HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

GOD ONLY KNOWS

2010-03-31 23:10:28 | ROCK
次に挙げる5人(組)の女性アーティストが共通してカバーした曲は何でしょう?。
この5人(組)を選んだことに特に意味は無く単に私が持っているCDという括りなんです。(笑)

1フォー・キング・カズンズ、2クロディーヌ・ロンジェ、3マンディ・ムーア、
4ジョーイ・ヘザートン、5アヴァ・チェリー

答えはビーチ・ボーイズの「神のみぞ知る」。というか、今回の記事のタイトルに
「GOD ONLY KNOWS」と付けてるし。(笑)
ちなみに「ペット・サウンズ」の日本盤CDのライナーで山下達郎は、この曲が多くの人に
カバーされている例えとして、キャプテン・アンド・テニール、グレン・キャンベル、
アンディ・ウイリアムス、ジャック・ジョーンズ、ヴォーグスといった名前を挙げているが
私はどれ一つ聴いたことが無い。う~む。

掲載写真はアヴァ・チェリーの「アストロネッツ・セッションズ」。このアルバムに
「神のみぞ知る」は収録されているが、73年にデヴィッド・ボウイのプロデュースで
レコーディングされながら95年まで発表されなかった。
元々はアヴァ・チェリー&ジ・アストロネッツとしてのレコーディングだったが現行CDは
ソロ名義で流通している。よって曲によってはアヴァが全てのリードをとっているわけではない。

しかしながら、アヴァとボウイとの蜜月時代を感じさせるかのように、ボウイ様は
6曲を提供し、尚且つバックの演奏はマイク・ガースンやエインズレー・ダンバーら
当時のボウイのバック・メンバーに担当させ、自身のコーラスも聴くことができる。
面白いカバーが幾つかあってザッパの「HOW COULD I HAVE BEEN SUCH A FOOL」は私好みの
カバーで、男性ボーカリストであるジェイスン・ゲスがリードをとる。
ボウイ様のブルース・スプリングスティーンへの着目の早さは知られるところだが、
ここでは「SPIRIT IN THE NIGHT」がカバーされている。ボウイ様のアルバム「PIN UPS」の
ライコから出たCD(90年)にはピンナップス・セッションから未発表カバー「GROWIN' UP」が
収録されていたのを覚えている方もいるだろう。
どちらの曲もスプリングスティーンのデビュー盤(73年発表)に収録されていて、
間髪入れずにカバーしたことになる。

グラム・ロックと呼ばれた時代に人気を博したボウイとマーク・ボラン。
この両者が後にソウルよりのアプローチを見せ、表現としては適切でないかもしれないが
愛人であった黒人女性ボーカリストのアルバムをプロデュースし、尚且つどちらも
リアル・タイムでリリースされなかったのが、不思議な偶然を感じさせる。

で、なんでボウイは84年に自身のバージョンで「神のみぞ知る」をカバーしたのだろう。
山下達郎に名前を出してもらえなかったけど気にしない、気にしない。(笑)
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YOU CAN DO ALOT WITH 100 WOMEN - 41

2010-03-28 11:01:23 | ROCK

フランソワーズ・アルディに関心を持つのが、これまた遅かった。
こんなに私好みの顔立ちなのに。(笑)
最初に刷り込まれた曲『Comment Te Dire Adieu(もう森へなんか行かない)』のポップな
イメージと、作者にゲンスブールの名前があるのを知っていたがために、私は「バーキン
揃えて、フランス・ギャル買って、バルドー聴いて、金があったらその次に・・・」くらいに
しか捉えていなかったのだ。で、たまたま素敵なジャケットのベスト盤があったので
ジャケ買い上等とばかりに、よく確かめずに買ったらコピー・コントロールCDだったり。
う~む。

そのベスト盤「MESSAGES PERSONNELS」のブックレットのギターを抱えた写真や、楽曲の
自作クレジットを見て「ちょっと待てよ。」となるのである。回り道と言うのは、あるものだ。
掲載写真は72年のアルバム「IF YOU LISTEN」の現行CD。オリジナルのレコードとは
ジャケットが違うのが少々もどかしいが、ロック・ファンの琴線を擽るカバー集の趣がある
盤なのでスルーするわけにもいかない。1曲ある自作曲の出来が素晴らしく、他のカバー曲と
並べても全く見劣りしないのが流石である。

さて、カバーされた曲が通好みにも程がある、というか英国フォークに何がしかの興味が
ないと何の反応も出来ないかもしれない。正直なところ、私もオリジナルを聴いたことがない
曲があることは書いておかねばならないが、それがどの曲かは言わない。(笑)
アラン・テイラーのデビュー・アルバムのタイトル・ソングや、トゥリーズのカバーは
渋すぎる。メリー・ホプキンの「LET MY NAME BE SORROW」は、メリーのバージョンとは
違ったアレンジのバック・コーラスが効果的な印象を与える。
特筆すべきはジョン&ビヴァリー・マーティンの傑作アルバム「ストームブリンガー!」から
2曲取り上げていることだろう。英国出身の夫婦がウッドストックで制作したこのアルバムが
アイドルではなく、SSWとしての彼女の在り方に与えた影響は大きいのだろう。
ランディ・ニューマンの曲で多くの人にカバーされた「I THINK IT'S GONNA RAIN TODAY」も
収録。

ニール・ヤング・カバーは「TILL THE MORNING COME」。「AFTER THE GOLD RUSH」のA面最後に
収録された短い曲で、アルディのアルバムでは最後に収録されている。(レコードだと
当然B面ラストということだ)カバー曲の出来には何の文句も無いのだが、出来ればアルバムの
最後という位置には置いてほしくなかったという思いが、私にはある。
ニールの場合だと「SOUTHERN MAN」というヘビー級の曲が終わった後に、ふっと現れる
陽の光のような安堵感をもたらし、「さあ、B面を聴こう」(あるいは、次の曲への準備は
いいか)というような気分にさせてくれた曲だったから。
アルディの場合だと、アルバムのB面なのでプッツリと曲もアルバムも終わるような印象を
受けてしまう。B面頭に収録された素晴らしい自作曲「BRULURE」を最後に配置した方が
気持ちよく終われたと思うのだが、これは勝手な私の思い込みである。

まあ、ニールの場合も安堵感を携えてレコードをひっくり返したら、「OH, LONSOME ME」で
深く沈みこんでいくのだけど。(笑)

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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 40

2010-03-27 18:51:53 | ROCK

85年にローン・ジャスティスがデビューした時の印象は、単純に「マリア・マッキーは
可愛い」という只それだけであった。こういうことばかり書いて自分の間抜けぶりを
晒しているわけだが、元々「YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN」はその反省を踏まえて
始まったシリーズ(笑)でもあるので、まあいい。
それでも、ボブ・ディランやトム・ペティ辺りがバンドを評価しているのは知っていたし、
実際、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのオープニング・アクトとしてツアーも
行っていたので、「そのうち聴くか」と思っていたら、バンドは2枚のアルバムを残しただけで
解散してしまった。

89年に自身の名前を冠した最初のソロ・アルバムを出すのだが、これは巧妙に撮られた
ジャケット写真の魅力に抗えず購入。(笑)この時はプロデューサーの名前を気にとめることは
無かったが、後にスザンヌ・ヴェガのアルバムで名前を見つける。(笑)
リチャード・トンプスン・カバーの有難味も今ひとつ感じ取れない、青い私であったが
アルバムのプロダクションと歌唱は素直に気に入った。熱唱という言葉は似合わないが
深く感情のこもった歌唱とアルバム・ジャケットの不釣り合い具合が、私の琴線を擽り
今に至る。

掲載写真は2005年に発表したソロ6作目の「PEDDLIN' DREAMS」。ソバカスを隠さない
堂々としたジャケット写真が、このアルバムの雰囲気とマッチした自然で飾らない感じで
デビュー盤とは違った意味で好きである。このアルバムにニール・ヤング・カバーである
「BARSTOOL BLUES」が収録されている。アルバムを夫と共に制作し、アーティストとしての
活動を二人三脚でコントロールできる、ある意味幸福な状況にあって取り上げるのが
この曲か、というのが面白いところ。私の所持するこの盤もオリジナルを収録したニールの
「ZUMA」も輸入盤なので対訳を読んだわけではないが、恋愛に対する複雑な感情を
クールに投げてよこすイメージがこの曲にあるので。

彼女のバージョンはピアノをバックに歌うシンプルなアレンジで、それがこの曲の持つ
楽曲の魅力を見事に浮かび上がらせ、マリアの歌がまた一際印象に残る好カバー。
ニール・ヤング・カバー集のディスク1のエンディングはすんなり決まったのである。

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1973年に聴いた「PET SOUNDS」

2010-03-25 21:51:09 | ROCK
私の好きな映画の一つに「ギャンブラー」という邦題の映画がある。71年にウォーレン・
ベイティ主演で制作されたものだが、邦画のタイトルから勝手な想像をして、映画を見ると
このあまりにあんまりな邦題に仰け反ることになる。ちなみに原題は「McCABE & MRS.MILLER」。
2000年に制作された「あの頃ペニー・レインと」はロック・ファンなら見たことが
ある方も多いだろう。これも邦題と原題がかけ離れていて、原題は「ALMOST FAMOUS」である。

さて。「あの頃ペニー・レインと」の物語の始まりは1973年である。家を出て行った姉が
バッグの中に残したレコードを聴いて、ロックに目覚める15歳の少年が主人公なのだが
バッグの中のレコードが興味深いのだ。バッグを開けると、いきなりビーチ・ボーイズの
「ペット・サウンズ」が登場する。他には「ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト」「クリームの
素晴らしき世界」「トミー」「レッド・ツェッペリンⅡ」「ブルー(ジョニ・ミッチェル)」等が
入っているのだが、1973年に「ペット・サウンズ」って、ここに列記した他のアルバムと
同等に聴かれていたのだろうか?。家を出た姉の推定年齢は18~20歳くらいだから、
彼女は後追いでアルバムを買ったと思われる。

66年に発表されたこのアルバムは、キャピトルから満足なプロモーションもされず
発売から2ヵ月後にはベスト盤を発売されてしまうし、当時のファンやレコード会社、
評論家連中がとまどった話は、そこかしこで読んだ記憶がある。
82年に日本版が出た「ローリング・ストーン・レコード・ガイド」ではデイヴ・マーシュ
(CREEMの創刊者)が、それほど評価をしていないことが伺える。そして私はその本で
「ペット・サウンズ」が事もあろうか「カール・アンド・ザ・パッションズーソー・タフ」と
抱き合わせで発売されていたことを知る。そんなアルバムを1973年に、先ほど挙げた
他の盤と同じように聴いていたということは、かなり凄いことではないだろうか、
なんてことを映画を見ながら思ったものだ。

私が初めて「ペット・サウンズ」を聴いたのは87年のCD化によってである。
フライングで2曲のボーナス・トラックが収録され、すぐに廃盤になったアレである。
昔からの熱心なビーチ・ボーイズのファンの方が抱く様な思い入れには到底及ばないが
それでも、磯の香りでは無く、妙に人工的なサイケの香りを感じ取って一発で好きになった。
もっとも、その後に聴いた「スマイリー・スマイル」への思い入れが余りに肥大化した
今となっては、それほど聴くこともないが2010年の今日聴いた「ペット・サウンズ」は
やはり素敵だった。後追いで尚且つCD化(日本ではライナーの影響も大きかった)のお蔭で
皆が口を揃えて「名盤だ」という90年代以降でなく、73年いや66年にこれを聴いて
「これは凄い」と言いたかった、と久しぶりに痛飲する私であった。

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おもろうて やがて哀しき ロックかな

2010-03-23 22:08:48 | ROCK
ここ数日、気分はモヤモヤしていた。毎週欠かさず見ている『モヤさま』の放送時間が
変わることを気に病んでいるというのもある。(笑)
いや、本当は別件でモヤモヤしていた。悩みの種は例のイギー&ザ・ストゥージズの
「RAW POWEER DELUXE EDITION」についてであった。ブツの価格設定は3枚のCD、1枚のDVDに
7インチが1枚という割には良心的で、税金を入れて62.94ドル。それはいいのだが
送料が45.37ドルもかかってしまう。う~む。これは如何なものかと、数日悩む。
2枚組なら2000円程だが、ここは旗を振った以上DXエディション以外考えられない。

「何を迷っている、お前はライノ・ハンドメイドの『コンプリート・ファンハウス・
セッションズ』も買ったじゃないか。イージー・アクションから出ている箱物はイギーの
物も含めて全部買ったじゃないか。何を迷っているのだ。」

そんな声というか耳鳴り(笑)が数日続いたので、IGGY & THE SROOGESのHPでオーダーしたのが
5日前。で、今amazonを見ると何と7575円で予約を受け付けているじゃないか。
しかもamazonの輸入CDは2枚買えば10%オフでの購入が可能だ。
これは参ったなぁ。こっちのほうが得に決まっている。
無理を通せばキャンセルできそうだが、俺も大人だ。ここは同好の諸兄に情報提供ということで
次の神の御加護を待とうじゃないか。(笑)

掲載写真は出たばかりのザ・フーの「GREATEST HITS LIVE」。ベスト盤1枚とライブ盤1枚を
組み合わせた「GREATEST HITS & MORE」のライブ盤をちょっと拡大したもので、
2枚ともCD収録時間を目いっぱい使っているわけでなく、特にディスク2はスカスカである。
しかも、このライブ盤はザ・フーのファンクラブ会員特典の「VIEW FROM A BACK STAGE PASS」や
既発のBBCライブ、果てはLDやDVDでも発売された89年の「TOMMY LIVE」で、
そのほとんどが構成されている。正直なところ「なんだかなぁ」という感じであるが
仕方あるまい。「こんなのじゃ満足できないぜ」という声が高まって、ザ・フー・サイドが
真剣に気合の入ったライブ・ボックスを編むことを期待しようじゃないか。

なんだか、虚しいな。(笑)
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緑色のレコード

2010-03-21 21:27:57 | ROCK
少し前にカラー・ヴィニールが好きだと言う事を記事にして、赤と青のシングル盤を
取り上げた。今日はその続き。

グリーンのカラー・ヴィニールと言われて何が思い浮かぶか?。
私が所持している物だと、まず思い浮かぶのがイギー・ポップとジェームス・ウイリアムスンが
共同名義で出した「KILL CITY」。イギーのキャリアの中では割と軽く扱われる事が多いが
タイトル曲は大好きだし、カラー・ヴィニールの魅力には勝てない。
エディ・ジョブスンのその名も「THE GREEN ALBUN」も透けるような緑が綺麗だ。
クイーンの2枚組ライブ盤「LIVE KILLERS」をこの先聴くことがあるのかどうか、
解からないが(笑)赤と緑のカラー・ディスク故に、手放すことが出来ない。
ザ・スミスの「THE QUEEN IS DEAD」は日本盤も英国盤もカラー・ディスクではないが
リアル・タイムで出たドイツ盤は濃い緑の盤だということを何気に知ってしまい、
それ故にドイツ盤を買って今でもそれを聴いている。

でも、このブログではシングル盤を掲載しなければならない。
深い理由は無いが、強いて言えば「赤」と「青」がシングルだったから。(笑)
で、探したところ出てきたのが掲載写真のブートレグの7インチ。今から16,7年前に
多分中古盤を500円くらいで買ったはずだ。正確なタイトルと言えないかもしれないが
「LIVE AT THE FAMILY DOG」と言うのが通りがいいかもしれない。69年録音の2曲のライブが
収録されていて、録音時期とは異なるものの、セカンドの頃の写真に施された黄色の着色が、
レコードの緑とマッチしていて結構気に入っている。

買ってきた当初A面に針を落とし、「あっ、これって『1969-VELVET UNDERGROUND WITH
LOU REED』と同じだ。」と思い、ちょっとがっかりしながらB面を聴く。
「おお、この「I CAN'T STAND IT」はA面と違ってライブ盤未収録だ、これは凄い。」と喜んだ
緑のもとい青い僕。(笑)
『1969-VELVET UNDERGROUND WITH LOU REED』は未だにCDを持っていない。
最初にCD化された時からボーナス・トラックが入っていたのかどうかも知らない。
今解かっているのは、このシングルの音源的価値はゼロということだ。

しかしながら、シングルの片面に45回転で8分近い曲をよく収録したなという
当時の変な感動を忘れないために、このシングルを所持し続けるのだろうな、きっと。
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NICOLETTE LARSON / LOTTA LOVE

2010-03-20 18:37:53 | THIS SONG
ニール・ヤング・カバーといわれて、私が真っ先に思い浮かぶのが掲載写真のシングル。
ニコレット・ラースンのデビュー曲「溢れる愛」である。シングルだけあって、ラジオで
聴く機会が多かったこともあり、ニール自身のバージョンよりこちらを多く耳にした
可能性すらある。普段ソニック・ユース(COMPUTER AGE)だの、ボウイ様(I'VEWAITING FOR
YOU)だの、エリオット・マーフィー(CORTEZ THE KILLER)だの言っていても
自然と思い浮かんでくるものには抗えない。

ニール・ヤングやリンダ・ロンシュタット、エミルー・ハリスら大物達のバック・コーラスを
務めたニコレットだが、今思えば一番大きな出会いはドゥービー・ブラザーズの録音に
参加したことでテッド・テンプルマンの目に留まったことだろう。この大物プロデューサーの
後押しでデビュー出来たのだから。それにしてもテッド・テンプルマンというと自身が
ハーパース・ビザールの出身で、70年代のアメリカを体現するような音を次々とプロデュース
していたのだが、78年に全くタイプの違う二組のアーティストをデビューさせたということが
私にはとても面白く興味深い。一人は勿論ニコレット。後の一つは、今も現役で活動している
あのヴァン・ヘイレンである。

この曲はニールのバージョンと全く違った凝ったアレンジが施されている。
サックスとフルートそれに弦の組み合わせが都会的と言えば語弊があるが、長閑な田舎で生活する
人達だけでなく、より人口の多い都市部にも行き渡る普遍性を曲に与えたという印象がある。
歌詞も可愛らしく、ニールが歌うより女性が歌ったほうが似合う(失礼)と思うのは
私が爺だからかも知れないが。(笑)

このシングルのキャッチ・コピーはこうだ。
『リンダの後継者はこの人!そう、ニコレット・ラーソン!!ニール・ヤングの作品を
可憐に清楚に歌いこなした大ヒット・シングル!!』
今思い返して残念なのは78年のデビューでなく、せめて73年までにデビューしていれば
という思い。最も残念なのは彼女の不在であるのは言うまでも無い。

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追悼 レスリー・ダンカン

2010-03-18 17:56:31 | ROCK
追悼記事ばかりで気が滅入るが、これも書いておかねばなるまい。
またしてもクリス・スペディング自身の書き込みで、この訃報を知ることになってしまった。
3月12日、レスリー・ダンカンがスコットランドの病院で66歳で亡くなった。
5年に渡る闘病生活の末だったという。

彼女のアルバムは最初の2枚くらいしかCD化されていないように記憶するが、
その2枚も今はカタログに載っていないのが何とも、もどかしい。
SSWとして自身のアルバムを残す傍ら、英国ロック界においてはバッキング・ボーカルの
仕事も多くこなしていて、エルトン・ジョンやドノヴァン、ピンク・フロイド他多くのアルバムで
彼女の声を聴くことが出来る。

掲載写真は71年にリリースされたレスリーのファースト・アルバム「SING CHILDREN SING」。
クリス・スペディング、エルトン・ジョン、テリー・コックス(ペンタングル)らがバックを
務めるが、レスリーの持つ雰囲気を壊さない実に渋い演奏でアルバムを穏やかな魅力溢れる
ものにしている。レスリーが亡くなる直前に枕元でこのアルバムが流され、収録曲の
「LOVE SONG」が終わった時に彼女は息をひきとったことが彼女のHPに記されていた。
いつかブログで取り上げようと思っていたのだが、まさかこんな形になるとは思わなかった。

安らかに、レスリー。
HELP ME JESUS・・・。
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追悼 アレックス・チルトン

2010-03-18 17:02:45 | ROCK
ああ、なんてこったい。
レスリー・ダンカンについて何か書かなきゃと思ったいたら・・・・。
順番が逆になってしまったが、アレックス・チルトンが59歳の若さで亡くなった。
健康上の不安を抱えていたといい、3月17日にニューオーリンズの病院に収容されたが
その日のうちに心臓発作で亡くなったという。

カルト・スター的扱いで取り上げられることも少なくなかったが、ボックス・トップスや
ビッグ・スター、更にはソロで本人の意図するところでは無かったであろうが、今でいう所の
「ギター・ポップ」の礎をつくり、90年代のメジャー・シーンで成功を収めた後進バンドの
中で、「彼に影響を受けた」というバンド群の数々を思い起こせば、もっと評価されるべきだろう。

掲載写真は80年5月28日にロンドンで収録された「LIVE IN LONDON」。
今聴くとミックスに難があるような感じもするが、現場感覚に満ち溢れた録音のライブ盤で
ソフト・ボーイズのリズム・セクションとヴァイブレーターズのノックスを従えた熱演は、
あたかも目の前で演奏しているような感覚を叩きつけて来る、素敵なライブ盤。
メンフィス出身だけあって、英国人がなかなか目配りできにようなカントリー畑の曲を
取り上げているのも面白い。

それにしてもなんだか、寂しい夕暮れだ。夜がまた近づいてくる。
SO LONG , ALEX・・・。
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プログレ完全復活・・・・ん?(笑)

2010-03-16 21:17:23 | ROCK
さて、昨日の続きである。

ロック喫茶でプログレの何たるか(笑)を会得した一行は、東寺に入っていく。
実は私は1回しか東寺に行ったことが無い。バスやタクシーで何度も前を通っているので
なんとなく知った気になっているが、中にある仏像すら見たことが無いのだ。
通りかかると、たまたま市をやっていたので、ひやかしたというのが本当のところ。
いかんいかん。

東寺では観客無しの状態でステージが組まれ、公募で選ばれたプログレさんがローリーと
一緒に演奏したのだが、ステージも照明もそれなりに金がかかっている感じで
決してやっつけ仕事でなかったのが、逆に笑いを誘う。演奏に特に興味は無いのだが
私は楽しく笑わせていただいた。

バンドのメンバーの一人が「バンドをやっているとモテるでしょう。」という問いに
「全然そんなことない。」と答えるのだが、果たしてこれはプログレさんだからだろうか?。
いやいや、そんなことは無い。若かりし頃のジョン・ウェットンさんはかなり
モテたはずだし。(笑)まあ、こればっかりは個人の資質というヤツだろう。
で、プログレは復活したのか?。
見事に復活しました。5分ほどの間、誰にも迷惑をかけることなく・・・。

掲載写真はセルジュ・ゲンスブールが77年にリリースした「くたばれキャベツ野郎」。
音楽之友社が99年に出したムック本「ヤング・パ-ソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシブ・
ロック」に掲載された500枚のアルバムの中の1枚でもある。
これを聴いて「どこがプログレ?」と、シンフォ系プログレが好きな人は言うだろうが、
もしこれがプログレなら、「プログレ」は更に延命したであろうことは間違いない。
いや、この「音」そのものより、ゲンスブール自身が言葉本来の意味で進化する人だったの
だから。

面白いことに、2009年にリットーミュージックが出した「レア・グルーヴ・ディスク・
ガイド」の中では選ばれた860枚のアルバムの中にゲンスブールの「メロディ・ネルスンの
物語」が含まれている。プログレの枠で語られ、一方ではレア・グルーヴの枠で語られる。
こんな人はいないだろう。

二日に渡ってお送りしたプログレ復活祭りはこれにて終了なのだが、昨日に引き続き
ゲンスブールを取り上げたかっただけじゃないのか、という誹りは却下します。(笑)
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プログレ完全復活・・・・あ?(笑)

2010-03-15 20:28:43 | DAY BY DAY
何気にハード・ディスクの番組表をを見ていて目に留まった「プログレ完全復活」の
文字。いや、そんなもの復活しなくても全然構わないのだが、番組の出演者にローリーと
みうらじゅんの名前があったので、「これは面白そう」と思わず録画。
なんでも、ピンク・フロイドのあのポンペイ遺跡でのライブを彷彿させる場所ということで
京都の東寺で、一般公募のプログレさん達に演奏をさせるという企画で、プログレ完全復活を
狙うというもの。

だいたい、みうらじゅんさんはボブ・ディラン通のはずなのに、プログレ復活を推進とは
絶対その奥に「笑い」を求めているとしか思えない。そこが私の琴線を擽る。
番組では最初に「プログレとはなんぞや。」という事を音で教えるために、若手芸人と俳優を
連れてロック喫茶へ行く。店の入り口にはベロマーク、店内にはストーンズのポスター。
多分、普段はプログレは余り流れ無さそうな感じである。どこかのロック・バーと同じだ。(笑)
で、そこで「おせっかい」「こわれもの」「クリムズン・キングの宮殿」から、それぞれ
キメの曲を聴く。

ちなみに、それぞれのアーティストのアルバムで私が一番好きなのは「狂気」「危機」「レッド」。
まあ、それは置いといて(笑)実に初心者にも解かりやすいプログレの紹介であった。
で、私が思ったのは日本で本当にプログレが理解されるために、もっと広く聴かれて
歌詞からサウンドにいたるまで詳しく分析されるべきアーティストは誰か、であった。
言いかえれば、70年代にこの2組のバンドがフロイドやクリムズン並みに聴かれていれば
「プログレ」というジャンルはそれほど醜態を晒さずに済んだのである。
そのバンドとは、カンとヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーターである。
極めて感覚的な物言いだが、英国では生み出すことのできなかった前者のリズムのアプローチと
番組でも紹介された3つのバンドの溝を効果的に埋めることが出来た唯一のバンドとしての
後者の在り方は、今考えても貴重である。

カンとヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター。
偶然だが、これはジョニー・ロットンを名乗る前のジョン・ライドンが好きだったバンドでもある。
そう、ジョン・ライドンは正しかったのだ。少なくとも1981年までは。
掲載写真はP.I.L.の唯一の日本盤7インチ「パブリック・イメージ」(79年発表)。
ファッション・モデルのようなジャケットと裏腹に飛び出て来るのはピストルズ時代とは
似ても似つかぬ、正真正銘のリズムに自覚的なバンドの音。2010年の今聴いても最高に
気持ちいい音だ。正直に言うと、パッケージ・デザインや音の創造性では「METAL BOX」に
譲るものの、私がアルバムとして常用するのはもっぱら1STである。

さて、話はテレビ番組に戻る。
ロック喫茶で『エコーズ』が流れるなか、出演者が「もうちょっと短くしたほうがいいんじゃ
にですか。」みたいなことを言ったところ、みうらじゅんは「それは余計なお世話です。」と
笑いながら返した。ああ、なんで「それは『おせっかい』です。」と言わないのだろう。
そのことが残念だと相方に言うと相方はこう返した。
「京都人は上品だから、そんなに何でもかんでも「笑い」を意識してガツガツしないの。」
なるほど。

プログレ復活の話は明日へ続く・・・・。
というか、単にP.I.L.を取り上げたかっただけじゃないのか、という誹りは却下します。(笑)
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EXTRA! EXTRA! READ ALL ABOUT IT・・・

2010-03-14 19:39:50 | DAY BY DAY
基本的に「紙ジャケだから有り難がる」というスタンスはとうの昔に捨て去ったのだが、
昨年はユニバーサルから出たロッド・スチュワートの紙ジャケに現を抜かしてしまった。
変形ジャケットのあまりの出来の良さに、これは「買って良かった」と素直に思ったものだ。

当ブログが始まってから、「紙ジャケでリリースして欲しいのはボンゾ・ドッグ・バンド、
アリス・クーパー、フェイセズ。」と何度か書いた。ボンゾズは実現したのだが、
いよいよフェイセズの紙ジャケが実現しそうだという。
個人的に「OOH LA LA」以上に楽しみなのが「LONG PLAYER」。単に「OOH LA LA」は
オリジナル盤を所持していて「LONG PLAYER」を持っていないからなのだが、あの繊細な
ジャケットをどこまで再現できるか期待して待ちたい。

掲載写真はフェイセズ最後のシングル「YOU CAN MAKE ME DANCE,SING OR ANYTHING」。
テツ山内を含むメンバー全員のクレジットになっているのが、複雑になったバンドの
状況を暗に示しているのだが妙に解放感があるのは、この後の歴史を既に知ってしまっている
からかもしれない。B面の「AS LONG AS YOU TELL HIM」と共にオリジナル・アルバムには
未収録だがA面はベスト盤「SNAKES AND LADDERS」に、B面は必殺の4枚組CD「FIVE GUYS
WALK INTO BAR...」に収録されている。

6月が待ち遠しい。
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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 39

2010-03-11 20:15:58 | ROCK

90年にウィルスン・フィリップスがデビューした時は、「俺はこんなの買わねぇ。」と
思ったものだ。勝手に頭の中で「どうせ、70年代いや60年代で聴き手として終わってしまった
おっさん達が、若い女の子達に目じりを下げて、『サマー・オブ・ラブをもう一度』なんて
思いながら、買うのだろうな。」と、何の根拠も無いのにネガティブな思いが増幅して
しまったのだ。今はそんな思いは何処へやらだが、この「捻くれた思い」が私の人生の
様々な場面で、無駄な時間や労力を浪費させる諸悪の根源であることは解かっている。
それが個性として認知されれば「そこらへんの○○○とは違うのだ」と大手を振って言えるのだが
人生は甘くは無い。(笑)

もし1990年の私が、今くらいの知識と大らかな(笑)許容量があれば素直に興味を
示しただろう。なにせ、ジョン&ミッシェル・フィリップスの娘とブライアン・ウィルスンの
娘達なのだ。親の七光りも才能の内、だいたい女の子が3人なのだから暖かく見守って
やればいいのだ。(笑)

掲載写真は2004年リリースの「CALIFORNIA」。2枚のアルバムを出した後に自然と
活動停止状態になっていたのだが、約10年ぶりに突如出たカバー集である。
各々、結婚や出産を経て大人の魅力溢れる女性となってジャケット写真に収まっていて
私には過去の若い頃より、こちらの方が綺麗に見える。カーニー・ウィルスンがものすごく
減量しているのにも驚いたものだ。この手のマジック(笑)には何度も騙されているのも
事実だが、まあそれはいい。

アルバム・タイトルに相応しく往年の「西海岸」を容易に彷彿させる選曲が楽しい。
ベティ・エベレットというよりは、リンダ・ロンシュタットのカバーが有名な
「YOU'RE NO GOOD」では、リンダのコーラスがサンプリングされている。
ビーチ・ボーイズ・カバーの「DANCE DANCE DANCE」にはミッシェル・フィリップスが
コーラスで参加しているし「IN MY ROOM」ではブライアン・ウィルスンがピアノとボーカルで
参加。爺の琴線をくすぐる仕掛けもたっぷりという訳だ。もちろん、私も喜んで
その仕掛けにひっかかるのである。

他にもジャクスン・ブラウン、ジョニ・ミッチェル、ヤングブラッズ、ママス&パパスに
フリートウッド・マックの楽曲や、ピート・シーガーというよりバーズで有名な「TURN TURN
TURN」のカバーといったわかりやすい選曲が、このアルバムをより親しみやすくしている。
ニール・ヤング・カバーは「OLD MAN」。実はニールの数あるアルバムの中で「HARVEST」は
あまり聴く機会がないのだが(笑)、これは実に渋い選曲だと思う。ソロをとるカーニーの
声の艶が曲に趣を添える。

ああ、ソファーになりたい・・・。(笑)

コメント (2)
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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 38

2010-03-09 21:09:10 | ROCK

ジャッキー・デ・シャノンといわれて、最初に何が思い浮かぶか?。
アルバムや曲ではなく、なんとなく私はハリー・ニルスンが思い浮かんでしまうのだ。
2005年に当ブログでニルスンの「A LITTLE TOUCH OF SCHMILSSON」を取り上げた時の
思いが重なるのがその原因である。自身で曲を書いて歌うのに、最初のヒットは
バカラック絡みの他人の曲であり、自身の曲がグラミーを受賞するのがキム・カーンズが
カバーした「BETTY DAVIS EYE」であったことで、ニルスンの数奇な運命と重ね合わせて
しまうのだ。

ビートルズより早くからレコードを出していると言われると「えっ?」と思うのは
70年代のSSW的なイメージを私が持っているからに他ならないが、掲載写真のアルバムを
好きな方も多いのではないだろうか。72年のアルバム「JACKIE」は自身の名前を冠した
ことから彼女の自信が伺えるし、アリフ・マーディン、トム・ダウド、そして
「R&B」という言葉を生み出したジェリー・ウェクスラーの3人がプロデューサーという
ことから、アトランティック・レーベルが総力を挙げて取り組んだアルバムということも伺える。
アレンジも曲も録音も全てが、良きアメリカを体現している。

自作曲も充実しているが、ロック者がすぐに反応できるカバーもある。特にヴァン・モリスンの
「I WANNA ROO YOU」はすぐさまヴァンを思い浮かべることが出来るアレンジも印象深く
続けてヴァンの『TUPELO HONEY』を聴きたくなっても不思議ではない。
2003年にライノ・ハンドメイドが再発したCDには、シングルに加え10曲の未発表曲が
収録されていた。その中でも驚きだったのがヴァン・モリスンがプロデュースしたものの
お蔵入りした73年4月録音の3曲だ。72年の夏から秋にかけて録音され、73年に
発表されたヴァンの「HARD NOSE THE HIGHWAY」にもジャッキーは参加していて、そのつきあいの
延長での録音となったのだろうが、発表されなかったのは短い蜜月が終わったためと見るのは
穿った見方か?。当時リリースされなかったのが勿体ないくらいの録音で、今となっては
世に出たことを感謝するしかない。

そうそう、これはジャケット写真も好きだ。横たわるジャッキーの大きく開いたスカートから
足が見えているのだが光の加減でよくわからないという、その微妙な感じがいいのだ。
ニール・ヤング・カバーはシングル・カットもされた「ONLY LOVE CAN BREAK YOUR HEART」を収録。
これも素敵なカバーであった。というわけで、もしCDで見つけたら、迷わず入手することを
お勧めする。

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YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 37

2010-03-07 12:17:18 | ROCK

ピーター・ゲイブリエルのアルバムなんて、86年の「SO」以降買っていなかったのだが、
今回のアルバムはカバー集で、私にとって興味深い曲が選ばれているという事で購入した。
2枚組バージョンだとキンクス・カバー「WATERLOO SUNSET」が収録されているので
勿論それを買った。ギターとドラムスを使わないということだったので、聴く前から不安で
あったが、空間処理能力に秀でたボブ・エズリンの力もあるのだろう、楽しくはないが
聴きごたえのある1枚であった。以前とりあげたアンディ・マッケイの新譜にも
「WATERLOO SUNSET」が収録されていて、『キンクス・ブーム到来か?』と勘違いに近い
妄想を抱く春うらら・・・もとい、春OOH LA LA・・・・(笑)

掲載写真はジェーン・バーキンが2006年にリリースしたアルバム「FICTIONS」。
えっ、枕の文章と何の繋がりがあるのかって?。いやいや。
ジョニー・マーが参加していることで、このアルバムを気にとめた人もいるだろうが、
キンクス・ファンはここに収録された「WATERLOO STAION」にグッとくるのだ。

金を稼ぐためにパリで仕事をしなければならなかったが、とうとう帰ってきた。
ウォータールー駅に辿り着いたら「キンクス」の歌を歌うわ。「アバ」じゃなくて。

こんな内容の歌詞で、曲は勿論オリジナルなのだが、歌詞に相応しく「WATERLOO SUNSET」の
メロディーが織り込まれる。「FICTION」というアルバム・タイトルとは裏腹に、
この曲に関してはバーキンの簡略化された歴史があるといってもいいだろう。
「想い出のロックンローラー」にレイ・デイヴィスの名前は読み込まれなかったけれど。

若かりし頃のバーキンは本当に美しい。ゲンスブールのアルバムの中で「メロディ・ネルスンの
物語」だけ3回も買ったのは、内容の良さもあるがジャケットが大きな魅力だったから。
事実、私のパソコンの壁紙はここ5年くらいの間、「メロディ・ネルスン」である。
年齢を重ねるにつれて、どんどん自然体になっていくバーキンは、上手に歳をとっていると思う。
老いを恐れず、尚且つかつてのイメージを壊すことなく活動を続けて支持を得る姿は
多くの若い女性ミュージシャンの目標となるのであろう。

ちなみにこのアルバムには優れたニール・ヤング・カバー「HARVEST MOON」を収録している。
枕に使ったピーター・ゲイブリエルのアルバムには「PHILADELPHIA」が。

また、始まってしまうのか・・・。(笑)

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