HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

今年の買い物納め

2009-12-31 13:12:07 | DAY BY DAY
今日から休みである。正月休みなんてアッという間に終わってしまうのは
例年のことだが、この12月も中盤を過ぎた辺りから日にちの感覚がなくて
慌しく過ごした。振り返ってみて何一つ成長していないことに気付く。
努力していないのだから、当たり前なのだけど。
来年は自分を律することを心がけよう。

ここまでは、昨年の12月31日と全く同じ、つまりコピペである。(笑)
で、最後の一文を変えて来年に繋ぎたい。

なーんてね。(笑)こ、今年よりも更にダラけてしまうのか?。

掲載写真は今年最後の買い物、ネオン・ボーイズの7インチ。
80年に出たオリジナル盤は2曲収録なのだが、これはオリジナルの2曲を
A面に収め、B面には「HIGH HEELED WHEELS」を収録。
型番は勿論「SHK101EP」なんぞでなく、それどころかレーベルは両面とも
真っ白け。得体の知れない盤だが、実に気に入った。
12インチでなく、7インチなのが愛らしいし、何より本当のことを言うと
このジャケットが欲しかったのだ。セピア・トーンの写真に紫の書き文字、
柄にもなく、しばらく飾っちゃいます。(笑)

今年も終わる。
また、明日・・・・。
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LICK SLOWLY AND SUCK

2009-12-30 19:24:21 | ROCK
今年の事は今年の内に、というわけでV.U.カバー集が完成した。
90年代の初め頃に3枚のシリーズでカバー集がリリースされたのだが、
今ではとっくに廃盤で、選曲しながら「それが欲しいなあ」と思ったのだが、
来年早々に比較的安価で再発される。
キャプテン・ビーフハートの何だかよくわからないライブ盤を連発した
レーベルなので、そっちでお世話になっているものの装丁とかには余り
期待していない。(笑)でも、何だか楽しみ。
それでは、いってみましょう。

DISC1 (66S-006-01)

01 SUNDAY MORNING / MATTEW SWEET & SUZANNA HOFFS
02 I'M WAITING FOR MY MAN / VANESSA PARADIS
03 FEMME FATALE / ザ・ルースターズ
04 VENUS IN FURS / HUGH CORNWELL
05 RUN RUN RUN / ECHO & THE BUNNYMEN
06 ALL TOMORROW'S PARTY / JAPAN
07 HEROIN / PERE UBU
08 THERE SHE GOES AGAIN / THE CRAWDADDYS
09 I'LL BE YOUR MIRROR / BECK
10 BLACK ANGEL'S DEATH SONG / BETTIE SERVEERT
11 EUROPEAN SON / THURSTON MOORE
12 WHITE LIGHT/WHITE HEAT / MICK RONSON
13 HERE SHE COMES NOW / GALAXIE 500
14 SISTER RAY / JOY DIVISION
15 RIDE INTO THE SUN / LUNA

収録時間 78分11秒

DISC2 (66S-006-02)

01 CANDY SAYS / THALIA ZEDEK
02 WHAT GOES ON / DOCTORS OF MADNESS
03 PALE BLUE EYES / R.E.M.
04 JESUS / VOICE OF BEEHIVE
05 I'M SET FREE / YO LA TENGO
06 WHO LOVES THE SUN / TEENAGE FANCLUB
07 SWEET JANE / MOTT THE HOOPLE
08 ROCK & ROLL / THE RUNNAWAYS
09 NEW AGE / RACHEL SWEET
10 I FOUND A REASON / MARC OLSEN
11 TRAIN ROUND THE BEND / THE SOFT BOYS
12 OH SWEET NUTHIN / THE BLACK CROWES
13 OCEAN / SUNRAY
14 FOGGY NOTION / ROCKET FROM THE TOMBS
15 TEMPTATION INSIDE YOUR HEART / THE MORNING BENDERS
16 SHE'S MY BEST FRIEND / ANGEL CORPUS CHRISTI
17 I'M STICKING WITH YOU / THE COURTEENERS

収録時間 79分13秒

ヒュー・コーンウェルは欧州の雰囲気を感じさせるいいアレンジなのだが、
このカバーを収録したアルバムでは、同時にバッファロー・スプリングフィールド
のカバーを披露しているのがちょっとした驚き。
ベックはネット上で発表した、アルバム1枚を丸ごとカバーする企画「BECK
RECORD CLUB」での録音。V.U.の1ST、レナード・コーエンやアレクサンダー・
スペンスといった面白いアルバムを取り上げているが、続けて聴くと
案外あっさり流してしまうことになるのは、友達重視の企画だからかも。
サーストン・ムーアは原曲に忠実な歌唱ながらも、独自のノイズを
まき散らすところが格好いいのであった。

「SWEET JANE」はV.U.のファンなら多分別のカバーを選ぶ人が多いと思うが
私がモットを落としてどうする、というわけで。
ランナウェイズって、ビートルズ・カバーの時も感じたのだがリズムの
センスが今ひとつであると思う。でも女の子の賑わいというのは何時でも
重要なものだ。(笑)今回は基本的にオリジナル・アルバムの曲順を
重視して並べたが、各CDの最後の曲はどちらも、うまくハマったと思う。

来年はザ・フーだ!。
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2009年総括 その4

2009-12-29 20:31:43 | ROCK
最後は「発掘部門」。未発表だったライブやデモ等の音源を中心に
編まれたCDが対象となる。って、去年と全く同じ出だしじゃないか。(笑)
重厚な箱モノが中心になってしまったが、質と量が伴えば必然的に
こうなってしまうのだ。

はちみつぱい / THE FINAL TAPES
HENRY COW / THE STUDIO +THE ROAD
ROD STEWART / SESSIONS 1971-1998
GRATEFUL DEAD / WINTERLAND JUNE 1977 COMPLETE RECORDINGS
BIG STAR / KEEP AN EYE ON THE SKY
TIM BUCKLEY / LIVE AT THE FOLKLORE CENTER NYC MARCH 6 1966
THE STOOGES / YOU DON'T WANT MY NAME YOU WANT MY ACTION
MIGHTY BABY / LIVE IN THE ATTIC
THE INCREDIBLE STRING BAND / TRICKS OF THE SENSES
WOODSTOCK 40 YEARS ON : BACK TO YASGUR'S FARM

ヘンリー・カウは2つの箱にこれでもかと9枚のCDと1枚のDVDが
収録され、おまけに1000枚限定の別CDも付いてきた。
まさか、ヘンリー・カウのライブ映像(しかも野外)を、たっぷり見る事が
出来るとは思いもよらなかった。ロッドの誠実な再発作業は特筆すべきだし
ビッグ・スターの愛情溢れる箱も忘れることはできない。

ほんの短期間だった、ロン・アシュトンとジェームス・ウイリアムスンの
二人ギタリスト時代のライブを収録したストゥージーズのライブ集も
驚きだった。スタジオ録音盤の3枚のレパートリーとは、ほとんどかけ離れた
曲を演奏する時期で、たった10回しか行われなかった面子でのライブを
4枚のCDで聴くことが出来るというだけで、有り難いものだ。
全てオーディエンス録音だが、何か気になりますか?。(笑)

来年もデッドのリリースは果てしなく続くのだろう。
年明けにはエンケンのボックスが控えているし、98年の箱を所持しているが
サンハウスのボックスも予約してしまった。なんとか来年は本当に
緊縮財政で行きたいのだが、どうなることやら・・・。
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2009年総括 その3

2009-12-28 20:50:30 | ROCK
総括その3はストレート・リイシュー部門。基本的に初CD化のブツが
対象なので、リマスターや紙ジャケというだけでの賑やかしは一切無し。
毎年12月20日くらいで締めるのだが、実は10枚を選んだ後に
とんでもないブツが投下されてしまった。まあ、それは来年初頭にでも。
それでは、今年の再発10選。

THE LYMAN WOODARD ORGANIZATION / SATURDAY NIGHT SPECIAL
VERNON WRAY / WASTED
KAREN BETH / NEW MOON RIING
EGGS OVER EASY / FEAR OF FLYING
FRED ARGIR / THISTLEDEW
SPOONER OLDHAM / POT LUCK & SPACE CHANGE
PAUL LEVINSON / TWICE UPON A RHYME
竹千代 / 脱出組曲~竹千代ファースト
MARLIN GREEN / TIPTOE PAST THE DRAGON
SARAH WEBSTER FABIO / JUJUS - ALCHEMY OF THE BLUES

ジャケ買い的中!。ライマン・ウッダード・オーガニゼーションには
完膚無きまでに叩きのめされた。ちょっとさわりだけ試聴して外しはしない
だろうとは思ったが、そんなものではなかった。
レア・グルーヴなんて括りは私には大して意味は無い。というか、
そんな言葉で括るジャンルの存在は知っていたものの、何がソレに該当するのか
全く知らなかったのだが、ジャケ買いで闇雲に買った幾つかがソレに
該当するらしきことを最近になってガイド本で知り、なんとなく概要が
掴めてきた。まあ、レア・グルーヴなんて言葉をこのブログで使うのは
今日が最初で最後かも知れないが。(笑)

ソウル/ファンクの格好良いアルバムは、当然気に留めるようにしているが
フランスやイタリア映画、西部劇の洒落たサントラもターゲットだ。
そんな私の二つの側面を見事に満たしてくれると言っても良い。
サンタナの「キャラヴァン・サライ」、マイルスの「イン・ア・サイレント・
ウェイ」(特にB面)と同質の快楽を感じ得た時、今年の再発部門の
単独1位は確定した。一生付き合いたいとすら思う。

それにしても、今年も「BIG PINK」にはお世話になった。それだけ、
SSWものに疎かったということにもなるのだが、詳しくても現物を
見聴きすることが困難な物ばかりだったので、同じようなものだけど。
スプーナー・オールダムの「POT LUCK」はアナログ落としのカセットを
聴いていたが現物なんて見たこともなかった。これで心おきなく
CDをリピートできるというものだ。

そろそろタッカー・ツィマーマンや、ブラウンズ・ホーム・ブリューの
セカンドとかCD化されないかなぁ。


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2009年総括 その2

2009-12-27 08:54:55 | ROCK
総括その2は新譜部門。毎年同じように、よく聴いた順に並べたと言いたいの
だがこの10選に入れたものより、よく聴いたCDがある。なんとか
好きになろうと思っての所作だが、間抜けな話である。女の子に好きに
なってもらおうと頑張ったことはあったが、どうでもいい人を頑張って
好きになろうと努めたことなんて、なかったのに。(笑)
と、いうわけで、気に入ったCD(笑)でよく聴いた順に並べてみた。

THE GROOVERS / ROUTE 06
HEAVY TRASH / MIDNIGHT SOUL SERENADE
Superfly / Box Emotions
BOB DYLAN / TOGETHER THROUGH LIFE
鈴木慶一 / シーシック・セイラーズ登場
LOU REED'S METAL MACHINE TRIO / THE CREATION OF THE UNIVERSE
BONNIE PINK / ONE
THE BLACK CROWES / BEFORE THE FROST...
IAN HUNTER / MAN OVERBOARD
フリクション / DEEPERS

グルーヴァーズとヘヴィ・トラッシュの順番の違いに、それほど意味は無い。
どちらも比類無きロックンロールで、それなら日本語のロックに
肩入れすべきであろう。日本の土壌には、それを期待しないが少なくとも
米国においてヘヴィ・トラッシュが大々的に評価されないのは
評論家も聴衆も、過去の遺産に対する敬意と最新型のロックへの目配りが
愚かしくも欠けていると、小さな声で(笑)言ってしまおう。

モット・ザ・フープルの再編も良かったイアン・ハンター。御年70歳で
これだけのアルバムを作り上げることに敬意を表したい。
実はストリングスもそうなのだけど、アコーディオンの音も好きであることに
最近気付いた。これは現在進行中のザ・フーのカバー集を構想していて
気付かされたのだが、ディランのアルバムでも実に効果的であった。
えっ、クリスマス・アルバム?。中古で800円くらいで見つけたら
買うことにするよ。

SuperflyとBONNIE PINK。どちらも絵的にキマっているので、これからも
CDには必ずDVDを添付してください。(笑)
それにしても、今時のテレビのタイ・アップ曲で、あれほどギター・リフの
しっかりした曲を提示したSuperflyの勢いは素晴らしかった。相変わらず
BONNIEさんは、なんであんなに可愛らしい歌詞が書けるのだろう。

そんな感じの今年の10枚である。
ベスト・シングルはユニコーンの「WAO !」じゃ、ダメか?。(笑)

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2009年総括 その1

2009-12-26 08:03:41 | ROCK
2009年に購入したブツの中から選定する、恒例の「HARRY'S ROCK AND ROLL
VILLAGE認定ロック大賞」(笑)の時期がやってきました。
まずは映像部門。単体のソフトとして発売されたものを対象にしたのだが、
CDボックスやCDと組み合わせで添付されたDVDに素晴らしい物が
多かったことは記しておかねばなるまい。小坂忠やヘンリー・カウのボックス、
キング・クリムズンの40周年仕様の「RED」、ニック・ロウのベスト盤に
収録された映像はどれも貴重で楽しい物であった。
今回の10選の中には、輸入版で昨年リリースされた物の中で国内仕様版が
リリースされるのを意識して待って購入したDVDが幾つか含まれる。

THE ROLLING STONES / GIMMIE SHELTER
KISS / KISSOLOGY (地獄大全)
V.A. / WOODSTOCK 40TH-ANNIVERSARY EDITION
THE WHO / AMAZING JOURNEY
LOU REED / BERLIN
DEEP PURPLE / ARCHIVE COLLECTION
ロッカーズ完全版
GIL SCOTT-HERON / BLACK WAX LIVE IN WASHINGTON,D.C.
JEFF BECK / PERFORMING THIS WEEK
BRYAN FERRY / BETE NOIR TOUR

「ギミー・シェルター」は永遠にカタログに載り続けなければならない、
最重要フィルム。ブックレットの充実ぶりと、「GET YER YA-YA'S OUT!」に
収録のDVDとの合わせ技もあり、今年の1位。キッスとウッドストックは共に
米国では購入店によって特典や収録内容が違うという、購入者を悩ませる仕様
だったが、日本では全てクリア。特にキッスはボリュームと価格のバランスも
申し分無かったが、完全限定版で今は入手が難しいのと本国で発売されてから
かなり時間が経ってからの販売だったのが少々惜しい気がした。

ザ・フーは4枚組仕様の方。たった5分だが、あのリーズ大学の映像を
見ることが出来るのは今のところ日本版だけというのも素晴らしい。
ディープ・パープルは映像がこれでもかと詰め込まれ、その全てが完奏するのが
良い。当たり前のように思えて、そういう映像集は意外と少ないものだ。
貴重なのは先日リリースされたばかりのギル・スコット・ヘロン。
ライナーや解説の類は一切ないが、82年のライブ映像がリリースされるだけで
貴重というもの。曲間の面白い喋りや、途中で挟まれる屋外でのパフォーマンス
には字幕が入る。詩人で皮肉屋の魅力が炸裂するこのDVD、例によって
長くはカタログに残らないだろうから・・・・後はいつもの通り。(笑)

選に入らなかったが、有山じゅんじと上田正樹の「ライブ・アット・道頓堀
くいだおれ・ぼちぼちいこか ザ・ムービー」やフラワー・トラヴェリン・
バンドのDVDも楽しんだ。
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ALTAMONT FREE CONCERT 1969

2009-12-23 11:54:04 | ROCK
ストーンズ祭りは密かに(笑)開催されていて、個人的には大盛り上がり。
映画「GIMMIE SHELTER」のDVDに添付されたブックレットを読むだけでも、
考えさせられる。ヘルズ・エンジェルズに起因すると考えられる、数々の
トラブルも立場が違えば全く言い分が違うし、オルタモント・スピードウェイで
フリー・コンサートを開催するまでの経緯を振り返ると、もっと話さなければ
ならない人間がいるはず、とも思う。40周年のウッドストックは華々しく
振り返っても、オルタモントのことは話してくれないのかなぁ、マイケル・
ラングは・・・。ストーンズ・サイドの新たなコメントは当然ながら無い。
今現在、見聴き出来ることが真実でそれ以上でも以下でもないということ
なのだろう。

掲載写真は69年12月6日、オルタモント・スピードウェイで何があったかを
より詳しく知ることができる3枚のCDと1枚のDVD-Rで構成された
ブートレグ。久しぶりに猛烈に欲しいと思ったブツである。(笑)
ストーンズのオルタモントでの演奏を収録したブートレグで、私が
所持していたのは「ALTAMONT」という1枚物のLPであった。赤のカラー・
ヴィニールで、もうこの時点で「BROWN SUGAR」を演奏しているのが驚き
であった。そのブートは今のマンションに引っ越す際に処分してしまい、後から
ちょっと後悔したのだが、今回のブートレグがあれば当分O.K.である。

当日のストーンズの演奏が、バランスの悪いサウンドボードであるが全て
聴くことが出来るし、オープニング・アクトで登場したサンタナ、
ジェファースン・エアプレイン、フライング・ブリトーズ、CSN&Yの演奏も
完全でないが聴くことが出来るのが快挙だ。フライング・ブリトーズの
演奏を4曲聴くことができるというのが、どれほどの価値があることか。
全く素晴らしブツである。付属のDVD-Rはコンサート2日後に放送された
ドキュメントが秀逸で、オルタモントでは4人の死者が出たと言われるが
メレディス・ハンター以外の3人の死因を知ることが出来た。
また、時間は短く画質は劣るがストーンズとCSN&Yのステージを
映した8ミリも見ることができる。当日のステージは観客がギリギリの所まで
押し寄せていたので、映画で見ることが出来る映像はバンドをステージ横や
後ろから捉えたものがほとんどだが、この8ミリのフイルムはミックを
正面から捉えており、客席から撮られたことがよくわかる。
ロック映像史の最重要フィルム「GIMMIE SHELTER」を補完する意味合いで
手にする価値が大のブートレグであるので、興味のある方は探してみて
ください。

ところで『69年はロック史上、最重要の年』だって?。冗談でしょ。
69 ANNEE EROTIQUE .
69年はエロな年なんだよ。(笑)



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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 32

2009-12-21 21:06:02 | ROCK

ヴァネッサ・パラディの名前は、セルジュ・ゲンスブールが手掛けた
最後のロリータとして私の前に現れた。もっとも彼女には、それ以前に
ヒット曲があったのだが、私にとっては90年という時代だと、
アイドルを追いかけるわけもなく、ゲンスブールの名前でも出てこないと
アンテナに引っかからないわけで。で、女優もやっているというので
「白い婚礼」という映画をビデオで見たのだが、これがなかなか辛くて。(笑)

で、もう何の興味も無くなりかけたころ、レニー・クラヴィッツと
組んだというので再び驚いた。93年頃のレニーは大ブレイクを果たした後
だったのと、あのアナログというか懐古趣味的な音がヴァネッサと、どう
絡むのかという興味があった。実際レニーが書いた曲は、古き良きブリル・
ビルディングの時代を想起させ、この組み合わせは両者に吉と出たように思う。

それにしても何で「僕は待ち人」を取り上げたのだろう。
同じV.U.の曲を女の子が歌うなら思わせぶりな「宿命の女」や、可愛らしい
「I'LL BE YOUR MIRROR」があるのに。V.U.は紛れも無くアメリカのバンド
なのに欧州の退廃を感じさせる。フランス人のヴァネッサなら「ALL TOMORROW'S
PARTY」も似合うだろう。なのに・・・。
ヴァネッサが歌うとホモのジャンキーではなく、性的好奇心の強い若い女の子の
歌のようにも感じられるのが聴きどころと言えば聴きどころではある。
そう、プロデューサーが狙ったのはソコかも知れない。

掲載写真は94年にリリースされたライブ盤。ライブではヴァネッサの
ブレスが生々しく、今回のV.U.カバー集ではここでの「僕は待ち人」を
使った。ゲンスブールの曲とレニーの曲のバランスも良いし、ストーンズ者には
「AS TEARS GOBY」のカバーもある。
後にジョニー・デップとの間に子供を設けているが、まだ結婚はしてないの
かな?。いやいや、どうでもいい話です。(笑)
そんな彼女は明日が誕生日。もう37歳か・・・。

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RAPID EYE MOVEMENT

2009-12-20 11:50:30 | ROCK
80年代のロックと言われる一群の、何が我慢ならなかったかと言うと
ドラムスの間抜けな音と、ギターよりキーボードの音の方が目立つこと
であった。DX-7が悪いとは言わないが、キーボードが目立つと
音の立ち上がりが鈍いように思えたし、個人的にはフラストレーションが
外に向かわないように感じたのだ。ドラムスの音の情けなさはスネアの音
ばかり強調されて、しかもエコーの配分が過剰なものだからミュージシャンの
プレイが下手なのを誤魔化せたが、それ故にプレイヤーの個性よりも
当時のプロデューサー達の「今はこの音が主流、これだと間違いないし
これが当たり前」という保守的な自己満足を重視するような所が嫌なのだ。

そんな中でギターが気持ち良く鳴っているR.E.M.の登場は新鮮だった。
英国ではザ・スミスに同様の感覚を覚えたが、MTVが十分に幅を
利かせ、70年代から存続するバンドが趣旨変えをして、産業ロック化する
ことでかつてない成功を収め始めた米国では、尚更R.E.M.は奇特な存在に
思えたのだ。ここで一つ断りなのだが、話を解かり易く進めるために
「産業ロック」という言葉を使ったが、この言葉が使われる時の
本来のニュアンスを私は好意的に捉えてはいない。
ロックに限らず、音楽は多くの人に聴かれるべきで、それによって
音楽は後世にまで残り、アーティストはクリエイティヴな仕事の対価として
十分な報酬を得るべきだと思っている。売れることを「悪」だとは
思っていない。しかしながら、現状は短期間に消費されつくし、売れても
すぐに忘れ去られていく状態であることは理解しているつもりなのだが・・・。

そのR.E.M.だが、ギターの音色のせいか曲調のせいか、V.U.やバーズ、
ビッグ・スターに近い雰囲気を感じ取るのは容易で、好感を持ったものの
「こういうバンドは長続きしないだろうな。」と勝手な想像をしたものだ。
84年に大学生になった私は、R.E.M.が米国のカレッジ・チャートで火が点いて
人気が出たなんて話を読むにつけ、「日本は貧弱だなぁ。」と思ったり。
その後ワーナー・ブラザーズに移籍して、販売網が充実したこともあり
どんどん大きな成功を手にするのだが、今度は私が望んだような音からは
徐々に遠ざかるような気がして、不思議な気分でもあった。

掲載写真は87年にリリースされた「DEAD LETTER OFFICE」。
初期のアウトテイクと共に、CDでは82年に発表されたミニ・デビュー
・アルバム「CHRONIC TOWN」を全て収録している便利な編集盤。
エアロスミスの「TOYS IN THE ATTIC」のカバーに驚かされるが、私も
嫌いでは無い。3曲収録されたV.U.カバーはどれも秀逸で、私が選んだ
V.U.カバー集では「PALE BLUE EYES」を取り上げることにした。

最後に買ったR.E.M.のアルバムって2006年に出たベスト盤なのだが
これって87年までの曲しか入っていないのか。いかんなあ。(笑)
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THE BEST OF BRYAN FERRY

2009-12-19 11:00:20 | ROCK
掲載写真はフェリーさんの最新ベスト盤。何を今更、何枚ベスト盤を
出してんねん、という突っ込みもあろうかと思うが、今回の目玉は
CDに添付されたDVDである。25曲ものプロモやライブを収録した
DVDとCDがセットで3000円弱という価格設定も嬉しい。
今年出たニック・ロウやロッド・スチュワートのベスト盤にも決定的な
DVDが付いていたが、こういうトレンドは大歓迎である。
場所は取らないし、何より低価格なのが良い。

フェリーさんのプロモ集と言えば、かつてビデオやLDで「VIDEO COLLECTION」
というタイトルの物があった。中途半端にロキシー・ミュージックの映像も
含んでいたが、今回はソロのみで「VIDEO COLLECTION」に未収録だった
70年代のプロモも収録されているし、何より好感が持てるのは前回と
違って映像が時系列で収録されている点だ。ちょっと残念なのは1曲目の
「A HARD RAIN'S A-GONNA FALL」の音がオープニングの写真と少し被ること
だが、まあそのプロモは「ディラネスク・ライブ」にしっかり収録されている
ので、私には何の問題も無い。

80年代、特にMTVが幅を利かせ出してからはビデオ自体が寸劇のように
なり、単純にアーティストが歌っている映像が好きな私にすれば、どんどん
面白くなくなるのだが、フェリーさんもその傾向がある。
しかし、70年代の映像の格好良さには今でも痺れる。
「愚かなり、我が心」の自己憐憫に満ちたナルシストの姿こそ、私が求める
フェリーさんなのだ。「LET'S STICK TOGETHER」では革パンもキマって
フライングVを弾くクールなクリス・スペディングや、フェリーさんを翻弄する
ジェリー・ホールの美しさも見どころ。「THIS IS TOMORROW」と「TOKYO JOE」は
先のビデオには収録されていなかったが、どちらもクリスさん出演。
前者では大した事の無いソロをバッチリ(笑)キメる。

「TOKYO JOE」はちょっと昔に所謂トレンディー・ドラマで使われて驚いた
記憶があるが、そのお陰で千葉テレビの如何にも穴埋め的な30分くらいの
ビデオを流す番組で見ることが出来、しっかり録画した記憶がある。
久しぶりに見たら、おおフィル・マンザネラもいるじゃないかと
喜んだのはいいが、マンザネラはなんとベースを弾いている。
他にもベーシストがいるのに。(笑)
で、「SLAVE TO LOVE」から極端に映像が私好みで無くなる。(笑)

ライブの映像は面白く、スイング・ジャズのスタイルで歌う「GODDESS OF
LOVE」(2000年)や、ディラネスク・ライブとは違う2007年の
映像「寂しき4番街」を見ると、普通に歌っているだけで絵になる男だなと
改めて思う。ところで、私がフェリーさんのことを言葉本来の意味で
格好良いと思っているかというと、そうでは無い。伊達男なのに
どこかに本人の意図していない笑いの要素があるところが、私に言わせれば
格好良いのだ。賛同する方はいないと思うが田村正和も同じ意味で
好きだ。(笑)

リージョン・フリーのNTSC仕様なので、安心して購入してください。

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OH SWEET NUTHIN'

2009-12-17 17:16:21 | ROCK
対象がどんなミュージシャンでもいいのだが、熱心なファンになればなるほど
そのミュージシャンが残した音を出来るだけ多く聴きたいという思いが
沸き起こるはずだ。その欲望を手っ取り早く満たすのがブートレグであるのは
言うまでも無い。全てのコンサートがCDで流通すればいいのに、なんて
夢を見ていたうちは良かった。しかし、それが実現すると待ちうけるのは
悲しい現実である。

ザ・フーが2002年から2007年にかけて行ったライブは数公演を
除いて全てCD化され、更に2006年と2007年のライブはDVD化も
された。嬉しいのだが生活費をほとんど無視した買い物を続けてしまうことに
なってしまった。つまり、私の家にはピートとロジャーがサインした
カードボードが5枚あり、売り切れてしまった2002年の1公演を除くと
それらは全て手元にあるというわけだ。昨年の来日公演がオフィシャルCDに
ならなかったのは残念であったが、心の何処かで「終われた」という
安堵感があったのも事実だ。

今、大変なのはオールマン・ブラザーズ・バンドとブラック・クロウズの
熱心なファンだろう。彼らは今もツアーを続け、それが全てCDRとして
自身のHPで販売されているのだから。オールマンのビーコン・シアター
連続公演は各日ゲストが多彩なので、まとめて欲しいなあと思ったが
何処にもそんな金は無いし、まあオールマンのファンでもないのでいいか。

ブラック・クロウズの新譜「BEFORE THE FROST」は良くできたアルバムだ。
あれこれ音をいじらず、勢いで録音した新鮮さが漲っている。
更にアルバムを購入すると、もう1枚の新作「UNTIL THE FREEZE」を
ダウンロードできるキーが記されたカードが入っているというのも
ファンには嬉しいアイディアだ。一度限りの有効キーなので中古で
買った方はその恩恵に預かれないのだが、パッケージ・ソフトの販売と
ダウンロードを両立させる手立てとして、尚且つファンに対しての
背信行為でないという2点において、素敵な試みであったと思う。

クロウズはライブでは大抵昔のロックの名曲のカバーを披露する。
ストーンズやニール・ヤング、ビートルズにザ・バンド、ディランや
フィートといったところが定番なのだが、稀にピンク・フロイドを
取り上げて驚かせたりもする。今年のツアーではなんとV.U.の
「OH SWEET NUTHIN'」を取り上げ、またまた驚かせてくれた。
それも、連日9分から10分の長尺でセット・リストの中でも
重要な位置でそれを演奏している。掲載写真は今年の10月10日のもので
この日はコンサートの一番最後に演奏している。ブルージーな演奏は
クロウズそのもので、カバーのほとんど見当たらないこの曲に新しい
解釈を与えたと思う。

初期のクロウズのライブは彼らのオフィシャルHPでは無く、「インスタント・
ライブ」のHPで購入が可能なのだが、今なら2枚組CDRが5ドルで
購入が可能だ。しかも同じバンドのCDRを2枚買えば3枚目は無料。
好きな曲のカバーを演奏している日を目安に購入するのも手だ。
品切れになっている日付けのものも出始めている(私が購入した日のCDRが
既にリストから消えている)ので、興味のある方はお早めに。
で、結局また散財したのであった。(笑)
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THEE MICHELLE GUN ELEPHANT / THEE GREATEST HITS

2009-12-16 18:38:50 | 日本のロック・ポップス
えっ、ハリーちゃん、今日はローリング・ストーンズ祭りじゃないの?
いやいや、人生なめるなよ。(笑)

ミッシェル・ガン・エレファントは後輩に勧められて聴くようになった。
「ハリーさん、パブ・ロックとか好きなのに聴いてないんですか。
絶対気に入りますよ。」
とは言われたものの、バンド・ブームに気持ち悪さを覚えてから
日本のロックから遠ざかっていたし、メンバー4人が揃いのスーツを
着ているのに抵抗があった。今までの自分の経験からステージで揃いの
スーツを着ているバンドはどれ一つとして格好良いと思えたバンドが
無かったからなのだが、たまたまテレビで見たミッシェルはそんな私の
思い込みを見事に吹き飛ばした。歌詞はともかくバンドの強烈な
音の塊と、汗まみれのメンバーの姿がブラウン管(もう、この言葉も死語だな)
から飛び出してきた時は夢中になってテレビを見ていた。

実際のところ、往年のパブ・ロックやパンクの連中の叩きだしたビート、
或いは同時進行の所謂「洋楽ロック」で彼らに対抗できるビートがどれだけ
あったかと問われると私は「皆無に近い」と答えざるを得ない。
見たことがあるわけもないが、マーキーで演奏していたころのゼムや
ヤードバーズが持っていた熱気が近いようにも想像するが、まあいい。
いずれにせよ、私にとって90年代は幸福だった。
ミッシェルや、ブランキー・ジェット・シティ、グルーヴァーズといった
連中のビートが「洋楽」より格好良いと思えた時、意味も無く
「ざまあみろ」と叫びたかったことを思い出す。

掲載写真は2枚のCDと1枚のDVDで構成されているベスト盤。
画期的なのはDVDで、これまでテレビ出演した際の演奏の中からセレクト
されていて、当日演奏したもののオン・エアされなかった曲も収録されている。
漏れて残念なのはCXの「ファクトリー」とかテレ朝の「ミュージック・
ステーション」とか数えるとキリが無いが、テレビ出演をここまで集めて
貰えれば有り難いというものだ。「ミュージック・ステーション」は
生放送で演奏中にカメラが他の出演者の顔を抜くので、収録できなかった
のかもしれない。まああの番組のカメラ・ワークはブレが多いので
気に入らないのだが、例のロシアのバカ娘達がドタキャンした時の急場を
救った演奏はドキュメンタリーとして収録されれば面白かったかもしれない。

ミッシェルを見た時、「何か他の日本のバンドを思い浮かべるのだけど
何だろう。」とずっと思っていたが、しばらく頭に浮かばなかった。
で、2000年のシングル「GT400」を聴いてやっとそのバンドの
名前が頭に浮かんだ。そしてそのバンドこそ20年前から、こんな
ビートを叩きだしていたのだ。デモを収録したCDを聴いていて
相方に「えっ、これがデモ?。ボックスで初めて世に出たの?。
ふ~ん。ストーンズより格好良いんじゃない。」と言われたそのバンドこそ
ザ・ルースターズであった・・・。

ミッシェルの功績の一つに、若い女の子にインメイツやドクター・フィール
グッドを聴くことの快感を教えたことがある。ミッシェル解散後のメンバーの
活動は全く追いかけていないのだが、彼女たちは今でもインメイツを
聴いているだろうか・・・?。
来年はDVDのボックスが出る。金欠も末期状態なのだが多分私は
買ってしまうだろう。

世界の終りが、そこで待っているかもしれないから。
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MUSIC MUST CHANGE

2009-12-15 14:05:35 | DAY BY DAY
義父の葬儀のため、京都に行ってきた。結婚して以降、私は京都に
4度しか行っていない。お互い照れ屋と愛想無しの両方が重なると
なかなか会いづらいもので、義母とは電話でも話をするのだが、
義父との接点はほとんどなかったといってもいいだろう。
義父と最後に会ったのは10年近く前になる。

相方の父親の葬儀なので、来る人来る人知らない人ばかりという
完全アウェー状態で、通夜と葬儀に付き合うのはかなり辛いものがあった。
相方は二人兄弟で兄貴がいるのだが、兄貴が独り者で小回りがきかず
結婚式で会って以降ろくに話したことも無いのに、まあいろいろと頼みごとを
するものだ、と思ったがここは引くしかない。
義父の兄弟が多くて、妙にプライドが高い連中が多く統制はとれないし、
動きが鈍くてイラついたのも疲れた一因なのだが、全て終わった。
それでも、今年は自分より年下の知人や友人を2人見送っただけに、
得体のしれない喪失感というのが残っているのだが。

北大路をずっと東に走り、東大路を下って火葬場まで行く車中から
久しぶりに眺める街並みは懐かしかったり、変わってしまっていたり。
北大路には学生バンドをやっていた時によく使用したスタジオがあったが
見事に空きテナントになっていた。練習の後にこれも必ず入った
喫茶店は今も健在だった。仕事を辞めてブラブラしていた時は昼間から
加茂川沿いで寝ころび、暇つぶしに植物園によく行ったものだ。
更に進むとバイク事故で入院した友人を見舞いに行った病院が見えてきた。
百万編の交差点を左折すれば、かつては「ジョーの倉庫」があった。
開店時からよく通ったのだが今は移転したらしい。
西部講堂の前が余りに明るい感じなのは驚いたし北門前町で更に東に行くと
「岡崎から南禅寺あたりは昔から好きだったなあ。」との思いが込み上げる。
もう、この辺りを歩くことも無いのだろう。

というわけで、このブログを見ている友人関係各位には、これをもって
来春年頭の挨拶状を失礼する旨を伝えたことにする。
掲載写真はロバート・ハンターが75年にリリースした「TIGER ROSE」。
ハンターといえば、グレイトフル・デッドの作詞家という側面が強いが
自身も何枚かアルバムをリリースしている。ガルシアやボブ・ウイアほど
歌は上手くないが、このアルバムのバックはデッドの面々で固められていて
それなりに聴きどころはある。

寒さに向かう折、御自愛のほどを。
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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 31

2009-12-11 10:20:06 | ROCK

わずか15歳で1STアルバムを、あのスティッフからリリースしたことで
ロック・ファンの記憶に残るレイチェル・スウィート。
当時の公式バイオには62年生まれと表記されていたが、これはイギリス
労働法に抵触することを怖れたレーベル側のとった措置であり、実際は
63年生まれだから、商魂逞しいのはジェイク・リヴィエラか、はたまた
マネージャーの父親だったか?。(笑)

アメリカ生まれのレイチェルは、9歳でプロとしてカントリーのレコードを
吹き込んでいるのは、流石はアメリカというしかないが、若いというか
幼い彼女の歌唱とルックスが商売になると感じたデイヴ・ロビンスンの
嗅覚が、新興レーベルであったスティッフの伝説の一つをつくることになった
のだから、商売の才覚というものが誰にでも備わっているものではないことを
痛感する。

掲載写真は80年リリース(レイチェル17歳)のセカンド・アルバムで
タイトルは「PROTECT THE INNOCENT(邦題:汚れなき憧れ)。
1STにあった可愛らしいポップス感覚はここにはない。ジャケットから
伺えるようにハードで幾分妖しい雰囲気を漂わせる趣のアルバムで
80年当時の所謂ニュー・ウェーヴというヤツを感じることができる。
ロック者の興味を掻き立てるカバーも収録され、ダムドの「NEW ROSE」を
女性が歌うと元々の歌詞にあるはずのセクシャルなニュアンスが強調されるのに
改めて気づく。ここに収録されたV.U.カバー「NEW AGE」は使わせて
いただきます。(笑)グレアム・パーカーを取り上げるのは、センスが良いと
いうしかない。

レイチェルの自作曲は単独名義と共作を含めて4曲ある。面白いのは
自作曲は、曲調やアレンジを含めた仕上がりが1STに近い雰囲気があることだ。
出自に忠実というか、隠しきれないものが制作サイドの思惑を超えて
あふれ出る瞬間で、英国にとどまらず米国に戻って良いスタッフに恵まれたら
彼女のレコーディング・アーティストとしてのキャリアは、もう少し
長いものになったのではないだろうかと、ふと考えてしまった。

この時代に残された写真の幾つかを見ていると、可愛らしい少女の表情を
見てとれるが、現実は私より3つお姉さんなのだなぁ。(笑)

コメント (4)
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ANGEL CORPUS CHRISTI / LOUIE LOUIE

2009-12-09 20:09:24 | ROCK
「今度はV.U.カバー集をつくって」というリクエストを頂いて、思案中。
ほとんど9割方の選曲と構想は練れているのだが、別の事も同時進行で
考え始めたので、そっちに気が取られたりして。
ビートルズのカバー集で疲れ果てた(笑)ので、もうこんなことはしないと
思っていたのだが、V.U.のカバー集を構想することとなり、それでは
ストーンズ、キンクス、ビートルズとやって、なんでザ・フーを
やらないの?という正に自分を責めるような事を思いついてしまい、
同時に考え始めたら、訳が解からなくなってきたのだ。
やはり、馬鹿な頭では一つの事に集中した方が良い。

掲載写真は2005年にリリースされた、エンジェル・コーパス・クリスティの
アルバム「LOUIE LOUIE」。84年頃からサンフランシスコを拠点に活動する
女性シンガー/アコーディオン奏者で、かつてはキャプテン・トリップから
編集盤が紹介されたこともある。2006年発行の「レコジャケ・ジャンキー」
にも掲載されなかった認知度の著しく低いCDなのだが、ルー・リードの
ファンならこのジャケットが「トランスフォーマー」のパロディーで
あるのはすぐに気付くだろう。

面白いのはジャケットだけではない。全12曲中、タイトル曲とオリジナルの
「LOU REED'S HAIR」という曲を除いた残りの10曲がルー・リードのカバー
というのが今まで有りそうで無かった趣で良いのだ。
タイトル曲だって文字通り「LOUIE LOUIE」から「LOU LOU」と想像するのは
容易いし。実はもう1曲ルー以外のコンポーザーのクレジットがある。
それは「I WANT TO BOOGIE WITH YOU」をあの「JE T'AIM」のアレンジで
演奏し始め、そのまま「JE T'AIM」に突入するため、セルジュ・ゲンスブールの
名前がクレジットされている。

先の曲は「警鐘」収録だが、他の選曲も渋く「ブルー・マスク」から
「THE DAY JOHN KENNEDY DIED」、「ロックン・ロール・ハート」からは
タイトル曲と「BANGING ON MY DRUM」が選ばれている。私は「ROCK AND
ROLL HEART」を可愛らしく演奏してくれるだけで、十分満足なのだが、
「FEMME FATALE」をギターとアコーディオンのインストでキメるという
意表を突く小技も仕込まれている。

純粋にルーのファンには一聴の価値があるし、話のネタにも面白い1枚。
唯一残念なのは裏ジャケに写る男(多分、相方のリッチ・スティム)が
ダボダボのズボンを履いていること、小さくまとまっているのなら
ヘア・ムースの缶を忍ばせて欲しかったことくらいか。(笑)
コメント (3)
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