HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

今年の買い物納め

2007-12-31 15:46:10 | DAY BY DAY
余り年末気分でもなかったのだが、休みに入ってスーパーに
食材の買出しに出かけると嫌でもお正月気分になってくる。
おせち料理といっても大して旨いとも思わないのだが、
まあ、数の子とちょろぎがあればそれでいい。
ちょろぎは本来「草石蚕」と書くらしいが、おめでたい語呂あわせで
やたらと色々な表記がある。ちなみに私が2軒の店で購入した
ちょろぎには「丁呂儀」「長呂儀」と表記されていた。
おっと、どうでもいいことを書いてしまった。

今日は今年の買い納めということで、久しぶりに中古屋を覗いた。
CDは特に欲しい物がなかったが、適当に幾つか購入。
掲載写真は本日の収穫の7インチ。
ピーター・トッシュがミック・ジャガーとデュエットした「(YOU GOTTA
WALK)DON'T LOOK BACK」だ。値札についた解説にはU.K.オリジナルと
あったが、それが出鱈目なことは賢明な方にはおわかりだろう。
ただ、U.K.盤12インチと同じこのジャケットが7インチ・サイズで
入手できるというのに、何の不満も無い。値段も安かったし。
レコードやジャケットのどこにも国名は入っていないが、EMIの4Cから
始まる型番ということはベルギー盤だろう。
何にせよ今年の買い納めとして満足できる一品であった。

日が暮れていく。今年もあと少しで終わる。
良いお年をお迎えください。
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2007年総括 その5

2007-12-31 00:33:46 | ROCK
最後は「発掘部門」。未発表だったライブやデモ等の音源を中心に
編まれたCDが対象となる。
フェアポートとサンディー・デニーのBBC録音を収録した箱の
1-2フィニッシュを防ぐのはやっぱり遠藤賢司の「大箱」しかなかった。
箱物はCDの取出しが億劫なので、それほど聴くことはないのだが
上位3つの箱は、この先も事あるごとに取り出して聴くことになるだろう。

遠藤賢司 / 実況録音大全集1968-1976
FAIRPORT CONVENTION / LIVE AT THE BBC
SANDY DENNY / LIVE AT THE BBC
KEVIN AYERS AND THE WHOLE WORLD / HYDE PARK FREE CONCERT 1970
FRAMK ZAPPA / BUFFALO
THE DOORS / LIVE IN BOSTON 1970(掲載写真右)
あがた森魚 / 『永遠の遠国』AT渋谷ジャンジャン
JUDEE SILL / LIVE IN LONDON:THE BBC RECORDINGS 1972-1973(掲載写真左)
GRAM PARSONS / ARCHIVES VOLUME ONE
V.A. / GREASY TRUCKERS PARTY

ドアーズの3枚組はブライト・ミッドナイトからリリースされた一連の
ライブの中で最も演奏内容の締りが無いものだが、当時のドアーズの
バンド内部や取り巻く環境の複雑さ、人間ジム・モリスンの真実を
思い知る優れたドキュメンタリー。
ザッパはその後もHPで2種のCDが発売されたが、ドアーズ同様に
手直しが全く無いライブということで価値は高い。

あがた森魚のライブ音源と言うのもなかなかないもので、それが
『永遠の遠国』時代なら尚更興味をそそる。完全版となった2枚組CD、
全く内容の違う抄録盤、そして今回のライブと3つ揃って私の中では
なんとなく一区切りついたような気分になった。

スプリングやガンダルフといったオリジナル・アルバムを1枚しか
残していないバンドの未発表集や、パイロットのデモを集めたCDも
楽しめた。このジャンルは毎年本当に選盤に頭を悩ませるが今年も豊作だった。
今年はちょっとCDを買いすぎた。
来年はなるべく出費を抑えたいと思うのだが、果たしてどうなるやら。

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2007年総括 その4

2007-12-30 18:28:08 | ROCK
その4は「ストレート・リイシュー部門」。
基本的に初CD化の物が対象だが、ボーナス・トラック等を多く含む
場合でもLP時代の音源をストレートに初CD化するパートがあれば
こちらに選出することにした。

3/3 / 3/3(掲載写真右)
JOBRIATH / JOBRIATH(掲載写真左)
CECIL LYDE / STONE FREE
JEFF SIMONS / LUCILLE HAS MESSED MY MIND UP
MARK LEVINE / PILGRIMS PROGRESS
THE RED CRAYOLA / SOLDIER-TALK
STEVE MILLER/LOL COXHILL / THE STORY SO FAR/...OH REALLY?
PETER IVER'S BAND / KNIGHT OF THE BLUE COMMUNION
音羽信 / わすれがたみ
EP-4 / リンガ・フランカ1-昭和大赦

日本のロックの歴史の中で最大の幻のひとつが3/3であった。
過去に当ブログで取り上げているので、アルバムの内容は端折るが
さすがにオフィシャル・リリースだけあって、そこらのトレーダーが
持っていない未発表曲やライブ音源もまとめてのリリースは素晴らしいの
一言。これだけの音を出していながら、更にフリクションという高みに
持っていったという事実も驚愕すべきところだ。

ジョブライアスは2004年に中途半端に曲を収録したCDが出たが
LPをそのままの形でCD化したのは初だ。スタートは例えが悪いかも
しれないが、モンキーズと同じようなものだった。
しかし、徐々に現実と虚構の境がわからなくなった悲劇の人。
グラム・ロックの徒花ではあるが、確かに華はある。

セシル・ライドは80年発表のソウル名盤。無理やりなシンセ・ドラムで
目新しさを出そうとしている節があるが、それが好き嫌いの分かれ目に
なるだろう。シンセ・ドラム以外は70年代の良質なソウルとなんら
かわらないバック・トラックとボーカルを楽しめる盤。シンドラは
全てのトラックを録音後に被せたんじゃないかなぁ。(笑)

ジェフ・シモンズはマザーズ・オブ・インベンションのオリジナル・メンバー。
このCDは彼のデビュー作「LUCILLE HAS MESSED MY MIND UP」と
映画のサントラ「NAKED ANGEL」を収録した2枚組。オリジナルは
ともに69年の発表。「NAKED ANGEL」は先に単体でCD化されていたが
「LUCILLE HAS MESSED MY MIND UP」の意義が大きいための選出。
ジェフのマルチ・プレイヤーぶりが如何なく発揮されたアルバムで、
フランク・ザッパもギターで参加。後にザッパの「ジョーのガレージ」に
収録される曲も既に披露している。

ピーター・アイヴァーズ・バンドは2年位前にLPで再発されたが
ジャケットの印刷が滲んだ感じで正規リイシューなのか今でも疑問に
思っている。今回はシングル曲をボーナス・トラックとして収録してある。
やっと再発されたと思ったら「ターミナル・ラブ」は廃盤なのか。う~む。

ソウル関係ではザ・バラッドも良かった。レゲエではガッシー・クラークの
クールなダブと強烈なジャケットの「DREAD AT THE CONTROLS DUB」、
スリッカーズの「BREAK THROUGH」が印象に残っている。

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2007年総括 その3

2007-12-30 11:52:46 | ROCK
総括その3は「新譜部門」。
もう時代の音とか最先端とか関係ないもんね、とかいいながら
今年の1位選出盤こそ時代の最先端と認識されるべき音だと思うし
そうだったら2007年はなんて素敵な年だったのだろうという
ことになるのだが、残念ながらそうではない。
よく聴いた順に10枚選んだ。

HEAVY TRASH / GOING WAY OUT WITH HEAVY TRASH
KEVIN AYERS / THE UNFAIRGROUND
NICK LOWE / AT MY AGE
RAY DAVIES / WORKING MAN'S CAFE
浅井健一/ ROD SNAKE SHOCK SERVICE
ザ・グルーヴァーズ/ ROUGH TRIANGLE
THE STOOGES / THE WEIRDNESS
ボニー・ピンク/ THINKING OUT OF LOUD
ジライヤ/ ろくでなし稼業
サディスティック・ミカ・バンド/ LIVE IN TOKYO

ヘヴィー・トラッシュはジョン・スペンサーとマット・ヴェルタ-レイの
ユニットで、ロカビリーやブルーズ、カントリーといったルーツ音楽探訪の趣が
ある盤だが、単なるリヴァイバリストの焼き直しとは全く違う。
リズムに対する考え方が全く違うし、そこにはN.Y.でパンクやノイズに
まみれたジョン達ならではのアイディアが沢山盛り込まれている。
今のロックが置き去りにしている「いかがわしさ」「猥雑さ」も充分。
スピード感、破壊力ともに抜群で次作が楽しみになると同時に
ブルース・エクスプロージョンはどうなるの?といういらぬ心配をさせる
罪なアルバムである。

まさかのスタジオ新録音が出たストゥージーズには驚きだった。
本人はそんなことどうでもいいだろうが、ケヴィンは自身のキャリアの中でも
何度目かのピークにあるといっても過言でない出来だったし、
ニック・ロウも然り。
浅井健一は今年はソロ・アルバムを2枚、シャーベッツ名義で1枚と
とんでもない活躍ぶりで、この男の恐るべき創作意欲には恐れ入る次第。
選出盤は同時に発売された2枚の内、わかりやすいロックを収録したもの。
正直なところ、同じような曲やアプローチが多いように感じるが
それでも他のアーティストを軽く凌駕している。
ボニー・ピンクは本当に数少ない「ハナにつかない」女性アーティスト。
ミカ・バンドは来年には映像が出るのだが、それも楽しみ。

少々残念だったのがイアン・ハンター。枯れるのはまだ早い。


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2007年総括 その2

2007-12-29 21:33:34 | ROCK
続いては「映像部門」である。

基本的に初登場タイトルを重視した。
ツェッペリンの「狂熱のライブ」ジミ・ヘンドリックスの「モンタレー」、
シン・リジーの「ライブ&デンジャラス」は未発表の映像を含む
内容のいい再発だったが、選外となった。
「ヘイル・ヘイル・ロックンロール」も初DVD化だったが、
最初2枚組だったのが、1年経たない内にボリューム・アップした
バージョンが出たことが腹立たしかったのでやはり選ばなかった。
結果として次の10枚を選んだ。

BOB DYLAN / THE OTHER SIDE OF THE MIRROR(掲載写真左)
NEIL YOUNG / HEART OF GOLD(掲載写真右)
T.REX / T.REX ON T.V.
PAUL McCARTNEY / McCARTNEY YEARS
ROXY MUSIC / THE THRILL OF IT ALL
TIM BUCKLEY / MY PLEEDING HOUSE
RORY GALLAGHER / ROCKPALAST
V.A. / STAX/VOLT REVIEW LIVE IN NORWAY 1967
BRYAN FERRY / DYLANESQUE LIVE
THE ROLLING STONES / THE BIGGEST BANG

ボブ・ディランとニール・ヤングが1位と2位というのは何だか
出来すぎである。(笑)
ディランのニューポート・フォーク・フェスティバルでの映像を収録した
「THE OTHER SIDE OF THE MIRROR」は63年から65年のたった3年間の間に
激変したディランと、変化にとまどう聴衆の対比が面白く、音楽はもちろん
ドキュメントとしても優れた1本。「ノー・ディレクション・ホーム」で
断片的に使われた映像が、どの曲も完奏する形で収められているとなると、
次は「アレ」を期待するなというのが無理。(笑)
「DON'T LOOK BACK」のデラックス・エディションとの合わせ技を使って
アーティストとしてディランが映像部門のダントツ1位。

ニール・ヤングは2005年に映画化されたもののDVD化。
さすがはかつてトーキング・ヘッズの「STOP MAKING SENSE」を撮った
ジョナサン・デミである。全く無駄のないカメラ・ワークで見る者を
どんどん画面に惹きこむ。最近は新譜を買っても数回聴いてしまってしまう
ことが多いのだが、この映画はまた「プレーリー・ウインド」を
聴こうとする気にさせる。90分に及ぶ特典ディスクの映像を見れば
監督の意図がおぼろげながら見えてくるような気にもなる。

スタックス・ヴォルト・レビューが初DVD化なのは意外だった。
ブッカーT&ザ・MGズ、マーケイズとバックが徐々に揃ったところで
アーサー・コンレイが登場するというのは、今見てもわくわくする。
この中ではエディ・フロイドが選曲が地味で損をしているが、
続くサム&デイブ、オーティス・レディングの迫力はどうだろう。
まさに満を持しての40周年に相応しいリリース。

ストーンズはカメラが多すぎて落ち着いて見る事ができないのが残念。
ライブ映像よりドキュメンタリー部分が面白く思えるのは本末転倒。
これを編集したヤツはニールの「HEART OF GOLD」を見て猛省すべし。
私はストーンズ者なんだけどなぁ・・・。(笑)
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2007年総括 その1

2007-12-29 18:15:31 | ROCK
慌しく年末を過ごすのは例年のことだが、今年は仕事を抜ける日が
3日ほどあったので、尚更「あっという間に」という感が強い。
それでは、当ブログ恒例の「HARRY'S ROCK AND ROLL VILLAGE認定
ロック大賞」の発表を。

まずは「いけない部門。」(笑)
ブートレグとして商品化されたものの中から気に入ったものが対象なのだが
このジャンルの価値は人によって、ますます曖昧になってきていると思う。
ダウンロードやトレードで済ます人には全く無価値かもしれない。
とりあえずは私が気に入ったブツというこいとで単純にまとめたい。
当然、高額物件が多いジャンル(笑)なので、ほんの一握りのブツしか
入手していないわけだが、それでも忘れられない物が幾つかある。

レッド・ツェッペリンの73年1月22日サウスハンプトン大学での
ライブ音源は、軽い眩暈がするくらいの衝撃だった。73年に限らず
ツェッペリンのSB音源は山ほどCDで聞けるが、なんとなく73年は
卓直結のレンジの狭いSB録音物の印象が強いせいもあって、今回の
クリアな音質は「マルチ・トラックからのミックス」というふれこみ通りの
素晴らしい音だ。セット・リストも気が利いている。

年も押し迫ってとんでもないブツも登場した。
「CONCERT VAULT」で聴くことが出来たが、プレスCDでしかも廉価であるのが
購買意欲を搔き立てたのがザ・フーの73年12月4日フィラデルフィアと
その2日後のラーゴ公演を収録した物(掲載写真左)。
前者は昔から「TALES OF THE WHO」という定番ブートにもなった音源だが
今回は圧倒的ボリュームの完全収録。
ラーゴにいたっては全て初登場音源だ。ラーゴはザ・フーのファンクラブに
入会した人のための特典CD「VIEW FROM A BACKSTAGE」に3曲が収録されたが
早くもその完全版を聴くことができるわけだ。
『トミー』は発表から今に至るまで多くの曲が演奏され、良い録音のものが
多くあるが、73年の『四重人格ツアー』はフィラデルフィアくらいしか
音がいいのがなかったので、今回のラーゴ音源は多くのザ・フーのファンに
歓迎されるだろう。

ほぼ同時期に出たソフト・マシーンの71年3月21日ブレダでのライブは
SB録音というのは勿論だが、ロバート・ワイアットの研究本として
名高い「ロング・ムーヴメンツ」でも日付が明確でなかった日のライブの
会場と日付が確定したというだけでも価値がある。


「CONCERT VAULT」のおかげで様々なアーティストの高音質のライブを
聴くことができるようになったのは何度も書いたが、おかげでまさかキンクスの
ブートレグを5種も買うことになるとは思わなかった。初期はいい音のブツが
少ないエアロスミスの75年のライブや音源自体が少ないJ.ガイルズバンドは
お宝そのもの。
ただ、フーにしろキンクスにしろブートレグの数は多い。
よって目新さも考慮して、今年の「いけない部門大賞」はブライアン・
フェリーの77年6月23日ボトムラインでのアーリー・ショーと
レイト・ショーを収録した「BY THE TIME FERRY REACHED」(掲載写真右)に。

選曲・演奏ともにまさにベスト・オブ・ブライアン・フェリー。
やっぱりポール・トンプスンのドラムスでないと、という思いを強く持った
ライブ盤でもある。「A HARD RAIN'S A-GONNA FALL」では曲の途中でメンバー
紹介があるのだが、これが面白い。メル・コリンズを中心とするホーン・
セクションが紹介されるとジェームス・ブラウンの「AIN'T IT FUNKY」の
フレーズをユニゾンするのだが、これがえらく格好いい。
続いて紹介されるクリス・スペディングが強引にチャック・ベリーの
「LITTLE QUEENIE」で切り込んでくるのが笑える。
フィル・マンザネラとクリス・スペディングという二人のギタリストの
見せ場がちゃんとあるのがどちらのファンにも嬉しいところ。
それにしても、ライブの最終曲が「PRICE OF LOVE」というのが驚き。

映像部門はデヴィッド・ボウイの「1980 FLOOR SHOW OUTTAKES」ということで。
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SUPERSONIC

2007-12-26 22:18:54 | ROCK
相変わらず出不精である、というか仕事が忙しいというのもあるが
まあ出不精である。西新宿なんてとても遠くて・・・。(笑)
よって、ブートレグは通販で購入することがほとんどなのだが、
年に一度だけ、昔からあるビデオ屋もといDVDショップの通販を
利用する。単に割引があるから年に一度なのだが、他のところにない
映像が、その店にあるからというのが当然ながら最大の理由だ。
あいかわらずジャケットのセンスは無いけれど。(笑)

イギリスのテレビ番組「SUPERSONIC」で74年から76年に放送された
映像を集めた2枚組DVDR3種が今回の購入ブツ。
「SUPERSONIC」はどちらかというとグラムやパワー・ポップと
呼ばれるジャンルのアーティストが多く登場する番組で、演奏はほとんど
レコードにあわせるかもしくは事前に録音した音に口パクするのだが
ボーカルだけ「ON」だったりすることもある。
最初に番組を知ったのは一連のT.REXのオフィシャルものに収められた
映像によってである。もっともこの時期のマーク・ボランは少々太っていて
絵的に見栄えはしないのだけど。

今回の6枚のDVDRは見る人を選ぶだろうが、私は大満足だった。
まず、クリス・スペディングが「MOTOR BIKIN'」「JUNMP IN MY CAR」を
演奏するシーンだけで「買い」なのだ。前者はスタジオ内にもかかわらず
派手な火花が上がって盛り上がり、後者はアルバム「天才クリス・スペディング」
のアルバム・ジャケットのあのスーツで演奏するシーンが見れる。
キンクスの「NO MORE LOOKING BACK」は、何種買ったか思い出せないが(笑)
どのコンピレーションにも収められていない映像だ。
センセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンドが「動く」のを初めて
見たし、エースやスティーブ・ギボンズという渋いところもあれば、
おなじみのセイラーやスレイドもある。

パイロットのライブを3曲も見れたのは収穫だ。「JANUARY」や
「CALL ME ROUND」のプロモ映像は見たことがあるが、より生き生きと
愛想をふりまきながら演奏する様は楽しいことこの上ない。
とどめはケヴィン・エアーズ。白いピアノの前に座りワインを飲みながら
「FALLING LOVE AGAIN」を歌うのだが、歌い終わり立ち上がると何故か
ピアノが爆破されるといういう演出が意味不明だが面白い。
デジタル・ノイズが酷いところもあるが、概ね私の好きなアーティストの
ところでは発生しなかったように思う。あっ、シン・リジーのところで
あったか・・・。まあいいや。

また、来年お世話になるよ。
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MAN / AT THE ROUNDHOUSE 1976/ GERMANY 1975

2007-12-23 18:35:52 | ROCK
マンというのは不思議なグループだ。パブ・ロックの範疇で捉える人が
いれば、プログレの範疇で捉える人もいる。最近ではジャム・バンドという
便利な言葉があるおかげで、そんな括りに入れる人もいる。
私は初期のブリンズレー・シュウォーツと同じような感じで、
グレイトフル・デッドの影響下にあるパブ・ロックと解釈している。

アルバムを熱心にそろえているわけではないが、70年代のDVDが
発売されたとなると興味がそそられるという悪癖が出て2本のDVDを
購入した。どちらもVOICEPRINTからの発売だ。
掲載写真左は「LIVE IN COLOGNE GERMANY 17TH APRIL 1975」と題された
ものでドイツのテレビ番組「ロックパラスト」を収録した物。
当たり前だがブートレグではないので画質は良好。
メンバー・チェンジの激しいバンドだが、MICKY,DEKE,TERRYの3人が
いればなんとなく「マンだなぁ」と思ってしまう。

掲載写真右は「AT THE ROUNDHOUSE 1976」。76年12月の
ラウンドハウスでの公演を収録した物で、これも元々はテレビ放映用だった。
少々退色しているがフィルム撮影された映像は、70年代の質感を
うまく残しているしバンドの演奏ともよくあっている。
間にインタビューやステージ組み立ての様子が挿入されるドキュメンタリーの
要素もあるが、曲は完奏するしテレビ番組とは違った観客の支持の
熱さも伝わる素晴らしい映像だ。どちらか1本というなら
こちらのほうをお勧めする。

マンといえば以前は「GREASY TRUCKER PARTY」のCDが出ていた。
72年のライブ盤でレコード発売時は2枚組でホークウィンドや
ブリンズレーといったユナイテッド・アーティスツ所属の面々のライブが
収録された貴重盤なのだが、マンだけ収録のCD(1枚物)は購入しなかった。
最近になって「GREASY TRUCKER PARTY」は拡大されてなんと3枚組の
ボリュームで再発された。LP時代を大幅に上回る収録曲が魅力なのだが
まだ手元に届いていない。ブリンズレーだけでオープニングを含めると
16曲のライブ録音を聴くことができるとなれば、スルーできない
人も多いかも。マンやホークウインドもおそらくセット・リストは
全て収録されているだろう。非常に楽しみだが手元に届くまで
今日取り上げたDVDを見てのんびり待つことにしよう。
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DOWN ALONG THE COVE

2007-12-22 21:06:46 | DAY BY DAY
私の実家から5分も歩くと、掲載写真のような光景が広がる。
学生時代を過ごしたのは別な市で、もっと山手に住んでいたのだが
その家は今は処分してしまったので、実家とはいっても私が帰る所は
厳密には親父の実家ということになる。
どうしても帰らなければならない事態となったため、今日まで
四国にいた。1年に二度も帰ると散在することこの上ない。

いろいろと複雑な人間関係が交錯する中で、久しぶりに妹とあった。
妹と歩くことなんて、学生時代は100%有り得ないことであったが
犬の散歩のついでに歩いてみた。
仲の良い兄妹とは言えなかったと思うのだが、面白い話をしてくれた。

私が中学3年の時、妹は1年生でテニス部に入部した。
当時のテニス部(に限ったことではなかったが)は、2年生が1年生を
いじめる傾向にあった。3年生はかつて自分が経験してきたことからか
それを黙認し、度が過ぎた時に止める程度だったという。
でも、私の妹は一切のいやがらせを受けなかったらしい。
理由は、「ハリーの妹だから。」
確かに私のクラスの女子の目立つタイプの女の子の何人かはテニス部に
いたのだが、別にそれほど仲が良かったわけでもないのに
「へ~、そんなことが理由になったんだ。意外やね。」と言うと
「あんた、ずっと気が付いてなかったろ?。キャプテンのKはあんたの
ことが好きやったんよ。」と返すではないか。
テニス部ではKが私のことを気にしているのが公然の秘密だったようだ。

おいおい。全く気付いてなかったよ。というかKとは小学校から都合
7年間同じクラスにいて、クラスのイベントごとをする時はいつも一緒
だったので、常に一緒に何かをするのが当たり前と思っていたのだから。
Kはクラス、もしくは学年でもなかなかの美人として通っていたから
そんな話を今聞かされたら25年前に戻りたくなってしまうじゃないか。(笑)
妹には言わなかったが、正直に言うと同じテニス部のYのほうが
私は気になっていた。今後差し障りのある事態が起こらないとも
限らないので(バカ)言わなくて正解だろう。

人の生死はもちろんだが、出会いやすれ違いというのは本当に
どうにもならないものだ。出会っても忘れてしまった人や、いなくていい人も
いる。私が忘れられたことの方が多いのだろうけど。
今、関係が続いているいい人達とはいい関係を続けたいものだ。
入り江に沿って歩きながらそんなことを考えた。

実は高校時代も同じような話があった。別に女の子に人気があった
わけではないのだが。それにしてもなんで大学時代は「いい話」が
なかったかねぇ、hopperさんよぉ。(笑)
やっぱり小汚い服装と髪型が災いしたか?(再び、笑)


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アイク・ターナー伝説

2007-12-16 10:16:07 | SOUL
12月13日、休みだった私は雨だったせいもあって一日中CDを
聴いていた。「BOSCOE」「HEATWAVE」といった最近買ったソウル物を
中心に聴いていたのだが、その中に「THE IKETTES」もあった。
『Can't Sit Down...'Cos It Feels So Good 』というタイトルのCDで
コンプリート・モダーン・レコーディングをうたった物だが、
もうすぐPヴァインから出る紙ジャケのほうが、2曲多いようだし
ボーナス・トラック以外は当時のアルバムの曲順通りに並べられているので
そっちのほうが良さそうだ。
それはさておき、夕刊を見るとアイク・ターナー逝去の記事が・・・。
ああ、そんな日にアイケッツを聴いていたのか。
ほとんどライブを見に行かない私が見た唯一のソウル・ミュージシャンが
アイク・ターナーで、ブルーズ・マンがジュニア・ウェルズなのだが
これで二人とも故人になってしまった。

アイク&ティナ・ターナーはソウル・レヴュー形式のショーで売り出したが
ロックのカバーが多かったせいか、フェスティバルやTVショーで
ロック・ミュージシャンとの共演が多かった。
そのため他のソウル・アーティストより比較的早く、私は映像を見る
ことになるのだが、J.B.ほどではないにしろアイクがバック・ミュージシャンを
コントロールする感じはわかったし、ティナに負けず劣らずの
扇情的な踊りを披露するアイケッツも魅力的だった。

アイク・ターナーを見たのは、今や伝説といってもいい94年8月21日
豊橋船渡埠頭で行われた「ライブ・セレブレーション’94豊橋」と
題された野外フェスティバルでのこと。
登場するや最初のアクションでシールドが抜けたときは、大丈夫かよと
思ったが(もちろん、老いを心配したのだ)、何事も無かったかのように
鋭角的なフレーズを連発、若々しい動きと指捌きを披露してくれた。
途中、大雨が降ってきたが演奏者も客も全く怯まずステージは進行、
ニュー・アイケッツの踊りがよりセクシーに見えるという
予定外の演出になった。アイク・ターナーのステージ自体が素晴らしかった
のは言うまでもないが、大雨というハプニングが妙な高揚と一体感を
生み出し、尚且つフェス自体がグレードの高い内容だったにも関わらず
諸問題(大赤字だったと聞いた)のため、単発で終わったことも
このフェスの伝説化の一因となっている。

ソロ、セッション時代の写真を使うほうが良かったのだろうが、
やっぱり「アイク&ティナ・ターナー」時代を一番熱心に聴いたので。
波乱万丈の人生だったようだが、昨年の遺作がグラミー受賞というのも
なんとなくアイク・ターナーらしい。


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BASEMENT MELODY

2007-12-15 17:46:18 | 日本のロック・ポップス
口さがない人は甲斐バンドは「歌謡曲がほんの少しハードになっただけ」
とか言うのだが、外れてはいないが的を得ているわけでもない。
中学生時代に初めて聴いた時は、今まで聴いていた他のものとは
違う格好良さをすぐに感じたし、それは今でも変わらない。
徐々に嗜好が洋楽に移行し、所持するレコードも何百枚となる頃には
「なるほど、そうだったのね。」とわかったこともあって、微妙な
時期も合ったけど。
以前も書いたが、それでも80年代初頭までの甲斐よしひろは
冴えていたし、優れたパフォーマーでコンポーザーで尚且つ優れた
「聴き手」だったと思えば何の問題も無い。
そして、佐野元春のファンに対しても同様なことを思うのだが、
そこに留まって、つまりは佐野元春や甲斐バンドを聴くことで完結する
人と何かを共有することは私には出来ない。

甲斐バンドのカタログがリマスターされ、紙ジャケとなって店頭に並んだ。
所持するLPがボロボロな物や気に入った物をいくつか買いなおしたが
「地下室のメロディー」には驚いた。LP時代にA面4曲目に収録されている
「スローなブギにしてくれ」がB面2曲目(CDでいうと7曲目)の
「街灯」と位置が変わっていたからだ。
私が初めて見たコンサート(私の町で行われた最初のロック・コンサート
でもある)が81年の甲斐バンドであり、その予習に散々聴いただけに
思い入れがある故、この変更に馴染めないでいる・・・。

なんとなく思い立ってiPod用に編集盤をつくった。
「地下室のメロディー」のシングル盤には冒頭に靴音が入っていて
それがあるのとないのでは全く感じが違う。勿論私は靴音が入るほうが好きだ。

究極の甲斐バンド

DISC1

01 三つ数えろ
02 GOLD
03 地下室のメロディー『シングル・バージョン』
04 黒い夏
05 東京の冷たい壁にもたれて
06 きんぽうげ
07 破れたハートを売り物に
08 スローなブギにしてくれ
09 港からやってきた女
10 二色の灯
11 シネマ・クラブ
12 天使(エンジェル)
13 ビューティフル・エネルギー
14 無法者の愛
15 冷血(コールド・ブラッド)
16 吟遊詩人の唄
17 ポップコーンをほおばって
18 テレフォン・ノイローゼ

DISC2

01 嵐の季節
02 漂泊者(アウトロー)
03 シーズン
04 薔薇色の人生
05 東京の一夜
06 狂った夜
07 8日目の朝
08 魔女の季節
09 男と女のいる舗道
10 かりそめのスウィング
11 フェアリー(完全犯罪)
12 暁の終列車
13 ヒーロー(ヒーローになる時、それは今)
14 感触(タッチ)
15 メモリー・グラス
16 ダニーボーイに耳をふさいで
17 涙の十番街
18 最後の夜汽車
19 翼あるもの
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ハイド・パークにカエルを見た

2007-12-12 23:30:06 | ROCK
今年は15年ぶりの素晴らしい新譜を発表したケヴィン・エアーズ。
それだけで満足なのに、またしても「お宝」が登場してしまった。
来年に回したほうが良かったんじゃないの?なんて軽口もつい出てしまうが
私の顔がニヤけいているのは言うまでもない。

掲載写真はKEVIN AYERS & THE WHOLE WORLDの「HYDE PARK FREE CONCERT
1970」。1970年7月18日、ハイド・パークでのフリー・コンサートを
収録した物で音質は完璧とは言えないが、ファンなら十分楽しめるし
質の悪いブートレグなんかとは比べ物にならないレベルは保っている。
ちなみにこの日の共演はロイ・ハーパー、エドガー・ブロートン・バンド、
ピンク・フロイド、フォーマリー・ファット・ハリー。
出演予定だったサード・イヤー・バンドはキャンセルしたのだが、
十分濃い面子である。フロイドは「原子心母」を披露したというから
芝生に転がってダラりと見るにはさぞ気持ちよかっただろう。

この時期の「THE WHOLE WORLD」はドラマーがロバート・ワイアットだった
ということで、好き者諸氏はそっちからも琴線を擽られるはず。
ワイアットは当然まだソフト・マシーンのメンバーである。
8月にエアーズらと短い欧州ツアーを行い、その後ソフト・マシーンとして
後に「LIVE AT THE PROMS」として世に出るライブ・レコーディングや
自身の1STソロのセッション、マシーンの「フォース」のレコーディングと
精力的な活動をしていたのだから恐れ入る。

プログレ色が色濃く残る時期ではあるが、ケヴィンならではのメロディーは
そこにポップな感じを与える。フリーキーなコクスヒルにミニマム・
ミュージックの要素を持ち込むデヴィッド・ベッドフォードという
組み合わせの妙が絶妙で、このグループを特異なものにしている。
全6曲約47分があっという間に感じられる素晴らしいライブを
是非味わっていただきたい。
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お前はいらない

2007-12-09 22:00:50 | ROCK
今は「ブルース・エクスプロージョン」と名乗っている筈なのだが、
過去音源を含むコンパイル盤ということで、「ジョン・スペンサー・
ブルース・エクスプロージョン」名義のアルバムがリリースされた。
92年から02年にかけてメジャー契約とは別にリリースした5枚の
シングルに、初期のレア・トラックを8曲追加したのが掲載写真右の
「JUKEBOX EXPLOSION ROCKIN' MID-90S PUNKERS !」。
ブルース・エクスプロージョンのアルバムは04年の「ダメージ」が
最新作のままで、そこでは以前より整理された音になり少し地味な
印象を残したが、ここではまだ好き放題やっている彼らの音を聴く
ことができる。
最もジョンは母屋を離れてとてつもないサイド・プロジェクトを
敢行中なのだけど。

今回のジャケットはパロディ・ジャケで元ネタは掲載写真左の
「BACK FROM THE GRAVE VOLUME ONE」。「NUGGETS」や「PEBBLES」と
いった60年代のガレージ・サウンドを集めた優れた編集盤があるが、
このシリーズもソレを狙ったものでレーベルは「CRYPT」。
実のところこの盤はそれほど感心するほどのものではなく、その手の音が
好きな人には向いているだろうが、収録されている全てのバンドが
優れているわけではない。
例えば、今あなたがいる街の「○○(地名を入れてください)の○○(好きな
ジャンルを入れてください、レゲエでもパンクでもブルーズでも)
シーンを彩る20組のバンドをコンパイルしたCD」なんてのが
リリースされてもきっと買わないでしょう?(笑)
30年後にそれを有難がる人がでてきて「やっと」というのが
本当のところかも。

ただ、ジャケットは面白い。
墓碑銘は「GOOD RIDDANCE」、つまりは「厄介払い」とでも言えばいいだろうか
そんな墓に埋められているLPには「DISCO」「JAZZ」「MTV」「LIVE AID」
「WOODSTOCK」「HEAVY MWTAL」「ART ROCK」と書かれてある。
ちなみに具体的に名指しでLPに書かれているのは「BOWIE&ELTON」「KISS」
「GENESIS」「JIMI&JANIS」。随分と気に入らない物が多いようだ。(笑)
内容が志に届いていないのが笑わせてくれる。

それではジョン・スペンサーが埋めているアーティストは・・・。
私が好きなアーティストの名前が若干あったが、まあ許そう。
ジョンに埋められているアルバムに書かれてある名前にはこんなのがある。
「OASIS」「STONE ROSES」「ALICE IN CHAINS」「PIXIES」「HOLE」
「RED HOT CHILI PEPPERS」「SMASSING PUMPKINS」等等・・・。

ブルース・エクスプロージョンは活動しなかったが、今年のNO.1アルバムは
ジョン・スペンサーのあのバンドなのだから、これくらいの暴挙は
許されるのだ。(笑)
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DREAM WE DREAM TOGETHER IS REALITY

2007-12-08 11:09:06 | ROCK
いい天気だ。なのに今日は何も予定が無いし何かをやる気もしない。
来春卒業する従兄弟の、奨学金返還の保証人になるための用紙に
署名と実印を押して、最初のビールを飲み始める。
これで8月以来切っていない髪を切りに行くこともなくなった。(笑)

久しぶりに片っ端からビートルズのアルバムでも聴くか、と
思ったがこれも思い立っただけで、すぐ気が萎えてしまう。
それでは、と言うわけでオノ・ヨーコの俺編集ベスト盤を聴いた。
今日という日に最も相応しい作業かもしれない。
MDで一度作ったことがあるものを、ほんの少しいじっただけだが
先に掲載したビートルズの4人のソロに何ら劣らないのが素晴らしい。
いや、「俺編集」が素晴らしいのではなく、ヨーコの曲がである。(笑)
基本になるアルバムが『APPROXIMATELY INFINITE UNIVERSE』なのは
言うまでもない。

BEST OF YOKO ONO

01 WHY
02 MIND TRAIN
03 SISTERS,O SISTERS
04 MOVE ON FAST
05 APPROXIMATELY INFINITE UNIVERSE
06 GREENFIELD MORNING I PUSHED AN EMPTY BABY CARRIAGE ALL OVER THE CITY
07 HARD TIMES ARE OVER
08 STRAIGHT TALK
09 WHAT A MESS
10 DON'T WORRY KYOKO(MUMMY'S ONLY LOOKING FOR HER HAND IN THE SNOW)
11 PAPER SHOES
12 WAITING FOR THE SUNRISE
13 LISTEN,THE SNOW IS FALLING
14 WINTER FRIEND
15 I WANT MY LOVE TO REST TONIGHT
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1971年6月6日フィルモア・ウエスト

2007-12-07 21:58:39 | ROCK
ジョン・レノンの紙ジャケは2000年以降順次リマスターされたものを
採用しているが「SOMETIME IN NEWYORK CITY」は違った。
リマスターされたものは1枚物で後半のザッパとのライブを収録した
3曲が外され、代わりに当初のアルバムの趣旨から外れた2曲が収録される
という駄盤だったので、オリジナル・フォーマットに近づけた
紙ジャケであれば、中身はリマスターされていなくとも従来通りの内容で
リリースするのは賢明な処置であった。

当時のマザーズはマーク・ヴォルマン、ハワード・ケイランの二人を
フロントに立てた通称「フロ&エディー・マザーズ」と言われるものだ。
マザーズは71年6月5日と6日に1日2ステージ、計4回分のライブを
全てレコーディングしていて、6日にジョンとヨーコが飛び入りする。
ザッパとジョンの間で両者の共演はどちらがリリースしても構わない
取り決めが行われ、ザッパからジョンにマスターのコピーが渡される。

まず、ザッパは同年8月に「FILLMORE EAST-JUNE 1971」というアルバムを
リリースするが、そこにジョンとの共演は収録されていない。
ジョンがどのような形でリリースするか、お手並み拝見と決め込んだか
それともこの時点でリリースするには時期早尚と判断したのかもしれない。
同年12月、ザッパはステージに上がってきた観客にステージ下に突き落とされ
全治6ヶ月の重症を追う。マザーズのメンバーはザッパの勧めもあったらしいが
演奏活動をするためにグループを結成(フロ&エディー)、その後
ザッパと袂を別つ。

72年9月、いよいよジョンがザッパとの共演を含む「SOMETIME IN NEWYORK
CITY」を発表。かつてビートルズのパロディ・ジャケットを作った
ザッパではあるが、あからさまに「FILLMORE EAST-JUNE 1971」のジャケを
朱筆校正したインナー・スリーブ(掲載写真右)を見たときは
気分が悪かったろう。
尚且つ最悪なことに「JAMRAG」と題された曲はザッパの「KING KONG」の
リフをメインに展開したセッションにも関わらず、曲のクレジットは
なんと『LENNNON-ONO』とされ、ザッパの名前は無かった。
ここで対抗しても良さそうなものだが、71年当時のマザーズと袂を
別ったザッパにしてみれば今更、喧嘩別れの形になった元メンバー達に
印税をくれてやる気にもならなかったのだろう、追随はしなかった。

しかし、「SOMETIME IN NEWYORK CITY」から20年を経た1992年に
ザッパは「PLAYGROUND PSYCHOTICS」(掲載写真左)で遂にジョンとの
共演音源を解禁する。
ザッパのバージョンとジョンのバージョンを比べて初めて、当日の真実が
わかる。もちろんザッパのバージョンが真実に近い。
まず「WELL(BABY PLEASE DON'T GO)」はジョンのバージョンでは
キーボード・ソロとザッパの2回目の激烈なギター・ソロがカットされて
いる。大きく違うのは「SCUMBAG」だ。ジョンのバージョンでは
ジョンの「SCUMBAG」という叫びが曲を支配しているが実際は、その
掛け声に応じるハワード・ケイランの、ソウル・レビュー顔負けの
熱いボーカルを聴くことが出来る。明らかにジョンが圧されているために
「SOMETIME・・・」ではきれいにカットしてしまったのだ。
面白いことに「JAMRAG」はザッパはよほどムカついたのだろう、
「KING KONG」のリフを完全にカットしタイトルを「SAY PLEASE」「AAAWK」と
変更しクレジットはザッパのみにしてしまった。

「SOMETIME・・・」でザッパとの3曲がリマスターされなかったのは
真実からあまりにかけ離れたミックスであること、クレジットの問題が
あること、ザッパのバージョンが世にでてしまったこと、これらを
判断したためだというのが私の考えである。
ジョンの「SOMETIME・・・」を聴いてザッパの「PLAYGROUND・・・」を
聴いていないジョンのファンは多いだろう。

ジョンもザッパも当日の音源をそれなりにカットしたり音をいじったり
している。ザッパ・ファミリーには当日のあるがままの音源を
できれば「コンプリート・フィルモア・イースト」という形で
リリースして欲しいものだ。例え4枚組でも買うから。(笑)


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