温故知新No2

静岡県の牧之原市から、盆栽、野球審判、蕎麦打ち、おやじバンド、その他徒然なるままに、ブログしています。

白熱の高校野球

2006-08-21 22:44:38 | 野球審判活動

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今日甲子園の高校野球選手権大会が終了した。

今年の甲子園は、延長戦、9回の逆転劇、そして再試合の決勝と、白熱した試合が展開されたが、その熱風が、すでに始まっている地方大会の新人戦まで及んでいるようだ。

昨日は、島田球場で2試合を審判してきたが、両試合とも、最終回土壇場の決勝点でのさよならゲーム。

最初は、静岡市立商業高校と川根高校、9回2対2で勝負が決まらず延長へ。その12回裏、市立商業高校は守備の乱れで3塁ランナーを帰してしまいゲームセット。

また、次の試合は、焼津水産高校が、これも土壇場、9回裏走者一掃のヒットで逆転さよなら勝利。表までリードし、おそらく誰もが勝利は清水西高校と思っていた、その裏、甲子園の再現のような展開で、終了。

甲子園の白熱した試合と同じような場面に立ち会ったことは、大変ありがたいことだが、きっと勝てると思っていたチームが、一瞬のうちに負けるこの勝負の世界の厳しさを、あらためて、思い知らされた。しかも、昨日の試合は、敗者復活戦。もう負ければこの秋季大会は終了。

負けると思っていた試合が転がり込んだ勝者と、勝つと確信した瞬間負けた敗者とは最後にどうしても礼をするためにホームベース前に整列しなければならない。

審判は、この冷酷な瞬間を、最後どうしても見届けなければならない。

昨日は大変暑い日で、しかも試合時間も2試合を合わせると6時間近いものとなったが、そんなことは言っていられない。

高校生のきびきびとした、勝つためにひたむきに投げ、打ち、走る姿に感動を受け、しかも、その劇的な勝敗の瞬間の彼らの表情を見る経験は何ものにも代えがたいものである。

これは今後何かに生かされる、通常味わえない経験であり、審判冥利に尽きるものである。

コメント
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