温故知新No2

静岡県の牧之原市から、盆栽、野球審判、蕎麦打ち、おやじバンド、その他徒然なるままに、ブログしています。

2020 今年の黒松芽摘み

2020-05-27 06:59:24 | 盆栽教室
盆栽の黒松をいかに野生の大木に見せるかが、盆栽の真骨頂。
ただ、所詮鉢植えの盆栽は、大きくなれない。
ということは、幹の太さ、枝振り、芽の数で大木の足もとにも及ばない。

そうは言っても、手の施しようで、幹も樹高の割に太くさせ、枝の数と下から上への枝の順番(これを盆栽用語ではコケ順という)、そして、最も大木の風格を見せる芽の数を、なんとか増やせば、盆栽と言えども、風格のある自然の大木に模倣する。

その、芽の数を増やす作業が、芽摘み。
せっかく春に出た新芽だが、ここで摘むことにより、次に同じところに2、3の芽を出させ、1年で2倍の眼の数にする方法だ。ただ、古木、樹の勢いによっては、なかなか芽の数は増えていかない。

本来は、6月下旬から作業をするが、このところの地球温暖化の暑さで、夏の熱い時期までには新芽を十分育てたいので、自ずと芽摘み作業の年間スケジュールが早まっている。

ということで、今回黒松の芽摘みだが、今回の素材は、おそらく私の黒松盆栽の中で一番の古株、樹齢私と同じ60歳を超えている逸品。
盆栽講師から数年前に譲り受けたが、すでにその時から、本体の幹は割れ、そこから樹液が出ている状態。
最近では、主な枝にも表皮が割れ、大事な髄が見え始めているような古木。

ここ数年その樹勢の衰えを見ながら、芽摘みを止めていたが、もう少し、芽が増えると、力強い文人黒松になると思っていた。
だから、昨年から十分肥料を与え、力をつけさせて、何とか今年の芽摘みにこぎつけた。

芽を摘むことで、樹勢がしぼむかもしれないと心配であるが、芽摘み後の管理をしっかりとしておけば何とかなると、今回実行。


【写真↓:思い切って芽摘みをする、老木文人黒松】


【写真↓:体幹から、表皮がはがれ樹液が結晶している。】


【写真↓:枝にも、表皮の割れと樹皮が】


【写真↓:昨年から力をつけさせるために肥料を十分与えてきた。】


【写真↓:施肥のおかげで、力強い芽が今年は出てきた。それを無残にも摘むことに。】


【写真↓:最下部の枝の芽の様子。力強い芽がある一方、弱い芽も。今回は、弱い芽を摘む。(弱い芽を摘んでその後、2週間後に強い芽を摘む。これによって、ハンディをもらった弱い芽の部分は、早めに新芽をだし、後からの勢いある新芽と芽の大きさがそろうことになる。)】


【写真↓:ツーショットの二つの芽。明らかに左は弱く、右が強い。】


【写真↓:弱い左の芽を摘む。後2週間後に右目を摘めば、強弱の二つの芽のスタートラインが揃う。】


【写真↓:剪定後。弱い芽だけを摘んだ後。】


【写真↓:摘んだ芽】


【写真↓:上部も同じように、強い芽だけを残す】


以上、作業時間45分。
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