HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

THE GROOVERS / ROUGH TRIANGLE

2007-05-30 21:50:55 | 日本のロック・ポップス
今回の記事で当ブログのカテゴリー「日本のロック・フォーク」の記事が丁度99回目となる。100回目は「日本のロック・フォーク100選」を予定しているのだが、
その前に紹介するのに相応しいアルバムが届いた。

現在進行形のバンドとは、何ぞや?。
2年に1枚アルバムを出したりコンスタントにライブをするのは、数ある条件の
一つであるが、これらを含み尚且つ最も厳しい条件である「最新作が最高傑作になる
可能性」を持ち続けること、これを満たして現在進行形と言えるのではないだろうか。
その簡単なようで難しい条件を満たした、ザ・グルーヴァーズの最新アルバムが
「ROUGH TRIANGLE」である。
バンド史上初のライブ・アルバムでもある。

7月25日に市場に投入されるこのライブ盤は、前作から試みられる「革命的通販
システム」により、アドヴァンス・メンバーには一足早く届けられたというわけだ。
幾つかの会場で録音された中から選び抜かれた14曲は絶妙の曲順で
過不足なく収まっている。タフ、ファット&ホットなサウンド、バンドの
立ち位置はクールという、ファンの良く知ったグルーヴァーズがここにある。
以前も書いたが、「歌いたいことが他に無いのか、あってその程度か」という
バンドが多い中、絵空事でない日常生活を照射するロックに、知性と野生を同居させる
グルーヴァーズの歌と音は無敵である。

99年に発表したベスト盤の初回ボーナスCDとして添付されたライブ盤とは
1曲も被らないのがいい。最新作を中心に選ばれた楽曲に加えて、
大好きな「行列の先頭」「現在地」が組み込まれているのもポイントが高いところ。
「夢の中でしか」には、ストーンズ者のためのお楽しみが用意されているし、
「狂おしきこの世界」では、「ああ、俺はザ・フーの大ファンなんだよ」と誇らしげに
叫びたい瞬間もある。

ストーンズと言えば。今回も先行予約者には、未発表カバー曲を収録したCDが
プレゼントされるのだが、今回はなんと「LIES」のカバーであった。
「女たち」収録の渋いロック・チューン、参りました。
前回のカバーはV.U.の「SWEET JANE」だった。
初球は直球ド真ん中。二球目は内角高め、思わず振ってしまった。
カウントはツー・ナッシング。遊び玉は無し。
次は何がくるのだろう。
外角低めにスライダーでも投げられたら、手は出ないね。
T.レックスの「心はいつもロックンロール」をお願いしたいところである。

確かなことなど何処にも無いが 誰にも奪われないものはある / 『遥かなる』

生きる理由の一つに「グルーヴァーズの新録音を聴くため」という項目が
あってもいいと思うのだ・・・。
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T.REX / THE ELECTRIC BOOGIE

2007-05-28 21:38:23 | ROCK
Easy Actionといえば、T.レックスやイギー・ポップ、MC5等のライブ音源や
未発表音源をコンパクトな箱に詰めてリリースするレーベルとして、
ロック者に認知されているレーベルである。
もうすぐジュディ・シルのBBCライブが発売されるが、これもEasy Actionの
仕事である。
そんなEasy Actionから、またしてもT.レックスの6枚組の箱が届いた。

「THE ELECTRIC BOOGIE」(掲載写真左)と題されたそれは、全て1971年の録音で
様々なライブやデモが収録された5枚のCDと、1枚の4曲入りDVDで構成される。
ライブは思ったより音質が良く、この時期の意外に実験的な音を聴くことができる。
デモは今までに世に出たものと同じように冗長なものもある。
特にギター・ジャムはいつ果てるとも無い手癖のソロが延々と続き、
退屈かもしれないが、これもマークの魅力?である。

ヒット・シングルでも気の利いたアルバム収録曲でもいいのだが、メロディーや
リフとは別に何回もダビングされたギター・ソロを抜き出して聴いてみると
そのデタラメさ加減に気が遠くなる。
それでも1曲のポップ・ソングとして聴いたときに、輝きを失っていないのは
私のような凡人の到底理解できない次元で、マークの音は爆発していた
ということなのだろう。
DVDはおまけのようなもので、ロック者なら大抵見たことがあるであろう、
「JEEPSTER」と「GET IT ON」が収録されている。それでも私は初めて見る
「HOT LOVE」の映像に出会えただけで満足している。

日本盤も発売が予定されているが、Easy ActionのHPで購入すると
71年8月29日の「WEELEY FESTIVAL」のCD(掲載写真右)を無料で貰うことが出来る。
これは単体で購入すると£5.99なのだが、これだけ単体で買うなら
「THE ELECTRIC BOOGIE」を買って、おまけで貰うのがいいだろう。
ただし、音質は劣悪で最近の行儀のいいブートレグしか聴いたことのない人には、
「有り得ない」CDであることは断っておく。

いずれにしろ、ボラン・ブギーに終わりは無いのだ。

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TIM BUCKLEY / MY FLEETING HOUSE

2007-05-27 17:55:49 | ROCK
今年の映像部門第一位候補のDVDが登場した。
レコード・コレクター誌が選ぶ60年代ロック・70年代ロック100選に
1枚もランクインしていないし、似たようなことをしている方々も
選んでいないアーティスト(現に私も選ばなかった)なので、どれほど
聴かれているかは疑問だし、忘れ去られているのかも知れないのだけど。
半ば皮肉交じりに書き出したが、このDVDを手にしてちょっと興奮している私がいる。

67年から74年までのティム・バックリーが出演したテレビ・パフォーマンスを軸に
関係者の回想で綴られる映像集が、掲載写真の「MY FLEETING HOUSE」である。
活動期間が短いティムの映像はそれほど多くなく、ブートレグDVDを見て
「よくここまで集めたなあ」と思ったくらいである。
当然ブートレグの画質は、映像が歪む上に何度もダビングしたかのような滲んだもので
それでも有難かった。
今回のものは、オフィシャル発売なので画質は当たり前だがきれいだ。(笑)
特筆すべきは、この手の演奏シーンは曲がカットされるのが常だが
演奏シーンは残されたものはそのまま収録する方針だったようで、14曲中、
11曲がフル・レングスで収録されている。他の曲も残された尺をなるべく活かす
感じで長く収録されている。
映像全体を見ることも出来るし、「パフォーマンス」だけを抜き出して見ることも
出来るので、回想シーンがかったるければ、別の楽しみ方も出来るわけだ。

個人的には私の好きな曲「HAPPY TIME」の映像が2回分あるのが嬉しいところで
68年にBBCに残した映像では、ベーシストにダニー・トンプスンがいるのを
確認できる。70年のショーではトランペット奏者を加え、より長尺で柔軟な
演奏を聞かせる。ポップ・ソングの枠内で1曲が長くても退屈しないで少しばかりの
緊張感を感じさせるのは、ドアーズとティム・バックリーくらいじゃないだろうか
というくらいのパフォーマンスを見ることが出来る。
最後のテレビ出演となった「O.G.W.T.」からはフレッド・ニールの「THE DOLPHINS」を
演奏する姿を見ることが出来る。この時のドラマーはイアン・ウォーレスだ。
今回のオフィシャルDVDに収録されていない映像が、先のブートDVDにまだ数曲
収録されているが、まずはこれだけの映像が正式に世に出たことを感謝せずには
いられない。

低価格の上にリージョン・フリーである。日本版が早く出ればいいのだけれど、
待ちきれない私のような人は、即購入をお勧めする。
俺は「アレ」や「ソレ」じゃ、満足できないのさ。

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レア盤ってそんなにいいの?

2007-05-26 18:04:29 | 日本のロック・ポップス
日本のフォークやロックを久々に集中して聴いている。
再発事情も「重箱の隅」状態まで来ていると思うが、まだまだ抜け落ちているものも
あり、早く聴いてみたいという欲望のみが頭をもたげる。

2001年に発行された「日本盤ROCK&POPSプレミア・レコード図鑑1954~79年」という
本がある。帯つきLPやシングルの高額物件ばかり掲載した本なのだが
その中に「自主制作盤」のレア盤を掲載したページがある。
どんなものが掲載されているかと言うと、主だったもので「春一番」「頭脳警察1ST」「あがた森魚・蓄音盤」「山下達郎・ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY」
「ジャックスLIVE 68.7.24」「3/3」などなど。
どれも現物は確かに高額だが、今ではCDで最初の3枚は入手できるし、山下達郎の
ものはファン・クラブで購入が可能。最後の2枚も怪しいアナログが近年出回った
ために多くの人が耳にしただろう。

単にプレス枚数が少ないだけだったり、誰も聞いたことがなかったり
内容が伴わなければ「レア盤」にはならないわけで、70年代ならともかく
今のように誰でも簡単にCD-Rが作れる時代になると「レア盤」の称号が
与えられるブツの規準は更に厳しくなるだろう。
○○の限定50枚CD-Rなんてのには興味が無い。

掲載写真右は「MARTHA」というアルバムでKAMIJO TOMOAKIを中心とした
フォーク・ロック。掲載写真左は「BRUSH」というアルバムで、幾つかのバンドが
参加して録音したもので高中正義の初期の音源が収録されていることで有名。
オリジナルのLPジャケットには「BRUSH!?」という文字は無い。
いずれも1971年に発表されたもので、日本よりも外国で評価が高いせいか、
あるいは著作権ぶっちぎり(笑)のせいか、日本でCD化はされておらず、
ドイツの「SHADOKS」というレーベルからCD化されている。
様々な形で「伝説」を現実に聴くことが出来て、どんどんパズルが埋まっていく
のだが、その音の良し悪し、好き嫌いは当然個人で分かれてくるのである。
「レア盤」を聴いて「アレ?」と思ったら「教訓110番」してください。(笑)
上記2枚はニュー・ロック好きには、お薦め。
「SHADOKS」には「OLIVE」もCD化してもらいたいなぁ。

「モビットに行くのは死んでももう嫌だ。」なんて口ずさんで相方に嫌がられる
平和な5月の日が暮れていく・・・。

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POP-PSYCH SOUNDS OF THE APPLE ERA 1967-1969

2007-05-25 21:58:44 | ROCK
kura_moさんのブログで「モーティマー」のアルバムが紹介されていて驚いた。
CD化されていたのですねぇ。モーティマーはマーキュリーでアルバムを1枚残し、
その後ロンドンで、メリー・ホプキンの楽曲を探していたアップルと契約し
ピーター・アッシャーのプロデュースでデモ録音を行うが、アップルからは
レコードを出せなかった。

アップル・ミュージック・パブリッシングは何人かのミュージシャンと出版契約を
結んだのだが、杜撰な経営が祟って活動期間が短かったのはご承知のとおり。
そんな中で残された多くのデモや、発表された作品の中から選りすぐられた
コンピレーションが掲載写真の2枚。
掲載写真左は2003年に発売された第一弾「94 BAKER STREET」。
目玉はグレープ・フルーツの1STアルバムの別テイク2曲に、アイヴィーズのデモ5曲。
アイヴィーズの5曲中、3曲は楽曲自体が初登場。

掲載写真右は2006年に出た続編「AN APPLE A DAY」。
ここにモーティマーのデモが1曲収録されているが、多分モーティマーの現行CDの
ボーナス・トラックで収録されているものと同じかもしれない。
ここでの目玉はギャラガー&ライルの未発表曲3曲に、またもやアイヴィーズの4曲。
「スカイ・ハイ」で有名なジグソーも1曲だけアップルと出版契約していたことが
驚きだが、その1曲もここで聴ける。
アップル・レーベルから出たものではなく、出版契約し様々なレーベルから
シングルのみで出たものは、こんなコンピレーションでもない限りなかなか
聴く機会はないだろう。

2枚ともカラフルなジャケットなのも、手にとった時に嬉しさが増すと言うものだ。
なくならないうちに是非。バッドフィンガー・ファンは必携!。

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CLAUDINE LONGET / LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER

2007-05-23 22:03:57 | ROCK
前から何となく欲しいなあと思っていたのが、このアルバム。
先日、紙ジャケで再発されたので購入した次第である。

昔からウィスパー・ボイスやフランス好き、ソフト・ロック好きの間では
評価の高いアルバムである。女優としての経歴や、ディスコグラフィーには疎いし
数奇な人生についても詳しくないのだが、このアルバムでカバーされた楽曲群に
興味があったのだ。なにせカバー好きなもので。

ビーチ・ボーイズの「神のみぞ知る」、ポール・マッカートニーの「エブリナイト」、
ニール・ヤングの「バーズ」、レナード・コーエンの「さよならは言わないで」、
「ジェラス・ガイ~ドント・レット・ミー・ダウン」にタイトル曲は勿論ストーンズ。
こんな渋い選曲があるだろうか。しかもどちらかというと、男の視点で書かれ、
女性に問い掛けるタイプの曲を多く選んでいるところも気になる。
アルバムの最初と最後は同じ曲で、「眠り」をテーマにしたコンセプト・アルバムと
いうことだが、そういうところもロック者の琴線をくすぐるところだ。
ジャケットの出来もいいし、見開きに使われたノーマン・シーフの写真も
なんだか不思議なショットで大いに気に入った。

それにしても歌詞の問題で放送禁止にもなったことがある、「夜をぶっとばせ」を
女性が歌うというのは、ある種の快感である。
この曲には印象的なカバーが多い。性急なボウイ様や、電化の度が過ぎて
痺れまくったマディ・ウォーターズ、ゆったりダラダラ絡み合うような
ジェリー・ガルシアあたりが有名だが、クロディーヌ・ロンジェのバージョンも
是非聴いてみて欲しい。きっと気に入ると同時に、女性にこんなふうに言われる
ことを想像して、ニヤニヤするかもしれない。(笑)
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に~る・ヤングって何?

2007-05-21 22:54:43 | DAY BY DAY
職場の可愛いメリーさんから、質問を受ける。
「に~る・ヤングって何ですか?」

『誰」ではなくて『何』である。
これは「時効警察」を見ていないと、何のことだかさっぱりわからない話なのだが、
若返り効果のある温泉でコンニャクを煮てそれが番組内で
「に~る・ヤング」と呼ばれていたのである。

なるほど、知らない人には笑い処も全く無意味なのだ。
職場では「時効警察」が流行っているのだが、残念ながらニール・ヤングを
知っているのは私だけであった。(笑)
こういう状況では真面目に説明するのもかったるい。

「アメリカの若者が今一番注目している、男前のミュージシャンなんだよ。
そのうち、グラビアとかで目にすると思うよ。」
「え~、そうなんですか。」
「少し前に武道館で見たことあるよ。」
「ハリーさんは、アイドルとかも見に行くんですかぁ?」
「ま、まあね。」

男前とか、アイドルとかの基準や言葉の意味は人それぞれである。
会話にズレが生じても微調整の必要は無い。
彼女が一生ニール・ヤングを知らなくても何の問題も無いのだし。
何年か後にふいに「真実」を知って、思い出し笑いの一つでもしてくれたらいいな。

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60年代の日本のロック・フォークは・・・・

2007-05-20 21:35:53 | DAY BY DAY
調子に乗って日本のロック・フォークの60年代から90年代まで
各25枚ずつ考えようかな、なんて思っていたのだが、とても無理であることが
判明(笑)した。
日本のロックは洋楽の後追いでスタートしたのであり、60年代に発売された
アルバムの枚数自体が極端に少ないのだ。
ほとんどがG.S.であり、フォークは岡林の1枚目が出たくらいなのだ。
ロックらしきものといえば、ブルース・クリエイション、エイプリル・フール、
ヘルプフル・ソウルが目につく程度で、これでは選びようが無い。
フォークルは趣味じゃないし。
G.S.でもアルバム単位で見たら、アルバム通して楽しめるものは
それほど多くない。よって年代別の25枚は選ぶ意味が無いと思い、ヤメにした。

そんな中で早川義夫が1969年11月10日に発表した掲載写真のアルバムは
群を抜いた出来である。どんなに大音量で、どんなにギターで洋楽コピーをしても
絶対にたどり着けない、普遍性を今も宿している。
2007年には有り得ないアルバムだけれど、このやりきれなさと、焦燥感は
今の時代にも通じている。

そのうち、日本のフォーク・ロック名盤100選(60~90年代)という括りで選んで、
形を残したいと思う。

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不運のスーパー・グループ?

2007-05-20 17:33:10 | DAY BY DAY
昨日の話。
私が住んでいる市では、話題のtoto BIGを買える場所がない。
今まで気にも留めていまかったが、職場でも話題になるので気になって
検索して初めて知ったというわけだ。
興味本位でホーム・ページに行くと、ネットでも購入できるらしく、試しに
いろいろクリックするが、なかなか繋がらない。
あれ、なんかこんな経験したことあるぞ?と、思い返したらそれは、
ローリング・ストーンズのチケットを予約した時と同じなのであった。(笑)
まあいいや、買うわけでもないしと思い、隣の市にあるホームセンターに相方の
買い物に付き合ってでかけると、何やら凄い行列である。
ザ・フーと復活キンクスのダブル・ヘッド・ライナー・ツアーのチケットの
売り出しか?(笑)いやいや、今時そういう売り方はしないって。
キンクス復活してないし。(笑)

何かの笑い話にこういうのがあった。
国別にセールスの殺し文句というのがあって、日本人にはこういうのが効くそうだ。
「皆さん、お買いになっていますよ。」
なるほど。まあ皆と同じがいい行列好きの日本人気質はともかく、6億当たればという
思いをテレビを見た人たちが抱いても何の不思議も無い。
ちなみに私は行列は嫌いだ。割り込みはもっと嫌いだ。

CSで面白い短編映画を見た。「チューブ・ポーカー」というもので、
ロンドンの地下鉄で駅を区切って、座席に座る人を男・女・若者・老人を
トランプに見立ててポーカーをするのだ。若者同士で駅で相手を見つけて
その場で金を賭けるのだが、時間帯や駅がある市の人口割合などを計算して賭けるとか
尤もらしい能書きが笑わせるが、ゲームの発端が東京でヤクザの新しい資金源である
という設定がまた笑わせてくれた。ロンドンにもジャパニーズ・マフィアの手が
伸びていて、勝手にショバを荒らしていると痛い目にあうよ、という警告まである。

何にしろ、楽して儲けさせてはくれないということだ。

アラン・メリルが関わったパワー・ポップ・バンド、「ランナー」が日本でCD化
される。権利関係が怪しい中で流通しているCDもあるが、日本盤は2007年リマスター、
紙ジャケ仕様ということで、安心して購入できる内容なのだろう。
現在流通しているものと全く同じ3曲がボーナス・トラックとして収録される。
1978年という時代にこの音は、正直売りにくかっただろう。
時流に乗るようなものでもないし、どちらかというと「遅れてきた音」という
ように捉えられたかもしれない。しかし、アロウズの次の一手という流れで聴けば
この音も理解できる。元レア・バードのスティーブ・グールドの曲が多いのだが、
アラン・メリル好きに外せない1枚である。

アラン・メリルに儲けさせてやれよ。
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90年代ロックの25枚

2007-05-17 21:56:07 | ROCK
レココレ企画は80年代で終わるのだけど、とりあえず90年代ロックの25枚を
選んでみた。私がリアル・タイムで聴いたロックの限界でもある。
新世紀に入って、新譜というものをほとんど聴かず、まして新しいバンドなんて
気に入ったものというか、知っているのは2つくらいしかない。
「ジェフ・ベックとディランとルー・リードは相変わらず凄いなあ」とか
言っている時点で終わっているのだ。(笑)
例によって発売順。(多分)

01 SONIC YOUTH / GOO
02 RICHARD THOMPSON / RUMOR AND SIGH
03 ROGER McGUINN / BACK FROM RIO
04 GREEN ON RED / SCAPEGOATS
05 DINASAUR JR / GREEN MIND
06 MATTHEW SWEET / GIRLFRIEND
07 MY BLOODY VALENTINE / LOVELESS
08 VELVET CRUSH / IN THE PRESENCE OF GREATNESS
09 TEENAGE FANCLUB / BANDWAGONESQUE
10 THE BLACK CROWES / THE SOUTHERN HARMONY AND MUSICAL COMPANION
11 KRAMER / THE GUILT TRIP
12 THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION / ORANGE
13 PRIMAL SCREAM / GIVE OUT BUT DON'T GIVE UP
14 LIZ PHAIR / WHIP-SMART
15 TOM PETTY / WILDFLOWER
16 ROCKET FROM CRYPT / SCREAM,DRACULA,SCREAM
17 ROKY ERICKSON / ALL THAT MAY DO MY RHYME
18 PAUL WELLER / STANLEY ROAD
19 BECK / ODELAY
20 THE RED KRAYOLA / HAZEL
21 WAYNE KRAMER / DANGEROUS MADNESS
22 ROBYN HITCHCOCK / MOSS ELIXIR
23 RON SEXMITH / RON SEXMITH
24 BEN HARPER / THE WILL TO LOVE
25 BOB DYLAN / TIME OUT OF MIND

ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンに出会わなければ、私の
「90年代の洋楽」というものは「無価値」に近いものであったろう。
ロッキー・エリクスンのバックにチャーリー・セクストンの名前を見つけたことで、
彼がその後ディランのバック・メンバーになっても、何の違和感も感じなかった。
リック・ルービンがプロデュースしたトム・ペティの音の気持ちよさは
今までの彼のアルバムでは感じられなかったものだ。
アル・クーパーのファンを自称する人で、グリーン・オン・レッドのこの傑作を
聴いた人は少ないだろうし、「いとしのレイラをミックスした男」に興味があっても
プライマル・スクリームのアルバムを聴いた人は果たしてどれ位いるか。

そして、私も遂に振り落とされるのであった。
日本のロック・フォーク60年代~90年代の25枚をそのうち・・・。
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A QUICK ONE

2007-05-16 22:12:08 | ROCK
ザ・フーの「マイ・ジェネレーション」DXエディションのステレオ仕様に
がっかりしたと遠まわしに書いた。「マイ・ジェネレーション」日本盤ジャケは
ユニヴァーサルからモノ仕様でリリースされるのだが、同時に「セル・アウト」の
モノ・バージョンも初CD化となる。
「セル・アウト」のモノと「クイック・ワン」のステレオはミックス違い故に
人気があるが入手が難しく、私はブートレグCD「POP GOES ART」で楽しんでいた。

今回の記事は「A QUICK ONE」の「モノ」CDと「ステレオ」CDの見分け方。
beatleg2003年8月号の記事でも取り上げられていたが、海賊盤雑誌なんて
読まない方も多いだろうから、簡単に書いておく。

掲載写真の上のカタログ・ナンバー「527 758-2」は95年に出たU.K.盤。
これがモノラル・リミックス。下の「589 800-2」は03年に出たU.K.盤で
ステレオ・リミックス。カタログ番号が違うだけでジャケットの表・裏は
バーコードの違い以外は同じである。
ボーナス・トラックを含めてモノは総収録時間56分27秒、ステレオは56分41秒。
この違いは1曲目の「RUN RUN RUN」の長さの違いでステレオの方が10秒ほど長いが、
ジャケット裏にはどちらも2分42秒と同じ長さで表記されている。
しかもP&C1995と両者ともに書かれてあるため、カタログ・ナンバーでしか
見分けがつかないというわけである。
日本盤CDを持っていないのだが、モノラルで間違いないだろう。

今、貴方がお持ちの「A QUICK ONE」がモノラルなら、ステレオ盤を入手して
聴き比べていただきたい。本編よりもボーナス・トラックに驚きを感じるかも
しれないが、お楽しみは満載なのだ。


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80年代ロックの25枚

2007-05-14 21:59:39 | ROCK
思ったより悩んだ80年代ロックの25枚。
例によって発売順(多分)

01 QUEEN / THE GAME
02 DIRE STRAITS / MAKING MOVIES
03 TALKING HEADS / REMAIN IN LIGHT
04 THE ROLLING STONES / TATTO YOU
05 ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / TIME
06 THE JAM / THE GIFT
07 VAN HALEN / DIVER DOWN
08 THE STRANGLERS / FELINE
09 DEXY'S MIDNIGHT RUNNERS / TOO-RYE-AY
10 U2 / WAR
11 BOB DYLAN / INFIDELS
12 JOHN COUGAR MELLENCAMP / UH-HUH
13 AZTEC CAMERA / HIGH LAND,HARD RAIN
14 TOM WAITS / RAIN DOG
15 THE SMITHS / THE QUEEN IS DEAD
16 GEORGIA SATELLITES / GEORGIA SATELLITES
17 XTC / SKYLARKING
18 PRINCE / SIGN OF THE TIMES
19 ELVIS COSTELLO & THE ATTRACTIONS / BLOOD & CHOCOLATE
20 MAYSON RUFFNER / GYPSY BLOOD
21 GUNS N' ROSES / APPETITE FOR DESTRUCTION
22 NICK LOWE / PINKER AND PROUDER THAN PREVIOUS
23 KEITH RICHARDS / TALK IS CHEAP
24 GALAXIE 500 / ON FIRE
25 LOU REED / NEW YORK

最後まで悩んだのがベン・ワット、プリテンダーズ、R.E.M.、
ヤング・マーブル・ジャイアンツ。でもまあ私的には納得した25枚である。
ごてごてしたり妙に長ったらしかったのが、すっきりしたのがELOとクイーン。
ニック・ロウとコステロはキャリア最高作と思っている。特にニック・ロウは
曲はもちろん、アルバムの音作りが気持ちいい。
ストラングラーズは首を傾げる方も多いだろうが、実は文学的な意味合いで最も
V.U.に近いアルバムだと思っている。勿論音も知的だ。
トーキング・ヘッズは映画「ストップ・メイキング・センス」を挙げるのが
正しいとは思うが、アルバムということなので。
デキシーズは買った当初は気にもとめなかったが、何気にヴァン・モリスン・カバーが
入っていたりする。
ヴァン・ヘイレンは70年代25枚に「炎の導火線」を入れなかったものの、この
アルバムでも前者に比べて遜色ないので選んだ。
ボブ・ディランのこのアルバムは重要作だと思う。ディランとルー・リードは
この先も傑作を生み続けるのだろう。
キース・リチャーズのこのアルバムこそ、我が生涯最愛の1枚。
ロックに進化は必要なくても、深化というものはあるのだ。
隠し玉はメイスン・ラフナー。私の過去記事で紹介済み。

60~80年代全てで選出したのはローリング・ストーンズのみである。
おいおい、最後にコレが言いたかったのか?(笑)
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80年代ロックでまだ考え中

2007-05-13 19:20:06 | ROCK
怨みつらみのロックンロール・・・。
当時は自分の中に沸いてくる疑問と怒りをうまく調整することができなかった。
ザ・ジャムはアルバム「ザ・ギフト」で更なる高みに昇ったと思っただけに、
潔すぎる解散と、ポール・ウェラーの「次の一手」のギャップを
なかなか埋められなかったのだ。

いつまでも若造のように血気盛んな音楽を演り続ければ、スタイルの限界を
見苦しくも露呈することを看破していた故の行動であったのは、理解できた。
しかし、スタイル・カウンシルはないだろう・・・。
というか、私のような間抜けには「背信行為」に見えたその音も、実はよく聴くと
丁寧につくられた優れた音であることはわかっていたのだが、それを
簡単に了解したくないという気持ちのほうが強かったのだ。
もちろん、この「スタイル」も長く続けられるものではなく、後半からは苦戦を
強いられ、それはソロ・デビュー初期にまで及んだ。

今になって歴史を顧みれば、右肩上がりの綺麗な直線を描くがごとく
ポール・ウェラーのキャリアに、一点の澱みもないことがよくわかる。
スタイル・カウンシルを経たからこそ、腰の据わった今のような音があるのだ。
ファンもそれは良く解っていて、ザ・フーを待ち望む多くのファンを前にした
2004年横浜の短いセット・リストで演奏した曲の中でも「悪意という名の街」と
「マイ・エバー・チェンジング・ムーズ」に一際拍手が大きかったのは
そういうことなのだろう。

しかし。やっぱり80年代25選にスタイル・カウンシルは選べなかった。
これは私なりの「けじめ」であり「落とし前」である。

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80年代ロックで考え中

2007-05-12 22:12:18 | DAY BY DAY
60年代と70年代のロックで25枚選んだ後は、当然80年代を考えることになる。
当初、頭を悩ましたのが「25枚も選べるのか」ということであったのだが、
いざ考え始めると、落とすアルバムを考える事で頭を悩ませることになった。
全く意外である。

80年代に発表されたアルバムの中に、私が今までに聴いた全てのアルバムの中で
最も多くの回数を聴き(多分楽に200回は超えている)「オールタイム・
フェイバリット」の枠でも1位であるという凄盤が存在する。
70年代から活動しているアーティストの中には、80年代に「最高傑作」を
残したと思える人が何人もいる、ということも改めて驚きであった。
まあ、あくまで私見なんですけど。

少し悩んで落としたのがポリスである。80年代にポリスは3枚のアルバムを
リリースしているが、その何れもが70年代の2枚より劣る。5枚のアルバム全て
かなり聴きこんだし好きなバンドであるのだが、1枚選んでもそれが「アウトランドス・
ダムール」や「白いレガッタ」より好きでないというのは納得がいかない。
70年代25選でポリスは選ばなかったので、なんとなく整合性がないので
ポリスはスルーすることにした。
同じような理由で90年代のアルバムが凄い人もいるので、落とした盤が他にもある。

ボブ・ディランは少々話が違う。なにせ総アルバム・リリース数が半端ではない。
70年代25選にディランは選ばなかったが、80年代25選候補として考えるアルバムは
「欲望」「血の轍」「激しい雨」に比べてなんら劣るどころか、重要な作品だと
思うので、おそらく選出するだろう。

掲載写真はポリスのシングル「見つめていたい」のピクチャー盤。
何かの懸賞で当選して貰ったものだが、音の良し悪しが言われるものの
ピクチャー・ディスクやカラー・ヴィニールは何となく好きだ。
まさか、このシングルのB面曲を後にフランク・ザッパと演奏するとは、
スティングも想像できなかったろう・・・・。
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INCREDIBLE STRING BAND / ACRSSS THE AIRWAVES

2007-05-12 11:03:36 | ROCK
i-Podの収録アルバムを大幅に入れ替えた。
60年代から80年代のロック・アルバム25選なんて遊びを便乗して思いついた
ものだから、ノミネート(笑)アルバムやなんだかんだと詰め込んで
楽しい通勤時間を過ごしている。
明らかに25選候補でないものの、好きなアルバムや聞き込みが足りないものも
入れてあるのだが、インクレディブル・ストリング・バンドやティラノザウルス・
レックスを聴いていると、著しく労働意欲が削がれてしまう。(笑)
朝からビール飲んでもいいやんか・・・・と思ったり。
でも、駅のホームでワンカップ飲んでるおっさんを見ると「一緒にしないでくれよな。」
と、思うのも事実である。

インクレディブル・ストリング・バンド(ISB)のBBCレコーディングが2枚のCDに
まとめられてリリースされた。(掲載写真左)2枚で2時間半あるので聴き応えは十分。
過去にもISBのライブやデモはいろいろリリースされているが、BBCに関しては
これが決定版のように思える。ブックレットには親切にも全BBCレコーディング・
データが記載されていて、「IN CONCERT」を含むと17回のレコーディングで
のべ85曲が残されていることがわかる。今回のCDは半分に満たない33曲の収録なので
フェアポートのように4枚組でもよかったのに、とも思うが贅沢はいうまい。

掲載写真右は91年にリリースされたBBCモノでタイトルは「ON AIR」。
12曲しか収録されていないが、ここでしか聴けない曲が4曲あるので、
まだまだ重宝する。それにしても美しいメロディーの「LITTLE GIRL」は
何故今回の2枚組から漏れたのだろう。73年のこの時のセッションからは1曲も
収録されていないのだなあ。
コメント (2)
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