HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

年の瀬2016

2016-12-31 12:12:50 | DAY BY DAY

                           

仕事は基本的にカレンダー通りなので今日から休みである。翌日が休みでない限り、
外では飲まないようにしているのだが、一昨日はつい痛飲してしまい二日酔いであった。
上司も部下も参加した面子は皆、午前中はフワフワしていた。事務処理のスピードを
落とさないよう心掛けたのはよかったが、仕事が終わって雑談をしていたら職場の
可愛い悪魔から「今日は酒の匂いがしていました。」と突っ込まれたので素直に
「ごめんなさい。」と言った。「もう爺だから考えて飲まないといけないね。」と
言うとニッコリ笑ってくれた。これで安心して年を越せるというものだ。

掲載写真は、一時間前に届いたキング・クリムズンのバッヂ・セット。本来ならCDを
買ってバッヂを貰いました、というタイトルの記事になるべきだが年の瀬なので。(笑)
未開封のまま置いといたら10年後くらいに何かの形(笑)になることを期待している。
限定50個らしいので、今年の運を今年の内に使い切った感がある。

え、ということは今年の内に買った年末ジャンボは当たらないということ確定なのね。
いやいや、そんなものハナから当たるわけないのであるが。

               
来年は「悪いヤツ」になろう。(笑)つまり、よく眠るのだ。
なんだ、つまんねぇな。

今年も終わる。良いお年をお迎えください。

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2016年総括 その4

2016-12-26 00:07:30 | ROCK

 

総括その4は発掘物。今年も箱物が多くを占めたが、収録された物量と内容を鑑みて、
この並びとなった。

01 PINK FLOYD / THE EARLY YEARS 1965 - 1972
02 BOB DYLAN / THE 1966 LIVE RECORDINGS
03 遠藤賢司 / 実況録音大全第四巻 1992 - 1994
04 VAN MORRISON / IT'S TOO LATE TO STOP NOW VOL. Ⅱ, Ⅲ, Ⅳ & DVD
05 ALEX HARVEY / THE LAST OF THE TEENAGE IDOLS
06 PUBLIC IMAGE LTD / THE METAL BOX SUPER DELUXE EDITION
07 KING CRIMSON / ON (AND OFF) THE ROAD
08 BIG STAR / COMPLETE THIRD
09 ROGER NICHOLS / TREASURY
10 DAVID BOWIE / WHO CAN I BE NOW? (1974 - 1976)

ピンク・フロイドとボブ・ディラン。どちらも聴きこむまでには至っていないが、末永く
楽しめる組物であるのは間違いない。フロイド箱の大きさと値段には閉口したが、それを
上回る満足感があった。

エンケンのたった3年間がこれほど濃密だったとは。以前も書いたが私が一番熱心に
聴いていた時期だけに嬉しい箱であった。エンケンは今年行われた「満足できるかな」再現
ライブのCDもリリースしたが、そこでの爆発ぶりも強烈であった。

ヴァン・モリスンの組物に唯一不満があるとしたら、タイトルか?(笑)
アレックス・ハーヴェイの組物は初CD化曲と未発表曲の合計が80曲。おそろしく充実した
組物だが、次は映像が出ないものかと贅沢な期待を・・・。

P.I.L.のボックスは「弁当箱かよ?」という装丁に笑ったが、中身は充実。アナログ時代の
缶は地雷を想起させたが、今回は高性能の爆弾がしかけられた謎の箱そのもの。
未発表ライブは低音が出ておらずジャーのベース音があまり聞き取れないが、
肉感的な音は圧巻。何度もやり直す『PUBLIC IMAGE』の緊張感こそ生ならでは。
この箱もいつか錆びていくのだろうな。(笑)

ロジャー・ニコルスの未発表曲を集めた2枚組は日本発の素晴らしい仕事。CM用に録音
したデモが中心でそのほとんどの尺は短いのだが、そのどれもがデモの段階でキラキラと
輝いていたことがわかる。『WE'VE ONLY JUST BEGUN』も『THE DRIFTER』も
ここから始まったのか・・・。『NESCAFE』の収録を喜ばないファンはいないだろう。

ボウイは「THE GOUSTER」が形になっただけで価値があるし、ビッグ・スターも
ここまでの組物が出たら何の文句も無い。80年代のクリムズンはリアル・タイムでは
それほど興味が無かったが、今聴くと以降のワールド・ミュージック・ブーム(笑)を
先取りしたかのようなリズムのアプローチに驚かされる。

ザッパは6タイトルでCDの枚数にして10枚もの盤が世に出たし、ザ・フーの箱物や
アダム&ジ・アンツ(笑ってはいけない)の箱物も良かったが、今年は激戦だったが故に
選べなかった。テリー・リードやエッグス・オーヴァー・イージーも良かった。

さて。来年はどんな発掘物が出るやら。

 

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2016年総括 その3

2016-12-25 01:45:04 | ROCK

総括その3は初CD化が条件のストレート・リイシュー部門。各部門の中で一番
混沌としていて雑多な魅力(笑)を誇る部門である。

        

01 THE ROLLING STONES / THE ROLLING STONES IN MONO
02 THE BEATLES / LIVE AT THE HOLLYWOOD BOWL
03 LESLEY DUNKAN / MOON BATHING
04 THE PILGRIM JUBILEES / CRYING WON'T HELP
05 ANTONIO CARLOS & JOCAFI / MUDEI DE IDEIA
06 DUNCAN MACKAY / SCORE
07 ERROL BROWN / ORTHODOX DUB
08 GRAHAM BELL / SAME
09 カルメン・マキ / アダムとイヴ
10 KEVIN AYERS / AS CLOSE AS YOU THINK

ストーンズのモノラル盤が一挙にCD化され、人心地ついたファンの方は多いのでは。
私は、ステレオ盤と抱き合わせて2枚組にした水増しDX盤で何枚もリリースされてしまう
ことを恐れていました。(笑)

ビートルズはジャケットが違ってしまったことが残念ではあるが、洋楽事始めの頃に
のめりこんだ、あの短い期間を容易に思い起こさせてくれて嬉しい。

洋楽というか英米のロックを中心に聴いていた20代の頃は、今とは比べものにならない
くらい、ロックに拘っていた。そんな時期に「聴きたい」と思っていたがなかなかCDに
ならずに忘れかけていたのが、ダンカン・マッケイとグラハム・ベルの盤であるが
ようやくCD化された。

ダンカン・マッケイの「SCORE」は今聴けば、「76年録音でこの音か」と思わないことも
ないが、ここには私の英国ロックの音への憧れの一端が確かにある。特定のキーボードの
音色を聴けば何でもキース・エマースンを思い浮かべるダメな私であるが、それも含めて
英国のロックに夢中だった時代を振り返る機会ができたような気がする。

グラハム・ベルが自身の名前を冠して72年に出した盤は、ソウル風味の渋いアルバム。
ディランやJ.J.ケイルのカバーを収録。ジョー・コッカーにも引けをとらない迫力の歌唱は
ベルのキャリア中、一番の出来かもしれない。

ケヴィ・エアーズの盤も、多分初CD化だと思うのだけど。レスリー・ダンカンがGMに
残した3枚の盤がCD化されたことも特筆すべき。

例年よりロック色が強いリストである。

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2016年総括 その2

2016-12-24 06:49:47 | ROCK

              
総括その2は新譜部門。例年の如く「時代の音」とは無縁の10枚(笑)。
今年も単純によく聴いた順に並べてみた。

01 PRINCE / HIT N RUN PHASE TWO
02 IGGY POP / POST POP DEPRESSION
03 THE ROLLING STONES / BLUE & LONESOME
04 DAVID BOWIE / ★
05 Drop's / Donut
06 NEIL YOUNG / PEACE TRAIL
07 IAN HUNTER / FINGERS CROSSED
08 坂本慎太郎 / できれば愛を
09 JEFF BECK / LOUD HAILER
10 PETER WOLF / A CURE FOR LONELINESS

プリンスの選出盤は昨年12月に配信でリリースされたのが初出であるが、今年の4月にCD化
されたということで選んだ。今年最も多く聴いた盤で内容も素晴らしかった。結局、私は
80年代頃のプリンスの幻影を追いかけていただけの悪しき聴き手なのかもしれないが。

イギー・ポップの盤も文句なしに良かった。ストゥージズも好きだが、キャリアと年齢の
深みを感じさせる声と曲が集まった今回のような盤こそ広く評価されるべき。

ニール・ヤングはライブ盤も面白かったが、12月に出たばかりのスタジオ盤が面白い。
ベースはトリオ編成での一発録り。普通、マラカス等の被せ物は文字通り後からダビング
したらよさそうなものだが、ジム・ケルトナーがスティックとマラカスを同時に握って
叩くために生じるリズムの微妙な強弱が面白かったりする。

Drop'sの豪快でいながら繊細で渇いた感じと、坂本慎太郎の怪しく湿った感じの両方に
魅力を感じることができるなら、まだもう少しはロックに付き合えるような気がする。

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2016年総括 その1

2016-12-23 09:03:18 | ROCK

  

2016年に購入したブツの中から選定する、恒例の「HARRY'S ROCK AND ROLL
VILLAGE認定ロック大賞」(笑)の時期がやってきました。まずは映像部門。

01 THE ROLING STONES / TOTALLY STRIPPED
02 PETE TOWNSHEND'S DEEP END / FACE THE FACE
03 THE ROLLING STONES / HAVANA MOON
04 FRANK ZAPPA & THE MOTHERS OF INVENTION / THE LOST BROADCAST
05 有山じゅんじ / ラグタイムの流儀~弦で紡ぐありやまな音楽~
06 RCサクセション / SUMMER TOUR '83 渋谷公会堂~KING OF LIVE COMPLETE
07 KING CRIMSON / RADICAL ACTION (TO UNSEAT THE HOLD ON MONKEY MIND)
08 IAN HUNTER / STANDED IN REALITY
09 ゴダイゴ / COLLECTORS DVD BOX 2
10 外道 / 外道 LIVE 2015

ストーンズの「TOTALLY STRIPPED」はブルーレイ4枚組仕様。「TOTALLY STRIPPED」
本編の意義も今になってより深く理解できたが、何より3公演分の映像が一挙に登場した
のは驚きであった。「HAVANA MOON」でのキューバ公演の熱狂も素晴らしかった。

まさか、有山じゅんじ名義の映像が出るなんて。いや、純粋に嬉しい驚きである。
しかも、単なるライブでなく自身がギターを抱えての教則ビデオのような趣であるが、
しっかりと重要曲を歌ってくれるので音楽物としても楽しめる。合言葉は「ウキウキ」である。

RCサクセションの映像は元々は発売を前提として撮影したものではなく、記録用であったと
思われるがそれ故に今の目で見ると様々な不備があるが、それを差し引いても価値ある
リリース。そう言えば数年前に「コブラの悩み」の完全版リリースのアナウンスがあったが
当たり前のように発売中止になってしまった。それを含めて今後の発掘にも期待。

キング・クリムズンは3CDと1ブルーレイで構成されたライブ盤の映像。高松公演を
ベースにしているのが四国の出としては泣けてくる(笑)が、それ以上に6人の演奏者、
特に3人のドラマーがどこをどう叩いているのか見分けられるのが重要。トリプル・ドラムスの
必然と意味合いを確認できるのは映像ならでは。

イアン・ハンターは驚異の30枚組「STANDED IN REALITY」に収録されたDVDを選出。
貴重なPVの数々、懐かしい「IAN HUNTER ROCKS」のDVD化だけでも満足であるが
初登場の79年の演奏まで見ることができるなんて・・・。

外道は今でも聴く者を楽しませ、そして驚かせる。PANTAやROLLYといったゲストの
登場も両者のファンでもある私にはポイントが高い。

来年も、ROCKで行こうよ!。

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いいなりのジャズ 2016

2016-12-21 18:23:37 | JAZZ

今年聴いた少しばかりのジャズから4枚。5月の記事でエヴァンス、ラリー・ヤング、
ハービー・マンの濃い盤を取りあげたのだが、流石にあれほどの濃さは無い。(笑)

       
おお、新譜ですよ。(笑)ビル・フリーゼルの「WISH YOU UPON A STAR」はタイトルから
伺える様に映画やテレビの主題で使われた曲のカバー集。透明な輝きを放つビルのトーンの
美しさと絡むヴィオラやドラムスもいい按排。日本では馴染みの薄い曲や選曲が古い時代の
ものばかりなので単なる雰囲気物のように捉えられる畏れもあるが、それも上等。

モンティ・アレキサンダーが75年にリリースしたライブ盤「LOVE AND SUNSHINE」は
オリジナル仕様では世界初CD化とのこと。米盤はジャケ違いで他の国ではこのジャケで
リリースされている。ジャズの有名な曲ばかりでなくスティーヴィー・ワンダーの
『YOU ARE THE SUNSHINE OF MY LIFE』を取りあげているのが私のような聴き手には
嬉しい処。ジャマイカ出身であることが関係しているのかもしれないがこの後も何度も
仕事を共にするアーネスト・ラングリンの参加も目を引く。

       
田中清司とスーパー・セッション名義の「BRITISH ROCK LIVE IN JAPAN」は72年4月に
朝霞ベース・キャンプで行われたライブ盤。A面は「TRIP TO WEST COAST FROM BRITAIN」と題された組曲で占められ、
デッド、パープル、アトミック・ルースター、マザーズ、ユーライア・ヒープに捧げる5つのパートを1曲に仕立て上げている。
何とも不思議な組み合わせの5組であるが、ジャズ的なアプローチが可能な5組ということ
だったのだろう。マザーズのファンである私にとってはマザーズのパートは食い足りないが。
B面はフロイドの『ECHOES』カバーとジミ・ヘンドリックスをモチーフにした曲で構成
される。日本のロックなりジャズなりが洋楽に憧れた時代の記録として興味深い1枚。

昨年から続いたカシミア・ステージ・バンドの全アルバム復刻プロジェクトも完結。
ただでさえレアなアルバムばかりなのに、75年の沖縄海洋博での演奏を収録したライブ盤が
あったとは・・・。バンドとしては最後のアルバムとなったのだが、もうこのジャケットで
ライブ盤が存在することだけで嬉しい。バンドが演奏しているステージ下の横断幕に
ビクトロンの文字があるのが時代を感じさせる。

というわけで今年も「いいなりのジャズ」であったのだが、ロック者が選ぶのに相応しい
4枚だったのではないかと思う。

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おそるおそるソウル

2016-12-20 22:08:11 | SOUL

ソウル・ミュージックの探求も続けなければと思いながら、次々と出る復刻物になかなか
目配りができていない。そんな中、今年よく聴いた4枚を。

       
ピルグリム・ジュビリーズが75年に発表した「CRYING WON'T HELP」はジャケット
写真を見て間違いないと確信。(笑)ファンキーな曲が人気なようだが、私はバラッドで
聴けるコーラスとリードの絶妙な声の混ざり具合が好きだ。トラックの出来も最高。
アメリカのレーベル「PLAY BACK」から同時期にこの盤を含めたピーコック・レーベルの
盤が3枚再発されたが、これが一番良かった。「PLAY BACK」と言えば、既に取り上げたが
O.V.ライトのシングル集という仕事も素晴らしかった。

デルズが71年にリリースした「FREEDOM MEANS」も私好みのジャケット。(笑)
これは昨年の今頃のリリースだったのだが、何故か入手に手間取り今年になって手にして
よく聴いたので、ここに登場した次第。こんなところにもソウルの探求が疎かになって
いることが表れている。LPでいうところの両面の頭の曲が共に冒頭に語りが入るのが
気分を盛り上げる。ジャンプと言う言葉は似つかわしくないが、アップテンポの曲と
バラッドの配分の妙にやられる。B面最後の『FREEDOM THEME』が無音というのも
やられた。再発CDのジャケットの金の縁取りは余計。(笑)

      
インディペンデンツがWANDに残した全録音を収録した「JUST AS LONG :
THE COMPLETE WAND RECORDING 1972 - 74」はその名の通り、2枚の
アルバムとそこに未収録のシングル曲を収録。ファースト・アルバムの「THE FIRST
TIME WE MET」がCDの頭からオリジナルの曲順通りに全曲並んでいるのがよい。
この盤さえあれば音源的には事足りるのだが、あの素敵なジャケットの盤がCDで
ストレート・リイシューされたような覚えがないのだが・・・。それはともかく
いつもながらのKENTのいい仕事。

インディペンデンツからの流れというわけではないが、キング・ジェームス・ヴァージョン
の「FIRST TIME WE MET」は74年のアルバムで日本が世界に先駆けて今年初CD化を
実現。オリジナルはPEACOCKなので、今回取り上げた4枚中昨年リリース(泣)の
デルズを除けば微妙な数珠繋がりの盤を偶然にも選んだことになる。
ゴスペルと言われれば得意ではないのであるが、この盤は歌われている内容はともかく
音に関しては普通に聴けるソウルでありファンクである。歌唱もくどくないので
私には丁度いい。

この時期はこういう音楽が身も心も温まる。一生モノの4枚に出会えたことに感謝。

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時差12時間の国から来た男 その2

2016-12-19 00:19:34 | BRASIL

掲載写真はジャルズ・マカレーの4枚組CD「ANOS 70」。2枚のCDに収録された
未発表音源の数々がブラジル音楽ファンには喜ばれたであろうが、私はマカレーの
最初の2枚のアルバムが再CD化されてそれを手に出来たことが嬉しい。

        
自身の名前を冠してリリースされた72年の盤は音自体は所持していたのだが、やはり
気に入ったアルバムは盤を所持したいというわけで。ボサノヴァでもジャズでもサンバでも
ソウルでも何でもいいが、それらすべての要素を組み込んで基本トリオ編成で拡がりの
ある音を作ったこのファーストはジャケットの怪しい印象と共に強く記憶に残る。
アコースティック・ギターと唸るベースに耳を奪われる凄盤。

74年のセカンド・アルバム「APRENDER NADER」もなかなか強烈なジャケットだ。
ファーストより参加ミュージシャンが大幅に増えたせいもあり、音つくりも激変。
その分、ファーストより多彩であるがブルーズ風味の隠し味が加えられ、ロック者に
より大きくアピールする1枚だと思う。

どちらの盤もボーナス・トラック付きでファーストにはあの「PHONO 73」に
収録された演奏を含む3曲のライブ・バージョンが、セカンドには同盤収録曲の5曲の
デモが収録されている。ボックスのみ収録では勿体ないので、この2枚は是非とも
単体でのリリースが望まれる。

     
2枚のレアリティーズは、私のような単純なロック者には荷が重いが、いつかこの2枚の
真の有難味が理解できる日がくることを願っている。

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時差12時間の国から来た男

2016-12-18 17:17:39 | BRASIL

今年購入したブラジル物を少しばかり。以前から気になっていたアントニオ・カルロス&
ジョカフィの「MUDEI DE IDEA」が個人的にはハイライトといった処か。

       
71年にリリースされた彼らのデビュー盤である「MUDEI DE IDEIA」はファズを効かせた
ギターやオルガンの使用がジャケットまんまにサイケデリックで、英米のロックを
聴いているような錯覚を起こさせる瞬間もある。アルバム全体を通して飽きることなく
楽しめる好盤。この盤はジャケが2種あるが凡庸なもう1種に比べて、盤の内容を的確に
表しているこちらのジャケットでの再発で本当によかった。

ペドロ・サントスの「KRISHNANDA」は68年リリース。ジャケ買い上等で手にした
のだが、これが正解。打楽器奏者のソロであるが各種打楽器の特性を活かした音だけに
頼らない覚えやすいメロディーを持つ曲が多く、各曲の表情が多彩で楽しい。効果音の
使い方も素晴らしい。

       
アレトン・サルヴァニーニの「S.P / 73」は73年リリースの唯一のアルバム。
全て自作で自身が歌う曲とインストが交互に配され、特にインストは歌が無い分アレンジの
妙がよくわかる。弦楽器や管楽器の使い方や曲の展開がまるで良質な映画のサントラを
聴いている気分にさせる。ここでも効果音の使い方が絶妙。ここまでの3枚はおそらく
世界初CD化だと思う。

ジョゼ・マウロの「OBNOXIUS」は70年リリースのファースト・アルバム。これは
かつてCD化されたことがあるのだが、その時は入手しなかったので今年再発されたのは
嬉しかった。アレトン・サルヴァーニの盤と同じように各楽器のアレンジの妙が素敵で
サイケ者にも十分アピールする。マウロは76年に「A VIAGEM DAS HORAS」という
盤をリリースしているが、これは「OBNOXIUS」から5曲を再収録し残りは70年当時の
同アルバムのレコーディング・セッションからの曲で構成されている。これはCDに
なったことは無いはずなので、いつかCD化されることを期待している。

今回の4枚、いずれも英国のレーベルからの再発であるのが何とも面白い。

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今回は一点買い

2016-12-17 12:12:50 | DAY BY DAY

私が好きなビールはキリン・ラガーなのだが、そうは言ってもそれほどビール好きではないし
最近は金もない(笑)ので家飲みでは「麦とホップ」の350缶を飲んでから焼酎ロックに
移行するのが定番である。

そんな中(笑)キリン・ラガーのウォーホル・デザイン・パッケージが期間限定で店頭に
並んでいる。今回は昨年の「のど飴缶」と違って缶のデザインが一目でわかるので目当ての
「バナナ」に向かって一直線。とりあえず一缶だけ買ったのだが、このバナナを10個くらい
並べたら壮観だったりして。いやいや、貧乏人の思い浮かべる「壮観」なんてこんなもんです。
「え、貧乏はともかくお前の想像力が貧困なのだろう」という指摘は当たっています。(笑)

体力と財力の衰え、ついでに人づきあいの悪さと出不精も極まって、今年の忘年会は一本に
絞った。野郎だけの今夜の飲み会後のカラオケでは『BORN TO RUN』と『DON'T STOP
ME NOW』を歌うことを決めた。体力温存のためにこれから昼寝をすることにしよう。

THANK YOU FOR THE DAYS .

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それなりのレゲエ 2016 STRAIGHT TO REGGAE

2016-12-16 21:48:29 | REGGAE

       
カウント・オジー&ザ・ラスタ・ファミリーの83年リリース盤「MAN FROM
HIGHER HEIGHTS」。当時の(今も昔もか)流行の音ではないのだろうが、
洗練されたナイヤビンギは今聴くと気持ちよい。サイケなジャズの趣もある上物を
支える打楽器と薄らと包み込むようなシンセの混ざり具合が絶妙。

今年、日本が誇るダブ・ストア・レコードはバニー・ウェイラーのシングル集を
2枚のCDでリリースしてくれたが、ラス・マイケル率いるサンズ・オブ・ニガスが
67年から72年にかけてリリースしたシングルを集めた盤も世に出してくれた。
80年代とは違う、よりプリミティブなナイヤビンギの音の塊に圧倒される。

          
バニー・リー&フレンズ名義の「TAPE ROLLING!」は驚きのコンピレーション盤。
名プロデューサーが手掛けた数々の名曲の未発表テイクを聴くことができるのが
嬉しいのは勿論、アルバム・タイトル通りに回され続けたテープに残っている
レコーディング・スタジオでの演奏前のちょっとした会話まで収録されているのが
現場にいるような気にさせてくれて楽しい。ストーンズ者は『CHERRY OH BABY』の
未発表テイクを聴くためだけに買っても価値がある。

ミキサーであるエロール・ブラウン名義の78年盤「ORTHODOX DUB」の復刻も
ダブ・ストア・レコードの仕事。ダブのレア盤として有名な1枚であるが私は初めて
聴くことができ、その深い音響効果に痺れた。レゲエのレア盤はジャケットやレーベルの
デザインやクレジットが無かったり適当だったりするし、少数しか出回らなかったものが多く
謎だらけなのだが、これもそんな1枚といっていいかもしれない。クライヴ・ハント
名義で紹介されることもある。

とりあえず、一昨日から今日まで12枚のCDのジャケットを掲載してきたのだが
今年は例年以上に面白いCDに出会えた1年であったということである。

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それなりのレゲエ2016 BURNING SOUNDS 2

2016-12-15 20:31:18 | REGGAE

本当にBURNING SOUNDSにはお世話になった。しかし、LP再発は1枚ずつ単体で
リリースされたのにCDだと2イン1になった盤がある。中には2枚のアルバムを
それぞれ単体で1枚のCDに収録してあるのに2枚一組でリリースしたために
ジャケットが2イン1のそれと同じようになってしまった盤もある。
 
 
      
名ヴォーカリストであるジミー・ライリーが自らプロデューサーを務めた78年リリースの
2枚のアルバム「SHOWCASE」と「MAJORITY RULE」の2イン1。昨年、BURNING
SOUNDSから出た編集盤にも多くの曲がこの2枚のアルバムから選ばれた。
また、昨日取り上げたダブ盤「GUERILLA DUB」の元ネタ曲はここに多く収録されている。

リロイ・スマートは77年の「DREAD HOT IN AFRICA」と78年の「PROPAGANDA」の
2イン1。映画「ロッカーズ」に出演したことでその名前を記憶している人も多いだろう。
貧困から立ち上がり、真の敵は誰か立ち向かうべき存在は何かを明確に歌う人だが、
ショーマンでもあったためか、クラッシュの『WHITE MAN IN HAMMERSMITH PALAIS』の
歌詞中では微妙な取り上げ方をされている。しかし、この盤は聴き処が多く好盤といえる。

       
ウェル・プリーズド・アンド・サティスファイドの78年リリースの「GIVE THANKS &
PRAISE」と79年リリースの「LOVE TRAIN」の2イン1。ヴォーカルの良さと曲の良さ
それにレヴォリューショナリーズの演奏の良さと三拍子揃った盤で、これは思わず良い盤に
出会ったと喜んだ。アルバムがこの2枚しか存在しないのが惜しい。

レヴェレーションは英国のレゲエ・グループで79年リリースの「BOOK OF REVELETION」
と、そのダブ盤「VARIATION ON A THEME」をこちらは1枚ずつ分けての2枚組仕様で
再発されたのだが、ジャケットは他の3枚と同じような2イン1仕様。(笑)ホーンと
鍵盤が一味違う英国風味のレゲエ。垢抜けた感じのアレンジの解釈次第で「英国レゲエ」
というのは聴く人によって良い悪いのどっちにも転びやすい感じがするように思うのだが
そこもまた私には面白い処だ。

どれも貴重なアルバムなので単体で8枚リリースしてもいいような気もするが、2イン1
だと2枚買うより値段が安く済むから嬉しいという人もいるだろう。それでも私は
2イン1はあまり好きではない。1枚の収録時間が例え30分そこそこでも、「ああ、
1枚のアルバムを聴いたんだ。」という充実感があればそれでいいのだ。
とかなんとか言いながらBURNING SOUNDSには、お腹いっぱいな今の状況を感謝せずには
いられないのである。

次回に続く。

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それなりのレゲエ2016 BURNING SOUNDS

2016-12-14 22:35:37 | REGGAE

そろそろ今年も総括モードに入ってきました。
今年購入した盤の中からブログで取り上げなかったものの、個人的に2016年の記録
或いは記憶として留めておくべき単なる棚卸しというか買い物記録を綴る。

今年もレゲエの盤を何枚か買ったのだが、特にお世話になったレーベルが「BURNING
SOUNDS」である。去年もそうだったが「聴きたい」「CDで欲しい」と思っていた盤が
次々とCD化されて嬉しい限り。

       
ミスティック・アイズの「MYSTERIOUS」は79年リリース。このグループ名では唯一の
アルバムで、渋いヴォーカル・トリオであるがバックのレヴォリューショナリーズの音が
効いている。

パット・ケリーの「LONELY MAN」は78年リリース。スムースな歌唱が気持ちよく
ソウル・ミュージック好きの琴線を擽る1枚。バックのメンバーがおそろしく豪華。
今回のCDは英国のレーベルであるBURNING SOUNDSからの再発なのでジャケットは
英国仕様であるが、ジャマイカ盤で使われた別ショットの方が実は格好良い。

       
モアウェルズの「CRAB RACE」は77年リリース。ボーカル・トリオの魅力が炸裂
するルーツ・レゲエ。今回掲載した4枚の中では、その存在を知っていて聴きたいと
前々から思っていた盤でもあったので初CD化は嬉しかった。このジャケットを見て
何故だか映画「ツィゴイネルワイゼン」のワン・シーンが頭に浮かんでしまった。(笑)

アグロヴェイターズとレヴォリューショナリーズの共同名義の「GUERILLA DUB」は
78年リリースの渋いダブ。両者の名を冠したダブ盤と言えば77年の「AT CHANNEL ONE
STUDIO」が思い浮かぶが、共に銃を手にしたゲリラ兵らしき男が描かれ、共に
プロデューサーがバニー・リーという共通項が面白い。

次回に続く。

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天使の申し子たち~その歴史的集会より~

2016-12-12 21:45:14 | ROCK

掲載写真はブリンズレー・シュウォーツが74年6月19日にウェールズの首都カーディフで
行った演奏を収録した「LIVE FAVOURITES」。昨年LP盤が超限定盤(一説では
250枚。マジ?)で登場し即完売したのだが、今年になってCDのフォーマットで
流通した。

以前も記事にしたことがあるが、昔からSB録音の有名音源であり、イアン・ゴムが
製作したCDRがイアンのサイン付きで販売されていたこともある。それはまさしく
私家盤扱いのようなCDRであったが、今回公式にリリースされ一般の流通経路で
容易に購入できるようになった。

少し出遅れたが私もHMVで購入した。昔から聴いていた音源なので慌てることはないと
思っていたのだが、これは判断ミスだったかもしれない。というのも私が手にすることが
できた「VOGON VCD2001」の品番のブツはCDRでジャケもカラーコピーであった
からだ。海外の有名サイトにも「CDR」と表記されているので、元からそうなのかも
知れないがどうなのだろう。プレス分が完売してCDRに切り替えたのかもしれないが。

演奏内容は勿論、カバーを含む選曲も申し分ないので未聴ならば聴いて頂きたいライブ
であることは間違いないので、これから探す方は日本盤も出ているのでそれを購入する
のがいいかもしれない。現物を見ていないのでナンだが日本盤(VIVID)でCDRって
ことはないだろうし。(笑)というか、LPで欲しかった。(笑)

       

今回の盤はイアン・ゴムが製作したCDRより音質は向上し、聴き易くなっている。
ただ、1曲目の『COUNTRY GIRL』の前のオープニングというかちょっとしたMCは
イアン製作盤の方が長く収録されている。こんなことを書くと何処かのブートレグの紹介
のようで面倒くさい(笑)のだが、過去盤はイアンさんのサイン入りということで
所持し続けるし(もう聴きはしないかも)、今回の盤はCDRであるが内容は最高なので
これを聴き続けることにする。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 74

2016-12-11 12:23:32 | 日本のロック・ポップス

掲載写真はCHIHANAの3枚目のアルバム「BLUE MOON SALOON」。昨日のストーンズの
流れを受けての登場である。私が彼女の名前を気に留めたのは、いつ頃か忘れたが
ストーンズのカバー曲を探していて、ストーンズもカバーした『YOU GOTTA MOVE』を
演奏しているのを知った時である。リゾネーターを手にしてスライドを演奏しながら
歌う、そのスタイルに驚いたものだ。ストーンズとは全く違うアプローチの演奏は
おそろしく歌詞と曲に饒舌な解釈を加えたものであった。

偏見を承知で書けば、それがいい歳の人なら驚くこともないが、彼女(そう、女性である)は
88年生まれの若さでそれを行っているという事実に驚いたというわけである。
しかも選んだのがリゾネーターであったというのが面白い。

ブルーズをギターで演奏するのに特段の速弾きは必要ないと思うが、チューニングを変えたり
フレットにカポを装着してキーを変えるという行為は重要で、それがそのままブルーズの
深みと面白みに通じる。演奏するギターのセレクトはどのジャンルでも大事なのだろうが
金属製ボディーのリゾネーターを選択すれば、それはブルーズを軸にした演奏をする
ことに結びつき、更には演奏者の個性となり自己をアピールする武器になる。

長々と若い女性がリゾネーターでブルーズを演奏するということが、どれだけ個性的で
あるかを書いたが、彼女の場合演奏能力と歌唱力が伴っているのが格好良いのだ。
しかも、今作では自作曲が大半でカバー曲と並べても見劣り聴き劣りしない。

私は『ROCK & ROLL GYPSIES』という曲はジェシ・デイヴィスの盤で知ったのだが
ここでは、CHIHANA自身の和訳で歌われる。ロジャー・ティリソン作のこの曲は
その筋のファンには人気の曲であるが、ここでの演奏と歌詞も素敵なもので、また一つ
この曲に名カバーが加わった。それにしても『港が見える丘』を演奏するなんて、
一体このアイディアは何処からきたのだろう。

ジャケットの絵はブルーズではなく、カントリーでも演奏しそうな感じであるが、
金属製リゾネーターを木製に持ち替えてのカントリーを演奏しても似合いそうな彼女である。
それほど多くの支持を得られるジャンルではないが、我が国にあっては得難い個性で
あるので、今後も順調に活動が続くことを願いたい。

コメント (2)
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