フェアポート勢はもちろん、イギリスのフォークやスワンプ系の
アーティストやバンドによるボブ・ディランのカバーには秀逸なものが
多い。アルバムをまるまるディラン・カバーで賄ったものもあるくらいだ。
また、ある1枚のアルバムをライブで頭から最後まで全曲演奏するという
試みもある。今は解散してしまったジャム・バンドのフィッシュが
ビートルズの2枚組を演奏したものは面白かった。ご丁寧に「レボリューション
NO.9」までやっているのには嬉しさを通り越してあきれたものだ。
さて、ここに紹介するのはロビン・ヒッチコックが全曲ディラン・カバーでの
ライブを収録した2枚組。2002年の発売だ。
ロビン・ヒッチコックのアルバムは数が多く、私も全て集めたわけではないが
どれも良質なものだ。何枚かは今でも繰り返してよく聴く。
このアルバムの1枚目は複数の場所でのライブを収録してある。
いずれも小規模な会場でのもので、どちらかというと穏やかで
ほとんどドラムレスな編成である。選曲も割と新し目の曲もあって
「NOT DARK YET」や「DIGNITY」のカバー・バージョンというのは
まだロビンによるものしかないんじゃないだろうか。
ほとんどディランになりきって歌っているのが微笑ましい。
お楽しみは2枚目である。「TELL ME MAMA」で始まり「LIKE A ROLLING
STONE」で終わると言えば、ピンとくる方もおられよう。
昔から「ロイヤル・アルバート・ホール」での録音といわれブートレグで
散々でまわったあのライブを再現しているのだ。
ディランのバージョンは98年に「THE BOOTLEG SERIES VOL.4」として
正規に発売され、それが66年5月17日のマンチェスター・フリー・トレード・
ホールでの録音だというのが明記されている。
ロビンのバージョンは2002年ロンドン録音だが正確な日時・場所の
クレジットはない。が、断り書きが面白い。
ディラン役はロビンで、ロバートスン役は誰それでと書かれてあり、
ガース・ハドスン役はいないとある。(笑)
「ロイヤル・アルバート・ホール」での「LIKE A ROLLING STONE」での
客のヤジとそれを受けて返すディランのやりとりは有名だろう。
ライブが進行すると、誰もが最後は「LIKE A ROLLING STONE」だと
わかっているので、私も初めて聴いたときは「誰か、ジューダスって言うかな?」
と思いながら聴いていた。
ところが・・・。7曲目の「やせっぽちのバラッド」が終わるとすぐさま
「ジューダス」と叫ぶヤツがいる。ちょっと早いだろ。(笑)
最後の「LIKE A ROLLING STONES」のイントロのところで仕切り直したかの
ように再び「ジューダス!」と叫ぶ客。ライブ盤はこれだから楽しい。
あっ、ロビンは「I DON'T BELIEVE YOU・・・YOU'RE A LIAR」なんて
返しませんから。(笑)
趣味で遊びのアルバムかもしれないが、ファンならもちろん、ディラン・ファンも
聴いて損はないアルバムである。
もちろん、オフィシャル盤。(笑)
アーティストやバンドによるボブ・ディランのカバーには秀逸なものが
多い。アルバムをまるまるディラン・カバーで賄ったものもあるくらいだ。
また、ある1枚のアルバムをライブで頭から最後まで全曲演奏するという
試みもある。今は解散してしまったジャム・バンドのフィッシュが
ビートルズの2枚組を演奏したものは面白かった。ご丁寧に「レボリューション
NO.9」までやっているのには嬉しさを通り越してあきれたものだ。
さて、ここに紹介するのはロビン・ヒッチコックが全曲ディラン・カバーでの
ライブを収録した2枚組。2002年の発売だ。
ロビン・ヒッチコックのアルバムは数が多く、私も全て集めたわけではないが
どれも良質なものだ。何枚かは今でも繰り返してよく聴く。
このアルバムの1枚目は複数の場所でのライブを収録してある。
いずれも小規模な会場でのもので、どちらかというと穏やかで
ほとんどドラムレスな編成である。選曲も割と新し目の曲もあって
「NOT DARK YET」や「DIGNITY」のカバー・バージョンというのは
まだロビンによるものしかないんじゃないだろうか。
ほとんどディランになりきって歌っているのが微笑ましい。
お楽しみは2枚目である。「TELL ME MAMA」で始まり「LIKE A ROLLING
STONE」で終わると言えば、ピンとくる方もおられよう。
昔から「ロイヤル・アルバート・ホール」での録音といわれブートレグで
散々でまわったあのライブを再現しているのだ。
ディランのバージョンは98年に「THE BOOTLEG SERIES VOL.4」として
正規に発売され、それが66年5月17日のマンチェスター・フリー・トレード・
ホールでの録音だというのが明記されている。
ロビンのバージョンは2002年ロンドン録音だが正確な日時・場所の
クレジットはない。が、断り書きが面白い。
ディラン役はロビンで、ロバートスン役は誰それでと書かれてあり、
ガース・ハドスン役はいないとある。(笑)
「ロイヤル・アルバート・ホール」での「LIKE A ROLLING STONE」での
客のヤジとそれを受けて返すディランのやりとりは有名だろう。
ライブが進行すると、誰もが最後は「LIKE A ROLLING STONE」だと
わかっているので、私も初めて聴いたときは「誰か、ジューダスって言うかな?」
と思いながら聴いていた。
ところが・・・。7曲目の「やせっぽちのバラッド」が終わるとすぐさま
「ジューダス」と叫ぶヤツがいる。ちょっと早いだろ。(笑)
最後の「LIKE A ROLLING STONES」のイントロのところで仕切り直したかの
ように再び「ジューダス!」と叫ぶ客。ライブ盤はこれだから楽しい。
あっ、ロビンは「I DON'T BELIEVE YOU・・・YOU'RE A LIAR」なんて
返しませんから。(笑)
趣味で遊びのアルバムかもしれないが、ファンならもちろん、ディラン・ファンも
聴いて損はないアルバムである。
もちろん、オフィシャル盤。(笑)