HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 15

2014-03-31 00:04:21 | 日本のロック・ポップス

中森明菜が86年にアルバム「クリムゾン」をリリースした時、ミュージック・マガジン周辺で
やたらと評価が高かったように記憶する。当時の私は「他に聴かないかんレコードが
山ほどあるのに、アイドルのレコードを取り上げてどうしろってんだ。」なんて思ったものだ。
ま、基本スタンスは今でもそうなのだが、最近は軸のブレも甚だしい。

後にその「クリムゾン」も聴いたのだが(ハイ、CD買いました。)気に入ったのは、カップや
タイプライター、煙草に火を点ける音といった生活ノイズと明菜の声を上手くミックスした
『ミック・ジャガーに微笑みを』くらいで、後はほとんど気に入らなかった。
いや、別に私がストーンズ・ファンだからそれだけを贔屓にしているというわけじゃないのだけど。

明菜の盤で好きなのは、「クリムゾン」の前年にリリースされた「D404ME」だ。
架空の倉庫の番号がアルバム・タイトルになったとのことだが、この盤は倉庫に格納された
様々な宝物をひとつづつ探り当てる楽しみがある。つまり、作家陣が多彩であるのが
面白いというところだ。

とかなんとか書いていながら、この盤を手にとるきっかけになったのは忌野清志郎と小林和生の
RCサクセションの二人が曲を提供した『STAR PILOT』を聴いてみたいというのが最大の
理由であったのは本当のところだ。

私の時間軸で言うと85年11月にリリースされたRCサクセションのアルバム「ハートの
エース」はリアル・タイムで買ってそこで『SKY PILOT』という曲を聴くのだが、明菜が『STAR
PILOT』なる歌を歌っているのはかなり後になって知った。そりゃ、そうだ。当時は「他に
聴かないかんレコードが山ほどあった」のだから。(笑)

『STAR PILOT』の歌詞はちあき哲也によって書かれ、RCの二人は作曲を担当し
明菜のアルバム「D404ME」に収録されて85年8月にリリースされた。それにしても、
まさかその数か月後に歌詞を全面書き直しのうえRCサクセションの楽曲として世に出るとは
明菜も明菜のスタッフも思わなかっただろう。書き直された歌詞はあからさまにセックスを
想起させる内容だったのだから。

それはともかく、本当に楽しくも優れた楽曲が多いアルバムだと思う。曲を提供した
ミュージシャンのオリジナル・アルバムやシングルをほとんど聴いていないのが実情だが
ここでの仕事に関しては個人的に認めざるを得ない。

そして今更のように明菜のシングルで一番好きだったのが『ミ・アモーレ』だったことを
思い起こすのであった。つまり、私には全てがおあつらえ向きのアルバムだったという
わけである。

今年になって明菜の「旅ソング」ばかり集めたアルバムが編まれたが、一つ所にとどまることを
良しとしなかったアイドルの在り方が、偶然にもこんな処に反映されていたかと思うと
それも面白いと思う春ウーララ。こればっかり。(笑)

 

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOEN - 14

2014-03-30 00:13:25 | 日本のロック・ポップス

掲載写真は先日再発された加賀まり子の「愛しあう2人のために 愛のレッスン」。

服部克久が編曲した映画音楽や洋楽のインストにのせて、安井かずみが書いた詩を
加賀が朗読する企画物。全12曲で語られる詩はドラマ仕立てでつながっていて
男女の出会いから別れ、再会までを女性の側から加賀が一人きりで演じきる。

71年のリリースから既に40年以上の年月が経っている。近年の加賀のイメージ
しか頭に描けないと、如何に「当時は魅力的な小悪魔だった。」と言われても、なかなか
ピンとこないかもしれないが、幸いにも67年の映画「月曜日のユカ」での加賀が強烈に印象に
残っていた私には、このアルバムの需要というものがなんとなくわかったような気になる。(笑)

それにしても、ここでもまた『青い影』。本当に日本人は『青い影』が好きなんだなあ。
選ばれた映画音楽は「シェルブールの雨傘」「太陽がいっぱい」「パリのめぐり逢い」と
いった有名なものが選ばれているので、くすぐったいような気もするが、そこが逆に
安心して聴いていられるところなのかも。
ビートルズ・ファンは『SOMETHING』が、どんなシチュエーションの語りのバック・ミュージックに
選ばれたか、気になったりして。(笑)

遅々として進まない(もう何回コレを書いたか)「日本映画100選」であるが、候補作を
書いた紙をみて、「あれ、この間は松坂慶子が最多登場か?なんて書いたけど、加賀まりこが
出演した映画も多いなあ。」なんて間抜けなことを思う春うらら。

この盤と同様に服部克久が作曲と編曲を担当し、安井かずみが詩を書き自ら朗読する
アルバム「空にいちばん近い悲しみ」と併聴するのが筋というものだろう。詩の内容も
語り口調もまるで違うが、私生活でも仲が良かったという二人が71年という全く同じ年に
発表した盤であるということも、私にこの2枚のアルバムを姉妹のように思わせる。

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AREA 213

2014-03-29 00:40:19 | LAND OF 1000 DISCS

       

JACKIE OPEL / THE BEST OF JACKIE OPEL (1970)

SLIM SMITH / BORN TO LOVE (198X)

       

BOB ANDY / BOB ANDY'S SONG BOOK (1970)

DENNIS BROWN / JUST DENNIS (1974)

 

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 13

2014-03-28 00:00:40 | ROCK

掲載写真はトレイシー・ウルマンが84年にリリースした彼女の2枚目のアルバム
「YOU CAUGHT ME OUT」。邦題は「ハ~イ!トレイシー」。なんともチャラけている。(笑)

シングル盤の「THEY DON'T KNOW(夢見るトレイシー)」がヒットしたのは知っていたが
それが直接の購買動機では無かったように記憶する。多分、スティッフ・レーベルだから
外しはしないだろう、なんて思いながら中古盤を買ったのだろう。

コメディエンヌとして或いは女優としての活動については詳しくない。当時の日本盤の
ライナーには詳しく書いてあったが、今に至るまでそのキャリアを追いかけたことは
なかった。そんな必要が無いほど、歌手としてこのアルバムで聴かせる演じ手としての
トレイシーは完璧だ。

女優にしろ歌手にしろショー・ビジネスの世界にいるのだから、それなりの上昇意欲と
自己顕示欲というのはあるはずだが、この盤でのトレイシーは聴く者を夢見心地に
させてくれる純粋無垢な存在だ。

それは彼女の声質がそう思わせるに十分であるのと同時に、それを支えるトラックの
出来が素晴らしいことも大きい。80年代のロックやポップスのほとんどが、その大仰な
アレンジと録音方法故に、ノスタルジーを除くと聴くに堪えないものと化しているのに対し
この盤はポップスの持つ魔法を見事に封じ込めている。

スネアだけが目立つこともないし、シンセが牛耳っているわけでもないのがいい。
スペクター風のサウンドなら何でもかんでも良いというわけではないが、それ風の音を
女性歌手を使って試したくなるという気持ちはわかるし、トレイシーもしっかり期待に
応える歌唱を披露している。今思えばシングルの曲はほとんどアルバム未収録なのだが、
それを不満に思うことも全く無い。

ダスティー・スプリングフィールドの『LITTLE BY LITTLE』、シャングリラスの『GIVE
HIM A GREAT BIG KISS』といった渋いカバーとコニー・フランシスの『WHERE THE
BOYS ARE』といったベタな曲のカバーを同列で取り上げるのも、ポップスの歴史を
凝縮しているようで面白い。

80年代当時、よくシンディー・ローパーはマドンナと比較されたが、シンディーのコインの
裏側は(いや、どっちが表でもいいのだが)トレイシー・ウルマンだと思っていた。
今改めて聴いても、その想いは間違いではなかったと思っている。

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AREA 212

2014-03-27 07:29:52 | LAND OF 1000 DISCS

       

THE BORIS GARDINER HAPPENING / IS WHAT'S HAPPENING (1973)

BORIS GARDINER / EVERY NIGGER IS A STAR (1973)

       

WINSTON GROOVY / THE GROOVY COLLECTION (1978)

FORCE OF MUSIC / LIBERATED DUB (1979)

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TRUE TO THE BLUES

2014-03-26 00:01:25 | ROCK

                             

ジョニー・ウインター生誕70年を記念して?ジョニーの歴史を4枚のCDにまとめた
組物「TRUE TO THE BLUES」がリリースされた。長い活動歴の中で、良い塩梅にまとまった
ベスト盤がなかったジョニーとそのファンにとっては待望のボックスと言えるだろう。

ボックスのリリースを祝うべく数多のギタリストから寄せられたコメントがブックレットに
掲載されているが、その豪華さがそのままジョニーの足跡の偉大さを物語る。

エドワード・ヴァン・ヘイレン、ビリー・ギボンズ、デレク・トラックス、ロビー・クリーガー、
アンガス・ヤング、カルロス・サンタナ、リック・ニールセン、レニー・ケイ、等々が賛辞を
寄せるなか、殊更印象的だったのがピート・タウンゼンドとジョー・ペリー。
ジョーはシュリンクに貼られたステッカーにコメントが掲載されていて「ジョニーを聴いて
いなければギターを弾いていなかった。」と記されていて、ピートはこのボックスに対して
「待った甲斐があった。」とまで書いている。

実のところ、こういった組物につきものの「未発表曲」「未発表テイク」といった類は
たったの2曲しかない。それでもこのボックスの素晴らしいところは、レーベルを超えて
69年のデビューから11年までにリリースした自身のスタジオ盤やライブ盤はもとより
様々に散らばったゲスト参加或いは他流試合的なライブからも選りすぐられているところだ。

4枚という枚数が多いか少ないかの判断は人によって違うだろうが、誰が聴いても
最低限の基準は軽くクリアしてるのは間違いないだろう。それはそのまま、ジョニーの
活動は70年代だけでなく近年の録音でも相応のクオリティーを持っていることの
証明にもなるだろう。いや、本当に欲を言えば未発表曲は多いほうがいいのだろうが、
ジョニーはブートレグ・シリーズのリリースを続けているので、そっちの方面でのリリースを
気に留めていればそこは補えるのだろう。

それにしても、強引な力技でどんどん攻め込んでくる様は圧巻である。もちろん、あの
ジミ・ヘンドリックス同様にボーカリストとしての魅力も満載で、それについてはブックレットで
スティーブン・タイラーがコメントを寄せている。

ジョニーの仕事で忘れてはならないのは、晩年のマディー・ウォーターズのライブや
レコーディングをサポートしたことであろう。この生涯をブルーズに捧げた男の簡略化された
歴史を辿ることができるボックスを手にすることができて、私も本当に嬉しい。

それにしても「JOHNNY WINTER AND」というアルバム・タイトルは今振り返っても
格好良すぎると思うのであった。(笑)

 

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WHAT DO YOU WANT

2014-03-25 00:20:09 | 日本のロック・ポップス

柳ジョージ&レイニーウッドが79年に残したライブ音源が発掘され、バンド存命時に
残したスタジオ録音のベスト盤と合わせた2枚組CDとしてリリースされた。
タイトルは「LEGACY : LIVE ' 79 & ULTIMATE BEST」。

80年発表の「ROAD SHOW」と解散時の81年のライブ盤はあったが、79年の
ライブ盤というのは超名盤「Y.O.K.O.H.A.M.A.」をリリースした時期だけあって、
急速に上り調子にあるバンドを聴くことができるという意味合いで嬉しい。
柳の「去年は前の方にちょっとしかいなかったが、今日はこんなに(客が)入ってくれて
嬉しい」というMCがバンドをとりまく状況の変化を如実に表す。

当然ながら選曲はカバー以外はバンドの3枚のアルバムからのものになるのだから、
悪いわけがないし、演奏もよい。録音も悪くなく喜ぶべき発掘なのだが、具体的な
日付がクレジットされていないのが残念。『グルービー・ガール』の歌が柳じゃない
ことに、当時のライブを見聞きしていない私はちょっと驚いた。

2枚目の「ULTIMATE BEST」に関してはちょっと不満。シングルになった『カモン・
チョコレート・ロッカー』は入れて欲しかったし、これまでにリリースされた数多のベスト盤
同様に『微笑みの法則~スマイル・オン・ミー』はシングル・バージョンじゃないし。
ま、2枚目はボーナス・ディスクと捉えればいいわけだから、それほど目くじらたてる
こともないのだけど。

両手を広げたジャケット写真の柳ジョージが、十字架の上のキリストのように思える
今となっては、折角のライブ盤を有り難く聴くのが正解なのだろう。

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言音一致の純音楽

2014-03-24 00:01:21 | 日本のロック・ポップス

掲載写真は遠藤賢司の10枚組ボックス「遠藤賢司実況録音大全第三巻」。エンケンの
濃密な歴史を回顧する大箱は3箱目で、07年の第一巻は68年から76年まで、10年の
第二巻は77年から86年までのライブ録音や自宅録音を集めていたが、今回は
87年から91年までの演奏を集めている。

エンケンの長いキャリアを振り返ると、この時期のエンケンは所謂スタジオ・レコーディングの
オリジナル・アルバムを発表していない。シングルやビデオ、ライブ盤は出しているが
スタジオ盤が無いのは不思議な感じだ。物理的・精神的様々な事柄が複雑に絡み合ったが
故の結果であろうが、その間もエンケンが残した音は濃密であったことが、今回の組物で
よくわかる。

またこの時期は遠賢バンドというトリオ形態を発明した時期でもあり、アコースティックに
演じる幽玄の世界と、ブルー・チアーもひっくり返るエレキ爆発の轟音サウンドという
両極端な演奏を楽しむことが可能になったことで、その後の聴き手の楽しみを増やした
と言える。

レコード屋泣かせで、購入者は収納場所確保に頭を悩ませたであろう、あの『史上最長寿の
ロックンローラー』のCDを買う勇気が無かった私(笑)は、件の曲はアナログ盤で買った。
その曲や『輪島の瞳』といった長尺というには、あまりにあんまりな曲が生まれた時期でもある。
自分のやりたい事が規格外になってしまうエンケンという男自身の規格外に、多くの人が
今更のように気づいた時期のライブ集であるのだから、今回の箱が充実していないわけがない。
順番なんてつけられないが、箱が我が家に届いてからすぐに9枚のCDと1枚のDVDを全て
見聴きしてしまった。本当に素晴らしい。

CD化なんて無いだろうと思っていた、94年にカセットでリリースされた『俺は寂しくなんかない』
(これも20分近くの大作曲)や、89年のソノシート『壱円玉よ永遠なれ!』がライブ録音と
いうこともあって、今回の箱でCD化されたのも嬉しい。

こういったアーカイブ集と新譜を、全く同一の気分で楽しみに待つことができるミュージシャンと
いうのは、私にはそんなに多くは無い。エンケンの次の一手が楽しみだ。

そういえば、もうすぐ消費税が上がるのだなあ。
壱円玉よ永遠なれ!。

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ひまつぶし

2014-03-23 00:00:48 | 日本のロック・ポップス

暇つぶしにしては、度が過ぎることが多々ある当ブログであるが、書くのも読むのも
「ひまつぶし」ということで、御意見無用。(いいじゃないか)

掲載写真は山口冨士夫の1STソロ・アルバム「ひまつぶし」。今更何の説明の
必要のない盤なのだが、先日2014年リマスターかつボーナス・トラック付きで
リリースされた。01年に紙ジャケで出た時に収録された74年録音の3曲のライブ音源
プラス73年12月録音の未発表デモ3曲がボーナス・トラック。

タイトルの付いていない曲(『unknown tittle』)と『おさらば』の2バージョンが、今回
初登場。アナウンスにあったとおり、録音したテープを聴きながら会話している様子が
収録されているので、純粋に曲のみを楽しむ或いは検証するといった趣のものではない。
それでも、初登場音源としての価値は大きい。

さて、今回の盤は発売元のGoodLovin'Productionで購入すると、更に2曲入りの
CD-Rが購入者特典として付いてくる。『ひとつ』のリハーサル・バージョンと『CAN NOT
WAIT』のインスト・バージョンがその2曲で、この2曲がまた格好良い。

紙ジャケはゲイトフォールド仕様で、左右に開いたジャケの両方とも盤が収納できるように
口が開いているので、ここは発売元で購入してCD-Rを収納するとしっくりくる。
実際、送付されてきた時もそういうふうにCD-Rを収めて送ってきたし。(笑)

前回の紙ジャケは見開き中ジャケには、86年発売時に使われたイラストが印刷されていたが、
今回の見開き中ジャケには、歌詞が印刷されている。そして、今回のフロント・ジャケの方が
「ひまつぶし」の文字が大きく印刷されている。

それにしても前回の再発から13年も経っているのか。13年なんて言うと、普通にいけば
小学校に入学した子は高校を卒業している以上の年数である。月日が経つのは
早いというか、何というか知らぬ間に歳をとっているのも仕方ないなということを
何だか妙に考えてしまった。冨士夫が存命していれば、今回の再発があったかどうか、
ということも含めて・・・。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 12

2014-03-22 00:00:15 | 日本のロック・ポップス

「音楽が無かったらモヤモヤした日が続いて、ずっと下向いたままいたと思うから。」

日常を現状を変えようとするために、音楽を聴く者がいれば音楽を演る側になる者もいる。
新山詩織は後者を選んだ。私が彼女の名前を知ったのは、メジャー・デビュー・シングルの
カップリング曲でグルーヴァーズの『現在地』をカバーしたからである。

きっかけというものは大事で、もしそういったことが無かったら彼女の名前すら気にとめなかった
かもしれない。10代の若者の歌う歌詞にリアリティーを感じるには私は歳をとりすぎたし、
ロックの現役感からもほど遠いところにいて、ノスタルジーだけで音楽を聴いていると言われれば
それを完全否定することもできない有り様だから。
あっ、でも尾○豊は完全に同学年だが彼の曲に反応できなかった(むしろ同意できなかった)
のだから、当たり前ながらリアルというのは人それぞれ違うということだ。

『現在地』の演奏はグルーヴァーズが担当している。もうそれだけで私は満足なのだが
元歌を聴きこんでいる「刷り込み」が、当然ながらオリジナル曲より耳当たりをスムーズにする。
しかし、何故女の子が歌うには少々難しい歌詞のこの歌を選んだのだろう。
この曲を選んだというたったそれだけの事実に惚れてしまった。(笑)

もうすぐ新山のファースト・アルバムが出る。ルックスも声質も魅力的な彼女なのだが
心配な点は広告の打ち方だ。会社がプッシュするのはわかるが、この記事を書いた時点の
私のブログの広告もそうだが、どこを見ても(私の巡回先だけかも)彼女のアルバムの
広告だらけである。これに反感を持って、本来届くべきところに歌が曲が届かない、なんて
ことにならなければいいのだけど、と心配したりするのが、これは余計なお世話か。(笑)
とりあえず、最初のアルバムがどのようなリアクションをひきおこすか楽しみだ。

発売元のレコード会社には今も昔も全く興味は無いけど。(笑)

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AREA 211

2014-03-21 07:22:34 | LAND OF 1000 DISCS

       

DON DRUMMOND / 100 YEARS AFTER (198X)

DON DRUMMOND / THE BEST OF DON DRUMMOND (1970)

       

JUNIOR DELGADO / TASTE OF THE YOUNG HEART (1979)

MERLYN WEBBER & SKIN , FLESH & BONES / ONCE YOU HIT THE ROAD (1976)

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AREA 210

2014-03-20 07:11:50 | LAND OF 1000 DISCS

       

KING TUBBY / DUB FROM THE ROOTS (1974)

KING TUBBY / KING TUBBY'S SPECIAL  (1989)

       

RANKING DREAD / RANKING DREAD IN DUB (1982)

PRINCE JAMMY / IN LION DUB STYLE (1978)

 

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TANX + ZINC ALLOY

2014-03-19 00:02:18 | ROCK

T.レックスの73年のアルバム「タンクス」と74年のアルバム「ズィンク・アロイと
朝焼けの仮面ライダー」の2枚を合体させた、半ば強引なDX盤がリリースされた。
ライダー・ダブル・キックといいながら、実は足が揃ってなくて仮面ライダー1号のキックしか
怪人に命中していない中途半端感じの組物、である。(笑)

このDX盤発売のアナウンスがあったのは昨年12月。早速T.REX STOREなる処を
探り当てるのだが、ここで問題発生。1500セット限定のこのDX盤の最初の150枚には
日本盤7インチ『SOLID GOLD EASY ACTION』ジャケを使った7インチが付いた
のだが、何とストア内の送付先に日本が無いのだ。というか送付先は欧州の国ばかり。

   日本からオーダーできないのなら仕方ないのだが
この7インチ、欲しかったなあ。

さて到着したDX盤は4枚のCDと1枚のDVDで構成される。トニー・ヴィスコンティーによる
14年最新リマスターが施されたオリジナル・アルバムがそれぞれ1枚のCDに、そして各々の
アルバムが出た時期のシングルやアウトテイクをまとめたCDがまた1枚ずつの計4枚のCD。

特筆すべきは『TEENAGE DREAM』が5分46秒のバージョンであること。4分58秒ほどの
バージョンが一般的であるので、この長尺バージョンは嬉しい。
テイチクが89年に製作した「SPECIAL SAMPLER」で初めて聴いた時の感動が蘇ってきた。

アウトテイクの類が初出なのかどうかの明記が無いのでこれから聴きくらべなければ
ならないのだが、これはなんとなく不親切。しかも、両アルバム収録曲のアウトテイクが
ほとんど無い。これで「TANX + ZINC ALLOY DX EDITION」を名乗っていいのか甚だ疑問。

90年代半ばにT.REXの「スライダー」以降の各アルバムのオルタネイト・エディションが
出たが、そっちのほうが余程DX盤に収録されるのに相応しい曲が揃っている。
もっとも、これらを丸まる収録されたらダブり感満載で、それはそれで困っただろうけど。(笑)

       

特に「CHANGE - ALTERNATE ZINC ALLOY」と名づけられた盤は、オリジナル・アルバム
である「ズィンク・アロイと朝焼けの仮面ライダー」収録の全曲がデモ或いはスタジオ・アウトテイク
の形で揃った凄盤なので、今回の組物の中途半端な選曲が残念に思えてしまう。

また、この時代のデモやアウトテイクは09年にEASYACTIONがリリースした2枚組
「ELECTRIC LIPS AND HIGHWAY KNEES」でしこたま聴くことができる(62曲!)のも
今回の組物の印象をボヤけさせてしまう。

       

昨年のレコード・ストア・デイで、マーク・ボラン&グロリア・ジョーンズの録音とカップリングの
2枚組7インチでリリースされた、マーク・プロデュースの女性グループ「BIG CARROT」の
シングルの両面がCD化されたのは良かったかも。

DVDはTV出演時の映像を4曲とPVを2曲収録。馴染みの映像ばかりだが、折角
シラ・ブラック・ショーでの『MAD DONNA』を収録したのなら、マークとシラがデュエットする
『LIFE'S A GAS』も入れて欲しかったものだ。あの映像は実に美しい。

私が初めて見た「動くT.レックス」は『CHILDREN OF THE REVOLUTION』のPVだった。
TVの深夜番組で見たその映像は強烈で、マークのメイクの派手さに「こ、これがグラム・
ロックというヤツか。」と感動し、ミッキー・フィンの服のプリントされた渦巻きが、超人バロム1
に登場するアントマンのようで、「何だか凄いなあ」と思ったものだ。もう30年近く前の話だ。

この『CHILDREN OF THE REVOLUTION』のPVは、先の『LIFE'S A GAS』とともに
VHSやLDで出た「MARC BOLAN ON VIDEO」には収録されていたが、DVDになるのは
初めてではなかろうか。私にとってはこの1曲だけでもDVDの価値は十分にある。

というわけで、あまり有難味を感じない5枚組であるが、これから聴き込めば「お宝度合」が
上がるかもしれないので、じっくりと付き合いたいと思う。
 

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AREA 209

2014-03-18 01:17:43 | LAND OF 1000 DISCS

       

JUNIOR DELAHAYE / REGGAE (1982)

DELROY WILLIAMS / I STAND BACK (1982)

       

LENNIE HIBBERT / CREATION (1969)

PABLO GAD / TRAFALGAR SQUARE (1980)

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 11

2014-03-17 00:18:48 | 日本のロック・ポップス

え~と、エンジェル・ベイビー繋がりということで。(笑)

掲載写真は03年にリリースされた平山三紀のコンピレーション盤「ゴールデン・ベスト/
筒美京平を歌う アンド・モア」。ジャケット・デザインは98年にコロムビアから出たベスト盤の
ほうが好みだが、03年にソニー・ミュージックから出た本盤は4つのレーベルの枠を超えた
2枚組で、質・量ともに圧倒的な優位性を誇る。

平山の声というのは私的感覚では、やさぐれ感3割キュートさ7割という絶妙の按分で
成り立っている。この割合が逆だと私の興味の対象外なのだが、このバランスはある意味
黄金比といってもいい。万人向けではないかもしれないが、個性的な声というのは一度
とりつかれると飽きがこないもので、これは松本伊代の声の魅力と同義である。
それは、お前が単に好きだからだろうというのは、御尤も。(笑)

疾走感抜群の、もしカー・ラジオから偶然に聞こえてきたらアクセル踏み込んじゃうよ、みたいな
シングル曲『真夜中のエンジェル・ベイビー』はアルバム未収録曲なので、そういった意味でも
必ずコンピレーションに手を出さざるを得ない中で、本盤は非常に便利だ。
各曲全てに平山自身のコメントがついているのが嬉しい。

70年のデビュー曲『ビューティフル・ヨコハマ』は『ブルー・ライト・ヨコハマ』の二匹目のドジョウを
狙ってつくられたと平山は記しているが、76年に『ブルー・ライト…』を吹き込むとは当時は
思いもしなかっただろう。

さて、筒美先生といえば、洋楽ファンにはいろいろと「頂きネタ」(笑)が多いことでも知られているが
極めつけの1曲が、84年のアルバム「EMISSION」収録の『嫌だっ!』。
リアル・タイムでザ・カーズの『YOU MIGHT THINK』を頂いてしまう潔さと、男言葉で
書かれた歌詞を歌い飛ばす平山の歌唱が見事に結実した傑作だと皮肉でもなんでもなく
そう思う。

そういえば、平山は自身が好きな色を黄色だと公言している。それを思えばこのジャケットの
色調はまさに平山である。それもこれも踏まえて名コンピレーションだと改めて思った。
もっとも、私は黄色の服を着た女性とは歩きたくないが。(笑)

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