Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ボンで「ロンターノ」1967

2016-04-24 | 雑感
車中のラディオはVWの役員報酬について伝えていた。株価が上がればそれ相当に報いる方法がとられたようだ。問題の車両は買取をしても最終的には十分な利益を出せる企業ならば何でもありということになる。日本の三菱自工などは不正で責任問題となっているが、この差は大きい。要するに経済的に勝てば官軍なのだが、VWの場合は歴史的にも半官半民のような面もあり釈然としない。社会への波紋は大きい。

ミュラーカトワール醸造所の2012年産「ブロイエル」を開けた。2011年と比較してアルコールが強くて、前者の柔らかさとは異なっていたもので、そろそろ飲み頃と判断した。その通り果実風味も薬草風味も出てきていて、最初の試飲では十分に楽しめなかったものである。色もゲオルク・モスバッハ―醸造所の「雑食砂岩」のようには黄色くなく、流石にグローセスゲヴェックスの貫録をその新鮮さに見せてくれた。そして同時に瓶熟成も始めていたので文句はない。なるほどさらに開くのを待ってもよいが、酸も鋭くまだまだ清涼感があるうちに飲み干す方が豪勢である。価格が30ユーロに至らないことを思い出して、また更に美味しい。

金曜日は予想通り天候が今一つでそれ以上にバイオウエザーが悪かったようだ。要するに低気圧が迫っていて、湿り気があって、空気が重くなって、気温はそれほど下がらないののだが、陽が射さないので意気が全く上がらない。色々と用事もあり、夕方は石切り場に行こうかと思っていたが結局冴えないので取りやめた。こんなことならば木曜日に無理して運動をしておけばよかったと思うが時すでに遅しである。

九月にボンで開かれるベートーヴェンフェストに出かけることにした。ニケ・ヴァークナー博士が監督になってから注目していたのだが、昨年は予定が合わなかった。今年はミュンヘンの座付管弦楽団が欧州ツアーの一環でそこを訪れて、他の都市でよりも興味深いプログラムを演奏する。ベルリンでは後半に家庭交響曲で更にもう一つ良いのだが、この管弦楽団にすると可成り厳しいプログラムかとも思う。その代りのチャイコフスキー交響曲五番はつまらないのだが、前半はリゲティー作曲「ロンターノ」に続いて、バルトーク作曲ヴァイオリン協奏曲一番がツィンマーマンのソロで演奏される。これならば出かける価値があると思った。

ボンのベートーヴェンハレは、ラディオ放送などで西ドイツ時代は有名だったが。訪れたことは無い。今回調べてみると独特の小さ目の大ホールで昨年拡張工事への結論が出たという。現在は平土間と二か所のバルコンが場内階段二つで結ばれて1900席程度である。消防法的には可成り問題がありそうだ。椅子も移動椅子のようで音響はよいのだろうが、入場料が比較的高い。プログラム違いとはいっても、フランクフルトでは35ユーロの良い席でも ― 最近とても良い席が定期崩れかで一列売りに出ていてお買い得ではある ― 断念していたのであるが、ボンまで二時間掛けて出かけることにした。

今回はベルリナーフィルハーモニカー演奏会よりも高価な演奏会となるのだが、リゲティとバルトークを十分にお勉強できることになりそうなのでこれは嬉しい。バーデンバーデンの方の券は発売後一月ほどで2300枚ほどを売り切っている、十カ月ほど前に完売となるとE-MUSIK界では異例のこととなりそうだ。



参照:
迫る清金曜日の音楽 2008-08-27 | 文化一般
最後のグレーフェンベルク 2016-02-21 | ワイン
アルベリヒは南仏に消えて、 2015-06-14 | 雑感
'12年グローセゲヴェックセ? 2013-09-11 | 試飲百景

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