HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

作詞家先生

2007-02-28 21:36:46 | DAY BY DAY
今年度をもって自ら主催してきた、「じゃがたらの会」じゃなくて、
「じゃがいもの会」の幕を引く演歌歌手が作詞家先生と何やら揉めている。
作詞家先生の言い分を要約すると「俺の歌詞に勝手に余計な台詞を付け加えやがって、
気にいらねえ、もう俺の歌は歌わせない。」とのこと。
どうも歌に入る前に何か語りを入れるのが、自分が完成させた歌詞の世界を
改悪されたように思えたのだろう。
私より年下の女子アナやレポーターに「昭和の名曲の運命はどうなるのでしょう。」と
言われてもこちらは白けてしまうだけである。

えっ、何て歌だって?。
それはね。テレビドラマ「悪魔のようなあいつ」の中で沢田研二演じる主人公の
加門良が、かつて自分がボーヤだった先輩ロック歌手尾崎紀代彦に、
無理やり歌わされた曲なんです。(おいおい)

テレビ画面に映る作詞家先生は、頑固で偏屈な爺そのものだが、私にとっては
ある意味凄い人でもある。何せ特撮物では他に比べる対象が見当たらない、
傑作大河ドラマ「レインボーマン」の原作者でもあるのだから。
大抵の特撮物が「世界制服」「地球侵略」だったのに対し、レインボーマンに
登場する悪の組織「死ね死ね団」の目的は「日本人抹殺」だったというのは、
何を意味したのだろう。

さて。演歌歌手の持ち歌ほどのポピュラリティは得ていないが、ロック者は
ここでモップス(鈴木ヒロミツ)が歌った「月光仮面」を想起して欲しい。
曲がハードなブルーズ・ロック調なのは、作詞家先生には関係ないのだが、
問題は曲中の語りだ。「月光仮面」は「ロリンチャホンテテベペッペ」とか
訳のわからない言葉を話し、レバイタメライスとギョーザとマリリン・モンローが
好きだなんていう語りが曲中であるのだが、これはよかったのか?(笑)
作詞家先生は、これを知って激怒したのだろうか?。
それとも、怒る価値すらないと相手にしなかったのか、はたまた
モップスの存在さえ知らなかったのか、気になるところである。

気になるといえば、件の演歌歌手はいったいどんな語りを前奏に乗せていたのだろう。
多分、こんなところだろう。

「お母さん いい加減あなたの顔は忘れてしまいました・・・。」
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白魔術って何?

2007-02-27 16:18:31 | DAY BY DAY
ロックの歴史の中でプログレさんの「戦死者」は少ないほうなのだが、
それでも年齢や病気には逆らえない。
先日、元キング・クリムズンのイアン・ウォーレスが癌で亡くなった。

「アイランド」は余り好きではない。その時期のブートレグも昔は幾つか
聴いたが、なんとなく暗く重い感じがして、部屋の電気をつけずにすむ昼下がりの
時間帯に聴き始めて、聴き終わるとすっかり日が落ちて部屋も薄暗くなる
この時期だと、ますます気が滅入ったものだ。
「アースバウンド」の「21世紀の精神異常者」が最高だと言う意見にも同調できない。
音が悪くて迫力があるかもしれないが、やっぱり4枚組ボックス「THE GREAT
DECEIVER」とかのほうが、優れているように思える。

アイランド期のメンバーはフリップに造反し、ステージではブルーズを演奏し
挙句の果てにまとまって脱退し、アレクシス・コーナーと合流する。
例えとどまっていたとしても、フリップに首を切られるのは目に見えていただろうから
そんなことになるくらいなら、走らされる前に歩き出そうというのは
彼らのプライドであったのだろう。
結果として袂を分かった両者とも最良の道を歩み始めたのだから、
良かったのだというのは、歴史が証明している。

さて。英国ロックに巣くうと面白おかしく言われた白魔術に黒魔術、何れにしろ
錬金術は簡単じゃないし、簡単に人を呪い殺せるとも思わない。
ボズにイアン・・・。次はメル・コリンズじゃないよね。
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GOOD ROCKIN' TONIGHT-THE LEGACY OF SUN RECORDS

2007-02-25 22:51:53 | ROCK
2001年に制作され輸入盤DVDは既に発売されていたが、先日国内盤が
出た。ストーリー物なので字幕が無いときついと思って見送っていたのだが、
ようやく見ることが出来た。
昔、サン・レーベルのロゴが入ったTシャツをよく着ていたのだけど、
このレーベル・マークって格好良いなあ。またTシャツが欲しくなってしまった。

サン・レコードの短い歴史の果たした重要性と、創業者サム・フィリップスの
策士ぶりが解かりやすく描かれているのだが、関係したミュージシャンの話も
このドキュメンタリー用に多数収録されている。いわゆる大物(すでに故人が
多いのも理由だろう)の話は収録されていないが、皆一様にサムがいかに
先見の明があったかを雄弁に語る。
ルーファス・トーマスだけは、違ったけど。(笑)全ての音楽がメンフィスから
始まったなんていうのは、ブルーズ・オンリーの爺が言うことだと笑って
スルーするのが無難だ。

先日亡くなったアトランティック・レコードの創設者、アーメット・アーティガンが
サン・レコードの50周年を祝う企画のアルバム制作を実現させ、そのアルバムは
以前このブログでもとりあげたが、このDVDでは、アーメットも頻繁に登場し
当時のことを語ったり、ポール・マッカートニーが「THAT'S ALL RIGHT」を
録音する現場に立ち会う姿も見ることが出来る。

アルバムには様々なミュージシャンが参加し、このDVDにもその姿が映されている。
インタビューを受けるマーク・ノップラー(演奏シーンあり)の後ろで静かに
話を聞いている男前はブライアン・フェリーさん。1曲歌ってくれる姿が
見たかった。ライブというグループのことは全く知らないのだが、
このDVDの中で彼らが演奏するジョニー・キャッシュ・ナンバーの
「I WALK THE LINE」が一番グッときた。誰にでも録音の機会を与えたサムが
ジョニーに「売れる曲を書いて出直して来い」と言った話には驚かされた。

ジョニー・アリディが歌う「BLUE SUEDE SHOES」は個人的に隠れたハイライト。
嫁さん美人で羨ましいな、のジョニーの録音はさすがにフランスはパリで行われ、
そこにクリス・スペディングも参加してのアコースティック・セッションと
相成った。おいおい、またクリスさんかよ、と言わないでね。(笑)
そのクリスさんも大したリード・ギターを弾かないのだけど、それがまた
いい味だしていて、地味ながら渋い1曲となった。
昔からスコッティ・ムーアのギターが好きだ。なんであんなに気持ちいい音が
出せるのだろう。50年代と全く変わらないその演奏に改めて惚れ直した次第。

エルビスがサンから離れ、RCAと契約する際の話など演奏シーン以外にも
見所満載のこのDVD、機会があれば見ていただきたい。
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STEREO VS MONO

2007-02-24 20:15:11 | ROCK
キンクスの「ユー・リアリー・ガット・ミー」を初めて聴いた時は、
当然格好良いなと思ったのだが、その後入手したベスト盤で同曲を聴いて
ギターのエコーのかかり具合に驚いたことがある。
「同じ曲なのになんで違うの?」

ビートルズのLPが赤盤仕様で再発されたのもその頃で、私は「ウィズ・ザ・
ビートルズ」を購入した。それはモノラル盤で封入された解説の中で
曲によってステレオ盤や、「他のモノラル盤」との差異があることを知った。
私の頭の中では「面倒くさいな、同じ曲なのに。」という思いが駆け巡ったものだ。

それが今ではそういった些細?なことにも喜びを見出すようになるから、
長生きはするものだ。(笑)
掲載写真左はV.U.のレアなステレオ・ミックスを集めた5枚組ブートレグ。
全て現物を入手するなんて到底出来ないので、有り難い企画モノだ。
同じメーカーがモノ・ミックスやアセテート音源をを集めたブツを
以前リリースしていたが、今回も痒いところに手がとどきまくりである。
DISC3はサード・アルバムの2種のミックスを丸々収録していて、1枚のCDとしては
驚愕の88分!という収録時間。本来は4枚組なのだが、初回のみ
セカンド・アルバムの別ミックスが収録された盤がついている。
もともとセカンドはそれほど得意ではないのだが、この凶暴なミックスが逆に
気持ちよくて、一番好きだったりする。

掲載写真右もブートレグなのだが、マザーズの「フリーク・アウト」の
モノラル盤を収録してある。先日「フリーク・アウト」のオリジナル・ステレオ・
ミックスを収録した盤をとりあげたが、モノラル盤を初めて聴いてぶっとびました。
ギターの音が目立つガレージ・ロックといってもいい仕上がりで、
この音こそ「フリーク・アウト」の決定版なのだと言って間違いないだろう。
モノ盤がオフィシャルでリリースされたら、多くのロック者はまたこのアルバムを
買いなおすことになるのだろうな。

本当に些細なことなのだが、マスタリングやなんだかんだで、どんどん音が
変わってきている今となっては、結局のところ原盤を集めるのが一番正しい
レコードの収集方法なんだろうなと、今更ながら思うのだが
もう、後戻りは出来ない。(笑)
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TVの国からキラキラ

2007-02-22 22:07:20 | ROCK
T.レックスが英・仏・独のテレビ局に残した映像を3時間に渡って
収録したDVDが掲載写真の「T.REX ON T.V.」である。
映画「ボーン・トゥ・ブギー」とその撮影の際に収録された2回のライブを
収録したDVDで、映画とライブでの魅力を余すところ無く知ることが出来たが
今回はテレビ番組でその魅力の一端に触れることが出来る。

テレビだと、昔から今にいたるまでリップ・シンクのものが多いのだが
そうすると要求されるのは、画面を通して訴えるモノ、つまりは
見てくれや動きである。
余りに馬鹿馬鹿しい化粧や衣装が現実離れし、それが自分が出来ないことを
体現してくれているという意味でマーク・ボランは完璧であった。
身長は低いほうなのだが、それでギターを抱えてちょこまかと動く姿は
男の私が見ても、変な生き物を見ているようで妙に可愛らしいのだから、
当時の女性達が、夢中になった事実を容易に理解できる。

収録内容は、昔からT.レックスのビデオやLDを見てきた人なら、
半分以上は既に見たことがあると思う。しかし、そのほとんどが中途半端な
構成で映像の最初や最後のつなぎに不満があったので、今回の丁寧な編集は
好感が持てる。
リップ・シンクでも、ギターやボーカルをダビングしているものもあって
まんまレコードに合わせているわけではないものもあり、音源的にも
面白い番組もある。71年から77年までの映像を収めているので、マークの
ルックスの変化に残酷な時の流れを感じたりもする。
いずれにせよ、これからT.レックスを語る上で基本アイテムとなるのは
間違いないだろう。

5月にはかつてLDやビデオでも発売された、「MARC」が2枚組DVDで
登場する。LDやブート・ビデオで楽しんだ映像だが今回は番組の完全収録のようだ。
競演したシン・リジーやジャムの映像が見れるのも楽しみだ。
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エマニエル

2007-02-21 22:39:48 | DAY BY DAY
「エマニエル夫人」のサントラがCD化されたので買ってしまった。
外盤で出ていたのか、過去に国内盤が出ていたのか全く知らないのだが
ジャケットを見てなんとなく買ってしまったのである。

74年制作の映画なのだが、私はリアル・タイムで見ているわけでもなく
何度目かのテレビ放送で見たのが、中学生の頃だったかもしれない。
写実主義者の私(バカ)にしてみれば、映像美だかなんだかしらないが、
ソフト・フォーカスとか煩わしかったと思ったように記憶している。(笑)
ま、それでも十分に刺激的ではあったのだけど。

映画の内容そのものよりも、「エマニエル」という言葉の響きが妙に
いやらしく今でもその響きが好きである。「エマニエル」という言葉の響き、
そしてこのジャケット。裸はともかく、この「椅子」のポイントが高い。
椅子に裸(軽くまとってはいるが)で座るという図が完全に頭に刷り込まれ、
これこそ「ジャケ買い」なのである。
キング・クリムゾンのファンには、このサントラに収録された、
「エマニエルのテーマ(インスト・バージョン)」が「太陽と戦慄」に似ていることが
よく知られていることだろう。

掲載写真左はジョアン・ドナートの傑作「ア・バッド・ドナート」。
エマニエルより4年早く「椅子に座った」のだが、それでもやっぱり、
「エマニエル優先」の私にすれば何だか笑いがこみ上げてしまう。
そういう私も学生時代、夜中に何人かで酔っ払って徘徊していて椅子を見つけると
つい座ってしまいポーズをとったことがある。
今のようにデジカメなんかないのだが、何故かカメラを持っていやヤツがいて
写真までとってしまった。
男ってヤツはぁ・・・・・・。


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V.A. /STEAL THIS MOVIE

2007-02-19 22:55:22 | ROCK
2000年に発売された同名映画のサウンド・トラック。
映画は見ていないのだが、なぜこのサントラを購入したかと言うと
秀逸なディラン・カバーが収録されていたからである。

映画はヒッピーで反戦活動家のアビー・ホフマンの生涯を描いた物なのだが、
アビー・ホフマンには詳しくないし興味も無い。
三上寛・吉沢元治・灰野敬二の3人による傑作ライブ盤「上」「下」のライナーに
こんな件がある。
「デヴィッド・ボウイといえば、映画『戦場のメリー・クリスマス』で三上寛に
ハリ倒されたことで有名なアーティストだが・・・・」
ドアーズ・マニアとして有名な野澤収氏ならではのユーモアなのだが、
私が真似すればこんなふうになる。
「アビー・ホフマンといえば、ウッドストックでピート・タウンゼンドに
ギターで殴り倒されたヒッピー活動家だが・・・」。

映画「ウッドストック」を補完する意味合いで、3日間を日別に分けた編集の
ライブとドキュメンタリーがあったが、そこではアビー・ホフマンが
この「愛と平和の祭典」の主催者に「俺達の活動に1万ドル出せ」と迫ってきたと
いう件がある。主催者は1万ドル出す見返りに、活動の趣旨を書いた新聞を配ったらと
提案し、実際にホフマンは印刷物を配布する。
問題は、ザ・フーのステージの最中に演説に登場し演奏をを中断させるところだ。
ザ・フーのウッドストックでの演奏はブートレグ音源でも映像でも、その
ほとんどが見聞きできるのだが、肝心のこのシーンは今ひとつわからない。
「ピンボールの魔術師」の演奏後にピートがホフマンに言及する箇所があるのだが、
本当のところはどうだったのだろう。
ジョン・シンクレアの解放にピートは賛同のはずだったのだが、ステージを
邪魔されるとなると話は違ってくるだろうから。

アルバムは映画の趣旨に沿った過去の録音曲が5曲と新録7曲で構成される。
アニー・デフランコによるウディ・ガスリーとフィル・オクスのカバー、
ボニー・レイットの「IT'S ALL OVER NOW , BABY BLUE」、おそらく最晩年の
ビリー・プレストンの録音の一つになるであろう「POWER TO THE PEOPLE」は
勿論ジョン・レノンのカバーで、ボーカルはちょっと大仰ながらエリック・バードンが
担当し、これらの曲がサントラの聞き物であろう。
個人的ハイライトはジョーン・オズボーンとジャクスン・ブラウンによる「MY BACK
PAGES」で、「俺編集ディラン・カバーズ」にも選曲した。
テンポを落とし、なんとも哀愁が漂う味わい深いボーカルの二人だ。

難点を挙げれば、購買意欲を削ぐジャケトと、映画を未見なので詳しく言及できないが
ジョン・シンクレアにふれるなら、MC5の曲もしくはカバーを使って欲しかった、
というところか。
いずれにせよ、先に挙げた曲を聴くためだけにでも入手する価値はある。


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THE 30TH ANNIVERSARY THE VENTURES SUPER SESSION

2007-02-18 08:58:10 | ROCK
ベンチャーズは2004年に結成45周年を迎えているので、今更30周年?という
向きもあるだろうが、以前LDで発売されてはいたが昨年初DVD化されたので
ここで取り上げる。

それにしてもこのDVD、発売に際してどれくらい取り上げられただろうか。
メンバーはノーキー・エドワーズ、ドン・ウィルスン、ボブ・ボーグル、
メル・テイラー(もう故人なんですね)という黄金の布陣。
クールなノーキーと終始笑顔のドンの対比が面白いし、刺青獣(笑)メルの
パワフルな演奏には目が離せない。
60年代の数多のアルバムに比しても全く衰えの無い素晴らしい演奏を繰り広げる
のだが、それに加えてロック者の購買意欲を掻き立てる要素がある。

ベンチャーズを敬愛する多くのミュージシャンが曲ごとにゲスト参加し
30周年を彩ったとなると、興味の対象が更に増えるということだ。
例えば・・・。
ジェフ・バクスターは「テキーラ」で楽しそうにギターを弾き、「スリープ・
ウォーク」ではペダル・スチール(自身の名前入り)まで持ち出す。
ロビー・クリーガーは2曲に参加し、「バンブル・ビー・ツイスト」で
ドアーズ時代は聞かせたことのない早弾きを披露。
楽しそうなリック・デリンジャーにピーター・フランプトン、
「朝日のあたる家」ではデヴィッド・ヨハンセンが歌を聞かせる。
レイビーツの参加がマニアの目を引くのはいうまでもないだろう。
80年代に一度テレビでプロモ・ビデオを見てびっくりしたことがあるのだが
今やアルバムは入手困難。ああ、私は何をしていたのだろう。

で、私の目当ては勿論クリス・スペディング。(笑)
今では手にすることも無いフライングVで「テルスター」を見事にサポート。
「パイプ・ライン」ではピーター・フランプトンと共に演奏に参加し
美味しいフレーズを弾く役回りを与えられている。
ジョーイ・ラモーンやアル・ディ・メオラ等のコメントも楽しい。

今ではこのメンバーでの演奏は不可能だし、ゲストの演奏も彩り豊かに楽しめるので
機会があれば是非見ていただきたい。


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V.A. / THIS IS WHERE I BELONG

2007-02-15 21:38:14 | ROCK
マシュー・スイート&スザンナ・ホフスのアルバム「UNDER THE COVERS VOL.1」は
これでもか、というくらいロックの名曲のカバーで構成されたアルバムだが、
なんでキンクスのカバーを収録しないのだろう、としばらく考えていた。
答えは思わぬところに転がっていたと言うか、こっちが忘れていたわけなのだが
4年前に掲載写真の盤に既にカバーを提供していたのが、その理由だろう。

アルバムのサブ・タイトルは「THE SONGS OF RAY DAVIES & THE KINKS」。
様々なアーティストがキンクス・カバーを披露しているのだが、いかんせん
90年以降のアーティストに本当に疎いので、知らない名前のほうが多い。
それでも、気になる名前はいくつかある。
ジョナサン・リッチマンは近年のスタイルである、ドラマーと二人での
低予算録音(笑)で、「STOP YOUR SOBBING」を披露。原曲での一番美味しい
サビの部分を一番適当に演奏するところが、ジョナサンの面目躍如たるところ。
スティーブ・フォバートの「STARSTRUCK」は未だに1STのジャケットの
イメージしかない私の予想を遥かに越える渋い演奏。

肝心のマシューが取り上げたのは「BIG SKY」。地味な曲であるが歌心があって
いいなあと思いながら聴き進めると、更に地味なのがロン・セクスミスが
取り上げた「THIS IS WHERE I BELONG」。トリビュート・アルバムのタイトルには
ピッタリなものだが、この曲はシングルのB面曲でオリジナル・アルバムには
収録されていない。参りました。
一番の聞き物はヨ・ラ・テンゴの「FANCY」かもしれない。
原曲のメロディーを活かしているのか無視しているか微妙なラインで、
ジョージ・ハリスン作の「WITHIN YOU WITHOUT YOU」風に仕上げているのが、
ニヤリとさせられる。

最後は御大自らがデーモン・アルバーンと「WATERLOO SUNSET」を歌う
反則技(笑)も収録。これはテレビ番組「WHITE ROOM」での録音をそのまま
収録しているので、映像を見たことがある人もいるだろう。
ここには収録されていないが、テレビでは最後にブラーの「パークライフ」も
一緒に歌った。
全16曲中、3曲も「THE VILLAGE GREEN PRESERVATION SOCIETY」から
選ばれているのが嬉しいところだし、このアルバムの人気の高さがうかがえる。

もし、私がキンクス・ナンバーをカバーするなら・・・。
「THIS TIME TOMORROW」か「SITTING IN THE MIDDAY SUN」がいいな。
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マイ・ファニー・バレンタイン

2007-02-14 22:45:45 | DAY BY DAY
このブログを見ている数少ないであろう、女性の皆様。
職場や家庭(おっと!)での仁義を欠いてでも、好きな人に「タンポポの箱」を
渡しましたか?(笑)。

テレビや雑誌がいろいろと特集したり、外に出ればお菓子売り場から何から
この時期は何とか金を使わせようと懸命である。
消費が高まれば経済活動が活発化するので、良いことなのだがお金は有効に
使いたいものである。

私の職場でも昔は女性の方々が男性陣にチョコレートをくれる習慣があった。
美人のお姉さまがくれるチョコレートはそれなりに気品があるように思えるから
不思議だ。1ヵ月後に男性陣がお返しをするのだが、そこはがさつな野郎の集まり、
持ち回りでお返しを買いに行くのだが、男の私から見てもセンスの無いものを
買ってくるヤツが多い。これが「男性陣」の総意だと思われるのは本意ではなく
後で「ごめんね。」なんて言ってまわったり。
全くロックンローラーのする行為でない。(笑)
ちなみに私が当番の時は、評判が良くてホっとしたものである。
余りに男達の選択が情けないせいもあってか、いつのまにか
「悪しき習慣」は消えてなくなりました。(笑)

社会人になってからはともかく、学生時代を振り返ると「なんで、あんなに
女の子には勢いというか、パワーというか理解しがたい行動力があるのだろう」と
思わずにいられない。学校で渡さずに、わざわざ家まで持ってくるというのが
理解できなかった。だいたい、なんで私の家を知っているのだ。
近所でもなんでもないのに。
なんてことを書くと、いかにも沢山もらっていたかのようだが、もちろん
そんなわけではない。しかし、何人かが家に持ってきたのも事実である。

チョコレートをもらいたいな、と一番思っていたのは中学生の時かも知れない。
高校時代は、そんなことより少しでも長い時間、LPを聴いたりラジオを聴いていたいと
思っていたため、あまりそんな方向に気が向いてなかったのだ。
後から「ひどいヤツ」「そっけないヤツ」「彼女がいるならはっきりしろ」とか
言われていたと笑い話として聞かされると、今となっては
「なんだよ、もう少しうまく立ち回ればよかったな。」とバカなことを思ったり。
朝からドアーズを聴いて学校に行くような少年には、今のような
脂ぎった知恵はなかったのである。(笑)

今年は貰ったのかって?。
”どうでもいいじゃないか、そんなことはどうでも”(笑)
相方からシャツを1着もらったのだが、それで十分である。
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男前テープス

2007-02-13 22:13:04 | DAY BY DAY
今の職場に移る2つ前の職場への通勤手段は、電車であった。
家から駅まで徒歩20分、電車で15分それから歩いて5分と、待ち合わせ時間を
入れてだいたい45分と恵まれていた。
車で通うと反って渋滞したりするので、電車通勤を選んだのだが
当時はiPodなんてものはなく、MDを聴きながらの通勤であった。

通勤用の「俺MD」はそれこそ大量に作った。
まあ単純にストーンズや、Tレックス、ザ・フーにキンクスなんかの
ベスト編集MDなのだが、ボウイ様の当時編集したMDは失敗作であった。
なにしろ職場に着く頃には「ワルシャワの幻想」が流れているのである。
労働意欲が著しく失われ、朝から暗い気分で仕事を始めることになるのだ。(笑)

「俺MD」の中に私が「男前テープス」と勝手に命名したMDがあった。
それは、洋楽や日本のロックとかではなく、ドラマやアニメ、特撮の主題歌から
映画のサントラ等を雑多に集めたもので、これを聴きながら職場に行くと
体内にアドレナリンが充満し、ドアの前を塞いで座っている高校生を蹴り倒し、
座席に大股開いて座っているおっさんを更に蹴り倒す危険極まりないものであった。

どういう曲を収録していたかと言うと・・・。
「傷だらけの天使」のテーマや挿入歌の「兄貴のブギ」、「探偵物語」に
使われた「ロンリーマン」「バッド・シティ」、最初に放送されたシリーズの
ルパン3世のオープニング、「ど根性ガエル」のエンディング、ハカイダーのうた、
「マッハバロン」のオープニングに「イノキ・ボンバイエ」、
「荒野の七人」、「荒野の1ドル銀貨」のテーマ(掲載写真右収録)、
小林旭の「ダイナマイトが150屯」勝新太郎の「サニー」、辰兄ィの「夜は俺のもの」、
他にもいろいろ収録したはずだが、ざっと思い出してこんな感じである。
オープニングは勿論「仁義なき戦い」。(掲載写真左収録)

ある日のこと。
仕事が終わり、帰り支度も整ったところで「ハリーさん、飲みに行きましょう」との
誘いがあり、金がなかったので「近くで金おろしてくるから荷物見といて」と言って
金を降ろしに行ったのはいいのだが、MDもそこに置いてきたがために
MDを聴かれてしまうことになった。皆、毎日私が何を聴いているんだろう、
と前々から思っていたらしく好奇心の赴くままに聴いたのだという。
そんな時に限って「男前テープス」が装着されていたりする。(笑)

金をおろして皆の所に戻ると、ニヤニヤしながら「ちょっとMD聞かせてもらった
んですけど、毎日こんなの聴きながら通勤してるんですか?」と問われる。
勿論そんな訳ではない。たまたま今日は気合を入れてやっつけなければならない
仕事が残っていたこともあってこのMDを選んでしまったのだが、
弁解をしたところで、彼らのニヤニヤは止まらない。
自称、「一本気なロックンローラー」の面目はそれ以降、丸つぶれとなってしまった。

しかし。中には「カーステ用に僕にも下さい」なんていうヤツもいて。
奥さんとドライブする時に、そのテープを車中で流すと当然「これは誰にもらったの。」
なんて話に当然なるわけで。ああ・・・・。

男前の道は厳しいのである。

追記。
今思い出したのだけど、最後の曲は「やつらの足音のバラード」だった。

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浅井健一 / JOHNNY HELL

2007-02-12 18:55:18 | 日本のロック・ポップス
ブランキー・ジェット・シティ以降、数々のバンドを作って質・量ともに
素晴らしい内容の作品を発表する浅井健一。
昨年、遂にソロ名義での活動を開始したのだがソロ第一弾となった
アルバム「JOHNNY HELL」も私的にバッチリの作品であった。

しかし、私は具体的にこのアルバムや、ソロとバンドでの音の違い云々を
解かりやすく説明することが出来ない。
サウンドも歌詞もブランキー以降、さほどブレのない浅井の美意識が
一貫した曲・アルバムが提示され続け、本作もまさにそうであるから。
まあ、少なくとも「バンド」ならそこには、なんらかの民主主義が持ち込まれる
わけで、「ソロ」になってからは、より浅井の主張が通る状態になった
というのは間違いないのだろうけど。

個人の快楽、趣味、自由を追い求めると同時に、楽観的ではあるが平和や反戦、
格好悪いもの(例えば権力)、そういった事柄を独特の言葉の羅列で歌われると
ここまで、自分に忠実に純粋な生き方をしていることを羨ましく思い、
もうこれは単純に「格好いい」としかいいようがない。

初回版に添付されている30分に満たないDVDは、このアルバムを映像で
より深く感覚に訴えることに成功している。
バイクで、希望とも絶望ともつかない「世界」を突っ走る。
自分の心の持ちようで、どっちにも転がることが出来るなら、前向きに
行こう。そんな気持ちにさせられるDVDを見て、またアルバムを聴くと
違った風景が見えてくる。

バック・ミュージシャンは浅井が過去に関係したメンバーがほとんどである。
しかし、ドラムスにあの名前が無い。
これだけの作品を聴いておきながら、まだあの3人での衝撃を忘れられず
心のどこかで無い物ねだりをする私は、悪しき聴き手に違いない・・・・。
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ロックンロール禁治産者

2007-02-11 18:50:25 | ROCK
別々に送付されると思ったブツが、今日一度に到着した。
それが掲載写真。
黄色の箱は昨年に紹介したザ・フーの欧州公演21回分のDVDとCDを
納めたもの。今回届いたオレンジと赤の箱には昨年9月12日フィラデルフィアから
12月9日コロンバスまでの全40公演のDVDとCDが納められている。

だめだ。次のカードの引き落としが怖い。危険すぎる・・・。(笑)
欧州公演では最初のうちは披露されていた新曲が、途中から全く披露されなくなるが、
ニュー・アルバム完成後の北米公演では、ライブの中盤で新曲を立て続けに
演奏するセクションが設けられている。
まだ、最初のフィラデルフィアのDVDしか見ていないが、これから
贅沢にもザ・フーのライブを40公演分、見聞きできることを思えば
嬉しくて仕方がない。
旧譜の紙ジャケ買って悦んでいるクソ野郎はすっこんでろ。
少なくとも2006年以降のザ・フーは現在進行形なんだぜ。

2月11日現在、最大限に見積もってこの箱を3つとも所持しているのは
世界で76人以下なのである。
これが、E.C.とかストーンズなら即座に完売なんだろうなぁ。(笑)

さて、どうやって金を捻出するか。
それを今から考えます。


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ポリドールMR5000番台再発

2007-02-10 21:42:40 | 日本のロック・ポップス
3月9日に、日本のロック・フォークの名盤、カルト盤を多数生み出した
ポリドールMR5000番台が一挙に11枚も紙ジャケ化される。
ジャズでは、例えばブルー・ノートの4000番台シリーズとか原盤の番号で
再発されるシリーズはあったが、日本のロックでは珍しいというか、初めての
試みではないだろうか。
初CD化の作品が多く、興味をそそられる。

定番の再発としては葡萄畑やPYGがラインナップされている。
両者とも過去に何度かCD化されているが、今回の目玉は「PYG」のジャケットが
遂にオリジナル通りに再現される点だろう。
過去の紙ジャケでは豚の鼻を押しても音は出なかったのだが、今回それを再現すると
なると、気になるのがジャケットの厚みである。(笑)
値段もこれだけが高く設定されているが、もはや名盤として認知されている
この盤は早々に売切れてしまう可能性がある。
過去に2度CDを買ったが今回も予約してしまった。仕方あるまい。(笑)

レーベルの原盤番号でシリーズ化して再発するというのは、アーティスト別に
括る必要が無いので、なかなかCD化されないアルバムを聴くことができる
チャンスでもある。今回の試みが成功するよう少しでも貢献したいと思い
PYG以外にも8枚ほど予約してしまった。仕方あるまい。(ん?)

今回は11枚の再発ということなのだが、次はどうなるのだろう。
5000番台以外にCD化して欲しいモノも多いのだけど・・・。


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MULESKINNER / LIVE THE DVD

2007-02-09 22:17:50 | ROCK
91年にビデオとして商品化されたミュールスキナーのライブがDVD化された。

73年2月13日、テレビ出演するブルー・グラスの大御所ビル・モンローの演奏を
サポートし競演する目的で集まった、クラレンス・ホワイト、デヴィッド・グリスマン、
ビル・キースら若手ミュージシャン。しかし肝心のモンローが出演できなくなったため
先のメンバー達の演奏を放送することで番組を構成したところ、それが評判となり
今や伝説の映像と言われるのが本作品である。

放送枠は30分だったようで、映像自体は30分全9曲の物しか残されていないが
実際は更に4曲演奏され、それはCDで聴くことができる。
私がこの映像に興味を持ったのは、クラレンス・ホワイトが参加しているという
その一点においてであった。バーズでのクラレンスのギター・プレイは
個性的で、ロジャー・マッギンの演奏が霞むほど素晴らしく、彼がどんな演奏を
するのか見たかった、というところである。

実際の映像を初めて見たときは「えっ、エレキ弾かないの」と、変なところで
驚かされたのだが、元々はアコースティック・ギターの演奏を得意とし、
後でエレキに持ち替えたと知ると、ここでの演奏が出自を示すようで
不勉強なロック者である自分を恥じ入る次第であった。
また、他のメンバーもジム・クウェスキン・ジャグ・バンド、イーヴン・ダズン・
ジャグ・バンドといった名バンドに在籍した人たちなので、演奏が素晴らしいのは
言うまでも無い。
ジム・クウェスキン・ジャグ・バンドに在籍したマリア・マルダーが歌う
「SITTING ALONE IN THE MOONLIGHT」の映像が残されていないのが残念と言えば
残念ではある。

今回のDVD、国内盤は輸入盤に無い「メニュー画面、チャプター機能」がある
というので、国内盤を購入した。封を切って嫌な予感。
盤の表を見て「これってDVDRにカラー印刷したような感じだなぁ。」と
思いながら盤を取り出すと予想通りの紫ディスク。
どこにもDVD-R仕様という表示はないのだけどね。
こうなってくると、輸入盤がシルバー・ディスクなのか紫ディスクなのかが
気になってくる。(笑)

何はともあれ、演奏は素晴らしいので未見で気になる方は入手したほうがいいと
思うのだが、折角の貴重な映像なのでもう少ししっかり制作して欲しかった。
コメント (2)
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