まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1321 放棄里山林再生作業は 怒りと苦労が続く!!

2018年06月11日 |  マツタケの林地栽培 

6月15日(金)は、640回の活動日です.京都市左京区岩倉 村松138-20 香川山(自称:下記アクセス)にお集まり下さい.ブログ報告は、内田 正明さんです.当日夜、是非ご覧ください.

 2008年くらいには、香川山の再生は終了し、玉城山、沢田山に活動の中心は移動している.でも、場所は変われど、岩倉北部の放棄里山林の特徴はどこも似たり寄ったりでほぼ同じと言える.他の植物との競合に喘いだアカマツが残る所はまだましである.しかしこの林も被圧アカマツでひょろひょろと育っている.マツタケの頼りになる細根の量はいきおい乏しくなる.が、林地というものは、簡単には画一状態にはならないから、マツタケの生活に適うところもあるだろうと整備を続けている.

 多くのエリアは、政府林野庁の大ミスである分収育林制度の強要的勧誘による事業押しつけでヒノキ林と化している.初めは、30年経ったら、樹を販売しコストを差っ引いてその儲けを林家と国で分けるのだと喜ばせてくれた.戦後の開発に木材需給面から貢献しようと言うのであった.一方で政府は、丸太の輸入自由化をアメリカの圧力で全面的に許していくのである.これは国民への裏切りではないのか!
 
 50年経ったらいや100年経ったら樹は売れると政府は嘘をつき続け、植林事業の拡大を国民の税金を用いて実施してきた.いまは、育った木は材としては価値もなく、林業公社のツケを更に国民の税金を使って払っている.国民は、自分の税の使い道に対して、ほとんど怒っていないというか無責任である.そんなことは他にも一杯あり、こんな政府を許していることは不愉快極まりないことである.
 
 話を元に戻すと、ここ岩倉地区は山を見れば分かるが、ヒノキで埋まっているかのごとくである.不幸なことに、伐られなかったヒノキは種を飛ばし至る所にエスケープしたヒノキが生えている.我々の活動エリアはそんなところである.我々は、マツタケの生活に適いそうなところを見極めアカマツ林再生をしているのだ.そこから生まれたものは花粉症という病人の嘆きとそれで儲けている医療機関だけである.

 香川山では、幸いにも、住宅開発業者による激しい地掻で富栄養化土壌が除去されたので、その後に形成されたアカマツ林は、あたかも8世紀の奈良県高圓山のアカマツ林に似て、2016年にマツタケが生活をはじめたのである.推定では50年振りのことである.ここを世界のモデルフォレストとして整備を続けている.

写真 1. アカマツは消失し、ヒノキの大木がおおい.この年輪は少なくとも115年を数えることができる.年輪巾は、気候変動を物語っていて勉強になる.

 この香川山の尾根向こうを、持ち主さんのお許しを得て、いま、作業を始めている.三品班が闘っている所だ.マツはなくこんなヒノキで埋まっている(写真 1).これは切り株の写真だが、拡大して年輪を数えると115年生きていたことが分かる.100年間の気候変動を見ることができて楽しい.またおもしろいことに、泣ける話がある.このエリアの地掻は村岸さんと有山さんがおもにこなしている.野菜作りにマツタケ山づくりに大いに活躍の有山さんいわく.ここの腐植は、そのまま畑にまける.完熟した植物堆肥であると評価している(写真 2).多くの班でも、再生作業中一番の苦労である地掻作業に取り組んでいるが、この有山さんの発言の意味を少し理解頂けると良いのですが! 

写真 2. 地表の堆積物を掻きだしている.この有機物は作物を育てるのに最高だそうだ.植物資源の有効利用に努めている.

 ついでに申しあげると、除伐材(林業用語では、除伐は伐り捨て.間伐は販売利用するための伐採だそうだ)を片付けるのですが、伐ったものを枝葉付きのまま重ねて置いている.これではプロである山主が見たらぞっとするだろうと思える.里山林再生作業は、楽しいことばかりではない.「除伐され放置された木が橋を壊す」映像、生々しい台風被害をテレビでよく見るが、人工林で活躍するボランティアの作業がおもに原因である.伐った木は枝払いをきちんと済ませ、大雨でも簡単には流れないように杭で流れ止めを施し、重ねて置くのがよろしいと思う(写真 3).プロの作業はそうなっていて、しかも形は美しい(岩手の経験).

でも、「我々の仲間は偉い」と思いませんか? 不十分なことは多々あるけど、他の林業団体には見られない本気を出しているし、また、根性があると言える.

写真 3. 除伐材を片付ける藤井さん.丁寧に重ねている.

 
 
【お知らせ】

1)龍谷大学農学部1回生入門ゼミ(岩堀ゼミ)体験学習
 日時:7月21日(土)645回例会 午前10時~
 14名のフレッシュ学生がやって来ます.


【まつたけ山復活させ隊に参加するには!!】
 ヒトとアカマツそしてマツタケの共生関係には学ぶものがあるように思える.Key words:相利共生(Mutualism), 共生体(Symbiont)

 この会は、個の能力を最大限に発揮でき、参加者の数だけ面白いことが創造できるように自由に主体的に活動できる.参加は誰にも開かれているが、施設の安直利用(いいとこ取りする参加)は、これを認めない.「香川山に来る」こと、それは、当然、マツタケ山づくりを共に楽しむことに共感を持ち、また、自らの能力をみんなのために提供することを厭わない.そういう同志の集いである.
 
 我々まつたけ山復活させ隊には、山づくりをすること、資材等を運ぶこと、薪をつくること、病害木を焼却すること、畑や水田を守ること、食事を作ること、道具類を整備すること、拠点を整備すること、道路を補修すること、バイオトイレを守ること、多機能窯を守ることなどがある.これらの作業実施に際して、すべての参加者は自らの体調・体力にあわせて、互いに支え合い助け合うことが必要である(応分の負担).


【まつたけ山復活させ隊の心得】
あせらず!むりせず!ゆっくり!とまつたけ山づくりを楽しみましょう!

暑さ対策を充分に致しましょう!!

1.熱中症に気をつけましょう!こまめに水分と日陰で休息をとりましょう.

2.チェーンソーで立木を伐る作業は、周りの人払いが必要です.取り扱いを習熟するまでこの作業は厳禁です.万が一事故の場合は自己責任とは言え、班の世話人はその責任を問われます.

3.伐木作業の『基本は忘れずに!』.掛られ木の伐採時に事故が発生します.作業は慎重に!

4.切り株を残さないように地際から伐りましょう! 急斜面に残された切り株につまづき小径木の切り株で顔面を怪我する大事故もあります.

5.脱いだ衣服やリュックなどは地面に置かないように習慣づけ、マダニ対策の常識としましょう! 
 イノシシやニホンジカの行動エリアが拡大し、マダニと接触するチャンスが飛躍的に増えている.SFTSウイルスの媒介、リケッチアの媒介、治癒しても後遺症の残るダニ媒介性 脳炎症も日本に存在する.

6.アシナガバチ・マルハナバチに刺されないように(アナフィラキシーショック)、オオスズメバチも活動が活発になっています.

7.食費の払い忘れなども時々あります.ご注意下さい.
 小物が時々なくなります.これも共有財産です.大切に使わねばなりません.
 使用した道具類は点検・掃除後、元に戻す、損壊した時には世話人にその由連絡する.
 ガソリン缶などの放置がときどき起こります.元に格納すること.
 用いたコップなどの洗浄・後片付けも忘れないように! 


【まつたけ山復活させ隊活動】

活動開始は午前10時頃から、終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.

§参加費は無料;メンバー参加者には、食材費+消耗品費として現在400円を徴収.初参加者・見学者などは500円(二度目からは400円).ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.

§参加や見学希望の方は、参加日や人数などを主催者にメールもしくは電話下さい.また、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.

まつたけ山復活させ隊 活動日
回 開催日   報告担当者  男厨シェフ   特別企画 

640 06月15日(金) 内田 
641 06月23日(土) 三輪
642 06月29日(金) 吉村    松本
643 07月07日(土) 内田   
644 07月13日(金) 宮崎
645 07月21日(土) 三輪           JIDF(2/17)
646 07月27日(金) 吉村    内田
647 08月04日(土) 内田
648 08月10日(金) 宮崎
649 08月25日(土) 三輪
650 08月31日(金) 吉村    松本
651 09月08日(土) 内田
652 09月14日(金) 宮崎
653 09月22日(土) 三輪
654 09月28日(金) 吉村    川崎

 なお、やむを得ず担当などの変更が生じることがあります.お許しください!
 

§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山(自称)
アクセス:公共の乗り物利用を薦めます.自家用車駐車スペースも2台分はある(下記(a)をご覧下さい).

 京都バスの「岩倉 村松行き」終点(村松)が便利です.バスを降りたら、吉村まで電話下さい.
バスに乗車するには、
ア)阪急京都線 烏丸駅で市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館下車(ウ)に続く
イ)京阪本線 出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側)乗車 約30分
ウ)京都地下鉄烏丸線 国際会館下車 3番出口からバスターミナル1番 乗車 約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

a)車の方は、岩倉ゴルフクラブを目的地にすると便利です.ゴルフ場入り口の案内看板が見えたら左手に大きな駐車場も見える、その北側に道路(路面に滑り止め化粧)がある.ゴルフ場に向かって右折はダメです.その道路(住宅内道路に見える)を左折で進入、次いで右折、左折そして左にカーヴすると車止めが見えます.車止めの右側に入り口あり.不安の方は駐車場付近から電話下さい.

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§カンパありがとう!
 
   
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.
   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173


§主 催

まつたけ山復活させ隊
Movement for Regeneration of Matsutake Forests
代表 吉村 文彦(微生物生態学)
090-6227-4305 miyakomatsutake@gmail.com
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27

香川山オーナー
 香川 晴男


§協 賛
澤田山オーナー
 澤田 幸雄

玉城山オーナー
 玉城 一郎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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