写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

ホッと らいん

2009年06月25日 | 生活・ニュース
 高齢者へのボランティアを始めて4年が経った。その間、私が担当している地域で残念ながら2人の孤独死に遭った。

 未然に防ぐ方法、もしくは早期発見の策はないものか。先日テレビで静岡の朝日新聞の販売店が、配達する新聞がたまっている場合には、予め登録してもらっていたところに連絡をし、救助するシステムを運用し効果を上げていることを知った。

 「これだ!」。さっそく岩国駅前にある中国新聞の販売所に出かけた。「中国新聞でもやっています」と所長は即座に言い、パンフレットを見せてくれた。

 「中国新聞岩国営業所では、お一人暮らしの方、高齢者の方、障害のある方を対象に『ホッとらいん』サービスを開始いたしました。ご登録いただいたお宅の、新聞受けに前日配達した新聞(最長3日)がそのままになっていれば、予めお聞きした連絡先に中国新聞営業所より、ご連絡を差し上げるシステムです」とある。

 パンフレットは、登録事項を書き込むようになっている。すでに運用しているという。しかし、登録している人はわずか3人だという。少なすぎる訳は、購読者が知らないし、積極的に知らせてもいない。

 広告に出すでもなく、福祉ボランティアにPRするでもなく、知る人ぞ知るだけの現状だ。早速パンフレットのコピーを後日50枚もらうよう頼んで別れた。 

 これは登録した人の役に立つばかりではなく、新聞社にとっても拡販や購読離れを防ぐことにもつながり、いいことずくめだと思うがどうだろう。

 来週あたりからコピーをもって、独り暮らしの家を回ってみよう。それと同時に、新聞紙上でもこのことを記事として取り上げるよう働き掛けてみたい。

 孤独死なんていうさみしい記事を見ないためにも、これは大変いいことだ。ボランティア仲間にも教えてもっと広げていきたい。
(写真は、中国新聞販売所が実施している「ホッと らいん」)