Kyoto Shimbun News 2005年6月14日(火)
京都新聞 6月14日から
京にマツタケ復活を
研究者と京大生、「十字軍」結成
今ではほとんど採れなくなった京都市内産のマツタケを復活させようと、京都大農学部生やマツタケの研究者らが「まつたけ十字軍」を結成した。16日から左京区岩倉にある山林の一角(約0・3ヘクタール)を整備し、数年後にはマツタケ狩りのできる山にすることを目指す。
■「最短5年」成果期待
計画を進めているのは、NPO法人(特定非営利活動法人)国際環境微生物応用研究機構(大阪市)の吉村文彦理事長(64)ら。吉村さんは京大農学部でマツタケ増産を研究。今年3月末まで岩手県岩泉町の「まつたけ研究所」で15年にわたって所長を務め、培養菌を入れた特製の「マツタケ菌糸マット」を使い、町内のマツタケ収穫量を年平均約1・8トンから年最大約10トンに増やした。
京都は、江戸時代から「都マツタケ」の産地として知られており、北山などで収穫されたものは贈答品として重宝された。戦後激減し、いまでは市内産が市場に流通することはほとんどない。
「まつたけ十字軍」の活動には、京都大農学部の学生や吉村さんの仲間の研究者ら15人ほどが参加する予定で、里山林の密度調整や腐植層を取り除くなどの手入れから始める。
借り受けた計画地=写真=には樹齢25年程度のアカマツが茂り、「最短なら5年ぐらいでマツタケが地上に姿を現してくれるかもしれない」(吉村さん)と期待を寄せる。マツタケ菌マットを使って、菌糸を人工接種することも考えている。
収穫できれば「京まつたけ」と名付ける予定で、活動資金や機材を提供する協力者を募っている。問い合わせは吉村さんTEL075(581)3210。
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