欧州ツアー、14年にはロンドン公演を敢行
しているのだが、どうしたことだろう。頑張れPerfume、というところか。

いやいや、今回はそうじゃなくて、椎名林檎である。先の「TOP10」の7位が椎名林檎
であった。しかーし。6位に東京事変が入っているではないか。(笑)ま、このTOP10、
正味な話が個人的にはどうでもいいのだが、7位と6位の並びが可笑しかったので
わざわざとりあげた次第。しかも、メジャー・デビューから18年も経とうというのに
何を今更、というのもある。

掲載写真は友人が15,6年くらい前に台湾に行った時にお土産で買ってきてくれた
椎名林檎の「COMPLETE SINGLES」。おそらくは著作権ぶっちぎりの適当なCD。
これが出た当時だと6枚のシングルが出ていたのだが、コンプリートを謳いつつも
4枚目のシングル『本能』は未収録。(笑)余った時間で1STアルバムから6曲を
引っ張ってきて時間を埋めるというやっつけ仕事ぶりが、いかがわしくも清々しい。(笑)

林檎がデビューしてしばらくの間は面白いと思っていたのだが、その卓越しすぎた
自己プロデュース能力を過剰に思うようになってからは、しばらく遠ざかっていた。
02年に出たカバー集での『YER BLUES』を聴いて「ああ、このトゥー・マッチな
感じは何だ?」と思ったり・・・。つまり、彼女の熱量に私は負けてしまったのだ。

しかし、昨年の当ブログにも書いたのだが久しぶりに生演奏を見て「ロック云々の枠を
超えた「芸能」という括りで高く評価されるべきだろうと心底思った」というその思いは
今も薄れていないのだから、私は徐々に遅れを取り戻すべきなのだろう。

巷に溢れるロックから「いかがわしさ」が薄れて久しい。そんなものが求められる
時代でないとしても、彼女にはいかがわしく喜怒哀楽とエロスを表現してほしいと思う。


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STAND UP LIKE A MAN

2016-02-13 08:24:50 | DAY BY DAY

不世出のボクサー、モハメド・アリのドキュメンタリー映画「黒い魂」を見た。
74年公開の映画であるが、ソフト化されていなく先日の放送がテレビ初放送でも
あったので、私のように初めて見た方も多かったのではないだろうか。

ボクサーとしてのアリ、人間としてのアリに興味があるのは勿論だが、私の興味は
この映画を勝新太郎が製作したということである。どういう交渉をしてどれだけの
ギャランティーで成立したのか、なんてことに興味を持つとそれこそ下種な話になる
のだが、勝新ファンとしては何とも気になるところである。

映画は2年半にわたって撮影されたのだが、過去の試合からのショットをも収録し
完成した映画の尺はわずかに50分ちょっと。割に合わない贅沢の極みというヤツかも。

更に不思議なのは映画の中でかなりの長時間、リッチー・ヘブンスの演奏シーンが
あるということだ。ヘブンスが歌う曲のタイトルがわからないのだが、人種差別や
徴兵制度に代表される権力側の押し付けに徹底的に抗ったアリの生き様を歌った内容は
その曲のリズムに負けず劣らず強烈である。

モハメド・アリそのものがロックンロールであることは紛れもないが、リッチー・ヘブンス
の演奏シーンがあるということでロック者が気に留めても損はしない映画である。

掲載写真はリッチー・ヘブンスのアルバム「MY OWN WAY」。なんとなくタイトルが
アリの映画に相応しい感じがしたので選出した。ハービーマンの「MEMPHIS
UNDERGROUND」と似通った雰囲気のジャケはインパクトがある。

映画の中には72年4月1日に日本武道館で行われたマック・フォスターとの試合や
ファンにサインをする姿も収録されている。アリはこの4年後再び日本の土を踏み
6月26日に同じく日本武道館でアントニオ猪木と異種格闘技戦を行う。

おそらくは勝新もこの映画の為に散財しただろう。それを思えば勝新とアントニオ猪木が
着地点こそ違えどアリにかけた思いのほどが伺えて、それがまた興味深いのだ。
振り返れば、猪木はチャック・ウェプナーやレオン・スピンクスといったアリと縁のある
ボクサーとも戦ったのだなぁ・・・。

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SOONER OR LATER

2016-02-09 19:54:14 | DAY BY DAY

旧聞に属するが、K原が逮捕されたのは残念だった。Gアンツ(ジゴロアンツではない)
のOBでなくともファンだった私は怒りを通り越して、落胆の境地である。
当ブログでは04年05年07年と3回も彼についてふれているのだが、
ロックンロールのブログで3回もK原のことを書いていたのか・・・。

そのうちの1回でK原が打席に入る際の曲はニール・ヤングの『ヘイ・ヘイ・マイ・マイ』か、
頭脳警察の『無冠の帝王』がいい、なんて書いている。無邪気なものだ。

朝、出勤前に芸能情報番組なんぞをのんびり見ていたのだが、日刊スポーツが
撮影したK原の写真に驚いた。なんと、ドアーズのTシャツを着ているではないか。
しかも、「L.A. WOMAN」のジャケのメンバーをあしらったデザイン。
う~む・・・。

あ、わかった!とんぼを追い回すのに飽きて、ドアーズなんか聴きだしたものだから
ご禁制の品に手を出してしまったのか・・・。16歳くらいで出会っていれば煙草を
吸うくらいで済んだかもしれないのに・・・。

アルバム・ジャケットに「K原あわれ」なんて書くバンドが出てきたら
どうしましょう・・・。



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追悼 ダン・ヒックス

2016-02-08 20:07:38 | ROCK

ロックを聴き始めて15年くらい経った30代初めの頃、ふと思ったことがある。
それは漠然とではあるが、「ダグ・ザームとかダン・ヒックスみたいな人を粋人と
言うのだろうな。」なんてことであった。

ロックという言葉からすぐ思い浮かぶような音を出しているのではないが、これも
ロックだろう、いやロックと呼びたいと思わせる飄々とした魅力が彼らにはあった。
西部劇好きでカントリーとはいわないまでもカントリー風の音が好きな私にしてみれば
格好良くハットを被る姿にも憧れた。

ダン・ヒックスが2月6日に亡くなった。享年74歳。2年に及ぶ癌との闘病生活で
あったという。カントリーとジャズとポップスを混ぜてヴァイオリンで味付けするなんて
芸当をやってのける人はざらにはいない。きっと女性にもてただろう。

ゲンスブールとはまた別の憧れ。安らかに・・・。

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LAST NIGHT OF A PUB ROCK

2016-02-07 08:37:33 | ROCK

75年7月1日ロンドンは100クラブで行われたダックス・デラックスの解散
ライブを収録した「LAST NIGHT OF A PUB ROCK」がCDで再発された。
元々はオランダのみでリリースされた2枚組LPで後にイギリスでも出されたが、
ストロング・スタイルの会場録音のこの音質で正規発売なわけないだろうという声は
ご尤も。(笑)それでも所謂「ブートレグ」の括りでなく、今日までパブ・ロック・
シーンの名盤或いは迷盤として愛されているのも事実。

2枚組LPは雑にシングル・ジャケットに押し込まれていて、適当なジャケットの
デザインと相まって如何わしさ満点。さすがにCDではその雰囲気までは再現できないが
手軽に聴くことができるようになったことは喜ばしい。

全18曲が収録されているのだが、ダックスのオリジナル曲よりもカバーのほうが
圧倒的に多く、単純に楽しんで演奏を終わりにするのがパブ・ロックの自然体な風情に
相応しいと思わせるに十分である。

後半にはリーブリローやニック・ロウを含むブリンズレー・シュウォーツの面々が
加わり、賑わいをみせる。ストーンズ・カバーが2曲演奏されるのも個人的には
ポイントが高い。歌詞を間違いながらも完奏する『BROWN SUGAR』とさわりだけの
『MIDNIGHT RAMBLER』がその2曲。ニックはギターで参加し、後者ではボーカル
も担当。それにしてもストーンズの長尺曲である『MIDNIGHT RAMBLER』であるが
一分ちょっとしか演奏しないのにわざわざ取り上げるのが、またパブ・ロックらしい。

市場には長く残らないだろうこの迷盤を名盤とするか幻盤として終わらせるかは
貴方次第である。



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JUSTICE IS A GAME

2016-02-04 21:24:46 | 日本のロック・ポップス

シャーベッツの新作は記念すべきバンドの10作目となる「CRASHED SEDAN DRIVE」。
昨年の「きれいな血」に続いてのリリースとなり、浅井健一の創作意欲とバンドの
状態の両方が充実しているということの現れが、2年連続の新作の発表となったので
あろう。

これは個人的な趣味が偶然を招いている話なのだが、シャーベッツのアルバム・ジャケット
には、夜や冬を映し出したものが幾つかあり、そういったジャケットの盤と私の相性は
すこぶる良い。つまり、私はこの新作を気に入っている。

今まで以上に生活を取り巻く大きな状況に具体的に触れているのが印象的で、生きると
いうことに肯定的なのが格好いい。背伸びしようが等身大だろうが今できること、
今思うことを全うしようとすることの美しさが、ここまで歌詞に現れたのは珍しい
ような気がする。

多作家故に書きなぐり或いは手癖で作った曲を、出来たらできただけブチこんだと
いう感じがしなくもないが、それでも今回の新作はメロディーの起伏が多彩な曲が
幾つかあるし、これまで以上に女性ボーカルの曲の完成度が高いのも良いアクセントに
なっている。

冬の寒さ、夜の冷たさ、その先にある暖かい何か。
それを見つけるためにアクセルを踏み続ける全ての若き野郎どものためのアルバム。
もう、私は若くはないが・・・明るい未来のために・・・。

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NO THRILL

2016-02-01 00:07:37 | 日本のロック・ポップス

昨日からの流れで、改めて「NO NEW YORK」を聴いてみたのだが、そこで感じた
余計なこと(笑)を書くとする。

フリクションの「軋轢」を初めて聴いたとき、なんて痩せた音なんだと思ったものだが、
その後に「NO NEW YORK」を聴いて、あの時代(78年頃)のニューヨークの地下の
音を上手く再現していたのだなと気付く。

低音が効いていないが故にスネアの音とギターの音がバンドの尖り具合を上手く
演出しているというのは、後付け上等の捻くれた見解なのだろうけど。
坂本龍一がプロデューサーだったというのも今思えば出来過ぎた話だ。

世界から視線を集めていたY.M.O.の坂本を起用したバンド側からすれば「あいつは
何にもしなかったぜ。」とか「名前だけ使いたかった。」と突っ張ることが可能だし
坂本からすれば、商業的に成功をおさめつつあるグループに身を置きながら、
こういった世界の裏から流れてきて派生した日本のバンドに目配りできているのです
という懐の大きさを示すことができるので、フリクションが成功しようがしまいが
損することはないという計算があっても不思議でも何でもない。

ああ、大人になってろくなことを考えない癖が抜けきれないと、こんな夢のない
ことを想像しては、事実に合致していようが反していようが自分を納得させている。(笑)
もちろん「軋轢」も聴き返したのだけど、この格好良さは今も十分に通用する。
それだけで素晴らしい。

  私がフリクションで一番好きな盤が
「ゾーン・トリッパー」なのは変わらないけど。

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