HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

FLOWERS IN THE DIRT

2017-03-25 11:38:10 | ROCK



ポール・マッカートニーの豪華DXシリーズ第10弾「FLOWERS IN THE DIRT」が
リリースされた。オリジナルのリリースは89年。エルヴィス・コステロの参加が
クローズ・アップされ、当時はそれほどポールに思い入れの無かった私も気にはなった。
しかしながら、「中古盤で安く買えるだろうから、そのうちに。」なんて思って買わなかった。

だが、90年に来日が決まり世間が異様に盛り上がったせいでもないだろうが、来日に
あわせて同盤の2枚組(スペシャル・パッケージ)がリリースされた。流石にここまで
盛り上がったのと、「出た当時に買わなくてラッキー、今回は2枚組か。そろそろ俺も
買うかな。」なんて厭らしい考えの下で遂にスペシャル・パッケージを購入した。
で、聴いてみるとこれがすこぶる快調で楽しい盤であり、当時は何度も聴いたものだ。

そんな盤のDX盤である。今回は3枚のCDと1枚のDVDで構成され尚且つDX盤を
買った人は大量の未収録曲をダウンロードできるというので即座に購入を決意。
2枚のCD(1枚あたりの収録時間は33分、38分と短いが)に収録されたデモの
出来の良さに唸り、本編である「FLOWERS IN THE DIRT」自体の素晴らしさを再認識
した次第である。

そんな中、DX盤にもダウンロード版にも収録されていない『P.S. LOVE ME DO』の
存在について暫し思う。どうでもいい正にやっつけ仕事かもしれないが、その間が抜けた
垢抜けなさもポールの魅力であるとは思うが、歴史から抹殺されようとしているのかもと
思うと不憫ではある。

 

先に書いた日本独自のスペシャル・パッケージ版でスタジオ録音を、CDシングル
『BIRTHDAY』でライブ版を聴くことができる。それにしても、今思えば4曲収録の
シングルCDってボリューム的には豪華だったのだなぁ。

今回、DX盤未収録曲でダウンロードできるのは16曲。シングルB面曲や当時多く出た
ミックス違い曲をまとめて聴くことができるが、できればフィジカルでリリースして
欲しかった。一応ダウンロードしてCDRに焼いたけど。(笑)

 4月のレコードストアデイでの
リリースがアナウンスされているカセット(!)に収録予定の3曲もいち早く聴くことが
できた。

さて。久しぶりにコステロの『SPIKE』でも引っ張り出してくるかな。

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TILL DAWN

2017-03-22 00:30:12 | ROCK

掲載写真はT. REXの3枚組CD「BOLAN7S ZIP GUN + FUTURISTIC DRAGON
DELUXE EDITION」。ディスク1と2にオリジナル・アルバムとその近辺のシングルを
収録し、ディスク3に2枚のオリジナル・アルバムのアウトテイクを収録している。

前回の「TANX + ZINC ALLOY DELUXE EDITION」がDVDを含む5枚組だった
のに対し、今回は3枚組で装丁もコンパクト。装丁がコンパクトなのは結構なことだが
当時のT. REXの人気の下降に従ったかのように、組物の枚数が減っていくのは仕方ない
とはいえ、ただでさえ2イン1的な扱いで不満なのだから、もうちょっとボリュームが
欲しいというのは私が欲張りだからか。(笑)

ディスク3に収録された21曲のアウトテイクに対し、不親切なことに初出を表す
「PREVIOUSLY UNRELEASED」の表記は無い。そこで気に留めるべきはⓅ2017の
表記である。Ⓟ2017とあるのは全部で10曲のみ。つまり、他の11曲は既出で
あるということだ。



2枚のオリジナルアルバムは96年と97年に掲載写真のようなオルタネイト・テイク集が
リリースされている。で、今回のDX版の既出曲と聴き比べてみると・・・。

96年盤や97年盤に収録された曲のイントロ前のカウントや、やり直して再スタート
する前の録音がカットされていたりするのが散見される。曲によってはカウントだけ
残し、最初の出だしのミスをカットして再スタートした処と繋げる編集をしているものも
ある。う~む。

それでも。熱心なファンの方はたった10曲の初出バージョンのためにコレを買うの
だろう。それが貴方の生きる道(笑)なのだ。名曲『LIGHT OF LOVE』の初出アウト
テイクを聴き逃すわけにはいかないのだ。

で、ここで心配になるのが残るオリジナル・スタジオ・アルバムは「DANDY IN THE
UNDERWORLD」のみなのだが、これのDX版はちゃんと出るのだろうか、という
ことである。97年に製作された同名のドキュメンタリー(50分)とのカップリングなんて
ことは避けてもらいたいところだ。(笑)

実の処、私はこの3枚組を重宝することになる。何故なら「BOLAN'S ZIP GUN」は
LPでしか所持していなかったので、CDでも聴くことができるという意味合いに
おいてであるが。

というわけで、例によって機嫌よく棚にしまいます。(笑)

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45RPM

2017-03-21 00:03:12 | 日本のロック・ポップス



勢いというものは恐ろしい。店頭でこれを見かけてたとしても、その値段に腰が引けて
即決とはいかないかもしれないが、帰宅後に繋いだPCで情報を知ると値段云々でなく
その付加価値というか限定4500という文字に釣られて速攻でオーダーしてしまった。
昨年は12月9日の話である。

届いた箱を開いて順に一通り7インチを聴いて、CDをiPodに取り込む。
それだけの作業を終えて箱をとじる。別に熱心な信者でもないのであるが、7インチ
愛好者であるというのと、限定物好きであるというそれだけの理由でこれを手にした
わけだが、これは所持していることを嬉しく思えるアイティムであるのは間違いない。
いちいち、ステレオがあーだ、モノがこーだとかいうのは誰かが既にやっているだろうし
私には他にやることが沢山ある。(笑)

それでも、『ナイアガラ音頭』のB面に収録されたカラオケ『あなたが唄うナイアガラ
音頭』の破壊力に度胆を抜かれ、『青空のように』のB面に収録された『Cobra Twist』
が、アントニオ猪木に捧げられたものであることがジャケ裏に書かれているのを読むと
嬉しくなるものだ。

市販された『青空のように』のジャケに「DJ COPY ONLY」のシールを貼り、B面に
同曲のインストを収録したプロモ盤には胸が高鳴った。

今回の箱に収録された7インチはどれもジャケットを含む装丁が丁寧に復刻されて
いるのが好感が持てる。もちろん、音もいい。

 コレがあまりいい装丁での
復刻でなかったことを思えば、その完成度の高さは特筆すべきかもしれない。

今回の7インチ・ボックスには収録された9枚の7インチの18曲を順に収録した
CDが添付されている。冒頭に掲載した写真右側の7インチ・サイズのジャケットに
CDは収められている。よくあるダウンロード特典とかでなく、CDという形に
してくれたのは本当に嬉しい。

いつか、より多くの人の耳に届くべくCDのみの発売があってもいいかもしれない。
その際にジャケットが変わったら・・・・。その時は買いません。
だから、他に買う物が沢山あるんだって・・・。(笑)

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洋楽ヒット・パレード

2017-03-20 07:15:45 | ROCK



先週の土曜日、MTVで「80年代洋楽ヒットパレード」と題して文字通り80年代の
ロックやポップスのPVが20時間一挙に放送された。これだけの量のPVを一気に
見る機会はあまり無いと思ったので、全て録画しその全てを見終わった。疲れた。(笑)

米国でMTVが開局した際に最初に放送されたバグルスの『VIDEO KILLED THE
RADIO STAR』で番組が始まり、『WE ARE THE WORLD』で終わるという構成は
よく練られていたといえるかもしれない。尤もバグルスの曲は79年のリリースだが。

ブラック・ミュージックやニュー・ロマンティック、ラップにメタルと様々な動きが
あった中で、20時間も放送されたのに1曲も取り上げられないメジャーな人がいたのに
ちょっと戸惑う。好き嫌いはともかく、スティクスやエイジア、シーナ・イーストンや
イエスが取り上げられなかったのは不思議だ。20時間でも足りないのか。(笑)

著名人が2時間弱の時間を与えられて好きなPVを選ぶ時間帯があった。好きな曲を
選ぶという行為は私自身の中でも何度も繰り返しているが、「好きなPV」という括りで
考えたことがなかったので、私も20曲ほど選んでみた。並びは発表年代順。

01 PAUL McCARTNEY / COMING UP (1980)
02 ADAM & THE ANTS / STAND AND DELIVER (1981)
03 THE ROLLING STONES / START ME UP (1981)
04 THE WHO / YOU BETTER YOU BET (1981)
05 JOAN JETT & THE BLACKHEARTS / I LOVE ROCK AND ROLL (1982)
06 RAINBOW / DEATH ALLEY DRIVER (1982)
07 THE KINKS / COME DANCING (1982)
08 JOURNEY / SEPARATE WAYS (1983)
09 MICHAEL JACKSON / BEAT IT (1983)
10 JOHN FOGERTY / THE OLD MAN DOWN THE ROAD (1984)
11 VAN HALEN / HOT FOR TEACHER (1984)
12 DAVID BOWIE / BLUE JEAN (1984)
13 BOB DYLAN / TIGHT CONNECTION TO MY HEART (1985)
14 JEFF BECK / PEOPLE GET READY (1985)
15 MADONNA / MATERIAL GIRL (1985)
16 PRINCE / KISS (1986)
17 GEORGIA SATELLITES / KEEP YOUR HANDS TO YOURSELF (1986)
18 RUN-D.M.C. / WALK THIS WAY (1987)
19 U2 / WHEN THE STREETS HAVE NO NAME (1987)
20 PETER WOLF / COME AS YOU ARE (1987)

次点を選ぶとすればフィリップ・ベイリー&フィル・コリンズの『EASY LOVER (1984)』と
エアロスミスの『LET THE MUSIC DO THE TALKING (1985)』といったところか。
因みに私が選んだ20曲中、件のMTVの番組内で放送されたのは9曲であった。(笑)

曲が好きなのは大前提としてあるが、何といっても画付きなので格好いいとか
笑えるという要素は大事である。ジャーニーやレインボーの意図していないはずなのに
笑えるところは凄い。ローリング・ストーンズやボブ・ディランも然り。

ポール・マッカートニーやピーター・ウルフ、ヴァン・ヘイレンは単純に見ていて
面白いし、屋上ライブというシチュエーションに弱い(笑)私がU2を選ぶのは必然。
列車やバスや船といった乗り物に乗って演奏するシチェーションにも弱い。(笑)
よってジェフ・ベックやジョージア・サテライツは選んでしまうのだ。

洋楽事始めの頃に見たザ・フーやキンクスのシングル曲のPVを見ることができた
喜びというのは今でも忘れられない。そういった積み重ねが未だにミュージシャンの
ライブやPV集をチェックしたりDVDやブルーレイを購入することに繋がっている
のであろう。

次は90年代での20時間に期待して・・・。




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追悼 チャック・ベリー

2017-03-19 09:51:42 | ROCK

3月18日、チャック・ベリーが自宅で亡くなった。享年90歳。
これを書いている時点で死因は明確にされていないが、年齢を考えれば大往生と
いうことでいいのだろう。

86年にロックの殿堂入りを果たした際に「ロックの創始者を誰か一人に限定することは
できないが、最も近い存在」と称されたこのことで、チャックが如何に重要な存在で
あったかがわかるというものだ。

誰もが聴いた瞬間にそれとわかる有名なイントロの数々、特にビッグ・バンドでは
コードを弾く楽器であったことが常であったその演奏スタイルを、複弦を使って
高音で華麗なフレーズを弾くことで大きく開放した点は後のギタリスト達の目指す
処になっただろう。バッキングの際の低音弦でのリフのニュアンスの大切さも然り。

チャックに関しては様々な編集盤があり、お手軽なベスト盤で済ますこともできる。
私が最初に購入した盤は83年にP-VAINから出た3枚組LP「VERY GOOD !!」。
ここに端を発し、07年から09年にかけてHIP-Oからリリースされた組物を経て
14年には88歳を記念してギターケース入りの特殊装丁で88部製作された16枚組
「ROCK AND ROLL MUSIC - ANY OLD WAY YOU CHOOSE IT」に辿り着いた。

 

後半は「お手軽」じゃない状態に至ってしまったが、それもこれもチャックの偉大な
曲の数々に敬意を表すれば、である。勿論、オリジナル・アルバムを聴くのも
楽しいものだ。

 今日はこれを見てチャックの難儀な人柄と
素晴らしい曲の数々に思いを馳せることにする。

R.I.P.

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PIECE OF MY HEART

2017-03-18 20:31:59 | ROCK

    

掲載写真左は2月にリリースされたジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー「LITTLE
GIRL BLUE」。ジャニスの映像としては74年に製作された「ジャニス(THE WAY SHE WAS
: JANIS A FILM」が有名であり、決定版として君臨している。
それは「ジャニス」が演奏シーンを主軸に構成され、生前に残されたジャニス本人の
インタビューが適度に間に挟まれていて、その配分がいい按排だからである。

今回の「LITTLE GIRL BLUE」は遺族が全面協力したこともあって、妹を中心とした
家族の証言や写真、手紙の類がふんだんに登場することで、ドキュメンタリーと
優れた作品になっている。

仮初にもドキュメンタリーを謳っても虚実入り混じることが多いのが多いのが常で
あるが、今作は「ここまで明らかにしていいの?」と思わせるシーンが続出する。
例えばジャニスの容姿を貶める場面やドラッグ乱用の実態・・・。
ジャニスの気まぐれや尊大な態度に振り回された人たちの証言も多々あるが、それを
差し引いてもジャニスの歌唱が魅力的でそこに惹かれた、という事実こそが重要で
全てのエピソードは歌の前では添え物に過ぎない。

二つの映像に共通して収録され強烈な印象を残すのが、シンガーとして成功した
ジャニスが高校の同窓会に行くシーンである。いい思い出が残っていない高校の
同窓会に何故出席しようと思ったのだろうか。成功した自分を受け入れてもらいたい、
もしくは、あの頃自分をバカにしたヤツらを見返したいと思ったのだろうか。
同窓会に出ても誰もジャニスに触れようとせず、変わり者として浮いてしまっただけの
結果に終わることがわかっていたとしても、参加したいと思ったジャニスの気持ちを
自分に置き換えた時、胸が掻き毟られる。

自分を満たすために必要な容量が大きすぎたが故の孤独は、凡人には理解しがたいが
ジャニスの歌を愛するのと同様にジャニスその人を好きになるために、必見の
ドキュメンタリーである。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 76

2017-03-11 19:22:49 | 日本のロック・ポップス

職場の外回りの営業が持ってきた案件で照会事項が発生したので、対象の女性に連絡を
取るよう担当者に言ったところ、「なかなか会えない人なんですよ。この間はたまたま
自宅に居たんですが、自宅での手続きを好まないみたいだし、次は出先で会うことに
なりそうなんです。それなのに二言目には『私は時間に拘束されたくない』とか『私は
人の下で働いたことがない』なんて訳のわからないことを言うんです。」なんて返事が
返ってきた。

担当者も痺れているだろうが、私もこれにはシビれた。二度ほど私も対象を見たことが
あるのだが、いい歳の女性でけばい髪にきつい香水をつけていて一度見たらイヤでも
忘れられないタイプの人であった。

それにしても。時間に拘束されたくなくて人の下で働かない職業って何なのだろう。
「飲み屋でも経営しているのか?」と担当に聞いたら「そんな職業では無さそう。店舗を
持っているふうでもないです。」と言う。もしかして店舗派遣型もとい、自宅待機型(笑)
風俗嬢なのだろか?なんてバカな想像をしてしまった。というか、自宅待機型なんて言葉は
ないだろう。(笑)

枕の文は本文とは関係ありません。(笑)

とはいうものの、掲載写真のジャケットを見たとき、ろくに体験したこともないのに
失礼ながらスナックとかバーのイメージから連想する「昭和の夜」を思い浮かべたのは
間違いない。

掲載写真は沢知美が69年にリリースしたアルバム「人の気もしらないで」。
サブ・タイトルに「沢知美とあなたの夜」とあるので、私の妄想もあながち間違いでは
ないだろう。

11PMのカバーガールであり、数々の映画に出ている女優であるが、私は
このジャケットを一目見てジャケ買いした。勿論、試しに試聴もしたが私が体験することが
できなかった昭和の大人の夜を想像で追体験する絶好のサンプルとして3曲ほど聴いて
購入を決意した。

実の処、歌は上手いと思う。ムード歌謡のマナーに従った歌い方であるとは思うが
抑揚というか感情のコントロールの仕方が堂に入っている。冒頭に配された『知りすぎたのね』の
オリジナルはロス・インディオスであるが、もし彼女が早期に引退せずに
歌い続けたらもしかしたらインディオスと組むこともあったのでは、なんて想像するのも
楽しい出来栄えである。

ザ・ピーナッツの『東京たそがれ』がオリジナルであり、のちに改題された『ウナ・セラ・
ディ東京』も雰囲気満点。CDにはLP当時のライナーが記載されており、そこには
5,6年後にはブルーズの歌い手として成長しているのでは、なんてことが書かれている。
72年に最後のシングルを出して引退するのだが、確かにその後の盤を聴いてみたいと
思わせる人である。

ま、それは叶わなかったので、近日リリースされるコンプリート・シングル集を楽しみに
待つことにする。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 75

2017-03-10 20:50:22 | 日本のロック・ポップス

のんびりと続いているこのシリーズも遂に最終コーナーを曲がらんとしている。
それでも、今年中に終わらなかったりして。(笑)

先日、エンケンがピアノを演奏した盤を取り上げたが、何となくその次に思い浮かんだのが
掲載写真の盤である。吉永小百合がクラシックをピアノで演奏し、歌も歌い、曲間では
語りが入るという、ファンには夢のようなアルバムである。ピアノ演奏のみの楽曲を
聴いて、演奏が上手か下手かを云々するのは無粋である。吉永小百合がピアノを弾いている
から価値があるのである、なんてことを改めて書くのも間が抜けているが、すべての
芸術行為はそういう側面があるということだ。

幾つか収録された「語り」の中でも、休みの日に何をしているかを語る場面はファン心理を
見事に捉える秀逸なワン・シーンである。相手が芸能人であれ身近な人であれ、それが
綺麗な人や好きな人なら、学校や職場で或いはテレビやスクリーンで会えない日(笑)は
何をしているのか気になるものだから。

歌手・吉永小百合を楽しむのなら別な盤が適しているであろうが、多面的に理想と憧れと
妄想を抱かせてくれるのはこの盤かもしれない。

と、ここまでつらつらと書いてきたが、私は年齢的に言っても熱心なファンであるはずも
なく、単に綺麗な女優さんの「音の記録」が好きなだけで、こんなことを書くとそれだけで
倒錯していると思われかねないが、それもまた事実。(笑)女優なのでフィルモグラフィー
を追いかけるのが筋なのだろうけど。

ところで。小百合という名前はこの女優のイメージから清楚な印象を持つ人が多いかも
しれない。しかし。私が小学5年生の時に同じクラスにいた小百合さんは人一倍成長が
早かったせいか、おませさんで奥手なクラスメートに早くも子供が生まれる仕組み(笑)を
教えたり、同じく奥手な私(笑)に様々な挑戦的でチャレンジングなことを仕掛けて
きたりして、不思議な子であった。

できれば、あと5,6年遅く出会いたかった人でもある。(笑)

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REAPERS OF THE NIGHT

2017-03-06 19:23:47 | 日本のロック・ポップス

また買ってしまった。(笑)

このところ、場所塞ぎになるのも構わずアナログ盤を愛でる機会が増えているのだが
こんなものまで手にするとは・・・。

山のように出続けたラリーズの灰色盤CDは、何か気になる処があるかセンスの良い
装丁の廉価(これ大事)の組物でない限り購入は見送ってきたがアナログ盤は時々
購入してきた。CDは簡単に作れそうだが、アナログ盤は制作に手間がかかりそうで
そこにブートレガーの心意気を感じる(?)からである。

そうは言うものの、酔っぱらって尚且つ「ま、いいか」程度の気分でオーダーすると
CDとLPを間違えたりすることもある。

 これなんか正にそう。
LPを購入したつもりがCDが届いて驚いたのだが、間違いなくCDをオーダーした
履歴が残っていた。(笑)
記事冒頭に掲載の盤はLPのみでの発売なので間違いようがなくて助かった。

何度も繰り返して再発される「TACHIKAWA 77」であるが、昨年リリースされた
2枚組LPは真っ黒なジャケットに魅力を感じなかったのでスルー。そういえば
数年前に購入したLPは水谷孝の写真をコピーした紙をプレーン・ジャケットに
貼り付けただけだったが、それでも当時はワクワクしたものだ。だってアナログ盤
が出るだけで嬉しい時期だったのだから。

今回のLPはコピー&ペーストではなく、普通のLP盤のように綺麗にジャケットが
製作されているのが肝である。要するに所持して嬉しくなる一品なのだ。
収録時間の関係か曲のエンディングがオリジナルCDのようにはいかないのだが
それでも、この装丁の魅力には抗えないし贔屓の引き倒し上等で言えば、エンディング
の処理もそれほど気にならない。あれ、『記憶は遠い』はちょっといただけないなぁ。
やっぱりこれも今一つ?(笑)

もし、オフィシャル盤の3枚がオリジナル・ジャケットでLP再発されたら、例え
それがブートレグだとしても買ってしまうかもしれない。ああ、何とか軌道修正して
正気にならなければ。(笑)

明日こそは軌道修正を・・・。

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BEST OF GIRL FRIENDS

2017-03-03 21:55:08 | 日本のロック・ポップス

以前も書いたことがあるが、私は職場の若い衆から「瞬間最大風速的好きな女性ベスト5」
を問われることがある。それならよかった。そう、5人なら・・・。

昨年、テレビで放送されたドラマ「黒い十人の女」を見て以来、私の頭の中では「5」
ではなく「10」という数字で好きな女性を選ぼうとしている。市川崑監督の映画版を
見た時は出演者が私よりかなり年上(当たり前か)の方々だったので、そんなことを
想像することすらなかったのだけど。で、この「10」というのが結構大変で、「7」
くらいまではつらつらと浮かぶのだが、いつも残りの枠を決められない。聞かれるのは
「5」なので、追加した名前を言う必要は無いのだが、頭の中の妄想でさえもが遅々として
進まないのは精神衛生上よくない。(笑)

掲載写真はウルフルズのデビュー25周年を祝うトリビュート・アルバム「BEST OF
GIRL FRIENDS」。女性のミュージシャンのみが参加していて、これはもしトリビュートの
対象が私(笑)だったら、こんなに嬉しいことはないというくらいの盤である。
再度書くが、トリビュートされるのはウルフルズであるが。(笑)

女性が歌うということ、お祝いであること、という側面があるのでウルフルズの楽曲の
幾つかに見られる笑いの要素は少ない。どちらかというと青春歌謡的な側面が前面に出た
選曲であるが、これもまたウルフルズである。

私が好きなBONNIE PINKとSuperflyも参加している。といってもこれはまあ、所属する
事務所が同じだからなのだろうけど、それを差し引いても私の好きな女性が参加していて
嬉しくないわけがない。選曲には触れないけれど。(笑)

チャットモンチーやハンバートハンバートは私の好きな曲を取り上げているだけでなく、
アレンジが楽しくて気に入った。ふくろうずが取り上げた『バンザイ~好きでよかった』は
歌詞中の男と女を入れ替えて歌っているのだが、女子(笑)の頭の中が本当にこんな
ふうなら、それはそれで世の中ワンダフルである。木村カエラの『ガッツだぜ』で締める
のも何だか元気が出てきて、いい感じである。

さて。このトリビュート盤に参加している女性ミュージシャンは11組。「11」かぁ。
サッカー・チームを編成するつもりで、今夜は寝床の中で「黒い11人の女」選びに
挑戦してみたいと思う。といっても、最近は疲れているせいか酔っぱらいのせいか、
寝つきが異様にいい(笑)のだ。

課題は明日になれば忘れているだろう。

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追悼 ムッシュかまやつ

2017-03-02 18:25:10 | 日本のロック・ポップス

昨年5月に肝臓がんが見つかり、闘病生活をおくっていたムッシュが3月1日に亡くなった。
享年78歳。

私が初めてムッシュの曲を聴いたのは、中学の時に遊びに行った友達の家で『我が良き
友よ』の7インチをかけてもらった時である。古くさいような気がしつつも、妙な男気が
格好良く思えたのだが、B面に『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』が収録されている
ことには全く気がいかなかった青い時代であった。

カントリーからロック、ポップスへと移行し日本のロック黎明期の牽引役であったばかり
でなく粋人であったことが、私なんかからすれば追いつけない大人の魅力というものを
感じさせてくれた人でもある。TVに代表される芸能界側とロック・サイドのどちら側に
いても、聴き手楽しませてくれる稀有な人であったと思う。

安らかに、ムッシュ。


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