ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

千葉日報とは、どんな会社か

2016-07-10 17:41:28 | 徒然の記

 選挙の投票を終え、国民として責任も果たしたので、結果がどうであれ、まず安堵している。

 現在、時間は午後の四時だ。開票速報はまだ出ないから、待ち時間を活用し、少し勉強してみよう。朝日、毎日、産経、千葉日報と購読する新聞を変えてきたが、産経はやめなくて良かったのでないかと、私を知る者からは疑問視される。

 産経は日本で唯一の保守系新聞と評され、朝日やNHKの対極にあると言われている。

 私には良いのだが、産経は、家内に不評だった。何でも、朝日新聞と逆の論調なので、その姿勢に違和感があったらしい。国会で、野党が自民党に対し、何でもかんでも、屁理屈で反対するように、産経は、圧倒的反日マスコミの中で、保守論を展開している。家内にはそれが、左翼政党のひねくれ根性と、同様に見えたようだ。朝日の偽善的人道主義に辟易する、私の気持ちを理解してくれる、家内の意見は、日本の誰のものより優先する。聞けば、それなりの理屈があるため、妥協した。

 そして、名前も知らなかった千葉日報を、タウンページで探した。最低の条件は、記事の「両論併記」だった。どうしたって、日本のマスコミ界は反日だから、中立の記事は望むべくもなく、期待もできない。千葉日報は、朝日新聞の親戚かと思われる、酷い記事もあったが、最近は「両論併記」の気配が見られるようになった。

 そこでネットを利用し、千葉日報社の概略を調べてみた。会社の資本金が、3億6千万円で、従業員数は129名だ。活字だけ見ていると、大きな組織に見えるが、実態は小さな会社だ。昭和31年に設立され、初代社長は、なんと松本キヨシ氏だ。薬の安売りで、一時は派手なコマーシャルを全国に流していた、あの会社の創業者だった。

 朝刊のみを発行する新聞社で、自前の印刷工場は持たず、日経新聞の千葉工場に委託している。年間売上高は、40億円だ。発行部数が公表されていないほど、少ないせいか、新聞の折り込み広告も依頼されていない。

 どのくらいこじんまりとした会社なのか、提携している日経新聞と比較してみよう。まず発行部数だ。千葉日報と違い、こちらは堂々と公表している。朝刊275万部、夕刊が140万部だ。年間の売上高が1,806億円なので、千葉日報の45倍だ。従業員数が3,007人だから、こうなると千葉日報社は、まさに家内工場レベルの会社だ。

 私が長年勤務した会社は、有名企業ではなかったが、資本金286億円で、従業員が一万一千人だった。関連会社を含めると、三万人の従業員がいた。年間の売上高が3,434億円だったから、こうしてみると、日経新聞社より大きな図体をしていたのだ。

 長く会社勤めをしていた習い性で、こうした数字でしか、会社の比較が実感できない。

 社会の激流に棹さすマスコミと、どこにでもあるお前の会社と、単純な比較をするなと、千葉日報の社員に叱られそうだが、決してそんなつもりではない。山椒は小粒でもピリリと辛いと、昔の人が言ったように、図体だけが立派さの基準にはならない。

 日本経済を支えているのは、大企業ももちろんだが、何といっても、全国に存在する優秀な中小企業群だ。千葉日報が、こうした地味で、粘り強い会社だったと知った今は、応援したいという気持ちが湧いてきた。

 私の会社は、千葉県内にも、支店や営業所が数カ所ある。会社を辞めて8年が経っているが、後輩もまだいるので、「元気ですか。朝日新聞やめて、千葉日報に変えてはどうだろう。」「野菜だって、地産地消の時代だし、地元の新聞を大切にするのも大事なことだよ。」・・と、自分がやれるのは、せいぜいこんなところだろうか。

  両論併記で、千葉日報よ、がんばれ。 これぞ、マスコミの鏡。

コメント (2)
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