HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

神の掟

2005-03-31 23:01:57 | DAY BY DAY
ディスク・ユニオンのHPを
見ているとこんな見出しがあった。

「禁断のタイトルを含むアップル紙ジャケ・シリーズ第3弾発売決定」

ふむ。リスト・アップされたものをみると
禁断のタイトルとは多分これだろう。
そう、ビリー・プレストンの「神の掟」。
バッドフィンガー、メリー・ホプキンの紙ジャケに続く
第3弾なのだが、第一弾、第二段は「アップル瓢箪帯」仕様での
再発であった。では、なぜ「神の掟」が禁断のタイトルなのか?
CD自体は輸入盤なら今でも簡単に手には入るし、アップルの
カタログが初めて日本でCD化された際もCD化された。

問題は「帯」である。かんだ米穀店店主が書いた「プレミア・
レコード図鑑」に詳しく書かれてあったが、このアルバムの
帯つきレコードの現物を所持するコレクターに出会ったことが
ない、という話だ。
で、今回の「紙ジャケ」化に際して、瓢箪帯がもし再現されたら
という意味で、コレクター心をくすぐるのは間違いない。

ここまでつらつら書いてきて全く的外れであったら
笑ってやってください。
お前は買うのかって?。
いえ、買いません。(笑)これに関してはプラケースの輸入CDで
十分満足していますので・・・・。
思ったほど音圧がなかった過去CDのジョージ・ハリスンの
「あれ」や「これ」が紙ジャケになったら・・・・。
その時はわかりませんが。(笑)

そういえば、かなり前に「電子音楽の世界」の輸入盤CDをユニオンで
新品で購入したのですが、シングルCDと間違ったであろう
値段がつけられていて(2曲しか入ってなかったからか?)
得したことがあります。

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DANIEL MOORE / SAME

2005-03-31 21:49:14 | ROCK
71年に発表されたダニエル・ムーアの
おそらく唯一のアルバム。
ズバリ、LA産スワンプ・ロックの
傑作。

97,8年頃ワーナー・ミュージックが「幻の名盤
探検隊」と銘打って、シンガー・ソング・ライターや
スワンプ系の素晴らしいリイシューを展開したが、
その陰?でヴィヴィッドから「世界初CD化」された。
ヴィヴィッドは同時期にこの手のアルバムを
いくつか再発している。プレス数が少ないだろうから、
探すのが困難な物も出てきているかもしれないが、
探す価値はある。

71年当時のLA産スワンプ・ロックは、外れがない。
ほとんど、レオン・ラッセルの人脈や、彼らが関係した
セッションから派生したことを考えると、当時の
レオンは神がかっていたといっても過言ではない。
もちろんこのアルバムにもラッセル絡みでは、ドン・ニックスが
参加している。

主役のダニエル・ムーアも御多分に漏れず、スタジオ・
ミュージシャンであり、プロデューサー業に精を出すタイプの
男である。レオンより甘い声質であるのが、一聴して
初めて聴く人にもとっつきやすさを感じさせるだろう。
歪んだギターの音色と乾いたドラムのざっくりした録音が
気持ちいい。スワンプ・ロックというくらいだから
ゴスペルやリズム&ブルースの消化具合もこなれていて、
71年当時の白人ミュージシャンが目指した音の理想的な
形とさえ私は思うのだ。

ヴィヴィッドの再発はクレジットが貧弱なものが多いのが
難だが、クリス・ステイントン、スニーキー・ピート、
ジム・ケルトナー、ジム・プライス、Tボーン・バーネット
らが参加している。
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BAND WAGON の再発に思う

2005-03-29 23:12:27 | DAY BY DAY
75年に発表された鈴木茂の
傑作がリマスタリングされて
再発される。今回はDVD!付きだ。

茂本人の機材によりリマスタリングされ、
茂自身が当時求めていた音が再現されたという。おお!。
ストーンズのアブコからの再発に対し、キース自身が
「これでやっと多くの音が聞こえるようになった」と
語ってファンを唸らせたが、今回はいかに。
大滝詠一の「ナイアガラ・ムーン」の30周年盤は大滝の
スタジオでマスタリングされて、その音の肌触り?に感心
しきりだったが、そういう意味で今回も楽しみ。

昔、山下達郎のファンの凄い話を聞いたことがある。
同時期に出荷された同じアルバムなのに、音が違うと達郎に
言ったとのこと。達郎曰く「プレスが間に合わず、複数の
工場でプレスしたので、音は微妙に違うのだが、
それに気が付くとは・・・。こういうファンがいるので手が抜けません。」
私の耳はそこまでよくないし、だいたい再生環境からして
貧弱なのだが、リマスタリングされてされる度に
当然音は違うのだから「別物」として何枚も同じ
アルバムを買うあなた、間違っていません。(笑)

今回はDVDも付く。タワー・レコードのインフォでは「八月の匂い」
「スノー・エクスプレス」LIVE映像を収録とあるが、
HMVのインフォでは「八月の匂い」(プロモショーンビデオ)
とある。どちらでもいい、今すぐに見たい!。
ヤング・インパルスでの「八月の匂い」が
数年前にテレビで放送された時はぶっとんだものだ。
今回の収録がヤング・インパルスの映像であっても
(つまり初見でないものだとしても)何の不満があろうか。

でね。山下達郎のファンクラブ何周年記念かのイベント(2,3年前の話)に参加した知人の話。
そこでヤング・インパルス出演時のシュガーベイブの
映像が流されたのだ。当時の達郎は自分をとりまく周りの理解の無さに対し
「全ての物が敵に見えた」と語ったとの事。
それも興味深い話だが、シュガーベイブ、見たい!!。
「SONGS」の発売XX周年の初回特典とかで日の目を
見ないかな~と妄想をたくましくする23時10分の私。
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KING TUBBY & SCIENTIST / RANKING DREAD IN DUB

2005-03-27 10:57:15 | REGGAE
82年に発表されて以来、再発
されたことのないダブの名盤が
本年初頭、アナログ500枚の
限定でリリースされた。
それがこのアルバムである。

強烈な印象を残すジャケットで一目見たら忘れるわけが無いのに
一度も見かけなかったのも当然だったわけだ。
アナログA面はスライ&ロビーの演奏をダブの名匠キング・タビーが、
B面はルーツ・ラディックスの演奏をキング・タビー門下の
サイエンティストがそれぞれミックスした、師弟競演盤。
レゲエの面白いところは、オリジナルの演奏以外にそれの
ミックス作業のテクニックが大きな評価の対象となる所だ。
もちろん、この行為の重要性、特異性がヒップホップへと
受け継がれたのは言うまでも無い。

だが、私はヒップホップには全く興味が無い。そして90年代
以降のレゲエにも。理由は簡単なのだが、リズム・トラックが
貧弱なのだ。温かみの無い、どれを聞いても代わり映えのしない
打ち込みでリズム作製が行われるようになって、どれも
私の耳には「痛い」だけの音に用はない。

有名どころからマニア御用達まで、ダブのアルバムがどのくらい
あるのか見当もつかないが、本来なら「基本中の基本」アイティムで
ある本盤が再発されたことを喜ばずに入られない。
ダブを楽しむにはその音響効果だけでなく、元ネタを聞くことで
その楽しみは倍化する。私はそこまで到達してはいないが、
いずれはレボリューショナリーズ(おそらく、スライ&ロビーの
クレジットがあるが、元はレボリューショナリーズだろう)
を聴き込んで元トラックも楽しみたいと思う。

アナログ再発後、しばらくしてCDにもなったようだ。
聞きやすさでCD、タビーとサイエンティストのミックス対決を
判り易く楽しむならLP。
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A DOG RUNS

2005-03-25 22:14:17 | DAY BY DAY
家に帰ってくるとビクターから
荷物が届いていた。開けてみると
ニッパーがプリントされた
トート・バッグが入っていた。
昨年、懸賞に応募したことを
すっかり忘れていた。

実は大の犬好きである。過去に飼ったことがあるのは
スピッツ、ダックスフント、柴犬、ボクサー。
今は飼うことのできる環境にないし、もう飼う事は
ないだろうが、それとは別に犬好きは今も続いている。
近所のブルドッグや、パグなんかを見ると可愛らしいと
思ってしまう。

そして、フォックステリア。ビクターの商標である
「ニッパー」の由来は有名だろうから書かないが、この図は
どれだけ眺めていても飽きることが無い。なんとも
賢こそうで悲しげな表情がたまらなく愛しいとさえ思う。

話変わって関西ローカル?ネタになるが毎日放送が昼下がりに
まったりと放送する番組に「ちちんぷいぷい」というのがある。
この番組のキャラクターが楽しい。メインの「ぷいぷいさん」は
ともかく、オバQのできそこないのような「ひーさん」、
ぷいぷいさんの飼い犬「わんわん」が可愛らしいのだ。
番組の中でも、HP上でも血液型占いがあるのだが、
そこでのこれらのキャラクターの動きが楽しくて、毎日
とりあえずHPを見ている。なんとも間が抜けている所が
楽しい。これを打ち終えたら今日も覗いてみよう。

THE WHOにその名も「DOGS」という曲がある。
68年にイギリスでシングルになり、チャートの
25位に。翌69年今度はシングルのB面で「DOGS PT.2」を
発表。(A面はピンボールの魔術師)歌詞は
擬音でカタカナにすると「ワンワン」というだけの曲だが
演奏はいつものザ・フーでラウドにぶちかましてくれる。
「DOGS PT.2」のクレジットが最高である。
MOON,TOWSER,JASONと3者のクレジットのうち、TOWSERは
ピート・タウンゼンドの、JASONはジョン・エントウィッスルの
飼い犬の名前である。

ドーベルマンが飼いたかった・・・・。
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BLONDIE / PARALLELE LINES

2005-03-24 21:37:29 | ROCK
78年発表、ブロンディの
3枚目。ヒット曲満載?。
私の大好きな「HANGING ON
THE TELEPHONE」が冒頭に
置かれ、いきなり盛り上がる。
(極めて個人的に)

マドンナが「LIKE A VIRGIN」のヒットで顔と名前が
広く認知されだしたころ、同級の女性にこう聞かれた。
「マドンナは好きか?」私が「曲は嫌いではないが
女性としてなら、デボラ・ハリーのほうが好きだ。」
と、答えると「あ、よくわかる。そしてちょっと腹立つ」と
返された。

これはつまり、デボラ・ハリーが男性にとってセックス・シンボル
であった(私がそうだとは明言しません)だけでなく、女性に
とっても魅力的であったということではないだろうか。
事実、ルックスや歌唱の魅力以外に、彼女は男性に
言葉は悪いが「つくすタイプ」であった。そういった
魅力が過剰な上昇志向が見えたマドンナよりも、同性の
鼻につかなかったところかもしれない。
最もデビー自身もウェイトレスをしながら伸し上がろうとは
思っていただろうけど。

このアルバムは他にも「SUNDAY GIRL」「HEART OF GLASS」の
ヒット曲を含み、マイク・チャップマンによる入念な
プロダクションにより、バンド本来の魅力が捉えられている。
ここではパンクとかのジャンル分けは邪魔である。デビューは
パンクの流れに乗ったものであったが、このアルバムで
一つ突き抜けたといえる。
それにしても垢抜けないバック・メンバー(笑)である。
デボラ・ハリーにしか目が行かないのは当然なのだ。(笑)

解散直前のブロンディの日本公演にはなんと松山市が
含まれていた。外タレはシャカタクくらいしかよりつかないと
思っていたのに。行きたいなあとか思っていたら、全公演
キャンセルになってしまった。残念という気持ちと
ドサ回りをしてほしくないという気持ちが微妙に
入り混じった複雑な感情を持ったことを今も妙に
覚えている。

さて。現行CDは4曲のボーナス・トラックを含む。
なんと、T.REXの「GET IT ON」をカバーしたライブ・テイクが
収録されている。当たり前だがポイント高し。そして
冒頭に置かれた「HANGING ON ・・・」のライブで
CDは終わるというニクい構成。まいった。
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大滝詠一 / ナイアガラ・ムーン

2005-03-21 14:23:28 | 日本のロック・ポップス
ナイアガラ・ムーン30周年記念
ということで、またまたボーナス・
トラック満載のCDがリリースされた。
当たり前のように購入する私。

このアルバムに関することを何か書けるほど、
「ナイアガラー」ではないし、大滝マニアにはとんでもない
人が多くいて(私とは話が合わないだろうなあ)そういった
方々、いや様々なメディアで表現される大滝詠一自身の
言葉や話のほうに目や耳を傾ける方がよほど有益である。

このアルバムはノベルティ路線の傑作という位置付けが
されている。もちろん歌ものは「1ST」と「ロンバケ」が
代表作である。私自身一番好きなのは自身の名前を冠した
1STである。が、ロックの変遷はリズムの変遷であると
する私としては、一番リズムのニュアンスが豊かなこの
アルバムも大好きである。音としての破壊力なら「LET'S
ONDO AGAIN」だけど。

95年のリ・イシューの時のボーナスには強烈な5曲の
スタジオ・ライブが収録された。が、実は初出ではない
ものがあり、アナログの「NIAGARA VOX」にはそ知らぬ顔で
このライブテイクが差し替え収録されていた。(CD VOXは未聴)
「しゃっくりママさん」のアレンジで演奏される
「あの娘に御用心」が最高にノるテイクで今も大好きだ。
初めてその箱の「ナイアガラ・ムーン」を聞いたときは
たまげたものだ。そして10年経って謎が解けた。
今回もインストではるが、多くのボーナス曲が収録されている。
今は聴きたおすのみだが、師匠はまたいつか「あっ!」という
謎解きを何年後かに提示してくれるかもしれない。
ナイアガラおたくにはなれないけど、師匠の遊び(失礼)に
つきあう余裕は持ちたいと常に思っている。
ヘッドフォン・コンサートで各パートを抜き出して「恋は
メレンゲ」を観客に聞かせる場面があったが、そういう
場面に出くわすことを想像するだけでわくわくする。

大滝詠一といえば、一般的には今でも「ロンバケ」だろう。
学生時代、ロンバケを持っていたヤツは不特定多数の
女子に受けがよかった。
私が持っているストーンズの「刺青の男」や「12X5」なんぞは
見向きもされなかった。もっとも大勢の女子の相手は出来ないので
何の問題も無かったけど。(笑)半年後、ヤツの手元には
貸し借りでボロボロになったLPが残されただけで
気の毒ではあった。(笑)ってはいけない?。

明日は仕事・・・。
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セクシー・ティナと幻のブラインド・フェイス

2005-03-17 20:43:06 | DAY BY DAY
先日発売されたソウル・トゥ・ソウル
のDVD、画質がいいです。以前見た
時の数倍いいんじゃないでしょうか。

画質がいいと、やっぱりいろいろな所に
目が行く。いや、昔から見えていたことは
見えていたんだけど。何がって?
ティナ・ターナーの透けた胸です。
ガーナが暑かったかどうか知らないが、この映画に記録
されたティナの衣装はとにかく透けている。
良いか悪いかは見る人の判断に任せるが、透けている。(笑)

映画本編に収録されず、ボーナス扱いで収録されたアイク&ティナ
の「I'VE BEEN LOVIN' YOU TOO LONG」の映像は
ほとんどポルノである。ティナはマイクを撫で回し、アイクは口で
想像力を掻き立てる音をだす。(笑)。このわかりやすい
ギミックに観客の歓声があがる。暴力亭主アイクに酷い目に
あいながらも、ステージでは客を楽しませようと頑張る
ティナがとても可愛らしく思える。私もじじいになったものだ。

この映像を初めて見たのは「スーパー・スターズ・イン・
コンサート」という訳のわからないオムニバス?ビデオであった。
今を遡る18,9年前の話である。「かなわんオバハンやなあ」と
当時は思ったが、今は全くそんなことは思わない。ティナは
実に魅力的な女性であると今なら思える。

で、話は変わって「スーパー・スターズ・イン・コンサート」。
これで初めてアーサー・ブラウンの存在を知り、ストーンズの
「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」にカラーのプロモが
あることを知る。アイク&ティナは先の話の映像のほかに
別なシークエンスから「リバー・ディープ、マウンテン・ハイ」の
映像が収録されている。ネガが反転してアイクが左利きに
なっているのが悲しい。
そして、なんといっても動くブラインド・フェイスを見て
その格好よさに驚いたのである。曲のクレジットが「DOO WHAA」
などといい加減なものだが、演奏されるのは「DO WHAT YOU
LIKE」。えっ?と思った未見の貴方の心配する内容は
察することができます。(笑)

「それってジンジャー・ベイカーのソロが延々続くの?」

5分くらいに編集されているのですが1分強は、ドラム・ソロ
です。「クリーム・フェアウェル・コンサート」で失笑を
買った?ドラム教則通りにドコドコ叩いてくれます。
が、見所はスティーブ・ウィンウッドの可愛らしい顔と
オルガンさばきと、歌唱ですね。ECはほとんど映らない
のですが、動くブラインド・フェイスの映像って滅多に
ないでしょうから、貴重と言えば貴重です。
ハイド・パークで撮影されたこの映像の完全版とか
あったら見たいなあ。

写真はアイクとティナ・ターナーの72年のシングル盤。
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マンドレイク / アンリリースト・マテリアルズVOL.1&2

2005-03-14 22:01:14 | 日本のロック・ポップス
70年代の日本のロック・シーンで
真にプログレッシブであった数少ない
バンド、マンドレイク。活動期間中は
アルバムを発表することが無かったが
97年に2枚の未発表集がリリースされた。
それがこれだ。

マンドレイクは73年から79年まで活動したバンドで
平沢進が中心の4人のメンバーからなる。メンバー中3人は
後にP-MODELへとその活動形態を変える。個人的に
ニュー・ウェーブ的なバンドは苦手なものが多く
(P-MODELも例外ではない)自分の音楽変遷の中で
すっぽり抜け落ちているが、それは置いといて(笑)、
四人囃子にも負けない魅力的なバンドであることをここでは
強調したい。

どちらがいいとかではなくて2枚で1セットと聴く方が
いいだろう。まずVOL.1。曲目に「宮殿」とか「錯乱の扉」
なんて言葉が出てくると、洋楽オンリーの人の失笑を
買いそうだが、そんな先入観はアルバムを聴き終えるまでに
一掃される。ライナーによると「錯乱の扉」は73年の録音で
なるほど、イエスより早い。(笑)全体によく構成された
曲ばかりで、メロトロンの洪水が襲ってくるかと思えば
スティーブ・ハウも真っ青の音色でギターが次の展開を
狙う。最長で20分近い演奏も全く退屈しない。

VOL.2も基本的に同趣向だ。2枚通して聴くと日本だからこそ
ここまでのバンドであり得たのではないかと思えてきた。
例えば、イエス、キング・クリムゾン、ジェネシスら
プログレのビッグ・ネームは彼らなりのスタイルがあり、
それを貫くことが強烈な個性であり存在感を示した。
決して模倣ではなく、それらのバンドのいいところをミックス
して自分達の音に反映させるというのは簡単ではない。
ブリティッシュ・ロックへの憧憬と生真面目さを持って
作品にするということは、日本人だから出来たのだろう。

VOL.2には最後に平沢が78年に個人で多重録音した曲が収録されている。
クラウス・シュルツェもまっ青なシンセの山であるが、
これが楽しい。マンドレイクというバンドの豪快さと繊細さは
ないが、ここに収録されたことを有難いと思わずにはいられない。
この2枚、別々の会社から発売されたので今、廃盤かどうかは
知らないが、廃盤になったら次の復刻は難しいだろう。
当面の私の課題は部屋のどこかにある何本かのライブ・テープを
探すことだ。(笑)
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人間クラブ / SAME

2005-03-14 09:15:27 | 日本のロック・ポップス
昨年はルースターズのとんでもない
大箱で楽しませてもらった。
バンドの歴史を考えれば、ファンの
思い入れも強いバンドだろうが
あれほどの大箱を編んでもらえる
バンドはそうはない。

これはルースターズの前身バンドのデモやライブを
収録したアルバム。ボーカルは南浩二が担当し、大江は
バックに徹している。サンハウスの影響はかなり強い。
音質は悪いが、サンハウスやルースターズの一連の
灰色盤を聞きなれた人なら問題なく聴ける程度ではある。
ジャケットにクレジットされた曲順と実際にCDに
収録された曲順が違うのはどうしたことか?。

サンハウスからシーナ&ザ・ロケッツへと歌い継がれる
名曲に「レモンティ」がある。この曲をとりあげて
ヤードバーズのパクりだと言う輩がいるが、つまらない
物言いだ。サンハウスはブルースにとり付かれていた。
ブルースは伝承である。「レモンティ」は日本で初めて
ブルースの伝承が行われた曲という捉え方をしたほうが
楽しいに決まっている。だいたい、ヤードバーズが
オリジナルじゃないんだよね。

そしてサンハウスの名曲「I LOVE YOU」。この曲を
改作したのが「やりたい気持ち」。北九州でこの曲をパクリと
いうヤツはいないだろう。「馬鹿げた話」は村八分の「鼻から
ちょうちん」の改作。「ぐにゃぐにゃ」ならぬ「ふにゃふにゃ」
という曲もある。村八分とサンハウスが混じったとんでも
ないバンドになる可能性があったかもしれない。

しかし、南浩二が抜けたことで大江を中心とした
ルースターズとしての歴史が始まる。南の脱退の事実を
指して必然だとか偶然だとか、良かったとか悪かったとか
言うことはできないが、南が抜けて大江の才能が前面に
出たバンドが日本のロックに大きな足跡を残したことは
事実である。

そんなことを考えれば、聴いていて複雑な気分にさせられる
アルバムだ。再発はないだろう。
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それで満足できるかな

2005-03-13 21:12:23 | DAY BY DAY
私は煙草好きである。酒と
煙草のどちらかをやめなくては
いけないなら、迷わず酒を
やめる。普段はケント・マイルドを
吸っている。今は青いデザインに
変わってがっかりだが、昔の
赤と白のデザインが好きであった。

たまにセブンスター、ハイライトが吸いたくなって買うことが
あって、今日久しぶりにハイライトを買って驚いた。
なんだ、このデザインは!。というか、この文字は。
裏には丁寧にこんなことも書いてある。
「疫学的な推計によると、喫煙者は脳卒中により死亡する
危険性が非喫煙者に比べて約1.7倍高くなります。」
外国では煙草の広告が制限され、自分の病気を煙草の
せいによるものとして、訴訟が頻発し原告が勝訴する
ケースが多々見られる。

煙草が体に悪いのはわかっている。でも生産は中止にならない。
理由はいわずもがなだが、今はいろんな人や団体が権利や
主張を声高に叫んで、それに応じる形でこういう「注意喚起文」
を入れざるを得なくなったかと思うと、なんだか情けない。
デザインをなんだと思っているのか。

煙草のフィルターは茶色のほうが格好いい。
残念ながらケントは白である。極まれにジョン・プレイヤー・
スペシャルも吸うが、黒地に金文字の洒落たデザインの
あの箱に文字がたくさん入ることを想像したらゾっとする。
たまにショート・ホープも吸う。ホープの内箱をとりだすと
ピース・マークが書かれてあるのって知ってました?。(笑)
時々、ラッキー・ストライクも吸う。
ああ、本当は煙が出れば何でもいいのか?(笑)

いや、許せない銘柄がいくつかあるが書くのはよそう・・・。
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SOUL TRAIN PT.2

2005-03-09 22:05:44 | DAY BY DAY
押入れの探索を続けていくと、
また、でてきました、ソウル・トレイン。(笑)
PIPSさんのコメントへの返答として「アル・グリーンは
2度登場、全て生演奏」と書きましたが・・・。
アル・グリーンが更に2度登場したシーンを
収めた映像が見つかりました。ひとつは生演奏でしたが
もうひとつはリップ・シンクでした。
白のスーツ、眼鏡をかけたアル・グリーン。
PIPSさんの記憶の通り、この回ではバックに流れる
音が終わっても、歌い続けるアル・グリーンの姿が
捉えられておりました。ああ、記憶は遠い。
間違いないのはデヴィッド・ボウイが登場した回が
BSでON AIRされたかどうかは知らないが、私のビデオには
なかったということ。

この回でのドン・コーネリアスとのやりとりで
アルは牧師になり、自身の教会を持つようになったことが
話される。牧師の仕事に比重が移り、生演奏を聞かせる
ことができるようなリハがこなせなかったことで、
口パクでの収録になったのかも知れないなあ、なんてことを
考えながらビデオを見ました。ずっとビデオを見続けて
カーティス・メイフィールドって5,6回出ているのに
一度も生演奏がなかったことに気づく。そして、歌の内容は
ともかく、平井堅って誰かのイメージに似ているなあと
ぼんやり思っていたらそれがテディ・ペンダグラスだったと
わかる。いや、もちろんそれは大間違いなのです。
ただ、自分のあやふやな記憶の中で勝手にそう思っていた
だけで「そのぼんやりした対象」がテディだと判明しただけ。
テディに失礼である。

テディとドンとのやりとりでフィラデルフィアの教会の
話が出てくる。ハロルド・メルヴィン&ブルー・ノーツの
メンバーだっただけに、地元はフィラデルフィアなんだなあ。
で、アル・グリーンの教会はどこにあるか?。

もちろん、メンフィス・テネシー。
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THE COVENTRY AUTOMATICS / DAWNING OF A NW ERA

2005-03-08 19:09:22 | ROCK
実はタイトルを端折った。(笑)
アーティスト名の次のクレジットは
「AKA THE SPECIALS」とCDには
入っている。つまり、これはスペシャルズの
前身バンドである、コヴェントリー・オート
マッティックスのデモ録音である。

ツェッペリンやビートルズ、クイーン、ジェフ・ベック、
といったところは私を含めて周囲の友人達も何がしかの
アルバムを持っていたので過去のカタログを聞くのは
容易だったが、それ以外のアーティストは何を買ったらいいか
ということになると、やはり何がしかの「ガイド本」が頼り
だった。ある日買った、ちゃちなガイド本にいわゆる大物
と並んでアルバムがたった2枚しかないバンドが紹介されていた。
それがスペシャルズだった。

2枚しかアルバムがないのに紹介されるとは凄いバンドに
違いない、見てくれもキまっている、これは要チェックだと
16歳の私の脳内に「スペシャルズ」という名前はインプットされた。
で、数ヶ月たってレコード屋へ。なけなしの小遣いを持って
2枚のアルバムを並べて悩んだ。スペシャルズの1STを買うか、
コステロの「ゲット・ハッピー」を買うか・・・。
コステロという名前も知ってしまい、しかもなんだかやけに
収録曲が多く、お得な感じがしたのだ。悩むこと20分。
私はスペシャルズを手にしていた。

理由は・・・。クレジットを見るとプロデュースがコステロだったので
これは一挙両得とわけのわからない理由で結論付けたのだ。
疲れていたのかもしれない。(笑)で、アルバムはすぐに
お気に入りの1枚となった。
リコ・ロドリゲスに意識が行くのは随分あとだったが
ポリスやクラッシュ、スペシャルズらのおかげでレゲエに目が
行くようになったのは私的には大きかった。もう少し上の年齢だと
クラプトンやポール・サイモンだったかもしれないな。

ああ、このアルバムのことをここまで全く書いていない。
これはもちろんコステロの手が入る前の録音だが、1STに
収録される曲が8曲収録されている。1STもそうだったが、ライブや
映像を見知る人なら、あまりに端正なというか丁寧な演奏に
驚くかもしれない。ライブでの過度な演出、熱狂を廃した
実にクールな演奏が収められている。どっちがいいとかの
問題でなく、前身バンド時代から「演奏は上手かった。」
ということがわかる。もし過去に一度でもスペシャルズに
興味を持った人なら買って損はないことを断言する。
79年のライブ盤が出たときも嬉しかったが今回もそれに
負けず劣らず。

テリー・ホールは昨年、トゥーツ&ザ・メイタルズのアルバムに
参加してファンを喜ばせた。おっとそのアルバムにはECや
ジェフ、キース・リチャーズも参加していたので私なんぞは
聴き狂ったものである。はっ、ここで私がジェリー・ダマーズより
テリー・ホールを追いかけていたことがバレてしまう。(笑)

全12曲33分40秒のお宝、またまた大推薦。
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SHOWBOAT CARNIVAL & BLUES is A-LIVE

2005-03-05 23:06:12 | 日本のロック・ポップス
このDVDは2枚組で2つの
秀逸なドキュメントが収められている。
1つは76年に録られた「ショーボート」
レーベルのアーティストが日比谷野音で
行ったライブを収録した「SHOWBOAT
CARNIVAL」。もうひとつは同じく76年、
スリーピー・ジョン・エスティスとハミー・
ニクスンのツアーを憂歌団がサポートした
「BLUES is A-LIVE」。

まずは「SHOWBOAT CARNIVAL」。日の高い中、
オレンジ・カウンティ・ブラザーズ、夕焼け楽団が
熱演を繰り広げる。「オレンジ」と「夕焼け」の豊かな
リズムとタフな演奏が場を盛り上げて、小阪忠の登場。
あまりにテンポを落とした「機関車」を演奏するが、
こらえて走らないバンドのリズム・キープは殊勲賞もの。
そして憂歌団。まだ21,2歳というのになんという
素晴らしい演奏力なんだろう。曲も傑作「セカンド・ハンズ」
収録の「マディ・ジャンプス・ワン」「10$の恋」と
嬉しい選曲。内田勘太郎の鮮やかな運指にほれぼれ。

「BLUES is A-LIVE」では二人の老ブルースマンが登場する。
当時、76歳だったスリーピーは再来日はないだろうということで
「フェアウェル・コンサート」といわれて熱狂的な歓迎を
受ける。私自身、この映像はビデオ化された時に未購入
だったので初見だったのだが、枯れた中にも渋い味わいの
映像である。ダンボールのような荒々しい紙質のLP盤、
「スリ-ピー・ジョン・エスティスの伝説」を入手した時の
感動に匹敵する。そのLPジャケではギターにくくりつけた
鉛筆がカポがわりだったが、さすがにそんなシーンはない。(笑)
スリーピーと40年に渡りツアーをしたハミーとの息もぴったりで
ある。まさか極東の島国で孫ほど年の離れたミュージシャンと
共演し、暖かく迎えられるなんて考えもしなかったろう。

勘太郎のスライド・スタイルがおもしろい。「カーニバル」のほうでは
指にはめずに手で握っていたが、「アライブ」では小指にはめている。
ソロやコードを弾く関係上の成り行きだろうが、何れにしろ
惚れ惚れするスライド・プレイである。
スリーピーは翌年他界する。貴重なライブが
映像として記録されたことに感謝せずにいられない。
大推薦!!。
コメント (4)
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今よみがえる郡山ワンステップ・フェスティバル1974

2005-03-05 20:58:49 | 日本のロック・ポップス
先にリリースされた4枚組CDが
余りにも濃い発掘盤だったので
勢いで購入してしまった。
テレビ放送用に制作されて
放送されたものの商品化である
ことは知っていたが未見だったので。

結論から言うと、CDの足元にも及ばない。
元がドキュメントなので完奏しない曲が多いのは
まだしも、画と音が合ってないのは興ざめである。
NHKのアーカイブス・シリーズで数年前に放送された
白黒での番組は音と画はあっていた。このDVDに
収録のミカ・バンドの映像と全く同じモノが、これも
BSで放送されたときは音と画は合っていた。(と、思う)
しかし。今回、商品化されたものは元の記録がそうだったと
しても、なんとなくがっかりである。まあ、ハル・アシュビーが
撮影したストーンズの傑作映画「LET'S SPEND THE NIGHT
TOGETHER」でも怪しいところがあったから、こんなもんか。

それでも裕也さんとジュリーのからみは魅力的だし、
かまやつひろし&オレンジの映像も楽しい物である。
ムッシュが、ロッド・スチュワートばりにスタンド・マイクを
扱うところは映像がないと、当然だがその魅力は音だけでは
伝わらない。ムッシュが71年に発表したアルバム「どうにかなるさ」
収録の「喫茶店で聞いた会話」という曲にこういう件がある。
”そりゃそうと、ヨーコは随分遅いじゃないか”
74年のこのフェスのトリを務めるオノ・ヨーコはフェスが始まっても
まだニュー・ヨークにいて「来ないんじゃないか」という
危惧まであったという。
”またせやがってあのバカ”
ムッシュがこう思ったかどうかはもちろんわかりません。(笑)

イエローは只者じゃないヤバそうな匂いを撒き散らせているし、
エンドロールに使われた四人囃子の幻想的な映像など、
完全版のフィルムがあったらと思わずにはいられない。
オノ・ヨーコがパンティを投げるパフォーマンスの最中に
観客がステージに上ってきて、ヨーコの持っていた袋を
ひったくろうとする。係員が取り押さえて事なきを得るが
荒れそうな雰囲気に裕也さんが飛び出してきて、空いている
マイクで観客を一喝するシーンがある。もちろん、音声は
かぶってないのだが、かっこいいぜ、裕也さん。

DVDの最後に当時を語る裕也さんのインタビューが
収録されている。当事者が当時を語るというのは、どんな
ライナーよりも雄弁である。大したことは語ってないと
受け止める方も多いかもしれないが、私はこのインタビューの
収録があってよかったと思う。
結論だが、まずはCD。これを聴いてさらに余裕があれば
DVDというところか。

コメント (7)
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