ブルース・スプリングスティーンの2016年のコンサートは全部で75公演が
行われた。その全てが録音されCDRとしてオフィシャル・リリースされている。
7月のヨーロピアン・レグの後半の商品化が遅れていたのだが、もうじき届くであろう
9月のスタジアム・レグに続いて発送されるだろう。
今現在私の手元には51公演分のCDRがあり、残る24公演の到着を待っている状態
なのだが、正直に言って手元の51公演中まだ10数回分が未聴である。何せほとんどの
公演が3時間なのだ。年内に一度は全て聴くつもりだが、これは何だか宿題が山積みの
ようで精神衛生上良くない。昨日のデッド絡みの記事で同じようなことを書いたが、好きな
ミュージシャンのオフィシャル盤を買うことが若干の苦痛に変わり、更にはそれを
心の奥底で気持ちよく思っている(多分)としたら、私は真正のドMかもしれない。(笑)
更に2017年にはオセアニック・レグとして14公演が確定し、更には公演地は未定ながら
SUMMER'17と銘打たれたツアーも予定されている。男はつらいよ。(笑)
掲載写真はボブ・ディランが66年に行った23回の演奏を36枚のCDに収録した
「THE 1966 LIVE RECORDINGS」。完全収録でない日やオーディエンス録音しかない日も
含めてあるだけ詰め込んだというところだろうが、ブートレグを集めるくらいならこれを
手元に置いておいた方が金銭的にも楽だし何よりオフィシャル盤なのでスルーはできない。
この箱について不満なぞあろうはずもなく、リリースが実現しただけで快挙だと思う。
50年前の会場録音は流石に今の耳だと厳しい音質であるが、隠密録音のブートレグを
散々聴いてきた身には途中のテープが切れたり始まったりする時のキュルキュルという音さえ
愛おしい。(嘘)ま、それは36枚中5枚くらいで、残りのほとんどはサウンドボード
或いはレコーディングを前提にしてCBSが正式に行った録音なので普通に聴くことができる。
この量を前にどの日の演奏が素晴らしいなんていうほど聴きこんだわけではないが
それでも、ブートレグで文字通り愛聴しオフィシャルの「BOTLEG SERIES VOL.4 LIVE
1966」でリリース済みのマンチェスター公演と本物のロイヤル・アルバート・ホール公演を
手軽に取り出して聴き比べることが出来るのは大きな喜びである。
それにしても、ここで疑問なのは66年の演奏をひとまとめにして商売するのなら、
昨年無料ダウンロードできた65年の演奏曲全208曲も箱にすればいいのに、ということ
であるが、まあそれはいろいろあるのだろう。今回、音質いまひとつのオーディエンス録音
まで世に出したということは、66年という年はディランにとって特別な年ということ
なのかもしれない。
あるだけ全部を聴くことができるのは贅沢の極みだが体力の消耗も著しい。
私の体力と金銭的余力が残っているうちに75年と76年の演奏をあるだけ出して欲しい
ものだ。