HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

おそるおそるソウル 2017

2017-12-25 00:24:17 | SOUL


ソウル・ミュージックの探求も続けなければと思いながら、次々と出る復刻物になかなか
目配りができていない。そんな中、今年よく聴いた4枚。

シルヴァーズの「Ⅱ」は日本に於いて世界初CD化が実現。「Ⅲ」も捨てがたいがジャケットの
インパクトと内容の良さでこちらを掲載。ジャクスン5とは全く違う意味合いでキッズ・
グループの良さを引きだしたインクレディブル・ボンゴ・バンドのマイケル・ヴァイナーの
手腕に唸る。

クラレンス・リードがプロデュースした女性3人組ワイルド・ハニーの唯一作「UNTAMED」も
日本製作による世界初CD化作品。たった6曲で収録時間も短いのだが、彼女たちの盤が今作
のみなのが惜しいと感じる1枚。こんな雌蜂になら刺されたいものだ。(笑)蝿ではなく蜂。
蝿が蜂をプロデュースするというその一点に倒錯した眩暈を感じる阿呆な私。(笑)



自身のグループ名が作品名にもなったビリオン・ダラーバンドの盤は77年作。時代を反映して
ディスコ風味のあるファンクが炸裂。メンバーはヴォーカルだけでなく楽器も演奏し、その内の
二人がトランペットとトロンボーンを担当。構成的に珍しいグループであるが内容は最高。
メンバーにキーボーディストはいないが、そのキーボードがいい味を出しているのも面白い。

スプリット・ディシジョン・バンドはアイオワ州のローカル・バンドでシングル盤のみが
リリースされていたとのことだが、今年になって未発表曲がまとめられてCD化された。
初めて知ったグループであったが、スローもジャンプもいける演奏とボーカルの素晴らしさに
何故こういったグループがシングルのみで終わったのかを聴いた誰もが考えてしまうだろう。

他にも何枚か素敵な盤との出会いがあったが、それらはまたの機会にでも。

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PRINCE CHARMING

2017-07-03 00:49:07 | SOUL

プリンス・チャーミングなんてタイトルにすると、別のバンドのことを書かなければ
いけないのだが。(笑)掲載写真はプリンスが84年にリリースしたアルバム「PURPLE
 RAIN」のデラックス・エクスパンデッド・バージョンで3枚のCDと1枚のDVDで
構成される。

1枚目はオリジナル・アルバム、2枚目は11曲の未発表曲を収録したレアリティーズ、
3枚目はシングルB面曲や12インチ・バージョン等を集めてあり、DVDはかつて
VHSでリリースされたことがある85年3月30日の演奏を収録してある。

未発表曲が11曲というのは少ないようにも思えるが、良い音質でこれだけの尺
(何せ1曲が長い)で11曲も聴くことができるのは幸せというべきだろう。
プリンスの未発表曲は数多くのブートレグになっているが、やはりオフィシャルの
底力には敵わない。

DVDはドンピカの画質では無いが、VHSを見たことがなかった私にすれば
最も急角度で上昇曲線を描いていた時期の、雑然とした中から溢れる大量の力を放射する
映像を見られただけで満足である。演りたい事や見せたい事が沢山あるんだ、という
プリンスの未整理な意欲がぶちまけられたステージは、スタイリッシュには程遠いが
そこにソウル・ミュージックから食み出てロック・シーンを凌駕した力を感じる。

オリジナル・アルバムはそれこそ何回聴いたかわからないが、久しぶりに聴くと
単純に良いアルバムであることを感じるのと、リアルタイムで聴いたあの当時を
思い出す。リアルタイムといっても、このアルバムがリリースされたのは6月であり
私が購入したのは12月(笑)だったので、そこらを含めての思い出ではある。

このアルバムからは2曲の全米NO.1シングルが生まれている。『WHEN DOVES
CRY』と『LET'S GO CRAZY』がその2曲で、『PURPLR RAIN』は2位止まりで
あった。

ビートルズの『STRAWBERRY FIELDS FOR EVER c/w PENNY LANE』が全英
チャートの2位止まりだった時の1位が誰だったのか思い出せないのはさておき、
以前も記事にしたがジョージア・サテライツの「KEEP YOUR HANDS TO YOURSELF」
が1位になるのを阻止したのは私にとってはどうでもいいバンドであった。
『PURPLR RAIN』の1位を阻んだのはワム!の『WAKE ME UP BEFORE YOU GO
- GO』であるのだが、今思えば楽しい80年代前半だったのかもしれない。

プリンスが残した未発表曲やデモは山のようにあるようなので、これからどんな形で
登場するのか非常に楽しみだ。

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ハットトリック

2017-01-22 08:40:39 | SOUL

ハットトリックという言葉はサッカー・ファンには馴染みの言葉であるが、その語源は
野球の大元となったクリケットに由来することを知っている人はそれほど多くないだろう。

サッカーにさほど興味の無い相方も漫画「DAYS」のおかげで、そんな言葉を覚えて
しまったのだが、その使い方が良くない。

例えば、赤黒・HMV・amazonの3社から荷物が届くと「今日はハットトリックの日」
なんてメールを送ってくるし、またクロネコ・佐川・郵便局から荷物が届いても「今日も
ハットトリック」と言う始末。後者は生活用品が送られてくることもあるので特に問題は
無いが前者はどうもイメージが良くない。(笑)

同じ店で3枚の盤を購入することをハットトリックなんて言われたら、それこそ言葉が
本来持つ価値が落ちるのでそれはやめてもらいたいのだが、今の処その傾向は無い。
とはいいつつも、バーゲン品を格安で3枚ゲットできたら、それはハットトリックの
称号が相応しいだろう。

        
         amazonのバーゲンで未開封新品を
それぞれ順に¥572、¥679、¥436で購入できたのだから、これはハットトリック
の称号が相応しい。

サム・ディーズの盤は70年代の未発表曲・未発表テイクを集めたもので名盤「THE SHOW
MUST GO ON」収録曲の別テイクを含む19曲入り。その中の13曲が完全初登場音源の
2015年盤。

ジョージ・ジャクスンはFAME時代の録音がまとめられて世に出ているが、掲載盤は
GOLDWAXの専属ライターだった時代の録音をまとめたもの。ジャケットにあるように
ダン・グリアと録音した曲に加え、ジョージがピアノ弾き語りで歌うデモを多数聴くことが
できる。全23曲中17曲が初登場の2015年盤。

自身のアルバムは1枚しか残していないものの、ソング・ライターとして多くの曲を
書いているエディ・ホーランの編集盤は73年から77年の間にリリースした3枚の
シングルの両面と未発表曲を収録した10曲入りの2013年盤。残されたアルバムから
メロウなイメージがあるが、シングル曲は所謂ブラックスプロイテーションで使用されても
違和感ない出来なのが面白い。

これを書いている時点でまだamazonには在庫があるようだが、例によって10円単位で
日々値段が変わるので、気になる向きはお早めに。え、そんなものはリリースされた時に
買ってあるって?それは失礼しました。

最近は買ったものの、よく聴きもせずに棚に仕舞うことが多いので同じ物をダブって
買わないか心配である。実際に何度かやっているし。相方が最近覚えた言葉に「フリテン」
というのがあるが、誤った使い方をされないように注意したい。

「フルテン」なんて言葉を使われた方が驚いてしまうのだけど。(笑)

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おそるおそるソウル

2016-12-20 22:08:11 | SOUL

ソウル・ミュージックの探求も続けなければと思いながら、次々と出る復刻物になかなか
目配りができていない。そんな中、今年よく聴いた4枚を。

       
ピルグリム・ジュビリーズが75年に発表した「CRYING WON'T HELP」はジャケット
写真を見て間違いないと確信。(笑)ファンキーな曲が人気なようだが、私はバラッドで
聴けるコーラスとリードの絶妙な声の混ざり具合が好きだ。トラックの出来も最高。
アメリカのレーベル「PLAY BACK」から同時期にこの盤を含めたピーコック・レーベルの
盤が3枚再発されたが、これが一番良かった。「PLAY BACK」と言えば、既に取り上げたが
O.V.ライトのシングル集という仕事も素晴らしかった。

デルズが71年にリリースした「FREEDOM MEANS」も私好みのジャケット。(笑)
これは昨年の今頃のリリースだったのだが、何故か入手に手間取り今年になって手にして
よく聴いたので、ここに登場した次第。こんなところにもソウルの探求が疎かになって
いることが表れている。LPでいうところの両面の頭の曲が共に冒頭に語りが入るのが
気分を盛り上げる。ジャンプと言う言葉は似つかわしくないが、アップテンポの曲と
バラッドの配分の妙にやられる。B面最後の『FREEDOM THEME』が無音というのも
やられた。再発CDのジャケットの金の縁取りは余計。(笑)

      
インディペンデンツがWANDに残した全録音を収録した「JUST AS LONG :
THE COMPLETE WAND RECORDING 1972 - 74」はその名の通り、2枚の
アルバムとそこに未収録のシングル曲を収録。ファースト・アルバムの「THE FIRST
TIME WE MET」がCDの頭からオリジナルの曲順通りに全曲並んでいるのがよい。
この盤さえあれば音源的には事足りるのだが、あの素敵なジャケットの盤がCDで
ストレート・リイシューされたような覚えがないのだが・・・。それはともかく
いつもながらのKENTのいい仕事。

インディペンデンツからの流れというわけではないが、キング・ジェームス・ヴァージョン
の「FIRST TIME WE MET」は74年のアルバムで日本が世界に先駆けて今年初CD化を
実現。オリジナルはPEACOCKなので、今回取り上げた4枚中昨年リリース(泣)の
デルズを除けば微妙な数珠繋がりの盤を偶然にも選んだことになる。
ゴスペルと言われれば得意ではないのであるが、この盤は歌われている内容はともかく
音に関しては普通に聴けるソウルでありファンクである。歌唱もくどくないので
私には丁度いい。

この時期はこういう音楽が身も心も温まる。一生モノの4枚に出会えたことに感謝。

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48 YEARS LATER

2016-11-22 23:23:27 | SOUL

掲載写真はオーティス・レディングの6枚組CD「LIVE AT THE WHISKY A GO GO
THE COMPLETE RECORDINGS」。66年4月8日から10日までの3日間に
行われた7回のライブ(1日2セットが基本だが、9日は3セット)を文字通り
完全収録しているのだが、ここまでくるのに48年かかったことになる。

      
最初に出たのが掲載写真左の盤で68年のリリース。67年に逝去したオーティスの
死を悼んでか金儲けのためか68年には3枚のアルバムが出たのだが、そのうちの1枚で
初めて聴いた時はジェームス・ブラウン・カバーが収録されているのに燃えた。(笑)

82年に没後15周年かどうか知らないが「ビッグ・オー未発表ライブ」なんて邦題の下
リリースされたのが掲載写真右の盤で、68年盤とはダブらない録音。何故か1曲目の
タイトルが『DESTINY』とされていて、これはセカンド・アルバム「SINGS SOUL
BALLADS」収録の『YOUR MAN AND ONLY MAN』と同曲。

え~、ここまでは後追い。(笑)ここからはリアル・タイム。(笑)

      
02年に出た掲載写真左の盤は82年のLPに3曲追加してCD化されたもの。
10年に出た掲載写真右の2枚組CDは4月9日のセット3と4月10日の2回の
セットを収録していて、ここまで出来るのに何で全部まとめないのかと若干イラついた。
ジャケットのデザインも好みではないし。

そして、遂に3日分7セット全ての録音が登場である。LPの時代では考えられなかった
ことがCDの時代になり少し変わって、CDの時代が二回りも三回りもして最後の
回収手段というわけではないだろうが、少しはそういうニュアンスもあるのかも。
いやいや、全然構いませんよ。フーやストーンズなら6,7回買い替えさせられた盤が
ありますから。(笑)

ボブ・ディランなんか36枚組ですから、6枚組なんてヘッチャラです。
それは関係ないか。(笑)

半ば自虐的な個人史ではあるが、最初に好きになったソウルマンであるのだから
これからも何度も聴いて、そのうちの何回かに一度くらい高校二年の夏を思い出したり
することに決めた。

SAD SONG IS ALL I KNOW .

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追悼 バーニー・ウォーレル

2016-06-26 07:07:02 | SOUL

ファンカデリック / パーラメントでの所謂Pファンクのメンバーとしての活動が
よく知られるバーニー・ウォーレルが肺がんのため亡くなった。享年73歳。

バーニーの名前を意識したのはトーキング・ヘッズの映画「STOP MAKING SCENCE」
を見たことに端を発する。そこからさかのぼってトーキング・ヘッズの過去盤や
Pファンクの一連の盤を揃えていったのが何だか懐かしく思い出される。

掲載写真は90年にリリースされたソロ・アルバム「FUNK OF AGES」。ソウルや
ロックの大物が大挙参加してバーニーの久々のソロ・アルバムに彩を添えたことで
多くの人に聴かれた盤である。今思えばフィービ・スノウやジミー・リップなんて
ところまで掌握していたのだから、バーニーの顔の広さと支持のされ方が伺える。

R. I. P.

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I'M A MOVER

2016-05-14 09:47:25 | SOUL

ヴィンテージ・ソウルの復権なんて書くと大袈裟だが、60年代や70年代の
ソウル・ミュージックの音を望む人には期待の新星といっていいのがジャック・
ムーヴスの登場といっていいのではないだろうか。

ジャック・ムーヴスは白人と黒人の二人組であるが、二人組なんていうとボーカルを
わけあう或いは一方がボーカルでもう一人がギターを弾くなんて姿を想像するのだが
彼らはスタジオ録音において歌唱から演奏までを二人で賄っている。何とも今風な
感じだが、それだけ彼らがマルチな才能を持ち尚且つ学習能力に長けているという
ことなのだろう。

流れてくる音は、気持ちの良いドラムスの音に象徴されるようにニュー・ソウルと
呼ばれた時期の音を彷彿とさせ、そこにストリングスや曲によってはエレクトリック・
シタールまで絡めてくるのだから完全に私好み。(笑)歌唱は、ここぞの場面で
ファルセットを巧みに使い、時にマイケル・ジャクスンを想起させるような声で
ポップ・ミュージックのファンにも十分にアピールする。曲間にセリフが入る曲も
あり、どこまでも寸分の狂いなくツボを付いてくる。

単なる懐古趣味と違うのは、彼らのバイオグラフィーを見ると「ストリート」でも
「現場」でも表現はなんでもいいが今ある状況を最良の状態で伝えようとする手段が
こういう音になったというニュアンスが読み取れるところか。

何れにせよ、現行のソウル・グループの中では抜きんでた存在として次作が楽しみな
人たちであるのは間違いない。

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GWは音楽三昧 その2

2016-05-02 01:07:42 | SOUL

ブランズウィックなんていわれると、私がすぐさま思い浮かべるのはザ・フーの
初期のシングルの数々であり、ファースト・アルバム『MY GENERATION』の
英盤ジャケットの右上に記されたレーベル・ロゴである。私が件の盤を最初に買ったのは
80年にVIRGINから再発された盤で、右上のレーベル・ロゴがBRUNSWICKでなく
VIRGINになっているのに違和感を感じたものの、ありがたく何度も聴いたものだ。

一般的にブランズウィックはソウル・ミュージックの宝庫として知られている。
日本に於いては13年に大々的にカタログがCD化されたのだが、この度更なる廉価で
再度市場に投入された。前回税込1890円で売られていたものを帯の価格表示だけ
かえて税込1080円で売り出すわけだが、売れ残りの在庫処分と言うなかれ、
嬉しい廉価再発と捉えるのが筋だろう。

予算の都合で前回はタイロン・デイヴィスやヤング・ホルト・アンリミテッド辺りまでしか
手が出なかったが、今回選んだのが次の4枚。

       

「EARTH CREATURE2 / BOOBIE KNIGHT & THE UNIVERSAL LADY」
「FUNKY CHICKEN / WILLIE HENDERSON & THE SOUL EXPLOSION」

       
      
「THE ARTICULATE ARTISTICS / THE ARTISTICS」
「THE SOUND IS / DIRECTIONS」

ブービー・ナイトの盤は02年に国内盤CD化が成されているが、ジャケットが
強烈なので引いてしまった盤でもある。(笑)曲中延々と「SEX」を連呼する
『THE LOVOMANIACS』が有名であるが私は『APRIL』『POWER GREATER THAN
MAN』の流れが気に入った。総勢9名のファンク絵巻。

ウィリー・ヘンダースンの盤は7曲のボーナス・トラック入り。件の盤は70年に
リリースされたが、74年にここから8曲流用し新曲を4曲収録した「DANCE WITH
WILLIE HENDERSON " THE MASTER"」なるアルバムが出されており、CD化に
際して新曲であった4曲が追加された。更なる追加の曲は72年のシングルB面曲と
03年にスペインのVAMPI SOULでCD化された時に追加されたインストが2曲。
同時期のファンカデリックと比すべき『OFF INTO A BLACK THING』が最高。

スペインのレーベルVAMPI SOULはラテン物に強いレーベルでジャケットのデザインが
今一つ(余計なデザインが加えられている)なのだが、ハーヴェイ・アバーンや
リチャード・レイ・オーケストラの盤の購入に役立った記憶がある。

アーティスティックスの盤は数あれど、これは完全にジャケ買い。(笑)これで
外したら、ソウル・マナーとは何ぞや、というものである。(笑)ヴォーカル・グループ
であるが、実の処バックの演奏も素晴らしい。

ダイレクションズはレア盤という煽り(笑)に釣られて入手。冒頭からアコースティック
ギターの音が煌びやかに録音されていて違和感あり(笑)なのだが、レア盤という
ことで有り難く拝聴した次第。全体的に金物の音が耳につく録音は好みが別れる
かもしれないが、全体的には通して聴くことができる。ヴォーカル・グループである
はずだが、これもバックの演奏が良いためかボーカル抜きのバック・トラックを
敢えてアルバム中にボーナス・トラックでも何でもなく普通に収録しているのが、
「ソウル・ミュージックのレコード」という感じがして面白い。

廉価のうちに、もう何枚か仕入れるかな。(笑)

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GWは音楽三昧 その1

2016-05-01 10:45:34 | SOUL

書を捨てよ町へ出ようのまるで逆を行く「音楽を聴こう部屋にいよう」を実践中。
ちっとは部屋の片づけでもすればいいのだが、買ったものの一回或いは数回しか聴いてない
ブツを見つけてしまうと次々と引っ張り出してしまい、計画が頓挫するのが私の常。

今回引っ張り出したのは、この4枚。

       

「THE FABULOUS CADILLACS / THE CADILLACS」
「HEART AND SOUL / THE CLEFTONES」

       

「THE COASTERS' GREATEST HITS / THE COASTERS」
「REQUESTFULLY YOURS / THE FLAMINGOS」

昨年はロックンロール生誕60周年とかで、様々な企画盤が生まれオリジナル・アルバムの
再発が成されたのだが、その中でドゥーワップやコーラス・グループとして括られる盤も
何枚か再発された。低価格での再発は本当に有り難くこの機会にと選んだのがこの4枚。

キャデラックスはジャケ買いもバッチリはまった盤で、冒頭の『ZOOM』からグイグイと
引き込まれた。クレフトーンズはアルバム・タイトルにもなった『HEART AND SOUL』
を収録しているのが購入ポイント。やはり10代の頃に出来過ぎたようにハマった
アメリカン・グラフィティのサントラの影響は私の中で根強く残っている。

コースターズはロック者ゆかりの曲が多く収録されている。前進グループのロビンズ
名義で出した『RIOT IN CELL BLOCK NO.9』はビーチ・ボーイズが手を加えて
カバーした『STUDENT DEMONSTRATION TIME』で先に聴いていたし、『YOUNG
BLOOD』は「THE CONCERT FOR BANGLA DESH」でレオン・ラッセルが
『JUMPIN' JACK FLASH』とメドレーで演奏するのを聴いて格好いいと思ったものだ。
ストーンズといえば『POISON IVY』も忘れられない。

フラミンゴスは59年のデビュー盤を気に入ったので手にした。本作は60年リリースの
盤で帯にはサード・アルバムとあるが、4枚目というのが正解だろう。ファーストと
セカンドは一足先に日本盤でCD化されていたので、これで後は3枚目を待つのみ。

キャデラックスの『ZOOM』の出だしじゃないけど、エキサイターズを選ばなかった
ところに私の意地(笑)がある。ま、冗談はともかく廉価で再発されると、普段は
縁が薄いジャンルにも手が出しやすいので、こういう企画は大歓迎。
問題は「あるうち」にどこまで手を伸ばせるか・・・であるが。


 

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追悼 プリンス

2016-04-22 05:02:20 | SOUL

精力的にアルバムを出し続け、コンサート活動を行っていたプリンスであるが
4月21日、自宅で亡くなった。死因は不明。享年57歳。

ソウルミュージック或いはロックというどちらの枠からもはみ出してしまう
プリンスの存在は私的には痛快そのものであった。一時、遠ざかっていた時期も
あったのだが、近年のアルバムは聴き応えがある盤が多く、傑作「HIT N RUN
PHASE TWO」の一般流通を喜んでいた矢先の訃報には肩を落とす・・・。

SOUL IN PEACE ,

R.I.P.

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EARTH WIND FIRE & WATER

2016-03-31 20:45:05 | SOUL

掲載写真はアース・ウインド&ファイアーがコロンビアに残した15タイトルの
アルバムと、シングルや12インチ等を収録した1枚のボーナス・ディスクで
構成される16枚組ボックス「THE COLUMBIA MASTERS」。アースの最初の
2枚のアルバムはワーナー・ブラザーズから出たので、それを除けば手っ取り早く
アースの足跡を辿ることができる便利な箱である。

実のところ、EW&Fのアルバムはベスト盤しか所持していなかったので、一気に
追いつくにはこれ幸いとばかりに購入した。私がリアル・タイムで聴いたのは
シングル『LET'S GROOVE』であり、その後のシングル『MAGNETIC』も記憶に
残っている。しかし、まだソウル・ミュージックといってもディスコ寄りのそれに
踏み込む勇気は無かったし、流行っていたのでホイホイとそれに乗っかるのも
恰好悪いなんて思っていたら、この歳になるまで疎遠であったというわけである。

熱心なファンからすれば、特段珍しいレアリティーズも無いので触手は動かないだろうが
私のように「これで一網打尽じゃぁ。」なんていう人にとっては便利このうえない。
70年代のアースは単に大所帯のディスコ・バンドというものではなく、ジャズ・サイド
からジャンルを壊しにかかった成果の一つに良き悪しきはともかくフュージョンという
ものが生まれたのと同様のことを、ソウル・ミュージックの側からやったのだなあと
いうことがよくわかる組物である。

ま、そうは言っても87年以降の盤は今聴いてもあまり面白くないのだが、それでも
70年代のアルバム群は今更ではあるが面白い。カリンバを使ったプリミティブな
音が語弊はあるがテクノ・ミュージックのように思える瞬間もあって、一筋縄では
いかない。『SEPTEMBER』で単純に盛り上がるのも気持ちいいが、もっと深く
聴き込もうと思える曲に出会えたのは大きい。

ボーナス・ディスクにフィリップ・ベイリーとフィル・コリンズの『EASY LOVER』が
収録されているのも嬉しい。85年に聴いた数々のヒット曲の中でもとりわけ好きな
曲であったので。なんてことを書くのも恥ずかしいが、今回はいいのだ。(笑)

紙製ジャケットの作りが安っぽくて今一つなのだが値段も抑えられているので
文句は言うまい。ライナーに記された各アルバムのクレジットは充実しているし。

合言葉は「一網打尽」である。(笑)

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NOBODY BUT YOU

2016-03-28 21:05:46 | SOUL

気になるミュージシャンのオリジナル・アルバムを全て揃えても、漏れてしまうのが
シングル・オンリーの曲である。アルバム収録曲でも尺が違ったりミックスが
違ったりするし、更にアルバム未収録のカップリング曲なんてのは、なかなか
編集盤に組み込まれないので厄介だ。

そんな時にありがたいのが「コンプリート・シングルス」というヤツである。
掲載写真はO.V. WRIGHTがBACK BEATとABCに残した全21枚のシングルの
両面を漏らさず収録した2枚組CD「TREASURED MOMENTS」。21枚の
シングルの両面を収録しているのに全41曲収録なのは、シングルに2回収録された
曲があるからで、コンプリートなのは間違いない。

内容は今更ではあるが、自信漲る歌唱とトラックの出来のどちらも素晴らしく、
O.V.の全盛期は正にこの時期であると言えるのではないだろうか。アルバム単位だと
HI移籍後の77年のアルバム「INTO SOMETHING」を回数多く聴いたので、
その刷り込みが強いのだが、個人的にはHIでのシングルはちょっとベタっとした
感じを強く持つので、BACK BEATでの録音の方に軍配を挙げる。

GOLD WAXに残したシングル(あの有名な『THAT'S HOW STRONG MY LOVE IS』)
は1枚のみで、これはP-VINEが世界に誇る組み物として世に送り出したボックスに
収録されたシングル集で聴くことができる。いみじくも、そのシングル集も「TREASURED MOMENTS」と題されていた。

  

HIに残された6枚のシングルの全ても「THE HI RECORDS SINGLE COLLECTION」
と題されたCDで聴くことができるので、この3枚があればソロでのシングル曲は
全て網羅できる。何だか嬉しい。(笑)

今回の2枚組CDは正に宝物と呼ぶに相応しい。一生聴き続けられるCDである。

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GROOVY POTENTIAL

2016-03-23 00:03:25 | SOUL

昨年9月にプリンスのアルバム「HITNRUN PHASE ONE」がリリースされたその
三か月後に「PHASE TWO」がリリースされるというアナウンスがあった。過去に
3枚組とか2枚同時とかのリリースがあったことから、それだけなら何の驚きも無い
のだが、当初は配信発売のみでCDリリースは後日というアナウンスもあったために
いつフィジカルでリリースされるのか、ということは気になっていた。

一応CDはリリースされたのだが、どうも一般的に流通していないようで何故そのような
事態になっているのか理解に苦しむ。形だけ苦しんでみた(笑)ものの、この盤は
往年のプリンス好きを満足させる内容であり、事実私は手にしてからもう何度も
聴いている。

アルバム内容は純粋な新曲ばかりではなく、11年から13年にかけて配信或いは
フィシカルでリリースした曲も収録され、それらが違和感なくまとまっているのが
素晴らしい。何より「PHASE ONE」では過剰に思えた音作りの曲が此処には無く、
メロディー・ラインのしっかりしたミディアムが多いのが嬉しい。

「PHASE ONE」の冒頭に配された『MILLION $SHOW』のイントロで過去曲を
繋いで驚かせてくれたが今回も『STARE』の曲中にあの名曲『KISS』他のフレーズが
入っているのが面白い。アルバム冒頭の『BALTIMORE』のテーマは重いが徒に
攻撃的になるのではなくじっくり聴かせるし、続く既発曲『ROCKNROLL LOVEAFFAIR』
への流れも良い。アルバムの最後がファルセット炸裂のバラッド、そして強烈な
ファンクというのもよくできた構成だ。

ここ数年のアルバムの中では一番気に入った盤であるが、返す返すも未だにCDが
一般的に流通していないのが本当に勿体ない。

  

「PHASE ONE」といい、「TWO」といい、はたまた14年の「ART OFFICIAL AGE」
といい、ジャケットのセンスはちと疑問だ。実際にプリンスがこういったサングラスを
かけているのは結構なのだが、これを絵で描く或いは記号化すると何だか不気味だ。

  怪奇蜘蛛男・・・を連想する私が悪いのだろうな、きっと。

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追悼 アラン・トゥーサン

2015-11-11 20:38:23 | SOUL

       

アラン・トゥーサンが心臓発作により公演先のマドリッドで亡くなった。享年77歳。

ニュー・オーリンズを代表する総合音楽家であると同時にロック者には、ザ・バンドや
フランキー・ミラー、エルヴィス・コステロらとの活動が強く印象付けられているだろう。

個人的には、これは何度も書いたが94年に豊橋で見たステージが今も忘れられない。
スマートでクールな佇まいと熱い演奏を見ることができて本当に良かったと今でも思う。

R.I.P.

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3 + 3 = ∞

2015-08-30 00:27:54 | SOUL

         

掲載写真左はアイズリー・ブラザーズの23枚組CDボックス「THE RCA VICTORS
& T - NECK ALBUM MUSTERS」。59年から83年までの活動のうち、モータウンに在籍した時代を含む
62年から67年にリリースした4枚のアルバムは収録されていない。

ビートルズのカバーで知られる(という表現も変な感じだが)『TWIST & SHOUT』を収録した
同タイトルのアルバムや、モータウンでの『THIS OLD HEART OF MINE』を収録した
同タイトルのアルバムが含まれていないということなのだが、それらは今も
単体で廉価で入手できるので、この箱を手にするような人には特に不満も無いだろう。

世間の大方の評価に漏れず、彼らが自身のレーベルであるT - NECKの配給権を
ブッダからCBSに変更した73年から78年辺りの時期のアルバムが好きである。
そうはいっても、83年に出た「BETWEEN THE SHEETS」の艶っぽさも好きで
あれを実用(笑)した人もいるのだろうな、などと今更のようにニヤける。

83年盤の後にメンバーは分裂しボーカル組と演奏組に分かれてアルバムを
出し続けるのだが、今回のボックスで美味しい処のほぼ9割は手に入るという
考えに異論は少ないだろう。ボーナス・トラックの数が84曲(!)というのも
素晴らしく、数年前のニルスンのボックスを想起せずにはいられない。

今回の箱の最大の目玉は掲載写真右の「WILD IN WOODSTOCK」と題された
ベアズヴィル・スタジオで80年に録音されたスタジオ・ライブ盤であろう。

ヒット曲にヒット・アルバムを出すことを会社に要求され続け疲弊が始まった時期に
ライブ・アルバムを出して時間稼ぎをしようという考えが前提にあったものの、
様々な音楽的要素のコントロールがし易いスタジオで過去曲の生演奏を収録して
後から歓声を被せるという案の下に録音されたのが「WILD IN WOODSTOCK」。

会社から却下されリリースは見送られた音源だが、歓声を被せることもなく
スタジオ・ライブの形式で録音されたこのCDから飛び出る音は新鮮で緻密。
アイズリーズの演奏の上手さ、歌唱の上手さに改めて感動する。勿論曲の良さにも。
全12曲中、半数以上の曲が過去に何らかのボーナス・トラックで既出であるが
未発表テイクを加えてまとまった形で出たことの意義は大きい。

余り気乗りがしなくて、今まで聴いてこなかった(今回初めて聴いた)ジミ・
ヘンドリックスとのセッションを収録した「IN THE BIGINNING」も個人的に
今だから楽しめるという感じで、今回聴くことができてよかった。

「THE ISLEY BROTHERS LIVE AT YANKEE STADIUM」と題されているものの
肝心のアイズリーズは17曲中4曲しか歌っていないというライブ盤も、こんな
機会でもないとなかなか出会えない。
79年から81年あたりの盤を聴くのも初めてだったので、私には本当に便利な
一組となった。

コメント (2)
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