HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

CAPTAIN BEEFHEART LIVE AT BICKERSHAW 1972

2012-09-30 07:34:50 | ROCK

今年もやってきます、BLACK FRIDAY。早速飛び込んできたのが、キャプテン・
ビーフハートの7インチ・リリースのアナウンス。『UPON THE MY-OH-MY』『PLASTIC
FACTORY』『ABBA ZABA』の3枚なのだが、一挙に3枚も出るとは。心してかかからねば
なるまい。(笑)他にはジーン・クラーク、リンク・レイ(2枚組)の7インチもリリース予定。

さて。今年出た大箱の中でスルーしたのが「BICKERSHAW FESTIVAL 40TH
ANNIVERSARY BOX」。6枚のCDと2枚のDVDにポストカードやポスターに本が
付いていて気を惹いたのだが、購入しなかった。2枚のDVDは既発のもので私は未見なのだが、
音楽と言うよりドキュメンタリーに近い内容が不評のようであったし、6枚のCDのうち、4枚は
グレイトフル・デッドの演奏で、その内容はあの大箱「COMPLETE EUROPE 1972」で
全て聴くことができたし、と私にとってネガティブな要素ばかりが浮かび上がってきたのが
購入に踏み切らなかった要因である。

尚且つ、販売元がOZ ITというキャプテン・ビーフハートの音質の悪いライブ盤を多く出している
会社だったのも私がスルーする一因となった。残る2枚のCDにはフェスティバルに参加した
デッド以外のミュージシャン達の演奏が収録されていて、そこにはキンクスやインクレディブル・
ストリング・バンド、フレイミン・グルーヴィーズらが収録されているようだ。この3者の演奏は
1曲ないし2曲が収録されているのだが、その3者の5、6曲目当てで大枚を払う余裕は無いのが
現実。せめてブリンズレー・シュウォーツとリンダ・ルイスでも収録されていればなあと、やはり
本音は未練たらたらなのである。(笑)

この72年のビッカーショー・フェスティバルにはキャプテン・ビーフハートも出ていて、確かCDを
買ったよなと思い出しながら棚を探すと出てきたのが掲載写真のブツ。
購入時に聴いたものの音質が今一つだったので1、2回聴いたきりだったのだが、
録音時の面子を見ると、先日当ブログでとりあげたビートクラブのDVDの面子と同じであり、
尚且つライブのオープニングがロケット・モートンのベース・ソロであることに気付く。
そうすると、俄にこのCD「LIVE AT BICKERSHAW 1972」を聴きたくなり、再生。(笑)

確かに音の悪さは購入時に思った時と同じ印象しかないが、演奏内容は面白い。
選曲が良いというのもあるが、15曲も黄金の5人での演奏を聴くことができるという
事実にもっと早く気付くべきであった。

よくよくジャケットを見返すと「JOE STRUMMER'S FAVOURITE CONCERT !」の文字が
あるではないか。若かりし日のジョー・ストラマーがこの演奏を客席で体験したとなると
私もなんだかドキドキしてしまうのだから、我ながら単純なものだ。(笑)

そういえば、クラッシュのドキュメンタリー映像も出るのだなぁ。

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CONCERTS FOR THE PEOPLE OF KAMPUCHEA

2012-09-29 19:25:31 | ROCK

        

1979年のザ・フーのコンサートと言えば、すぐに思い浮かぶことが二つある。
まずは、12月3日のシンシナティーで開場時に入場ゲートに詰めかけた観客が
将棋倒しになり11人が死亡した事件。そして、12月28日にハマースミス・オデオンで
行われたカンボジア難民救済コンサートである。

ザ・フーの初来日公演は04年7月24日の横浜でのロック・フェスへの出演だった。
ポール・ウェラーが演奏したその次に登場する日本人アクトに興味の無い多くの人たち
(私もそうでした)がスタジアムの外に出て休憩をし、日本人アクトが終了した頃に再入場
しようとした際になかなか中に入れず、ステージ上で大きな音がしたものだから「早く入れろ」と
怒号が飛び交い入場を焦る人たちが苛立ちはじめた。私はその時シンシナティーの
出来事が大袈裟ではなく脳裏に浮かんだのだが、流石にそんな事態にはならなかった。
当たり前か。(笑)

昨日取り上げたJ.ガイルズ・バンドのDVDと同時に購入したのが、掲載写真左のDVDで、
これはザ・フーがカンボジア難民救済コンサートで演奏した全曲をプロ・ショットで
捉えたもの。NHKのヤング・ミュージック・ショーで同コンサートが放映された時は3曲だけの
放送であった。近年はCSの音楽チャンネルで何度も放送されたので、見た方も多いだろう。
その完全版を見ることができるなんて全く知らなかった。

ケニー・ジョーンズ在籍時のザ・フーのライブというのは、私的にはあまり評価してはいない。
スタジオ録音は、当然ながら新曲を演奏するので当時の右肩下がりのバンドの勢いを
鑑みて「まあ、あんなもんだろう」と思えるのだが、ライブでは偉大な前任者のステージと
比べてしまうし、前任者の演奏スタイルを無理やり取り入れた感もあり、ケニーには
気の毒と言えば気の毒なのだが。ケニーの名誉のために書けば、彼のフェイセスでの
ドラムはバンドによくマッチしていたと思う。

コンサートの出来であるが、「流石はザ・フー」という側面と「う〜む。」と首をかしげる側面が
交互にあらわれる。まあ、たった3週間前に大惨事に遭遇したバンドの置かれた状況や
ピート・タウンゼンドが内面で受けたであろうダメージというのが演奏に出てしまったということも
あるだろうが。最重要曲である『WON'T GET FOOLED AGAIN』の後半でグダグダに
なるところにそれは如実に現れるし、79年独自のアレンジの『SUMMERTIME BLUES』の
すっきりしない感(笑)も、私には辛い。それでも、演奏しているのは他でもないザ・フー
である。叩きつけられる音の塊は正にロックである。

私が購入したDVDは曲によっては日本語訳が画面に登場する。モニター上でそれを消す
機能はないようだが、見ていて邪魔だなと感じることもあった。意訳部分を含めて解りやすい
解釈がされていて訳の内容は良かったのだが、これも何度か見るうちに慣れてくるのだろう。

今回のコンサートの最後で演奏される曲が『REAL ME』というのも驚きで、この曲で終わる
コンサートというのも珍しいのではないだろうか。掲載写真右は同79年12月8日シカゴでの
演奏をこれもプロ・ショットで捉えたDVD。両者を見れば79年という年は、他の年と違った
レパートリーが多く演奏されていることがよくわかる。

結果として私はクイーン(映像無しの音だけですが)とザ・フーのカンボジア難民救済コンサートの
全貌を知ることが出来たのだけど、いつの日かクラッシュやスペシャルズ、イアン・デューリーらの
完全版を知ることが出来る日がくることを期待して待ちたい。

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THE J. GEILS BAND / WINTERLAND 77

2012-09-28 22:31:42 | ROCK

バンドに自身の名前を冠しながら、肝心の自分は参加しないバンドがツアーをする。
その名前を使えば商売になるから、メンバー達はそうするのだろうが、参加しない
側からすれば、不思議であまり気分の良いものではないだろう。

J.ガイルズ・バンドのギタリスト、J.ガイルズが自身抜きで「J.ガイルズ・バンド」を
名乗ってのツアーを発表したメンバーを提訴したのは夏の話だったのだが、その後
提訴はどうなったのだろう。バンドは8月から9月にかけて予定されていたライブを
終えたようなので、丸く収まっていれば良いのだが。

数ヶ月前にJ.ガイルズ・バンドの動画を探していて、77年のウィンターランドでの
白黒映像に行き当たった。音自体は例のWOLFGANGSVAULTから起こした
ブートレグで聴いていたのだが、映像があるとは知らなかったので、感激したものだ。

先日、またその映像を見たくなって、もう一度検索したのだが、まてよ、これくらい価値のある
映像ならブートレグDVDがあってもおかしくないと思い、検索内容を変更。(笑)
やっぱり、ありました。昔なら、気になる映像や音を見知った時点でブートレグがないか
探したものだが、そっち方面の嗅覚が衰えるとそんな発想にも至らず、二度手間三度手間を
踏むのであった。

届いたブツを見ると、全23曲中アンコールで演奏される4曲が音声のみなのだが、
ここまでまとまった77年の演奏をプロ・ショットで見ることができたという感動の方が
遥かに大きかった。白黒映像で画面が暗く感じる場面もあるが、映像の少ない彼らの
ライブ完全版というだけでファンには大きな価値があるというものだ。

近年はすっかり太ってしまったマジック・ディックは溌剌としているし、J.ガイルズのギターも
大きくミックスされ、80年代の「セス・ジャストマン・バンド」と皮肉られる前の荒々しさは
これぞロック・バンド。髭面サングラスのピーター・ウルフが格好いいのは今更言うまでもない。

発売のアナウンスがあったものの、発売中止になった「ロックパラスト78」が正式に世に出る
機会はくるのだろうか。

さて、話戻ってツアーを終えたJ.ガイルズ・バンドであるが、休む間もなくピーター・ウルフは
10月に入るとすぐに自身のツアーに出る。10年に出た、現時点での最新作「MIDNIGHT
SOUVENIRS」の出来が良かったので、ここらで一つライブ盤でもリリースしてもらいたいものだ。

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COLOUR ME POP

2012-09-26 19:42:20 | REGGAE

     

仕事を終えて家に帰ってくると、4枚組のCDが届いていた。あまり好きになれないジャケットの
イラストだが、ファンには認知されているキャラクターだとか。ふ〜む。で、その4枚組を
私が云々しても誰にも相手にされないので(笑)、今日はもうすぐ出る4枚組の話でも。

少し前にダブのアルバムを集めた4枚組のシリーズ「EVOLUTION  OF DUB」のことを書いた。
昨年リリースされた「VOL.6」で止まっていたのだが、11月に何と「VOL.7」が出るという
アナウンスがあった。よしよし、望みは書いてみるもんである。(笑)

今回収録される4枚のうち、私は2枚聴いたことのない盤があったので、当然ながら捕獲の
ための予算計上。聴いたことがある中の1枚に掲載写真の盤がある。
このアルバムが単体でCD再発されたことがあるのかどうか知らないのだが、今回の箱に
収まることに何の文句もない、ズバリ名盤。

今回収録されるダブはイギリスのレーベル、スタジオ16関連の盤で掲載写真はウィンストン・
エドワーズ&ブラックベアードが80年にリリースした「DUB CONFERENCE」。
演奏は同年同レーベルに、これまたインストの名盤「STRIKE」を残したウェル・パック・バンド。
そのウェル・パック・バンドの音源をデニス・ボーヴェルがミックスし、ウィンストン・エドワーズが
プロデュースしたのが本盤。

全曲これ聴き処で、ダブ好きには堪らない仕掛けが満載である。上モノに様々なエフェクトを
かける様が楽しく、時折異様な音の大きさで割り込んでくる音の遊びがまた楽しい。
各種管楽器の音色の活かし方と、初めてエフェクターに触った時のような無邪気さが
そのまま形になったようなギターにかけられたディレイの対比が実に面白い1枚なので、
これ目当てに今回の4枚組を買ったとしても元は十分にとれるはず。

気になるのはペーパー・スリーブの色なのだが、英国スタジオ16盤はモノクロ・ジャケで
フランスのセルロイド・レーベル盤はカラー・ジャケ。本来の趣旨からいくとモノクロ・ジャケ
なのだが、私は出来れば「色付き」を希望。(笑)結構、いい色合いだと思うのだけど。

もう一回くらい書いておこうかな。
できれば「VOL.10」くらいまで、お願いします。(笑)

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DON'T FORGET YESTARDAY

2012-09-23 22:46:02 | ROCK

       

掲載写真は11年11月5日と6日に行われた、パンタのソロ活動35周年を記念して行われた
ライブを収録した2枚組CD。頭脳警察の40周年記念ボックスのタイトル「無冠の帝王」は
言い得て妙であったが、今回のタイトル「反逆の軌跡」も如何にもそれっぽくて、ここに収録された
ライブの雰囲気やパンタの本質はともかく、パンタのパブリック・イメージに相応しいものである。
もっとも、2つとも実在する曲名ではあるが。

今回のライブが開催されるまでの状況(パンタの体調不良)が状況だけに、セット・リストは短めの
ものであるが、収録された曲はこれまでの数あるライブ盤で聴くことができなかった曲が
多く収録されているのが面白い。

2日間で全スタジオ録音のアルバムから1曲は演奏するというのがセット・リストの面白さを
生み出していて、尚且つ過去のライブ盤(私の手元にはZK名義を除けば8種ある)には
収録されていない曲を選ぶこともセット・リストを任された高沢正樹の意識下にあったかもしれない。

実際のところ、パンタの数あるライブ盤のどれにも、スタジオ録音で発表されていない
曲や、他者に提供した曲のセルフ・カバーといったものが収録されているので、思い起こせば
どのライブ盤の選曲も、それなりにレアであり、それはそのままパンタの活動の広さと
発表した曲の多さ、バラエティー(コンセプトと言い換えてもいいだろう)の豊かさを表している。

ファンの方々は、それぞれ様々な曲に思い入れがあると思うが、私個人としては今回の
アルバム・タイトルにもなった『反逆の軌跡』の収録が嬉しかった。紛らわしいが、この曲は
85年に出たスタジオ・アルバムのタイトル曲でもあり、それはまた私が初めて買ったパンタの
アルバムでもあった。

10代の終わり頃、中古盤で初めて頭脳警察のセカンドを聴いたものの、なんとなく私の生活とは
相容れない時代的にも現実的にも遠い昔の話と音であるように思え、暫くの間はそれ以降
アルバムを探すこともなかったのだが、何気に手にしたアルバム「反逆の軌跡」のタイトル曲と
『死ぬまで離さない』を聴いて、一挙に自分の精神状態とリンクしたように感じたことを今でも
覚えている。優れた歌というのは皆そうなのだろうが、パンタの曲の多くは人の心に入り込み
個人的な賛同を多く引き起こす。他のミュージシャンと違うのは同時に多くの反動も引き起こす
ことがあることなのだけど。(笑)

今回のライブ盤は決して「いい音」だとは言えないと思う。この録音でSHMーCDとか言われても
何のことだかさっぱりわからない。しかしながら、ライブの会場で聴くことができる雰囲気を
パッケージにするという意味合いでは、この音も面白いかもしれない。
2枚組で5000円という、いささかの割高感のある値段もソロ35周年の御祝儀だと思えば
気は済むというものだ。

そう言えば、もう10年前くらいになるがカラオケで『死ぬまで離さない』があったので
歌ってみたら、同席者から「元春?」と聞かれたことがある。ああ・・・(笑)
今度は『反逆の軌跡』を探してみようかな。荻野目ちゃんバージョンで。(笑)

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THE BALLAD OF MOTT THE HOOPLE

2012-09-22 08:30:28 | ROCK

掲載写真はモット・ザ・フープルのドキュメンタリー映画「THE BALLAD OF
MOTT THE HOOPLE」の日本盤DVD。「すべての若き野郎ども」という邦題が
ついているが、この邦題は個人的には余計な感じがする。

11年に既に海外ではDVD化されていたが、ドキュメンタリーということもあって
字幕の付いた日本版の発売を期待して待っていたのだが、遅れること1年で
ようやく日本版が登場、満を持しての購入と相成った。

生存するメンバーや当時のローディーにファンクラブ会長、更にはモットの前座を務めた
クイーンのロジャー・テイラーや、ほとんどファン代表状態のクラッシュのミック・ジョーンズらが
バンドの想い出や内実を語り、バンド結成から解散までを時系列で追う。
映画の中で使用される演奏シーンで、1曲まるまる完奏する曲は皆無であるが、
元々モット・ザ・フープルの映像自体が少ないことと、ドキュメンタリー映画であることを
了解しているので、そこに関しての不満は無い。ボーナス映像で別個にテレビ出演シーンの
完全演奏版でも入れてくれれば、それに越したことは無いが。

ここで語られることの半分位は、いままでにも紙媒体やネットで見知っていたことではあるが
直接メンバー達によってそれらが語られると、当たり前ながらリアリティーの度合いが違う。
最初の解散決意後ボウイの援助を受けることも語られているが、アイランドから
CBSに移籍した理由を述べるのは難しかったようだ。当然そこには様々なしがらみが
絡んでいるのだろうが。

モットの歴史はアイランド・レーベル時代と、CBSに移籍した時代で分けることが
できるが、前半のアイランド時代はモットの歴史とほぼ同等にプロデューサーの
ガイ・スティーブンスにもスポットが当たる。モットを世に送り出しただけでなく、奇行でも
有名な変わり者プロデューサーが、如何にバンドに影響を与えた重要人物であったかが
浮き彫りにされる。

ガイはクラッシュのファンにとっては、あの「LONDON CALLING」をプロデュースした人
としても知られ、その「LONDON CALLING」25周年記念盤に添付されたDVDで、
レコーディング・スタジオにおけるガイの狂気を確認することができる。

個人的な嗜好を踏まえての物言いになるが、アイランド期のモットの迷走は、すなわち
イアン・ハンターの手になる曲と、他のメンバー作の曲の出来の違いが余りにも
乖離しすぎている点にあると思うのだ。バンド解散の危機を乗り越えCBS移籍以降の
アルバムのまとまりの良さは、すなわちバンドの主導権をほぼイアンが担ったおかげである。

そこに成功とはうらはらの軋轢が生じる。曲をつくる(採用される)メンバーとそうでない
メンバーとの間の音楽的見解の相違が生まれ、それ以上に金銭的揉め事が大きくなる。
ある者はバンドを去り、ある者は不満を抱きつつもバンドに残る。
レコード会社は更に売れるシングルやアルバムを求め、その結果バンドのメンバーは
必然的であれ消去法であれ、売れるレコードをつくるためにイアンを頼ることになる。
ほとんどバンド唯一のコンポーザーとなってしまったイアン・ハンターにのしかかる重圧という
新たな問題が生じ、バンドは解散の道を選ぶことになる。

実働6年ほどの儚くも短いバンドの歴史であるが、そこにはロック・ビジネスが抱える
多くの今も何ら変わることのない問題が詰め込まれていたことがよくわかる。
そんな中、モット・ザ・フープルがどれほどファンに愛され素晴らしい曲を残したかを
改めて再認識する優れたドキュメンタリーだと感じる映像であった。

映像と音声がシンクロしないが、ボウイ様とモットのステージでの共演を捉えた8ミリ映像には
驚いたし、穏やかな表情で多くのコメントを残すミック・ジョーンズの姿を多く見ることが
できるのも嬉しかった。

ボーナス映像で09年の再結成時の演奏が3曲収録されていて、その3曲はフルで見ることが
できる。オリジナル・メンバー全員参加の再結成であったが、闘病中のドラマーのバフィンは
数曲に参加したのみで、ほとんどの曲ではプリテンダーズのマーティン・チェンバースがドラムを
叩いていた。この再結成は09年にロンドンで5回行われたコンサートのためだけに実現し、
そのうちの3日めの演奏がCD化されている。映像が残っているのなら、いつかそれの完全版が
出ることも気長に待ちたい。

本編約100分、インタビュー中心のボーナス映像70分。3時間の長丁場であるが
モット・ザ・フープルの簡略化した歴史を知るにはこれくらいの尺は必要なのだ。
見終わった後、私はイアン・ハンターの、モット・ザ・フープルのファンで良かったと思った。
例え、ロックンロールが敗者のゲームだとしても・・・。

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WHO'LL BE THE NEXT LINE ?

2012-09-20 21:11:16 | ROCK

ハイ、予想的中というか希望通りにボウイ様の「THE  JEAN GENIE」の
40周年記念7インチが出るようで、今回も手ぐすねひいて待つのである。

その前にSUNDAZEDからソニックスの7インチが3枚でるというので、他に
面白い物がないかとチェックしていて見つけたのが掲載写真の7インチ。

シンジケート・オブ・ザ・サウンドというグループを知ったのは、98年に出た
「NUGGETS」の拡大版である4枚組CDボックスを聴いたことによる。
そこには彼らの最大のヒット曲『LITTLE GRL』が収録されていたのだが、
アルバムまでチェックするには至らなかった。

掲載写真の7インチは彼らの65年のライブを収録していて、いつもなら聴く前から
「どうせ、音が悪いんだろうな。」なんて思い込みでスルーするところだが、今回は違う。
アルバムさえ聴いていないのに何故この7インチに触手が動いたかというと、
それは収録曲にほかならない。

A面にキンクス・カバー『WHO'LL BE THE NEXT LINE ?』、B面にストーンズ・カバー
『THE SPIDER & THE FLY』を収録してあるとなれば、この7インチのターゲットは
まさしく私であるのだから。(笑)音質はそれほど良くないし、演奏も数多ある
ガレージ・バンドの定形を超えるとも思わないが、この選曲の男気に痺れた。
機嫌良く、棚に収めますよ。(笑)

ところで、ストーンズの50周年ベスト盤に収録されるであろう、80曲が明らかになった。
何が選ばれても落とされても不満がある(笑)のだが、『THE SPIDER & THE FLY』は
選ばれていません。それはさておき、意外なことにキース・リチャーズさんが
リード・ボーカルで曲を歌いきるナンバーが、ただの1曲も選ばれていないのが
不思議。40周年の時は『HAPPY』が収録されたのにね。

追記:当初のアナウンスでは収録予定曲に『HAPPY』の記載は無かったが、後日発売された
80曲の中に『HAPPY』は選出された。

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HIGH FLYING BIRD

2012-09-18 20:38:52 | 日本のロック・ポップス

”声を消したテレビの中では どこかの歌手がうたかたの
 頂きってヤツを目指してる
 それを見ながらいっしょに オレたちは咲うのさ”

Superflyの4枚目のアルバム「FORCE」が届いた。私が手にしたのはLPを
同梱した限定盤。LPを収納しているので、ジャケットは当然ながらLPサイズ。
ゲイトフォールド仕様で、フロント・ジャケットの「FORCE」の文字はくり抜かれ、
中には折りたたまれたポスターが入っている。

ワオ、何てこったい。昔々、小遣いを握りしめて1ヶ月に1枚のLPを買うのに
何十分もレコード屋で悩んだ、あの時代の空気がまざまざと蘇ってくるではないか。
あの頃は、ポスターが封入されていたら、いきなり拡げて壁に貼ったものだが
今はそんなことはしません。(笑)しないけれど、高価なレコードを買って歌詞カード
以外にポスターなんておまけがあったら嬉しいに決まっている。おまけが
嬉しいのは昔も今も変わらないものだ。

アルバムは一聴したところ、過去3枚のような人懐こさは薄れたように感じる。
しかし、60年代から70年代のロックへの憧れから、更に進化した音は90年代の
オルタナティブ・ロック以降のハードな音を消化しにかかっている。そして、ボーカルは
自信に満ちていて今まで以上に力強い。テレビの歌番組に出演するような
ポピュラリティーを持った歌手に、ここまでハードな音を提示されるのは痛快だ。

今年出たシングル曲を単体で抜き出して聴くと、正直な処あまりピンとこない場面も
あったのだが、LPの流れで聴くと構成の妙というか、バシっと収まるところに
収まるわけで、改めて「ああ、いい曲だな。」と思ったり。
もし仮に、Superflyの実体験が反映されているとしたら、おそろしくヘヴィーな歌詞も
あるのだけど、それもこれも若人の葛藤や現在が反映されていると思えば、明るい
未来がある人(笑)が羨ましい。
私のような爺は「ああ、俺もあんな時があったっけ。」と遠い昔を思い出そうとして
気が遠くなるだけだ。

そして、今回特筆すべきは、アルバムに収録された全曲を同じ曲順でライブ収録した
CDを同時に添付してきたことだ。スタジオで完成された曲と、一期一会のライブを
同時に提示するというのは、楽曲、演奏全てに自身があるということなのだろう。
LP大のジャケットに大写しになった越智志帆にドキドキしながら、今年のSuperflyを
味わい尽くしたい。

CDを聴き終えて、今LPを聞いているのだけど、やっぱりLPはいいなぁ。(笑)


”だからテレビまでも切っちまった。”

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TOAD

2012-09-16 21:12:29 | DAY BY DAY

グレイトフル・デッドのDAVE'S PICKS VOL.3がやっと届いた。正確には3日前に到着
したのだが、やっと一通り聴き終えた。8月2日に発送済メールがきたのだが、なかなか
届かず、8月23日に発送済メールがきたボックス・セット「SPRING 1990」の方が
先に到着するものだから、もしかするとアクシデント発生か?と気を揉んだものだ。

「SPRING 1990」を包装していた箱を見ると、ドイツからの発送のようである。
送料が高いこともあるが、確実に早く到着すると意味も無くドイツという名前が発する
「優秀」なイメージが更に上昇する。ま、勝手な思い込みではあるが。
今回のDAVE'S PICKS VOL.3は発送に何らかの問題があったようなことがHPに
掲載されているので、まあいろいろとあったのだろう。

仮に事故で紛失したとしても、デッドのHPでは完売扱いなので代替品は無いし
あったとしても返金に応じるような対応はしないだろうから、無事の到着に胸をなでおろす。

以前、ストゥージズのライブを収録したCDーRとUSBをオーダーした時に、発送済メールを
もらってから40日経っても届かないことがあった。販売元に「まだ、届かないのだが
発送してますか?」とメールしたところ、「届かないのか。じゃあ、同じヤツを送るよ。」と
無償で同じものを送ってきた気前の良さに驚いたこともある。

この話にはくだらないオチがあって、最初に先方が発送したブツは代替品が到着してから
遅れること数日経って配達された。最初のブツは税関で開封され検査されたようなのだが
その検査した日付印が押されてから更に30日近く経っての到着であったのだ。
日本の税関検査と配達システムの間抜けさを痛感したのだが、このチンタラした
システムは、この先もずっと改善されないのだろうな。

英国からの荷物に比べてもアメリカからのブツは到着は遅い。アメリカだからな。
中国からだったら、きっと届きもしないだろう。中国だから。
いやいや、中国から物は買わないので、そんな心配は必要ありません。

今回のDAVE'S PICKS VOL.3は71年10月22日公演を2枚のCDに、前日の
21日公演をディスク3に収録。22日の公演は2枚のディスクがセット・リストの全てだが、
21日の全セット・リストがいまひとつわからないので、今回のCDが公演で演奏された
曲をどの程度収録しているのかは不明。演奏は勿論、悪いわけが無い。

で、今日は何が言いたかったかというと、中国の物は買わないということ。(笑)

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DIRTIEST WORK

2012-09-15 17:16:10 | ROCK

      

私がブートレグというものを熱心に集めていたのは88年から95年頃の間であった。
一般に流通する正規LPやCDに比べて割高であったそれらを購入するようになったのは、
働き始めて自由に使える小金ができたという単純な理由によるものであった。

購入をほとんどしなくなったのは、以前に比べて面白いブツが少なくなってきたこと、くだらない
「ブランド化」(笑)が間抜けに思えたこと、CD-Rの普及で何でもかんでもブートレグになってしまうこと、
そして最大の理由は、ロックのブートレグよりもロック以外の音楽に興味の比重が大幅に移ったこと。
始めるのは簡単だが、止めるとなると自分を納得させる多くの理由が必要なものである。
いやいや、本当は自分の欲望を全て満たすだけの資金があれば、こっち方面の探求も
続いていたかもしれない。

掲載写真は80年代の終わりに出たローリング・ストーンズのブートレグ。左の「HONKY TONK
HEAVEN」はアルバム「TATTO YOU」の、右の「DIRTIEST WORK」はアルバム「DIRTY
WORK」のアウトテイクやセッション時の曲を収録している。

ストーンズの50周年、新録が2曲しかないのなら、それは7インチとCDシングルでリリースして
膨大なスタジオ・アウトテイクとライブをボックスで編んでくれれば良かったのにと思う。
73年のライブを様々な付加価値を付けて高額物件として売りだしたのは馬鹿馬鹿しいが、
今までのアーカイブ4回分を8枚組CDでリリースしても、それが適正価格ならファンは喜んで
買うと思うのだけどなぁ。

で、なんでこの2枚のブートレグのジャケットを掲載したかというと、ネットで面白い「絵」を
見つけたから、なんとなく近似値的なものを感じて・・・。(笑)

   勝手に転載しています。(笑)

A○BのCDやDVDは1枚も持っていないのだが、もしこの絵のようなジャケットの
7インチ・ブートレグが出たら買うね。生写真も握手券もいらないからさ。
いや、本当に。(笑)

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IAN DURY & THE BLOCKHEADS / ROCKPALAST 1978

2012-09-13 20:39:25 | ROCK

掲載写真は78年2月21日、イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズがドイツのテレビ番組
「ロックパラスト」のために収録した映像をDVD化したもの。
全15曲収録で、前年9月にリリースされたイアン・デューリー名義のアルバム「NEW
BOOTS AND PANTIES!!」収録曲全ての生演奏を見ることができる。

イアン・デューリーといえば、まずは「NEW BOOTS ・・・」であり、その全曲ライブを
アルバム発売当時の映像で見ることができるというのは、何とも嬉しい。当たり前だが
メンバーは皆若いし(といっても、絵的に老けている人が多いのだが)、当時の英国
ロック・シーンを牽引とまでは言わなくとも賑わしていた勢いを感じることができるのが良い。

イアンの動きというのは、彼の身体的ハンディキャップを逆手にとった独特のものがあり、
彼らをテレビで見ることによい反応をしなかった人たちがいたとしても不思議ではない。
しかし、ロックのリアアリティーと生(せい)のリアリティーを意識的に体現したイアンの
ステージは痛快ですらある。

派手なアクションは出来ないものの、マイクをそれこそおもちゃのように扱いこなす様は
必見。『WAKE UP AND MAKE LOVE WITH ME』で、スタンドに装着したマイクの
コードを引っ張ってマイクをおっ立てる様は、想像力を掻き立てられる。(笑)
他にもスカーフを巻きつけたり、極限まで伸ばしたり(笑)倒したり擦ったり、やりたい
放題である。

『SWEET GENE VINCENT』のエンディング間際でイアンが倒れる場面があるのだが、
すぐさまスタッフがとんできてイアンを抱き起こす。アクシデントだと笑い飛ばすが、
笑っていいのかどうか微妙なところが生々しい。

85年のハマースミスでのライブの時もそうだったが、イアンは何だかよくわからない
ビニールの袋を持っている。スカーフだの何だかんだと小物が入っているのだろうが、
ビニール袋は無いだろう、というのが笑わせる。
今は無きチャーリー・チャールズの勇姿、長髪のノーマン・ワット・ロイ、
一筋縄ではいかなさそうなデイヴィー・ペインらの役者振りも見事。

今年はイアン・ハンター&ミック・ロンスン、グラハム・パーカー&ザ・ルーモア、そして
イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズと、私好みのDVDを出してくれたこのシリーズ、
次は何が出てくるか、楽しみである。

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JOHN , I'M ONLY SLEEPING

2012-09-11 20:47:08 | ROCK

      

今年のRSDで、多くのファンが入手に気を揉んだブツの一つにボウイ様の7インチ、
「STARMAN」があった。日本で購入すると1800円前後で、1枚の7インチの値段としては
決して安価では無かったのだが、それでも入荷が少ない上に人気があったので
入手に難儀した方も多かっただろう。

eBayでも高額物件となったのだが、EMIストアーに普通に入荷したりと何だかわけが
わからなかったのだが、要は情報は早く入手し、尚且つこまめに探せという、レコード探しの
鉄則を思い知った次第である。

その「STARMAN」と同様に、両面がピクチャー・ディスク仕様の7インチ「JOHN I'M
ONLY DANCING」がリリースされた。72年にリリースされたシングルの40周年記念盤で、
レコードが入った透明のヴィニールに貼られたシールも「STARMAN」の時と同じような感じである。
こうなると2枚揃えた甲斐があるというものだ。
今回は普通にamazonで買えたのだが、RSDの縛りが無かったからだろうか。

7インチのA面には通常のシングル・バージョンを、B面には通称「SAX VERSION」を
収録。サックス・バージョンを私が初めて聴いたのは、89年に出た編集盤「SOUND
& VISION」で。「SAX VERSION」なんて表記は無く、そこには73年のアラディン・セインの
アウトテイクと記されていた。80年に出た「BEST OF BOWIE」で耳にしていた方も
いるだろう。最近では03年のアラディン・セイン30周年盤にも収録されていた。

今回のピクチャー・レコードは使われた写真も素晴らしく、A面はミック・ロックがB面は
鋤田正義が撮影したものが使われている。実に、聴いて良し飾って良しのレコードである。

ところで、「THE JEAN GENIE」の40周年盤なんて期待しちゃうのだけど、どうだろう。
秋のRSD用にリリースされたら、難儀なのだが(笑)期待して待ちたい。


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地獄の季節

2012-09-09 10:41:07 | DAY BY DAY

折角の50周年、音沙汰なしならそれでも構わないと思っていたのだが、まさか
こんな形で大枚をはたかざるを得ないというのは・・・・。せめて値段に見合う内容で
あるようにと9割方外れるであろう淡い期待のみが、頭の中で増幅する。
何の事かと言えば、11月に発売される、ストーンズ絡みのブツ3点の事である。

まずは、50年の歴史を網羅したという触れ込みのドキュメンタリー「CROSSFIRE
HURRICANE」。25周年の時の「25X5」は、来日前という盛り上がりもあったので
何度も繰り返し見たのだが、今度はどうだろう。「25X5」では今までブートレグ品質でしか
見たことのない映像にドンピカの画質のものがあることが確認出来、その後何年も経って
それらの映像(「ロックンロール・サーカス」「ライブ・イン・シカゴ1981」等)がリリースされたので
今回も、そんな映像を確認する楽しみがある。Tシャツはいらないので通常版を予約。

次は「CHARLIE IS MY DARLING」。大昔にブートレグ・ビデオを買って、その内容に
がっかりした記憶が今でも残っている。少し前に、CSで放送されたものをDVDに焼いて
保管しているが見返したことは無い。今回は丁寧に映像のリマスター処理をしているというので、
印象が変わるか?。昨年のジョージ・ハリスンのようにDVDとブルーレイの同梱という訳の解らない
仕様のスーパーDXエディションは、本来ならスルーすべきだろうが、未発表曲を含む2枚組CDと
10インチが添付されるのが大いに気になる。よって、とりあえず、スーパーDXエディションを予約。

最後が、ワイドショーでも取り上げられていた50周年記念ベスト盤「GRRR!」。
通常盤は3枚組み50曲収録とあるが、これのスーパーDXエディションは4枚組で
80曲収録し、その上ボーナスCD付きとか。50周年で50曲というのは無理やり感もあるが
語呂合わせということで合点がいくが、ベスト盤で80曲というのは、なかなか難しいというか
敷居が高い。
しかも新曲が2曲だなんて。40周年のベスト盤「FORTY LICKS」には新曲が4曲収録
されていたが、今回は2曲しかないのだなぁ。
ジャケットのセンスも、私の感覚ではとても納得いかないし、値段も高いのだが7インチの
同梱とボーナスCD付きという内容に釣られて(笑)スーパーDXエディションを予約。

「CHARLIE IS MY DARLING」も「GRRR!」もCDの収録曲が今時点で解っていないのだが
もし何かあったら手遅れだ、という愚かなファン意識が愚かな買い物を助長させる。
我ながら間抜けの極みであることを十分承知しているのだが、仕方がない。

そういえば、もうすぐ到着するであろう山下達郎のベスト盤は、発売のインフォメーションを
知ると同時に予約した。それもこれもボーナス・ディスクが気になったからに他ならない。
まあ、ボーナス・ディスクの内容が明らかになったからといってキャンセルはしなかったけど、
今回のストーンズ、とっくに収録内容は決まっているのだろうから早期の情報開示に
期待したい。

とかなんとか書いていると、グレイトフル・デッドのボックスが到着した。
恐れていた通り、「DAVE'S PICKS VOL.3」より早い到着。ちっとも笑えないのだけど、
気分を紛らわせるために、今から聴くとしますか。

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WHEN I'M PRESIDENT

2012-09-06 22:20:25 | ROCK

イアン・ハンターの新譜「WHEN I'M PRESIDENT」がリリースされた。今年は
アメリカ合衆国大統領選挙の年なので、こんなタイトルが付いたのだろう。
ただ、ハンター自信は今作について「直近の過去2作は政治的だったけど、今回は
もっと明るい感じに仕上がった。」と述べている。

ハンターの言葉通り、今作はここ十年、いやハンターのソロ・キャリアの中でも
特筆すべき傑作に仕上がっている。全体に曲調は明るく、ジャンプ・ナンバーも
バラッドもメロディーの良さが目立つ。往年のモット・ザ・フープルや70年代のソロ・
アルバムに近似値的な部分が多いと、それを理由に「今作は良い。」という
結論を導きだしがちだし、そんなふうな物言いが楽で簡単なのは百も承知だが
それでも、そこに喜びを見出してしまうし、実に今作はそういう意味でも楽しい盤である。

ボブ・ディランより年上のイアン・ハンターが、ここまで現役感覚抜群の新譜を
出せることを、長年のファンとして誇らしく思うし、ハンター自身も添付されたブックレットの
最後にこんな謝辞を寄せている。

THANKS TO ALL YOU PEOPLE OUT THERE WHO NEVER LEFT ME OR MTF.

そんなの、当たり前なんだけどね。ファンだから。(笑)

今作が発売されるにあたって、「イアン・ハンター通算20枚目のアルバム」という文を
よく見るのだが、「そんなにアルバムを出していたっけ?。」と思い、ハンターのHPを
見ると、ソロのディスコグラフィーは確かに20枚のジャケットが掲載されているのだが、
その写真の中にはDVDやベスト盤のジャケット写真も混ざっている。
勿論、掲載されているDVDは重要な作品だし、ベスト盤も単なるベストでなく、ふんだんに
レア・トラックや未発表曲を収録した2枚組が選ばれている。
とりあえず、全て所持していることを確認して安堵しながら、もう一度新譜を聴く。
安堵の気持ちが土台にあれば、喜びは更に増幅するというものだ。

さて、もしハンターが大統領になったら・・・。
修正憲法28条をこの手に・・・。その内容はミスター・イアン・ハンター次第。

そういえば昔、『アリスは大統領』という曲がありましたね。(笑)

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KEEF MAGIC

2012-09-04 17:46:05 | ROCK

アフィニティがバンド存命時に残した唯一のアルバム「AFFINITY」は、これぞ
英国ロックとでも呼ぶべき魅力的な1枚である。プログレの枠内に放り込まれることが
多いがブルーズとジャズの要素が適度に混ざり、オルガンだけでなくブラスや
ストリングスを効果的に使ったバンドであった。

レッド・ツェッペリンのファンには、そのストリングスやブラスのアレンジを担当したのが
ジョン・ポール・ジョーンズである、というのもポイントであった。
勿論、リンダ・ホイールという素晴らしい女性ボーカリストの存在も無視できない。

そんなバンドの音と同等に印象的だったのだが、キーフの手になるジャケット写真。
どういう手法なのか詳しく知らないのだが、この何ともひんやりと重たい感覚こそが
英国なんだなぁと、解ったような解らないような事を考えていた二十歳の頃から
今に至るまで、キーフの写真の魅力を上手く表現できないのがもどかしい。

03年ころからアフィニティの未発表音源が世に出始めたのだが、その盤の全ての
アルバム・ジャケットは、70年のアルバム「AFFINITI」のジャケットを加工した
デザインであった。それはそのまま、オリジナルのジャケットが与えた印象が強烈だった
ことの証左に他ならない。

06年の当グログで彼らの未発表音源を取り上げた際、「名盤誕生前夜」「夢のあと」と
表現したが、何と昨年のライブ盤が登場した。「THE BASKERVILLES REUNION
2011」と題されたそれも、当然のように過去の未発表曲集のジャケット・デザインを
踏襲したものであり、リンダ・ホイールも参加しているという前情報から、かなり期待して
聴いたのだが・・・。

全21曲中、リンダ・ホイールが歌う曲が2曲しかないのが肩透かしだった以上に、
演奏された曲のほぼ全てが、ロックやポップスの有名曲のカバーで、演奏もあの名盤からは
程遠い内容だった。リンダが歌う2曲は贔屓目もあるが、それなりに聴けるので
リンダ・ホイールの近況を確認したい向きには必携だろうが。

このライブ盤は、アルバム・タイトルでアフィニティの前身バンドである「THE BASKERVILLESの
再結成」と表記しているが、アーティスト名の表記はアフィニティである。アフィニティと名乗れば、
その知名度は全く比べ物にならないわけだから商売上の戦略は正しいのだが、適当に曲間が
編集されたCDを聴きながら、気分は複雑である。

それでも、「ジャケット違いシリーズ」(勝手に命名しました)を、これまでコンプリートで集めている
方にとっては、買い逃し厳禁なのは言うまでもない。(笑)

     

左:「ORIGINS 1965 - 1967」 右:「ORIGINS THE BASKERVILLES 1965」

     

左:「AFFINITY」 右:「LIVE INSTRUMENTALS 1969」

     

左:「1971 - 72」 右:「THE BASKERVILLES REUNION : 2011」

後1枚、何か出ないかなあ。そうすると虹色七変化でレインボーマンみたいなのに。
そんなわけないか。(笑)

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