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HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

それなりのレゲエ 2017その2

2017-12-23 00:47:32 | REGGAE



リー・ペリーがネイティブとセッションしたCDがリリースされたのが丁度10年前。
つまり、あの名著「定本リー・ペリー」にも掲載されていないのであるが、その時のCDを
手に入れ損ねていたところ、掲載写真左のCDが今年になって登場した。
ソウルフルな歌唱(ちょっとエルヴィス・コステロっぽいかも)と如何にもブラック・アークな感じの
煙たいミックス(笑)で、一聴して愛聴盤の仲間入りである。

掲載写真右はリコ・ロドリゲスの未発表演奏を集めたCD。7曲収録で時間は20分ほどで
あるが、日本が誇るDUB STOREの良い仕事。アナログ盤は10インチ2枚組だったのだが
今更ながら、それを買っとけば良かったかも。



78年リリースのケン・ブースの「GOT TO GET AWAY」はスタジオ・ワン時代とはまた別の
味わい深い歌唱を聞かせる。内容は恐ろしく良いのだが、私の購入したCDは明らかエラー・
ディスクで不具合のある曲があるのが残念。もう1回買ってそれも同じだったらと思うと
怖くて怖くて・・・。(笑)

ダブ・シンジケートは初期の4枚の盤にレア・トラック集を加えた5枚組。廉価なのが嬉しい。
彼らの廉価の組物と言えば日本企画での3枚組が11年に出た(買いました)が、それを
上回る量の攻撃に参りました。この時期のON-U SOUNDを見直そう、いや聴き直そうと
改めて思うことしきり。

他にも沢山手にしたのだが、とりあえず今年はこんな感じで。

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それなりのレゲエ 2017その1

2017-12-22 00:52:56 | REGGAE



今年聴いたレゲエ関連の盤の総括を。アル・キャンベルの「RAINY DAYS」はそのジャケットと
音の両方が好きな盤であるが、遂にCD化された。しか~し、あのBURNING SOUNDSお得意の
2イン1仕様であの興醒めするジャケットでのCD化であった。よってここでは敢えて(笑)
オリジナル・アナログのジャケットを掲載。暖かみのある演奏と歌唱が素晴らしい。

ディリンジャーの77年録音「ANSWER ME QUESTION」もジャケットの雰囲気が好きだ。
何というか危険な感じがして。(笑)バニー・リーのプロデュースとアグロベイターズの
演奏の冴えもディリンジャーのマイク捌きを盛り立てる。



76年リリースのジャッキー・ミットーの「THE KEYBOARD KING」も初CD化。聴いて
安心、いつものジャッキー節がのんびりと穏やかに流れると気持ちも解れる。時にハッと
するようなダブがかまされるのが嬉しい。

アグロベーターズの盤は、彼らが演奏を務めたジョニー・クラークやデルロイ・ウィルスンらの
曲をダブ処理したもの。こちらは正に直球ド真ん中、ダブ好きの気持ちのいい処(笑)を
見透かされたかのような音が心地良い。

次回に続く。

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LIVELY UP YOURSELF

2017-11-01 00:16:44 | REGGAE

昨年LP3枚組でリリースされたボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの「LIVE !」が
遂に2枚組CDでリリースされた。聴きたい気持ちは山々だったが間違いなくCDに
なるはずと思ってスルーしたのだが、やっとCD化である。

最初にLPでリリースされた時は7曲収録の1枚物であったが、両面全くダレることない
演奏と歌唱に聴き入ったものである。リア・ジャケットには75年7月18日の録音と
書かれてあるが、本当は7月17日の演奏で『LIVELY UP YOURSELF』のみが18日の
演奏。(17日には演奏されていない。)

CDの1枚目には17日の演奏が2枚目には18日の演奏が収録されているのだが、
聴き馴染んでいる点を差し引いても17日の演奏の方が締まりがあるように思え、
LP1枚の尺に収録するための選曲を踏まえた上でも、LP発売時の曲選択は正しかったと
いうことがよくわかる。

ミックス違いというのは曲者で、今回のCDはコンサートの完全収録(曲が終わって歓声が
フェイドアウトする箇所はある)という意味で価値は高いのだが、LP時代とは趣が違う
点もある。それはマーリー以外の声のミックスが小さいということだ。

一部の曲でのアイ・スリーズのコーラスもそうだが、歓声や観客の掛け声がLPと比べると
小さいのだ。あの掛け声や歓声がライブの臨場感というか生々しさを演出(というと作為的
な感じでイヤなのだが)していたのだが今回はそれが削がれ、演奏とマーリーの歌唱に
耳がいくようになっている。全体的に低音の出も強力だ。LPの音が身に染みついている
ので多少の違和感はあるが、これはそのうち慣れるのだろう。

それにしても、凄い演奏である。人生に於いてあと何回この盤を聴くのだろう。
そして、聴くたびに感動で満たされるのだろうなぁ。

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CAPTAIN DUB

2017-07-19 20:11:22 | REGGAE

トラディションの「CAPTAIN GANJA AND THE SPACE PATROL」がLP再発される
というニュースは衝撃でネットでそれを目にするやいなや、各所を探し回ったが早々に
売切れ状態で、オークションでは早くも高値を付ける始末。某所では何度か再入荷があったが
それも縁なく正に完敗。それがこうしてCDになりボーナス・トラックまで付いていると
いうのだから、神はきっと世界のレゲエ好きに御加護を与えたもうたのだ。(笑)

この盤については11年に触れている。つまり、音は持っていたのだがこういう凄盤は
フィジカルで欲しいというもので。元ネタになっている「ALTERNATIVE ROOTS」こそ
ソウルとレゲエの架け橋ともいうべき盤で愛すべきジャケット共々素敵なのだが、そんな
盤をダブワイズするには、ここまで音やエフェクトを加えるしかなかったのも当然か。

CAPTAIN GANJAとは、トラディションのキーボード・プレイヤーでほとんどの楽曲を
手掛けているポール・トンプスンを指す。他のメンバーにもSTAR SHOOTERとか
WEED BIOLOGISTとか、スターシップに乗り込む七曲署のクルー(笑)のような
ニック・ネームが付けられているのが面白い。

音を文字で説明するのは難しいので、これは聴くのが一番手っ取り早いのだが、11年に
書いた記事を引用して、改めて紹介文とする。

「ホーンやキーボードに過度にかけられたディレイに、木霊が連れてきた山彦のような
ボーカルが被さり、エレピが天の川の如く流れるとアルバム・タイトルではないが、
宛ら宇宙旅行をしているような感覚に陥る。
私にとってのダブは優れたサイケのアルバムと同じく、非日常の表現に他ならず、
このダブも最長の飛行距離を誇る。通年常用のハード・ドラッグと呼ぶに相応しい1枚。」

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MOVEMENT OF JAH PEOPLE

2017-07-02 20:43:48 | REGGAE

掲載写真はボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズが77年にリリースしたアルバム
「EXODUS」の40周年記念盤。縦型の薄い本のような装丁で3枚のCDが収録されて
いる。1枚目はオリジナル・アルバム、2枚目には残された当時の録音に幾許かの
新録音を加えてジギー・マーリーが再構築した新装「EXODUS 40」、そして3枚目は
77年6月のレインボーシアターでのライブ「EXODUS LIVE」という構成である。

「EXODUS」は01年に2枚組のデラックス盤がリリースされている。それと比べると
オリジナル・アルバムに該当する部分は01年盤の方が音圧が高く、聴き馴染んだせいか
そっちの方が良いような気がしたが、これは好みの問題だろう。

それよりも好き嫌いが別れる可能性があるのが2枚目の「EXODUS 40」かもしれない。
ピュアリストが、オリジナルの音源に新録音を加えずにそのままリリースして欲しいと
思っても不思議ではないし、私も数多くの未発表音源があるのならそれを聴いてみたい。

しかし、ここでの趣旨は40年後の「EXODUS」である。残された未使用パートの
中から良いものを精査し組み合わせ新たな手を加える作業は、趣こそ違えどレゲエでは
お馴染みのダブの作業と近しいと思えば、それほど違和感は無い。

実際、私は今回の「EXODUS 40」を気に入った。当時のボブを取り巻く環境のためか
卑近な表現で情けないが、オリジナルにあったカラっとした中にも少しだけ感じられた
仄暗い雰囲気が薄れ、40年後の今に音を純粋に楽しむための盤として提出するには
十分な楽しさと魅力が加わった盤である。オリジナルと比べてどっちが優れているか
なんてことは置いておき、「EXODUS」の「バージョン」を楽しむ方が正しいだろう。
実際、音をスっと抜かれる瞬間等、スリリングな場面は多い。

01年の「EXODUS」DX盤のディスク2には77年6月4日の録音とクレジットされた
5曲のライブが収録されていた。今回の「EXODUS LIVE」には8曲が収録され、
そのうちの7曲が初登場とあるが、録音日は「6月1、3、4日」と曖昧な表記である。
ここらはどうにかならなかったかという疑問が残る。

 75年録音の名盤「LIVE!」と同じジャケット
なので、つい勘違いしそうだが有名な映像作品「LIVE! AT THE RAINBOW」も
この3日間での演奏である。映像はともかく、3日全ての録音があるならそれも
聴いてみたいところである。

長々と書いたが、今回の40周年盤の目玉は、やはり再構築された「EXODUS 40」と
いうことになる。

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RSD2017 買い物日記 その4

2017-05-23 00:23:47 | REGGAE

                     
                     

クラッシュが残した数々の名曲の中で、『WHITE MAN IN HAMMERSMITH PALAIS』は
ベスト3に入るほど好きな曲だ。当初は大して歌詞も気に留めず単純に曲が
好きだったはずだ。白人のミュージシャンがレゲエを基調にした曲を演奏すると
軽くなったり線が細くなるイメージが私の中にあったのだが、クラッシュのこの曲は
荒々しく幾分重めの引き摺るようなギターが好きだった。

暫くして歌詞に目をやり当時の日本盤の対訳を読むと、そこにレゲエ・ミュージシャンの
名前が歌いこまれているのがわかった。リロイ・スマートの「スマート」までが人名だと
知らなかったであろう訳者は「リロイは抜け目ない」と訳していたが。

クラッシュの歌詞は抽象的で対訳が難しいのかもしれないが、アルバム「パール・ハーバー
’79」での『WHITE MAN IN HAMMERSMITH PALAIS』の歌詞は誤訳が多く(それは
そのまま「シングル・ボックス」にも流用された)ここに登場する4人のレゲエ・ミュージシャンはともかく、
あたかもその後にフォー・トップスが演奏し彼らの演奏がかったるいかのように訳されていた。

しかし、実際はそこにフォー・トップスはおらず、4人のレゲエ・ミュージシャンの演奏が
ロック反逆者のルーツを体現するものでなかったと不満が歌われている。ここに確かに
「FOUR TOPS」という言葉があるが、これが実在するR&Bのコーラスグループを指して
「フォー・トップスの演奏みたいにかったるかった」というニュアンスなのか、リロイ・
スマート、デルロイ・ウィルスン、ケン・ブース、デリンジャーの4人を指しているのか
今ひとつ把握しかねているのだが、何れにせよステージの演奏を好意的に捉えてはいない。
あ、私はモータウンで活躍したフォー・トップスは好きなんですけど。(笑)

ジョー・ストラマーはお気に召さなかったようだが、77年6月5日にハマースミス・パレスで行われた
豪華メンバーによるショーは伝説となり、その40周年を記念してかその日出演した
4者の曲を1曲ずつ収録した7インチEPが今回のRSDでリリースされた。
お気軽な雰囲気のパッケージ・ショーだったとしても凄い面子であるのには変わりないと
思うのだが、流石に現役でパンク・バンドをやっていた人は例えデリンジャーが『COKANE
IN MY BRAIN』を歌っても温いと感じたのかもしれない。

あ、でもジョ・ストラマーは「1977年にはエルヴィスもビートルズもローリング・
ストーンズも要らない」と歌ったにもかかわらず、その実は先達の音楽に敬意を払った
人でもあったので、ここはやはり若きパンクスの自覚を促すべく辛辣に歌ったという
ところなのかもしれない。

想像ばかりでナンなのだが(笑)、今回の4曲入りEPは企画として面白い。
今までありそうでなかったのを実現したのだから。

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生業は自宅警備

2017-01-13 21:28:16 | REGGAE

            

掲載写真左は井の頭レンジャーズが昨年リリースしたアルバム「RANGERS PATROL
1977 - 1982 UK !」。今回はアルバム・タイトルにあるように英国のパブ・ロックや
パンク周辺の曲をカバーした盤で、全12曲収録。この時代の英国ロックはスカやレゲエと
切り離せない流れがあったのは周知の通り。そこらの年代の曲を現代のセンスと王道の
スカ / レゲエのアレンジで蘇らせた面白いカバー集である。

クラッシュやイアン・デューリーの曲をこのスタイルでカバーするのは想定内であるが
バズコックスの『WHAT DO I GET』やダムドの『NEAT NEAT NEAT』を取り上げている
のが面白い。原曲を知っている方は思い起こしていただきたいのだが、それらの曲が
スカの趣で演奏される痛快さは格別である。

思えばジャズのミュージシャンが様々な我々が簡単に思い浮かべることができる、所謂
洋楽ヒット曲を趣向を凝らして取り上げた例は枚挙に暇がないが、ジャンルは違えど
ここまで1枚の盤でやってのけるとは・・・。『NEAT NEAT NEAT』の奥底に潜む
メロディーの美しさを浮き彫りにし、尚且つファンク風味まで塗す芸当には恐れ入る。

トム・ロビンスン・バンドの『2-4-6-8 MOTORWAY』のベース・ラインを聴いて
トゥーツ&ザ・メイタルズの『MONKEY MAN』を想起させ、ニヤリとさせる遊び心も
うれしい。ポリスの曲を取り上げなかった処に得体の知れない意地(意思でもよい)を
感じるのもいい。何せ、ポリスのレゲエ・トリビュートはそれなりにあるから。

掲載写真右はアルバムから選ばれた4曲を収録した7インチEP。ジャケットに記された
「INOKASIRA」の文字が、あの「LONSDALE」のロゴを思わせるのが気分を盛り上げる。
高校生の頃、ポール・ウェラーが着ているトレーナーか何かの写真を見て「欲しい」と
思ったことがあるのだが、結局は買わなかった。(笑)

さて、私はゲレンデ・パトロールにでもでかけるかな。
いやいや、終日自宅警備に専念する生活がしたい・・・。(笑)

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それなりのレゲエ 2016 STRAIGHT TO REGGAE

2016-12-16 21:48:29 | REGGAE

       
カウント・オジー&ザ・ラスタ・ファミリーの83年リリース盤「MAN FROM
HIGHER HEIGHTS」。当時の(今も昔もか)流行の音ではないのだろうが、
洗練されたナイヤビンギは今聴くと気持ちよい。サイケなジャズの趣もある上物を
支える打楽器と薄らと包み込むようなシンセの混ざり具合が絶妙。

今年、日本が誇るダブ・ストア・レコードはバニー・ウェイラーのシングル集を
2枚のCDでリリースしてくれたが、ラス・マイケル率いるサンズ・オブ・ニガスが
67年から72年にかけてリリースしたシングルを集めた盤も世に出してくれた。
80年代とは違う、よりプリミティブなナイヤビンギの音の塊に圧倒される。

          
バニー・リー&フレンズ名義の「TAPE ROLLING!」は驚きのコンピレーション盤。
名プロデューサーが手掛けた数々の名曲の未発表テイクを聴くことができるのが
嬉しいのは勿論、アルバム・タイトル通りに回され続けたテープに残っている
レコーディング・スタジオでの演奏前のちょっとした会話まで収録されているのが
現場にいるような気にさせてくれて楽しい。ストーンズ者は『CHERRY OH BABY』の
未発表テイクを聴くためだけに買っても価値がある。

ミキサーであるエロール・ブラウン名義の78年盤「ORTHODOX DUB」の復刻も
ダブ・ストア・レコードの仕事。ダブのレア盤として有名な1枚であるが私は初めて
聴くことができ、その深い音響効果に痺れた。レゲエのレア盤はジャケットやレーベルの
デザインやクレジットが無かったり適当だったりするし、少数しか出回らなかったものが多く
謎だらけなのだが、これもそんな1枚といっていいかもしれない。クライヴ・ハント
名義で紹介されることもある。

とりあえず、一昨日から今日まで12枚のCDのジャケットを掲載してきたのだが
今年は例年以上に面白いCDに出会えた1年であったということである。

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それなりのレゲエ2016 BURNING SOUNDS 2

2016-12-15 20:31:18 | REGGAE

本当にBURNING SOUNDSにはお世話になった。しかし、LP再発は1枚ずつ単体で
リリースされたのにCDだと2イン1になった盤がある。中には2枚のアルバムを
それぞれ単体で1枚のCDに収録してあるのに2枚一組でリリースしたために
ジャケットが2イン1のそれと同じようになってしまった盤もある。
 
 
      
名ヴォーカリストであるジミー・ライリーが自らプロデューサーを務めた78年リリースの
2枚のアルバム「SHOWCASE」と「MAJORITY RULE」の2イン1。昨年、BURNING
SOUNDSから出た編集盤にも多くの曲がこの2枚のアルバムから選ばれた。
また、昨日取り上げたダブ盤「GUERILLA DUB」の元ネタ曲はここに多く収録されている。

リロイ・スマートは77年の「DREAD HOT IN AFRICA」と78年の「PROPAGANDA」の
2イン1。映画「ロッカーズ」に出演したことでその名前を記憶している人も多いだろう。
貧困から立ち上がり、真の敵は誰か立ち向かうべき存在は何かを明確に歌う人だが、
ショーマンでもあったためか、クラッシュの『WHITE MAN IN HAMMERSMITH PALAIS』の
歌詞中では微妙な取り上げ方をされている。しかし、この盤は聴き処が多く好盤といえる。

       
ウェル・プリーズド・アンド・サティスファイドの78年リリースの「GIVE THANKS &
PRAISE」と79年リリースの「LOVE TRAIN」の2イン1。ヴォーカルの良さと曲の良さ
それにレヴォリューショナリーズの演奏の良さと三拍子揃った盤で、これは思わず良い盤に
出会ったと喜んだ。アルバムがこの2枚しか存在しないのが惜しい。

レヴェレーションは英国のレゲエ・グループで79年リリースの「BOOK OF REVELETION」
と、そのダブ盤「VARIATION ON A THEME」をこちらは1枚ずつ分けての2枚組仕様で
再発されたのだが、ジャケットは他の3枚と同じような2イン1仕様。(笑)ホーンと
鍵盤が一味違う英国風味のレゲエ。垢抜けた感じのアレンジの解釈次第で「英国レゲエ」
というのは聴く人によって良い悪いのどっちにも転びやすい感じがするように思うのだが
そこもまた私には面白い処だ。

どれも貴重なアルバムなので単体で8枚リリースしてもいいような気もするが、2イン1
だと2枚買うより値段が安く済むから嬉しいという人もいるだろう。それでも私は
2イン1はあまり好きではない。1枚の収録時間が例え30分そこそこでも、「ああ、
1枚のアルバムを聴いたんだ。」という充実感があればそれでいいのだ。
とかなんとか言いながらBURNING SOUNDSには、お腹いっぱいな今の状況を感謝せずには
いられないのである。

次回に続く。

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それなりのレゲエ2016 BURNING SOUNDS

2016-12-14 22:35:37 | REGGAE

そろそろ今年も総括モードに入ってきました。
今年購入した盤の中からブログで取り上げなかったものの、個人的に2016年の記録
或いは記憶として留めておくべき単なる棚卸しというか買い物記録を綴る。

今年もレゲエの盤を何枚か買ったのだが、特にお世話になったレーベルが「BURNING
SOUNDS」である。去年もそうだったが「聴きたい」「CDで欲しい」と思っていた盤が
次々とCD化されて嬉しい限り。

       
ミスティック・アイズの「MYSTERIOUS」は79年リリース。このグループ名では唯一の
アルバムで、渋いヴォーカル・トリオであるがバックのレヴォリューショナリーズの音が
効いている。

パット・ケリーの「LONELY MAN」は78年リリース。スムースな歌唱が気持ちよく
ソウル・ミュージック好きの琴線を擽る1枚。バックのメンバーがおそろしく豪華。
今回のCDは英国のレーベルであるBURNING SOUNDSからの再発なのでジャケットは
英国仕様であるが、ジャマイカ盤で使われた別ショットの方が実は格好良い。

       
モアウェルズの「CRAB RACE」は77年リリース。ボーカル・トリオの魅力が炸裂
するルーツ・レゲエ。今回掲載した4枚の中では、その存在を知っていて聴きたいと
前々から思っていた盤でもあったので初CD化は嬉しかった。このジャケットを見て
何故だか映画「ツィゴイネルワイゼン」のワン・シーンが頭に浮かんでしまった。(笑)

アグロヴェイターズとレヴォリューショナリーズの共同名義の「GUERILLA DUB」は
78年リリースの渋いダブ。両者の名を冠したダブ盤と言えば77年の「AT CHANNEL ONE
STUDIO」が思い浮かぶが、共に銃を手にしたゲリラ兵らしき男が描かれ、共に
プロデューサーがバニー・リーという共通項が面白い。

次回に続く。

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SUN DEVIL

2016-08-22 00:39:38 | REGGAE

       

未発表ダブ・プレートというだけで、血眼になって飛びつくのは余程のレゲエ好きな方
であろうと思う。私なんかは最早1曲のバージョン違いのために燃えるような体力と
熱心さはなく、ましてそれがレゲエに於けるそれならキリがないだろうという半ば
諦めの感情が先に立ってしまう。

それでも、それがジャケ付き7インチでのリリースであるなら、燃え方が違ってくる。
掲載写真のアップセッターズの2枚の7インチは今年のRSDでリリースされた盤で
見ての通り日本主導のリリースである。世界中のマニアが欲しがるといっても過言では
ないのではないだろうか。

『SUN IS SHINING』はリー・ペリーがウェイラーズの録音に手を貸した曲で
歌唱はボブ・マーリー。ボブは後年、アルバム「KAYA」で再録音する。オリジナルを
元にしたダブは編集盤で聴けたが、ここに収録された2曲は初登場のダブ。
物珍しさはあるが、マーリーの声が好きな私にとっては若干やりすぎな感じもするが
それがリー・ペリーということなのだろう。

『DISCO DEVIL』は元々は、歌唱を担当したマックス・ロメオと共にリー・ペリーが
作った『CHASE THE DEVIL』が、アップセッターズの『CROAKING LIZARD』と
なり、それに更に手を加えて出来たもので、ペリーのファンには人気の高い曲というか
バージョンである。それの更に未発表ダブが7インチで出たというのだから、
これは堪らんと思った方がいても不思議ではない。

B面曲『KEEP ON MOVIN'』はインプレッションズの曲でコンポーザーは勿論、
カーティス・メイフィールド。ペリー制作のウェイラーズ盤が馴染みであるが、
ここに収録されたオーガスタス・パブロとアップセッターズによる録音(初登場)も
素晴らしい。

ま、何れにせよ私がジャケットに惹かれてこの2枚を購入したのは間違いない。
それにしても何でRSDの時に取り上げなかったのだろう。
面倒くさかったんだろうね、きっと。(笑)

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LANDING POINT

2016-07-28 08:03:17 | REGGAE

81年のサイエンティストはおそろしい量の仕事をこなしている。LPという
形態で10枚以上の盤を残していて、その多くが聴き応えのある盤に仕上がっている
のが素晴らしいところ。

   
    先日再発された3枚も81年リリース。
今回は45回転LP盤に同内容のCDが添付される形での再発。「WORLD AT WAR」
と「DUB LANDING」はCD化されたことがあるが、「IN DUB VOLUME 1」は
初CD化だと思う。

オリジナル盤なんて見たこともないので元々の回転数が33なのか45なのか知らない
のだが、今回の盤は45回転のせいか音の深みがあって聴いていて実に気持ちがいい。
片面の収録時間が短いからこそできるのだが、面の最後まで気持ちよく聴き通せる
12インチ45回転の良さを改めて思い知った気にさせる。(笑)

個人的には「DUB LANDING」がオリジナル・ジャケットで再登場したのが嬉しい
ところ。06年に出たCDは「DUB LANDING VOL.2」との2イン1であり、
お得感はあったのだが、ジャケットが全く違うものだった。この混沌とした感じの
青いジャケットで手元に置けるのが嬉しいのだ。そうすると赤いジャケットの
「VOL.2」も今回のようなLP+CDで欲しくなってくる。(笑)

もし、最初からこの3枚がCDとLPが別々に再発されたならCDを買ったであろうが
今はLPばかり聴いている。場所塞ぎ上等である。(笑)

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RASTA MAN

2016-07-05 20:36:02 | REGGAE

       

日本が誇るDub Store Recordsは英国のThe Vinyl Factoryが世界の名店を紹介する
「ワールド・ベスト・レコード・ショップ」にランクインした老舗であり、私も通販で
何度か利用したことがある。

Dub Store Recordsは09年頃からバニー・ウェイラーと正式な契約を交わし、レアな
7インチを再発し続けてきたのだが、遂にここに2枚のCD(LPは2枚組2セット)
にまとめられた編集盤が登場した。

ありそうでなかった、バニー・ウェイラーのシングル集である。7インチを集める
根気と根性が無かった私には有り難いことこの上ない盤である。何年にリリースされた
曲であるとか、オリジナル・シングルの型番とかは記されていないが、それは今の
世なら根気よくネットやら何やらで調べればわかりそうなことでもあるので、その探求は
別の機会にするとして、流れてくる音を聴いているだけなのだが、これが実に気持ちいい。

何というか、大らかな気持ちになれるとでも言えばいいだろうか。ウェイラーズでは
成しえなかったというか、より深く自身に宿るラスタ精神を表現する歌詞の意味を
把握できないまでも、ここで聴くことできる強靭なリズムとメロディー、何より
素晴らしい歌唱を聴けば、大概の不満はどこかへ吹き飛ばされる。

世界に誇る日本発の「いい仕事」として世界中から注目されるCDというのは決して
大袈裟な物言いではないだろう。2種のベスト盤が同時に出る時、必ず赤盤と青盤で
ある必要がないということを思えば痛快でもある。

おっと、その繋がりで何気に思ったことだがウェイラーズにピーター、ボブ、バニーが
いたというのはある意味ジョンとポールとジョージが一つのグループにいたというのと
同じくらい凄いことなのである。

更に阿呆なことを考えると、やっぱりピーター・トッシュがジョンで、ボブがポール、
宗教性の高さを考えるとバニーがジョージ?とか下らない当てはめをするのも楽しい。
私はビートルズもウェイラーズも好きなのだ。(笑)

話が脱線した。この2セットは早めに手元に置きましょう。世界平和はともかく
心の平穏と高揚は約束されるのだから。

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彼はサイエンティスト

2016-06-25 07:11:24 | REGGAE

ついこの間といってもよい2年前にサイエンティストの所謂漫画ジャケシリーズの
盤が6枚再発されて喜んでいたのだが、何と今年になってその6枚が2枚組仕様で
登場した。ダブの元になったオリジナルのボーカル曲をまとめたCDが添付されての
2枚組というわけで、「最初から2枚組で出してくれれば良かったのに。」という
恨み事が口を突きながらも、購入。(笑)

ダブの元ネタをまとめてくれるのは実に有り難いし、元ネタまで辿り着くのは
正味な話なかなか難儀なので、ここは素直に喜ぶべきなのだろう。今回、面白いのは
ジャケットが微妙に変わっていることだ。

オリジナル、というのも変だがサイエンティスト名義でダブ盤が登場した時の
主役は当たり前だがサイエンティストであるが、今回は元ネタ曲をプロデュースした
人がメインになっている。

それ故に元々のジャケットに描かれていたサイエンティストの姿が意図的に隠されたり
リンバル・トンプスンやヘンリー・ジュンジョ・ロウズに変わっている。
比べてみると・・・。
   
   

パックマンに襲われるサイエンティストがリンバルに・・・。

   

シュートを打つサイエンティストがジュンジョに・・・。しかも今回はレフェリーが
シュートをキメている。(笑)

    

ラウンドガールによってサイエンティストの顔が隠されている・・・。

    

銃を乱射する人がサイエンティストからリンバルに・・・。

   

今夜のチャンピオンはサイエンティストではない・・・。

    

サイエンティストの姿がサーチライトで消されている・・・。

という感じでフロント・ジャケだけでも面白いのだが、中ジャケやリア・ジャケが
面白いのもある。というわけで2年前に買ったCDも手放すわけにはいかないのだが
仕方あるまい。

ところで、「LINVAL PRESENTS:ENCOUNTERS PACMAN AT CHANNEL ONE」の
元曲の12曲目と13曲目はアレでいいのか?(笑)プレイヤーが壊れたとしか
思えなかった。(笑)

そういえば、先日のユーロ2016のフランスとスイスの試合でスイス代表の
ユニホームが計7着も破れてしまった。フランスの選手に引っ張られたから破れた
のであるが、相方が「フランスは汚いチームなのか」と問うてきたのですぐさま
「WIN THE WORLD CUP」のジャケットを見せて、「引っ張ったり肘を使うのは
昔から当たり前」と答えてやった。(笑)

おっと、話が逸れた。ジャケットの絵柄が変わってもサイエンティストが偉大なのは
変わらないのだ。
  

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BLOUSE & SKIRT

2016-02-21 10:37:10 | REGGAE

       

掲載写真の2枚はオリジナルが世に出てからCDはおろかLPでの再発さえ実現して
いなかったのだが、昨年ようやくLPでの再発が実現したアルバム。

左は79年リリースの「DUB OUT HER BLOUSE & SKIRT VOLUME 1」、右は81年
リリースの「DUB OFF HAR BLOUSE & SKIRT VOLUME 3」で共に演奏は
レヴォリューショナリーズで、ミキサーは前者がエロール・トンプスン&エロール・
ブラウン、後者がサイエンティスト。

2枚のタイトルが微妙に違うのも謎であるが、一番の謎は「VOLUME 2」が存在しない
ことである。ジョー・ホワイトのアルバムをダブにした79年の「SENTIMENTAL
DUB」が「VOLUME 2」に該当する盤ではないかという見解もあるようだが、真実は
如何に。

2枚ともレア度を差し引いても素晴らしいダブなのだが、どちらかというと79年盤
の方が幾分派手目。しかしサイエンティストの抑え気味のダブが渋い81年盤も
滋味なのでここは両方を並べて揃えるべきだろう。

それにしてもブラウスとスカートを消すというタイトルが実にいい。
こういう遊び心のあるタイトルをおおらかな気持ちで受け入れる度量というのも
音楽を楽しむ上で、いや日々の生活を潤滑にやりすごす上で必要である。

そこに流れてくる音楽が最高の「DUB」なら、これ以上の効用(高揚でもよい)は
なかなか見当たらない、というものだ。

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