全く暑い。エアコンを使用しないのは節電を意識しているからではない。初めから我が家にそんなものは
無いのだ。暑いと動きが鈍くなる。パソコンの電源を入れるのも億劫で、ついついテレビの前に居座る
時間が長くなるのだが、今シーズンのドラマは今ひとつピンとくるのが無くて、我が家のテレビは、ほとんどの時間
映画や音楽DVDのモニターとして機能していている。
映画だと見終わるまでに大抵100分から120分は時間がかかるので、CDのように「次は何を聴こう」と
考える機会も減るわけで、こうやって動いたり考えたりする時間が減り、怠惰な夏は静かに進行する。
「大人になったらどんな仕事をやりたいか。」
子供の頃に、こういう質問をされたことがあると思う。質問したのが親であれ教師であれ、私の答えは
見事につまらないものであった。新聞やニュースでも「人気職業ランキング」を報道しているが、そこに登場する
ような気の利いた名称は私の頭の中にはなく、「会社員」としか答えることができなかった。
さて、掲載した3本の映画では、音楽にのめりこんだ人なら「こんな仕事がしたいな」と思ったこともあるであろう
職種が登場する。左から順に『音楽評論家』『ミュージシャン』『レコード・ショップ・オーナー』である。
自分に置き換えてみると、最初の2つは頭になかった。演奏能力も制作能力もセンスも何も無いのだから
これは仕方が無い。(笑)最後のヤツは、昔は楽天的に「楽しそうだな、一日中音楽を聴いていられるし。」と
思ったものだが、今思えば自分のコレクションを放出するわけにはいかないし、気にいらないレコードが店に
入ってくれば腹が立つだろうし、現在のようにネットで何でも手に入る時代になれば、個人経営の店は大変だろうし、
なんて次々とネガティブなことが浮かび上がってくる。趣味が仕事になって辛くなるのも悲しいし。
で、こうして「会社員」をしているわけである。
96年の「THAT THING YOU DO!(すべてをあなたに)」では、まだまだ
子供であったが、01年の「ONE NIGHT AT McCOOL'S(ジュエルに気をつけろ!)」では、セクシーな女性に
成長していたリヴ・タイラー。あまりに肉感的な女性は、昔はトゥー・マッチだったが、今ではどんとこいだ。(笑)
そして、「ハイ・フィデリティ」を見て「自分の人生ですれ違った女性トップ5」を考える。私のことをジョン・
キューザックに似ていると言った女性がいたが、何処が似ているのか確認しておけば良かった。
酒が進むと嗜好が、もとい思考が鈍くなり、いつしかそれは「好きな女性アスリート・トップ5」とか「女子アナ・トップ5」
とかに擦り替わる。くだらない堂々巡りが続くのだが、とりあえず何かを考えている。
「あっ、なんだ。結構頭働かせてるじゃないか、俺。」
体は動かしていないが、頭は動いている真夏の一日。
さあ、頭が動くうちに今更だけどA○B48のメンバーの名前でも覚えようかな。