Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

歴史に残るようなこと

2019-09-17 | 文化一般
「フィデリオ」の話題が出ていた。正確には「レオノーレ」の版の話しなのだが、気になってアンデアヴィーンのサイトを覗くと「フィデリオ」を歌う筈だったペーターセンの名前が無くなっていた。てっきり復活祭前に練習で歌うのかと思ったが計画が変わったのだろうか。小さな劇場でヴィーナージムフォニカーの演奏なら練習になりそうだったが、兎に角取り止めている。

キリル・ペトレンコ指揮で3F企画即ちFreude,Freiheit,Friedenの全てを体験しているが、一番厄介なのは二つ目の「フィデリオ」上演だと思っている。創作自体の難しさで演奏の難しさだと思う。ベートーヴェン年の最大の話題と成果の一つになると確信している。

新聞にロシアの演出家キリル・セレブニコフが旅行自由になったとあった。まだドイツへとは来ていないようだが、先ずは熱心に支援していたシュトッツガルトを訪れるのではなかろうか。どのような演出をするのかは知らないが注目である。

それ以上に重要なのはアイウェイウェイがドイツから英国に出国したことで、詳しくは知らないが、香港問題とも関係するのだろうか?ドイツでは子供のアイドルの様なトップスターだっただけに不思議に思った。

文化欄に作曲家ショスタコーヴィッチの伝記を書いたポーランドの作曲家クリストフ・マイヤーの一節がドイツ語訳されて紹介されている。最後に作曲家を訪問したのは1974年春の様で、それを最後に一年後の夏に訃報を聞いたというものだ。

未出版の楽譜を見せての中に弦楽四重奏曲14番と歌曲ツィクルスが入っていて、後者は筆者の作と全く異なっているとショスタコーヴィッチが説明したと言う。そしてそこに描かれているのが長年働いていた女中さんでアンナ・アヒュマトーヴァと言う人らしい。その訪問の際もコニャックのナポレオンの大瓶を出して、ナッツ類を提供して、そこで暫く座っていたらしい。既に録音もしてあってテープを回したようだが、演奏が悪かったらしい。

またマーラーの話しになって、どれもこれも好きなのだが、第一から三楽章を第六からフィナーレを弾いて上げたという。そして作曲家は言う。死ぬ前に30分の時間があれば、大地の歌から告別と10番を聴きたいと。まるでクラオタの様な作曲家だったようだ。

そしてお土産のLPを見つけて、トスカニーニ指揮の一番と七番は既に聴いていてよくないと、しかしもう一枚のロジェストヴィンスキー指揮ストラヴィンスキー「マヴラ」はいいと評価していた。机の上にはコニャックで、自身もソヴィエトの代議士で当日も礼儀のいい兵士の訪問を受けて、内務大臣に電話したというから、この作曲家の晩年の生活ぶりがよく分かる。

右腕はお湯を掛けられても感覚が無く、まともに動かなくて、左手を機械仕掛けのように動かして、益々視力が落ちて新しい眼鏡枠に分厚いグラスを入れていたようだ。




参照:
電光石火の笑いの意味 2016-12-13 | 女
TVドラマのような視点 2019-07-24 | 文化一般
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