温故知新No2

静岡県の牧之原市から、盆栽、野球審判、蕎麦打ち、おやじバンド、その他徒然なるままに、ブログしています。

2016 安定ヨウ素剤配布

2016-10-23 07:36:44 | 日記・エッセイ・コラム
昨日は。静岡県内で2か所目となる安定ヨウ素剤の説明と配布。
安定ヨウ素剤って?

ヨウ素そのものは、昔ヨードチンキなどといって強い殺菌作用を生かした消毒薬に利用されているが、これを服用するヨウ素剤は、万一の原発事故での放射能汚染の人体への影響を食い止めるという、放射線障害の予防剤である。

原発事故で発散された放射線の中には不安定ヨウ素があり、それを体内吸収した場合、甲状腺に溜まり内部被ばくとなる。
これを防ぐために、そのヨウ素の中でも安定したものを事前に甲状腺にため込み、原発事故からのヨウ素は吸収されずに排泄させようというもの。
ただし、元々劇薬のヨウ素剤なので、万一の場合のみの使用であり、服用で過敏反応、あるいは甲状腺そのものを痛めるなどの副作用があり、使用に当たっては、事前の健康状態、現在服用する他の薬などのチェックが必要で、それらがクリアーしたところで配布される。

昨日は、牧之原市のPAZ圏内(原発から5Km以内)の住民を対象にその配布が行われた初日。
対象住民は、老若男女すべて。生まれたばかりの子供も対象となる。

ただ、会場に来られた方々は、一家の代表として事前に配られた家族全員のチェックシートを持ち寄り、受付⇒ヨウ素剤配布の意味とヨウ素剤そのものの説明のDVDを見る⇒医師、薬剤師によるチェックシートの確認の行程を約2、30分かけ、最後ヨウ素剤を受け取る。

持ち帰ったヨウ素剤は、しっかりと管理しなければならず、たとえば牧之原市から転出する場合は、ヨウ素剤を返却しなければならない。

しかし、改めて何を想定してこんな劇薬を事前に用意しなければならないか。
また、万一の場合、配布されたヨウ素剤をすべての人が口に入れることができるのか?
万一の放射線は、都合のいいように配布された地域5Km圏内で飛散を納めてくれる(!?)のか?

原発が抱える負のリスクを十分検討しなければならない。
劇薬を配布すること、避難計画というものを作らなければならないこと。
このことは、原発が安全安心な施設ではないことを明確に示していることである。


【写真↓:DVDを見ながら配布の意味、ヨウ素剤の説明を理解する。】


【写真↓:チェックシートを確認し、不適な対象者のチェックをする。】


【写真↓:最後ヨウ素剤を受け取る。】



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