病的に眠い。充分に就寝した筈だが、朝一番で役所に出かけようと思うと二度寝も叶わない。兎に角、期日もある面倒なことだけ片づけて行かないと眠ってもいられない。序でに走る準備もして、雨が止むのを確認して出かけた。担当の部屋の前には、玄関で並んでいた人に先を越されて、部屋の前には人が居たが、書類の準備をしたいようで先に入れてくれた。準備中の昨日の担当のブロンド女性が居たので早かった。朝一番で、予想通りそのまま写真を受け取って、その後ろ面に名前を書き込んだだけだった。大丈夫かなと思ったが、こちらの義務は果たした ― 半年以内の写真となっているのに十年前の写真を出したのでは公文書虚偽となるか。
森の中を走るのも辛かったが、うっすらと汗が出てくると、気分は高揚する。あとで眠くなるだけである。眠くてまだ真剣に録音録画を再生していないが、水曜日夜のパリからの中継は見事だった。YouTubeライヴでアーカイヴも残っている。
L'Orchestre de Paris en direct de la Philharmonie
指揮は90歳を超えたフォン・ドホナーニで、パリ管弦楽団を振る。先日家族などについても話していたインタヴューを地元のハムブルクの局の番組で聞いて、あまりにも直截な話し方に驚いた。なぜならば数年前のSWRでのフリチャイ特集での番組出演時とは全く話しぶりが変わっていたからだ。その時はテーマ自体が早世した指揮者フリチャイを偲ぶことにあったので、このドイツ音楽界のドン的な老指揮者が「私などは彼とは比べられない才能しかない」と言っていたので、それはそれで驚きだった。しかし今回は「私は特別に優れた耳がある」と簡単に発言していたので老人性の何かで箍が剥がれてしまったのかと思った。ここ暫くのNDRやBRでの演奏の中継もあまりぱっとせず、更に時折耳にするクリーヴランドでのアーカイヴもメスト体制よりも技術的に悪いことを確認していた。
この指揮者が日本デビューしたベーム博士に同伴した時の公演には接していないが、その後にハムブルクの音楽監督として「影の無い女」を振った時は、個人的に移民を決心させる大きな出来事だった。その後はザルツブルクでヴィーナーフィルハーモニカーを振っての幾つかの上演でその指揮に接したが出来はそれほど良くなかった。
それ故に今回のストリーミングの演奏はとても感心した。前半一曲目のハイドンの初期の交響曲を素晴らしい弦楽とチェンバロの響きとして振っていて、二曲目のリゲティの二重協奏曲とのプログラミングも抜群に良かった。パリ管がこれだけ美しい響きを奏でたのは何時以来か?生演奏ではバレンボイム指揮で二回ほど聴いているが、その後あの弦楽器陣と管楽器陣の輝く響きからは長く遠ざかっていた。
これだけ何処の管弦楽団も同じような響きになって仕舞うと、そのアンサムブルの相違はあるというもののこうした伝統的な美質を感じられることだけでもとても幸せになる。そして後半のブラームスで、徹底してフォンドホナーニのブラームスを堪能した。クリーヴランドのドイツ公演などでも前半にアイヴスを入れてのプログラムでそこにバルトークを絡めたりだったが、今回の様に立派なブラームスを演奏していたような記憶はない。そもそも後のメスト指揮やザヴァリッシュ指揮フィラデルフィアの欧州ツアー公演程には賞賛されていなかった記憶がある。勿論話題にはなっていたのだが、後半の通俗名曲が嫌で行かなかった。現在も「悲愴」などを持ってくるのでどうしても近寄れない。
しかし今回の中継は全てが揃っていたと思う。近くなら出かけるところだったが、パリ管に匹敵するような美質を持った管弦楽団をこの老指揮者が近所で振る機会などはあまりないと思う。もしあるとすればバーデンバーデンでの復活祭での指揮ではないかと思う。2015年にドルトムントでスタムパ氏とのコンタクトがありそうなので、出場があるならば再来年ぐらいか?ブラームスの所縁の街でもあり、すると今回と同じブラームスの三番か。
2018年1月にはベルリンで交響曲二番を振っていたようだが、今この人に振って貰うと良いのではなかろうか。改めてフィルハーモニカーの美点をも確認できるかもしれない。そもそもキリル・ペトレンコのドイツでの裏書きをしているような立場の人なので、復活祭に是非出て貰いたい指揮者である。
昼寝した。二時間ぐらい眼が醒めなかった。歯根の炎症が気になる。深くで影響しているかもしれない。先ずは歯の清掃に行きたい。微熱とまではいかないが最近はぞくぞく感があってあまり良くない。
参照:
パリとベルリンからの中継 2017-11-05 | 雑感
楽章間拍手が意味すること 2019-05-12 | 音
森の中を走るのも辛かったが、うっすらと汗が出てくると、気分は高揚する。あとで眠くなるだけである。眠くてまだ真剣に録音録画を再生していないが、水曜日夜のパリからの中継は見事だった。YouTubeライヴでアーカイヴも残っている。
L'Orchestre de Paris en direct de la Philharmonie
指揮は90歳を超えたフォン・ドホナーニで、パリ管弦楽団を振る。先日家族などについても話していたインタヴューを地元のハムブルクの局の番組で聞いて、あまりにも直截な話し方に驚いた。なぜならば数年前のSWRでのフリチャイ特集での番組出演時とは全く話しぶりが変わっていたからだ。その時はテーマ自体が早世した指揮者フリチャイを偲ぶことにあったので、このドイツ音楽界のドン的な老指揮者が「私などは彼とは比べられない才能しかない」と言っていたので、それはそれで驚きだった。しかし今回は「私は特別に優れた耳がある」と簡単に発言していたので老人性の何かで箍が剥がれてしまったのかと思った。ここ暫くのNDRやBRでの演奏の中継もあまりぱっとせず、更に時折耳にするクリーヴランドでのアーカイヴもメスト体制よりも技術的に悪いことを確認していた。
この指揮者が日本デビューしたベーム博士に同伴した時の公演には接していないが、その後にハムブルクの音楽監督として「影の無い女」を振った時は、個人的に移民を決心させる大きな出来事だった。その後はザルツブルクでヴィーナーフィルハーモニカーを振っての幾つかの上演でその指揮に接したが出来はそれほど良くなかった。
それ故に今回のストリーミングの演奏はとても感心した。前半一曲目のハイドンの初期の交響曲を素晴らしい弦楽とチェンバロの響きとして振っていて、二曲目のリゲティの二重協奏曲とのプログラミングも抜群に良かった。パリ管がこれだけ美しい響きを奏でたのは何時以来か?生演奏ではバレンボイム指揮で二回ほど聴いているが、その後あの弦楽器陣と管楽器陣の輝く響きからは長く遠ざかっていた。
これだけ何処の管弦楽団も同じような響きになって仕舞うと、そのアンサムブルの相違はあるというもののこうした伝統的な美質を感じられることだけでもとても幸せになる。そして後半のブラームスで、徹底してフォンドホナーニのブラームスを堪能した。クリーヴランドのドイツ公演などでも前半にアイヴスを入れてのプログラムでそこにバルトークを絡めたりだったが、今回の様に立派なブラームスを演奏していたような記憶はない。そもそも後のメスト指揮やザヴァリッシュ指揮フィラデルフィアの欧州ツアー公演程には賞賛されていなかった記憶がある。勿論話題にはなっていたのだが、後半の通俗名曲が嫌で行かなかった。現在も「悲愴」などを持ってくるのでどうしても近寄れない。
しかし今回の中継は全てが揃っていたと思う。近くなら出かけるところだったが、パリ管に匹敵するような美質を持った管弦楽団をこの老指揮者が近所で振る機会などはあまりないと思う。もしあるとすればバーデンバーデンでの復活祭での指揮ではないかと思う。2015年にドルトムントでスタムパ氏とのコンタクトがありそうなので、出場があるならば再来年ぐらいか?ブラームスの所縁の街でもあり、すると今回と同じブラームスの三番か。
2018年1月にはベルリンで交響曲二番を振っていたようだが、今この人に振って貰うと良いのではなかろうか。改めてフィルハーモニカーの美点をも確認できるかもしれない。そもそもキリル・ペトレンコのドイツでの裏書きをしているような立場の人なので、復活祭に是非出て貰いたい指揮者である。
昼寝した。二時間ぐらい眼が醒めなかった。歯根の炎症が気になる。深くで影響しているかもしれない。先ずは歯の清掃に行きたい。微熱とまではいかないが最近はぞくぞく感があってあまり良くない。
参照:
パリとベルリンからの中継 2017-11-05 | 雑感
楽章間拍手が意味すること 2019-05-12 | 音