ザ・フーの「LIVE AT LEEDS」はオリジナルの発売から数えて3回のお色直しがなされた。
つまり2度のバージョン・アップが施され、今回は40周年記念ということでこれまで未発表であった
翌日のハル・シティ・ホールでのライブとの組み合わせで、都合3回のお色直しというわけだ。
原盤や帯付き、はたまた各国盤を買い揃える趣味の無い私でも、「LIVE AT LEEDS」は
今回の40周年記念ボックスで、都合7度目の購入となった。今回の発売でリーズは
これが最終決定版的な扱いを受けるだろう。6回も回り道したことになるが、最短距離で
ここに辿り着けなくても、なんとなく楽しかったなと過去を振り返る私。(笑)
最初にリーズを買ったのは18歳の時で、どこにでもある日本盤LPだった。いきなり
今回のセットを10代の若者が買うのは金銭的に厳しいものがあるかもしれない。
確かに「最短距離」で決定版に辿り着くなら、これを買えばいいのだろうが、今買えなくても
いいじゃないか。本当に好きなら、そのうちなんとかなるかもしれないし。
あっ、ちなみに私は国内盤はハナから無視。そんな金があったら他に聴きたいレコードが
山ほどあるもんで。輸入盤で6000円弱での購入。
しかしながら、なんで「HULL」を別売りしないかね。たまたま次の日のライブだったから
セットにしちゃったの?。それとも「HULL」の音源で欠落したベース音を「LEEDS」から
もってきて補完したから、抱き合わせちゃったの?。
本来とるべき販売方法は別にあったのだ。
まず、「HULL」は単独で発売する。欠落部分の補填をどこでしたかを明確にしても
70年のザ・フーのライブをこれだけの音質で聴くことが出来るのなら、ファンは飛びつくはずだ。
現に今回のボックスは「HULL」目当ての人が多いはる、もとい、多いはず。
で、「LEEDS」は40周年で箱を出したいなら、既発の2枚組プラス、「HULL」の代わりに
06年6月17日のリーズ大学での演奏を2枚組CDで抱き合わせれば良かったのだ。
2002年から2006年までのザ・フーのほぼ全ての演奏はオフィシャルCD化されているが
6月17日のリーズはCD化されなかった。この時点で何か別な発売方法を考えているのかなと
思ったのだが、今のところこの日の演奏はまだCD化されていない。
しかしながら今回の箱が「深い」のは、オリジナル仕様、つまりA面4曲B面2曲のLPと
「SUMMERTIME BLUES」のシングルを添付したことである。デラックスだ、スペシャルだで
オリジナルがどんな具合だったか忘れてしまった、或いは知らないというのは話にならない。
最初に世に問われた「LIVE AT LEEDS」がどんな形であったかを再確認する良い機会なのだ。
私の「LIVE AT LEEDS」に対する思い入れは08年11月15日のブログに記してあるとおりだ。
「何故、2枚組にならなかったのだろう。」「何故、シングルは『SUMMERTIME BLUES』だったのか。」
あれから2年経っても、同じ事を考えている私がいる。
えっ、「HULL 」はどうだったのかって?。
70年のザ・フーだよ、きまってるじゃないか。(笑)