HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

今年の買い物納め

2008-12-31 21:41:28 | DAY BY DAY
今日から休みである。正月休みなんてアッという間に終わってしまうのは
例年のことだが、この12月も中盤を過ぎた辺りから日にちの感覚がなくて
慌しく過ごした。振り返ってみて何一つ成長していないことに気付く。
努力していないのだから、当たり前なのだけど。
来年は自分を律することを心がけよう。なんてね。(笑)

掲載写真は今年最後の買い物。ローリング・ストーンズのスティール・
ホイールズ製作時のアウトテイクで、なかなかのライン録音。曲はすべて
完奏し、ラフなボーカルや演奏が、かっちり固められたアレンジの
アルバムと違って、新鮮な気分で楽しむことが出来た。
未発表曲の収録も嬉しいところだ。

今年も終わる。良いお年をお迎えください。
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2008年総括 その5

2008-12-30 21:24:55 | ROCK
最後は「発掘部門」。未発表だったライブやデモ等の音源を中心に
編まれたCDが対象となる。もともと好きなアーティストの作品が
対象になるわけで、これが毎年一番の楽しみなのである。

GRATEFUL DEAD / WINTERLAND 1973 COMPLETE RECORDINGS
GRATEFUL DEAD / ROCKING THE CRADLE EGYPT 1978
THE MOVE / ANTHOLOGY 1966-1972
MARC BOLAN & T.REX / TRUCK OFF(掲載写真右)
J.A.シーザー/天井桟敷 / 音楽作品集
FOTHERINGAY / 2
KEVIN AYERS / WHAT MORE CAN I SAY...
THE CLASH / LIVE AT SHEA STADIUM(掲載写真左)
四人囃子 / FEOM THE VAULTS 2
SONIC'S RENDEZVOUS BAND / THE SECOND CHANCE

グレイトフル・デッドを2種選んだために、サンハウスが押し出される
形になった。デッドの場合、物量の多さと内容が見合っていたので
今回は外すわけにはいかなかったのである。
T.レックスは74年1月14日のリハーサル・テープにインタビューを
まじえて編集したもので、初登場音源。ツアーに向けてのリハーサルなので
バンドが徐々に音を形作る様がわかる曲もあれば、まさにライブのノリで
粗野な剥き出しのロックを聞かせる曲もある。ファンなら楽しめること
間違いなし。ケヴィン・エアーズは様々な時代のデモを収録したアルバムで
単独の録音もあれば、バンドを率いての物もある。正規に曲として形になって
登場した曲のデモだけでなく、幾つかの曲のスケッチとなったであろうという
曲もあり、何度でも面白く聴くことが出来る。

ボブ・ディランの3枚組は内容は良かったが、価格が高かったことと
何故2枚組が通常盤で3枚組が限定なのか理解できないので、選べなかった。
来年はリリース予定が発表されているものの、その価格の面で納得できない
ニール・ヤングに喝を入れなければならないのか?(笑)
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2008年総括 その4

2008-12-29 21:29:51 | ROCK
その4は「ストレート・リイシュー部門」。

過去にCD化されたことがあるものはなるべく外すようにしている
部門なのだが、それがブートレグまがいであったものが正規発売された
場合は取り上げることにした。

COLD SUN / DARK SHADOWS
MICHAEL DES BARRES/SILVERHEAD / LIVE AT RAINBOW RONDON
MICHAEL DEACON / RUNNIN' IN THE MEADOW(掲載写真右)
ALICIA MAY / SKINNY DIPPING IN THE FLOWERS
岡林信康 / 岡林信康ろっくコンサート
ADAMKOSKY / IN YOUR EYE
鈴木ヒロミツ / 永遠の輪廻(掲載写真左)
GARY FARR / TAKE SOMETHING WITH YOU
THE SWISS MOVEMENT / MEET THE SWISS MOVEMENT
NRBQ / WORKSHOP

CD化を熱望していたものもあれば、聴いたことが無いので購入したら
ハマったものもある。SSW物は後者に属するのだがこれからも
「Bella Terra」レーベルからは目が離せない。マイケル・ディコンも
アダムコスキーも、もう何度も聴いているが全く飽きのこない素晴らしい
アルバムだ。コールド・サンは旗を振った以上(笑)、1位にせざるを得まい。
ボーナス・トラックのライブが良かったので長尺の発掘盤を期待したい
ところ。

シルヴァーヘッドは「電撃ライブ」といったほうが通りがいい筈。
まさに待望のCD化。しかしながらこれで2008年リマスター?と
思うのは私の耳がどうかしているからかも。(笑)
バンド解散後のマイケル・デ・バレスのシングルがボーナス・トラックで
収録されているのは気が利いている。
スイス・ムーヴメントも待ちに待ったCD。何せ私はテンプスに贔屓目なので。

岡林の一連のCD化は快挙。自分の過去を清算できなかったり恥ずかしく
思うミュージシャンは悲しいと思っていたが、岡林に関してはやっと霧が
晴れた。はっぴいえんどの演奏や岡林の曲間での喋りの全てを含めて
見事なロックである。ここまでの熱量を帯びたライブ盤はなかなか
見当たらない。鈴木ヒロミツは唯一のソロ・アルバムのCD化。シングル曲も
入れてくれたらと思ったのだが、それは来るべき「モップス・ボックス」の
時にでもお願いしよう。

でも、何かが違う。でも、何かが違う・・・。
このフレーズが頭から離れない1年だった。今後もそうなのだろうな。
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2008年総括 その3

2008-12-28 20:03:14 | ROCK
総括その3は「新譜部門」。
毎年毎年書くのも恥ずかしい部門で、、爺の耳を惹きつけるロックが
こういうものであるというのを例年晒しているのだが、今年選んだ
日本のロックの2枚に関しては一点の曇りも無い。
ローリング・ストーン誌のリーダーズ・ポールが何かくらいは知っているので
いずれ聴いておこうとは思っている、と言い訳を。(笑)
それでは昨年と同じく、よく聴いた順に。

PAUL WELLER / 22 DREAMS(掲載写真左)
藤井一彦 / LAZY FELLOW
THE ROLLING STONES / SHINE A LIGHT
近藤智洋 / 二つの鼓動(掲載写真右)
LOU REED / BERLIN LIVE AT ST.ANN'S WAREHOUSE
ELVIS COSTELLO & THE IMPOSTERS / MOMOHUKU
STEVE WINWOOD / NINE LIVES
JEFF BECK / PERFORMING THIS WEEK...LIVE AT RONNIE SCOTT'S
ELLIOTT MURPHY / NOTES FROM THE UNDERGROUND
DAN BAIRED & HOME MADE SIN / SAME

最初は地味かなと思ったポール・ウェラーであったが、聴けば聴くほど
じわじわと利いてくるアルバムだった。ストーンズは近年のライブ盤では
一番の傑作。というか、「LIVE LICKS」が酷すぎたんだけど。(笑)
近藤智洋はGHEEEのアルバムも良かったが、メロディが歌詞と共にストレートに
伝わるこちらを選んだ。新しいのか懐かしいのか、そんなことがどうでも
よくなる各楽器の音色もよかった。フェイバリット・トラックは「BABY BOO」と
「魔法」。つまらないポップスのアルバムを100枚聴くなら、これ1枚で
軽く事足りる。

ルー・リードのこのアルバムのネット上でよく見かける共通の解説には
違和感がある。リアル・タイマーじゃないので正確なニュアンスはわからないが
「ベルリン」ってそんなに受け入れられなかったアルバムなのか・・・。
私の周囲じゃ皆が所持するアルバムだったのだけど。
オリジナルを超えただのという解釈は信用しない。新しい息吹を与えた
というなら理解できるのだけれど。
ジェフ・ベックもルー・リードも来年には映像版が控えている。
勿論映像も楽しみだが、音だけでも十分刺激的な両者のライブ盤であった。

スティーヴ・ウィンウッドは前作からの好調さをキープしているし、
エリオット・マーフィーがコンスタントに新譜を届けてくれるだけで
嬉しい気分になる。
選外になったが継続することは美しいという意味ではダン・ベアードも
シーナ&ロケッツも私の中では同等である。
なんとか今年もまとまったかな。(笑)
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2008年総括 その2

2008-12-28 15:54:36 | ROCK
続いては「映像部門」である。

下に挙げた10枚以外に、今年になって流通したように思えるDVDの中に
いいものが幾つかあったのだが、製作年が昨年もしくはそれ以前のような
表記があるものがあり、それらは外すことにした。

THE WHO / AT KILBURN 1977
THE ROLLING STONES / SHINE A LIGHT
CHEAP TRICK / AT BUDOKAN
SOFT MACHINE / ALIVE IN PARIS 1970
V.A. / GO RIDE THE MUSIC & WEST POLE
FRANK ZAPPA / THE TORTURE NEVER STOPS(掲載写真左)
タージ・マハル旅行団 / 「旅」について
V.A. / DEAR MR FANTASY(掲載写真右)
THROBBING GRISTLE / THE VIDEO ARCHIVES OF THROBBING GRISTLE
MINK DeVILLE / LIVE AT MONTREUX 1982

私のブログでフーとストーンズが1位と2位というのは、初めてのことで
喜ばしいのだが、この2枚とも日本版が出ていないという情け無い状況。
ただでさえソフトの売り上げは低下する一方なのに、これだけのタイム・ラグの
後に仮に国内版がリリースされたとして、どれほどの数字の伸びを
期待するのだろう。チープ・トリックはCD3枚とDVD1枚の収録内容で
あるがDVDの価値が大きいのでこちらに選出。

フランク・ザッパは81年のハロウィン・コンサート。基本的に一般の発売は
無くザッパのHPで入手できる。馬鹿馬鹿しい切り抜きや簡単に貼りつけ
ることが出来るシール・タトゥーのおまけつき。勿論使用しません。(笑)
レイ・ホワイト、スティーヴ・ヴァイ、チャド・ワッカーマンら豪華な面子
でのライブ。

「DEAR MR FANTASY」は2005年に亡くなったジム・キャパルディと
トラフィックの音楽に敬意を表するコンサートを収録した映像で2007年
1月に開催された。何度も登場して嬉しそうな表情で歌うポール・ウェラーを
筆頭に、ピート・タウンゼンドにユセフ・イスラム(キャット・スティーヴンス
といったほうが通りがいいか)、勿論スティーヴ・ウィンウッドも登場。
ジョー・ウォルシュとビル・ワイマンにジョン・ロードの組み合わせも
面白く往年のロック・ファンの琴線を擽る。最早、再編は有り得ない
トラフィックの楽曲がいかに皆に愛されているかがよくわかる映像である。
スロッビング・グリッスルは7枚組DVDで80年から再結成後の05年までの
映像を集めた物。どれも大した機材は使ってないので画質や映像アングルの
面白みは無いが、放たれた悪意のノイズは今でも有効であることは確認できる。
すっかり見てくれの変わったジェネシス・P・オリッジに驚くも良し、
若かった頃のコージーに思いを馳せるも良し。

ベスト10から漏れたが、ゲイリー・ウィルスンのサイケ名盤「YOU THINK
YOU REALLY KNOW ME」がCDとドキュメンタリーDVDのセットで
リリースされたのには驚いた。需要は如何に。(笑)
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2008年総括 その1

2008-12-27 17:38:29 | ROCK
12月になって、次々と電化製品が不具合を起こしだした。
職場の人たちは、私が携帯電話を持っていないことを皆が知っているのだが
電子レンジとエアコンが家に無いことをまだ知らない。(笑)
そんなことはどうでもいいのだが、炊飯器がダメになったらこれは
買わざるを得ない。炊き込みご飯ができないのは辛いものだ。
次にCDプレイヤーが不具合を起こした。
再生すると最初の1曲目で必ず数回の音飛びが起こる。もう何度も修理
しているので、そろそろ限界かもしれない。録音もできるプレイヤーなので
次に購入するとしたら、同レベルのものが欲しいのだが・・・。
そして今日、DVDプレイヤーが壊滅(笑)した。
これも過去に修理したことがある。ハード・ディスクに録画できるもの
だったので、編集してDVDに焼く時に便利だったのだが何も年末に
壊れることはないだろう。そういえば過去には、12月31日にテレビが
壊れたこともあった。あれは、テレビ朝日がビートルズの「アンソロジー」を
放送した年である。しかもその日は仕事だったので、挨拶もそこそこに
定時退社してテレビを買いにいったのであった。
エアコンはいらなくても、CDプレイヤーとDVDプレイヤーは必要だ。
幾つになっても、金は貯まらない。

それでは、当ブログ恒例の「HARRY'S ROCK AND ROLL VILLAGE認定
ロック大賞」の発表を。昨年と同じくまずは「いけない部門」。
今年も大して多くのブツを購入したわけではないが、それでも気になるものは
何点かあった。「CONCERT VAULT」におけるキンクスの72年や73年の
ライブの発掘は思ったより長く続いているし、J.ガイルズ・バンドの
77年のウィンターランドのライブの登場も嬉しかった。

放送されたものより少し音質は落ちるが、未放送に終わったフェイセスの
73年のBBC録音や、完全初登場のロキシー・ミュージックの74年ニュー
カッスルを差し置いて、というか初めて耳にした時から「今年の1位は
コレだな。」と思ったのがV.U.の「LIVE AT THE GYMNASIUM」。
67年のライブというのがミソで、66年や69年のライブ録音に比して
この年のライブ音源がどれくらい貴重かは、V.U.ファンは了解しているだろうし、
それだけでなく音も演奏もなかなかのものとくれば、今後の定番音源として
外せないのは間違いない。

この盤の存在を教えてもらった時は既にアナログ盤は入手できない状況であった。
限定の100枚がグリーン・ヴィニールで、その後通常のブラック・ヴィニールで
流通したというが、一体どれくらいの人が現物を手にしたのだろう。
この時代にこれほどの貴重な音源を、CDでなくLPでリリースするという
ブートレガーの心意気(なんだそれ)にちょっと心打たれる私。(笑)
「そのうちCDになって、また流通するだろう」と思っていたら、その通り
になったのはいいとして、アナログ盤のジャケットは全く無視されたのが
残念である。アナログ盤を持っている方は大切にしていただきたいという
思いも込めて、今年の1位は掲載写真のLP。

映像部門はトミー・ボーリン在籍時のディープ・パープルの武道館公演を
オリジナル音声で収録した「RISES OVER JAPAN」。明らかにリッチーとは
違うスタイルなのに、前任者の残した音を求めるリスナーとの溝を
トミーはどんなふうに埋めようとしたのかが今でも興味があるところだ。
リード・ボーカリストよりも声の通るベーシストがいるというのも、
この時期のパープルのバランスを危うい物にしていたとも思う。
ジョン・ボーナムやキース・ムーンより低く見られるのが全く理解できない
イアン・ペイスのドラムスの素晴らしさも再認識。
一番驚いたのは、武道館の客席の熱狂振りなのだけど。(笑)



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MERRY XMAS EVERYBODY

2008-12-25 22:15:39 | ROCK
LP時代から親しまれている割に、クリスマス・アルバムとしての扱いが
不当に低いスレイドのアルバム「CRACKERS」。
CDでのリイシューも何度かなされているはずなのだが、出るたびに
ジャケットや曲数が変更されるのが、評価を落としている一因か。
いやいや、スレイドなんざ高尚なクリスマス・ソング愛好家(意味不明ですね)
からは、相手にされていないだけなのでしょう。(笑)

文字通りのパーティ・アルバム。往年のヒット曲を再録音やライブで
聞かせる様は、「大狂乱スレイド一座」の風情こそ無いものの楽しいものだ。
マーク・ボランもカバーしたスタンダード「LET'S DANCE」や、なんとなく
くすぐったい「HI HO SILVER LINING」、スレイド自身のヒット曲は勿論、
お約束の「MERRY XMAS EVERYBODY」も収録。小さな会場(スタジオかも)での
スレイドのステージと客が放ったクラッカーが飛び散る写真を見ると
演る側も見る側もさぞ楽しい収録だったろうと思う。

笑いどころと言っていいのかどうかわからないが厳かに、しかしどことなく
笑いの要素がある「DO THEY KNOW IT'S CHRISTMAS」のカバーが良い。
メンバーが声色を変えて歌っているのかゲストが参加しているのかわからないが、
オリジナルのように様々な声でパートを歌いつなぐ。
ボノがオリジナルで歌った箇所の力み具合や、ボーイ・ジョージの物まねの
ような合いの手もしっかりコピー。(笑)
バンド・エイドにはスレイドの皆さんは呼ばれなかったのだが、
ステイタス・クォに出来て俺らに出来ないわけが無いとばかりに
グラムの残り香を漂わせながら派手に演奏する様が小気味よい。

アルバムの最後は、宴会の終わりに相応しくスコットランド民謡の
「AULD LANG SYNE」が歌われ、ノディ・ホルダーのメッセージで締めくくられる。
やっつけ仕事のような、やりっ放しのこのアルバムこそクリスマスに
相応しいと毎年のように思うここ数年の私である。
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GINGER BAKER IN AFRICA

2008-12-23 19:56:16 | ROCK
ロード・ムービーというと、なんだか大袈裟だが掲載写真のDVDは
音楽的というより絵的に面白いので気に入っている1枚。
最初にDVDが発売された時に比べて、今は廉価の物が流通しているので
物は試しにというレベルで見てみたのだが、案外面白かったのだ。

ジンジャー・ベイカーといえばクリームでの活動が一番有名だ。
その後も様々なグループやセッションに参加するが、一番自己主張が
激しかったのが自身の名前を冠したジンジャー・ベイカーズ・エア・フォース
ではないだろうか。誰も彼の暴走を止めることができず、その結果
レコードにはリズムの王様として振舞うベイカーのドラムスが刻み込まれた。
スタジオで王様を演じながらも、アフリカ音楽の探求という熱意があったのが
素晴らしいところで、ナイジェリアにスタジオを建てたいという思いもあって
ジンジャーはアフリカに出かける。
その時の模様を撮影したのがこのDVDである。

サハラ砂漠縦断は厳しい旅で、パリ・ダカのレースさながらの映像が
画面に広がる。時代は71年である。今でも厳しい旅なのは変わらない
だろうが、この時代に自ら車を駆って過酷な旅に出るというのは相当の勇気が
必要だったのではないだろうか。旅は淡々と続くのだがアフリカの景色を
ロック・スターの語りで見るというのは一興である。ジンジャーの語りが
70年代の映画の雰囲気を演出していて、いい味を出している。
途中、タマンラセットで不審者扱いを受け拘束される。さすがにこの時は
撮影ができなかったようで、この部分はアニメーションで繋いでいる。
けっこうこのアニメーションが映像のアクセントにもなっていて、
私は気に入っている。アニメ好きではないのだけれど。(笑)

フェラ・クティが登場するシーンは見所だろう。フェラとジンジャーは
共演アルバムを残しているが、ここでは二人の共演は無い。フェラ自身が
バンドをコントロールしているようなシーンも無いのだが、それでも
カリスマ性は十分感じさせるシーンがあり、ロック者も何か感じるはず。

行く先々でアフリカのミュージシャンとセッションするのだが、結局
ジンジャーはほとんどの場面でいつものようにバタバタとドラムスを叩きまくる。
音楽的魅力を感じるかどうかは、人それぞれだろうがジンジャー・ベイカー
というキャラクターを理解し、彼のドラミングの凄さと笑い(失礼)を
了解すればそれなりに楽しめるはず。
ジンジャーのドラムを楽しむもよし、ロード・ムービーとして楽しむもよし。
歴史的価値も高い映像であると断言しよう。
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タージ・マハル旅行団 / 「旅」について

2008-12-21 19:51:10 | 日本のロック・ポップス
5,6年前の夏、ネット上で「タージ・マハル旅行団」がライブを行なうかも
しれないという書き込みを見た。「このご時勢にまた物好きな・・・」と
思いつつも、「野外でのんびり聞ければいいな。」と思ったのも事実。
噂レベルの書き込みは、やはり信憑性の無いもので文字通り真夏の「昼」の夢と
なって消えた。
活動期間も短く録音物もそれほど多くないタージ・マハル旅行団の映像が
あることを知ったのもその頃である。いつか見たいなあと思っていた
その映像こそ、こうしてDVD化された掲載写真の『「旅」について』である。

一切の演奏の取り決めをしない即興演奏・・・。
今の私には最も興味の無い演奏形態である。ロックのライブというのは
演奏者と客が共有できるものが多いほど、幸福な実りが多いという考えに
基づくからである。それは例えばライブにおいて「知っている曲」や
「知っているメロディ」を確認したいという客の甘えに寄りかかる部分の
比重の割合が大きくなってきていて、それに応えないと多くの集客が
見込めないという現実問題がそうさせるのかもしれない。
「何年何月何日の誰それのノイズは凄かった」といっても話にならないだろう。
しかしながら、タージ・マハル旅行団の存在意義の大きさを認めないほど
狭量ではない。

音楽的リーダーの小杉武久のヴァイオリンが中心になっているのがいいのかも
しれないし、自然音や石や木の音を生かすという発想が気に入っているのかも
しれない。石や木の音を生かすということは他の楽器が無闇に大音量で
演奏しないことを意味している。それゆえ聴き手はそれほど多くない音数で
奏でられる「音楽」に集中せざるを得ない。いつ終わるともわからない音楽が
心地よければ、例え耳に残る歌やメロディが無くてもそれに勝る物は無い。

即興演奏ゆえに世界で演奏することが出来ただろうとは言え、71,2年当時に
これだけの映像を残すのがどれほど大変だったか、容易に想像がつく。
日本を出て欧州からインドへ向かう旅の様子と、行く先で行なわれた演奏の
断片を見る事が出来るだけで素晴らしいものだ。
ドン・チェリーと演奏するシーンは映像と音がシンクロしていないようにも
思えるが、インタビューを含めて記録されていると言うだけで価値がある。
欧州での演奏旅行が終わり、タージ・マハルへ向かうメンバーは3人になり
人前で演奏するシーンはこれ以降無いのだが、映像に合わせて音楽は
流れているし、何より3人の映像を見ているだけで音楽が聞こえてきそうな
気にさせるのがいい。
尚、今回のDVD化にあたり、当初の映画には無かった冒頭と最後の映像が
同じという編集が施されている。

永遠に鳴り止まない音を探せ・・・。
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PHIL MANZANERA / THE MUSIC 1972・2008

2008-12-20 19:48:54 | ROCK
掲載写真はロキシー・ミュージックのギタリスト、フィル・マンザネラの歴史を
2枚のCDと1枚のDVDで辿った作品。偉大なるロキシー・ミュージックは
もとより、801や自身のソロ、ブライアン・イーノのアルバムに参加した
際の楽曲まで広い範囲から選ばれている。ギタリストとしてのフィルに
焦点が当たるという意味合いで、ロキシーの曲は選曲されたはずなので
一般的なロキシーのベスト盤とは違う色合いの選曲が面白い。
私はこの盤に出会うまで「AMAZONA」から始まるアルバムには出会わなかったし、
誰かがロキシーのコンピレーション・テープを作っても「AMAZONA」を
冒頭には置かないだろう。(笑)

実は目当てはDVDであった。NTSCでもPALでもどっちでもいいやと
思っていたのだが、実際にDVDデッキにデットするとなんだか不思議な
感じであった。全部で8つのチャプターがあり、再生すると普通に見る
ことが出来るのだが、最後の1曲だけPALを国内デッキで見ているような
感じになる。

DVDの最初の20分はフィル・マンザネラが延々車を運転しながら
語る自身の歴史を、当時の写真や音声の無い映像を編集して作成した
ドキュメンタリー。字幕は何故かスペイン語しかないのがつらい。
91年のギター・レジェンドの収録は懐かしく、嬉しいものだった。
日本でも放送されたことがあるが、それを見る事が出来なかった私は
知人から録画したビデオを借りて自分用に編集したことがある。
テープの時間の都合でフィル・マンザネラは少し端折った(笑)ので、
ここに収録された曲を当時見たのかどうか、記憶が遠いがあのスーツと
レイ・クーパーの雄姿を見ると、当時の思い出が蘇ると言うものだ。

一番見たかったのは75年の『DIAMOND HEAD』。ステージ全景を映す
遠目のショットがほとんどなのだが、フィルの姿がアップになると
「おお!」という訳で。(笑)古い物ほど有難がるのは私の悪癖だが
まあ、これは曲がいいので仕方あるまい。
正直なところ、ワールド・ミュージックのようなものにまで手を出している
最近の音には疎い。92年に「GUANTANAMERA」をカバーしていたことすら
知らなかったのだけど、今となってはプロモを見る事ができるのも
有難いことだ。

タワーとかHMVでは購入できないが、MANZANARA.COMで購入すると
フィルのサイン付きで入手することが可能である。


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MARVIN GAYE / THE REAL THING

2008-12-17 22:29:56 | SOUL
掲載写真は、マーヴィン・ゲイのDVDと未発表ライブCDをセットにして
発売された作品。2年前にリリースされていたのだが何となくスルーしていた。
ここのところ、テンプテーションズやフォー・トップスといった、モータウンの
歴史を彩ったレジェンズ達のDVDが幾つも発売されているので、
それらを購入しようと思ったところ、「そういえばマーヴィンのヤツも
気になるな。」と今更ながら思い立ち購入した次第。
丁度、国内版も再発されたばかりだが、価格差を考慮して私は輸入版を
手に入れた。

DVDはリージョン・フリーなので再生に何の支障も無い。問題は
曲間に挿入されるテレビ番組でのマーヴィンと司会者のやりとりの対訳である。
ここは日本版なら当然日本語字幕が入るのだろうけど、輸入版にそんなものは
無い。英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語の字幕が出せるので
各人の得意な(笑)言語で見るのがよろしかろう。

この手のアンソロジーにありがちな、曲が途中でカットされたり無粋な
編集が施されていないのが良い。「25 FULL LENGTH PERFORMANCES」に
偽りはない。本編は64年から81年までのテレビ出演時のライブで
構成され、曲によってはエンディングの際あたりからインタビュー・シークエンス
に入るものもあるが、大勢に影響は無い。
72年のピアノを弾きながら歌う「WHAT'S GOING ON」が素晴らしいが
一番感動したのはタミー・テレルと「AIN'T NO MOUNTAIN HIGH ENOUGH」を
歌う67年のカラー映像だ。曲が絶品なのは言うまでも無いが二人とも
生き生きと本当に歌うのが楽しいという表情なのが素晴らしい。
それほど多く映像を見たわけではないが、マーヴィンのこんな表情は初めて
見たし、この後は見られない表情でもある。あまりの素晴らしさとこの後の
悲劇を思うと少々感傷的にもなってしまうのだけど。

ボーナス映像には本編で2曲使われた81年のライブの映像が約50分ほど
収録されている。また、音声トラックではスタジオ録音された11曲の
代表曲の中から、マーヴィンの声だけ抜き出したトラックを聴くことが出来る。
ボーナスCDはそれまでリリースされていない76年のライブを60分の
尺で聴くことができ、文字通り気の利いたボーナスと言える。
もちろん、熱心なファンになればなるほど「こんなもんじゃないだろ。
まだまだあるだろ。」という声が出るのも理解できるが、この映像作品が
今後はマーヴィンの歴史を録音物で辿る際の「基本の基本」になるのは
間違いない。

そう言えば、「SOUL TRAIN」の映像はひとつも収録されていないのだな。
ドン・コーネリアスとバスケットをする場面をもう一度見たくなった。
押入れを探すとするか・・・。
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不親切の極み

2008-12-15 21:41:46 | REGGAE
ワッキーズというレーベルは、レゲエ好きには避けて通ることの出来ない
レーベルの一つである。ジャマイカやイギリスでなくニューヨークに拠点を置いた
レーベルというのが面白いし、なんとなくクールで渋い作品が多いのは
レーベル・オーナーのロイド・バーンズの気質とニューヨークという土地柄が
うまくミックスされた賜物と考えると、このレーベルへの愛着も一段と深まると
いうものだ。

毎年何枚かCD化されていくので、気になるアーティストの名前が冠されている
ものや、ジャケットのデザインの気に入ったものから適当に購入しているのだが
これが今時の再発とは思えないほど不親切の極みである。
例えていうなら、一昔前の自動車教習所の教官のようなものだ。(笑)

私は19歳の時に実家の近所の教習所で車の運転免許を取った。
初めて教習所内で車に乗った時のことは今でもよく覚えている。
「周りを良く見て。乗ったらシートベルトを締める。ミラーを見て。
エンジンをかけろ。ギアをローに入れて発進。」
自動車教習所の教官と言うのはクソ生意気でバカなヤツが多いと話には
聞いていたが、こいつもまさにそんな感じで偉そうにふんぞり返って
いる割りには、会話と言うより箇条書きでしか話せないのかとか思いながら
ギアをローに入れて発進。
しばらくすると、こう言いやがった。
「おい、おまえ。いつまでローで走っとるんや。」

これには頭にきた。いままで箇条書きの命令口調で喋っていたのだから
こっちは「次、2速に入れて」とか言うのを待っていただけである。
お望みならあの狭い教習所の直進コースで80キロ出して急ブレーキを
踏むことだって出来たんだぜ。ギアを2速ではなくニュートラルに入れて
車を止め「おい、てめえ降りろ」と教官と喧嘩をして1コマ無駄にしてしまった。
近所に住んでいる別の教官が、「まあまあ。」と止めに来たので、
その人の顔を立ててその場は終わらせたのだが、その後そいつが助手席に乗っている教習車を見つけると、後ろにピッタリついて煽り続けたのは言うまでも無い。

原付バイクの教習の日にあたった別の教官もふざけていた。
「雨降りやなあ。君らどうせ原付は無免で乗ったことあるやろ。
2時間ほど、時間潰して帰ってくれ。教習終わったことにするから。」
私は、教習所の脇を流れる川を煙草を吸いながらぼんやり眺めるだけで
教習が終わるのなら、それも別にかまわないのだけど、その阿呆な教官が
こんな講習で金を稼いでいるかと思うと、その点だけがムカついて仕方なかった。
原付は軽い気持ちで乗ると、危ない乗り物だと思うのだが
それを教えないと言うのは不親切の極みである。

大幅に話がそれたが(笑)つまりワッキーズの再発CDはそれくらい
不親切と言うことだ。今時の再発なら簡単なライナーの一つも添付されて
レーベルの成り立ちとかアルバムがレコーディングされた経緯とかが
書いてあるのが一般的だが、ワッキーズ関連は当時のレコードのジャケットの
裏表以外の情報は何一つ無い。興味を持ったら自分で調べるしかないのである。

私が一番気に入っているのは「AFRICAN ROOTS ACT1」というアルバム。
ロイド・バーンズではなくクライヴ・ハントの製作で、なんとも篭った
音質がスタジオ内に立ち込めたであろう紫煙を連想させるのが格好いい。
掲載写真はRoots Undergroundの「Tribesman Assault」。
なんとなくストーンズ者は、自然と1976年のネブワースのロゴマークを
想起したりして、そこが気に入って掲載写真に選んだ。


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円高なのである

2008-12-14 20:38:27 | DAY BY DAY
THE MUSIC.COMで販売していたものの、一時的に入手不可能状態になっていた
ザ・フーの2002年と2004年のライブCDの販売が再開された。
2004年以降の全てのCDとDVDは入手していたのだが、2002年の
ライブCDは当時の私の予算の都合上(笑)8枚未入手のものがあった。
16枚買ったところで「そのうち残りを買おう」と思っているうちに
ネット上から消えた時は「どうしよう」と思ったが、無事復活したようで
今回は抜かりなくオーダー。1セットあたり15ドルと以前より安いし
おまけに円高である。この機会を逃す手は無いのである。
ちなみに掲載写真左は、2002年ツアー最終公演となったトロントでの
ライブを収録したCD。

ドルはともかく、ポンドがここまで下がるのは少なくとも私が
ネットでCDを買うようになってからは初めてのことだ。
そんな訳で掲載写真右のDVDを買ってみた。
日本の某所で購入すれば、送料は別にして7500利円であるが、
ピート・タウンゼンドのイール・パイで購入すれば、送料込みで
24.35ポンドである。この差は大きい。(笑)

これを売っている某所のコメントだと、「ピートの21分に渡る初登場の
アコースティック・ギターでの弾き語りパフォーマンスが見所」とある。
もともとピートが支持するミハー・ババが運営する組織に還元するために
作成されたDVDなので、映像で見る事ができるのはミハー・ババが
歩いたり笑ったりするものだけで、ピートがギターを弾きながら歌う
シーンは一切無い。ただ元の映像にも被るが、それとは別メニューで
ピートの歌が4曲21分の尺で聴くことができるだけである。
ピートのファンは所持する価値があると思うが、間違っても
「アコースティック・ギターでの弾き語りパフォーマンスが見所」ではない。
聴き所であるのは間違いないけれど。(笑)
何れにしろ、安く入手できて私がホっとしているのは言うまでも無い。
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T.REX / ELECTRIC LIPS AND HIGHWAY KNEES

2008-12-13 19:55:00 | ROCK
毎年のように手を変え品を変え、登場するT.レックスのアルバムだが
掲載写真もそんな1枚で、先日リリースされたばかりの2枚組。
ジャケットやタイトルから解るように、アルバム『タンクス』作成のための
ホーム・デモやスタジオ録音のミックス違いを集めた物。

マーク・ボランのデモに関しては「UNCHAINED」という年代順にデモを
収録した8枚のCDがあり、今回のCDに収録された幾つかのテイクは
それで聴くことができたし、マークとスティーヴ・カーリーの二人での
録音は『LEFT HAND LUKE』と題された『タンクス』のオルタネイト・アルバムに
全て収録されている。

しかしながら、この2枚のCDに62曲というボリュームでデモやスタジオ
録音が集められたこと自体が驚異的であるし、勿論ここでしか聴けない
テイクも多数ある。ディスク1の前半のデモはマークのデモ・テープをそのまま
CD化したようで、曲を演奏した後のマークの動きに伴う様々なノイズ
(ギターが何かに当るたる音等)も次の曲と途切れることなくそのまま
収録されている。この生々しさは今までの曲だけを取り出した「デモ集」では
味わえなかったものだ。

2枚目の最後に収録されたクリスマス・メッセージは単体のクリスマスの
企画CDや3枚組「A WIZARD, A TRUE STAR」では聴くことができなかったし
採用されたのかどうかも怪しい出来のギター1本でのペプシのジングルの
収録も嬉しい。
クリスマス向けなのかTシャツ付きのバージョンもあるが、Tシャツが
いらなければそれ程高額でも無いので、(私はTシャツ無しで購入)
興味のある方はネットで探していただきたい。
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ジャックス / レジェンド

2008-12-11 21:12:30 | 日本のロック・ポップス
40周年という触れ込みでジャックスの3枚組がリリースされた。
ジャックスの結成は66年で、レコードで聴くことが出来る最古の録音は
67年のもの。しかしながらこの録音は86年まで表に出なかったので
実質の最初のレコードは68年のシングル「からっぽの世界」であることから
40周年と銘打たれているのだろう。

私がジャックスを知った時には、レコードは全て廃盤で簡単に聴くことは
できなかったが、85年にこの3枚組ボックスと同タイトルの「レジェンド」
というLPがリリースされ、そこで初めて聴くことが出来た。
今思えば無難な選曲のLPなのだが、昔から今に至るまで一番好きな曲
である「この道」が収録されていたのが大きかった。
これは例え1STの「ジャックスの世界」や2枚目の「ジャックスの奇蹟」を
持っていても聴くことはできない、シングル・オンリーの曲であるから。
89年に出たCDボックスにも収録されなかったので、この1曲のために
LPを売り払うことは出来なかった。
後にシングル盤のボックスが出た時、『この道』をシングルで聴きたいという
ただそれだけの理由で金を捻出した生々しい記憶が蘇ってきた。(笑)

さて、今回の3枚組は純粋に未発表の曲は1曲しかない。
「ECHOES IN THE RADIO」に追加で収録された67年9月24日録音の
『からっぽの世界』のライブ・バージョンがそれである。
この1曲と敢えて付け加えれば、これがラジオで放送された時のアナウンスも
聴くことができるという、ただそれだけのためにこのCDを買ってしまう
わけだが、以前発売された紙ジャケなんざ気にも留めていなかったし、
結果としてソリッドから出たボックスより、ちょっといい音のような気もした
ので、価格に見合うかどうかという点で自分を納得させている。

89年に出た「極東ロック・レア・コレクション」、98年に出た
「ニュー・ロックの夜明け番外編・東芝エキスプレス」に収録されていた
『花が咲いて』と『ロール・オーヴァー・ゆらの助』のオルタナティブ・
バージョンも収録されているので、前記の編集盤を買い逃した人には
そういった点でも購入価値はある。

正直に言うと、単にジャケ買いなんだけどね。(笑)
コメント (2)
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