花と緑を追いかけて

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いっぱいの主婦の日記です

「甘利山&千頭星山」登山・その1

2009年07月02日 | 山シリーズ
6月25日(木曜日)
早朝5時半に横浜の我が家を車で出発し、八王子から中央高速道路に入ります。
お天気は「曇り」、梅雨の真っ只中の山登りです。予報にマークが無いだけでもヨシとしましょう。
「韮崎IC」で降りて一般道を走ると「甘利山登山口」と書かれた標識が出てきました。
「甘利山」は頂上直下に駐車場があり、車で入れます。
頂上に向かうこの林道でナント「熊」が飛び出してきたのです
「熊」も私たちの車にビックリして落石よけの金網に激突、再び車の前を横切って森の中に戻っていきました。


8時過ぎに駐車場に着きました。
レンゲツツジの盛りの頃の土日は、横浜を朝の4時に出ても駐車場に入れなかったと聞きましたが、この日はスンナリと駐車することができました。
駐車場の周りに咲いているレンゲツツジも終りに近く、代わりにアヤメがたくさん咲き出していました。

歩く前から熊を見てしまった私たち・・・
車から降りて山仕度を整えましたが、主人のザックに昔「大雪山縦走」をした時に買った大きな「カウベル」をぶら下げました。


頂上に向かう途中にレンゲツツジの群落が見られます。
一時は笹や霜の被害で激減した「甘利山のレンゲツツジ」
ボランティアさんたちのたゆまぬ努力の結果、少しずつ回復しているようです。

もっともこの日はもう終りに近くて、この中でのアップに耐えるレンゲツツジは見つかりません
そして、これから目ざす「千頭星山」は左手雲の中でした。


駐車場から軽い登りで30分歩くと「甘利山頂上」に到着します。
「山梨百名山」も、ようやく三分の一くらいは踏破したでしょうか・・・?


木々の間から「八ヶ岳連峰」が見えていました。
左手のなだらかな山が「編笠山」、真ん中のゴツゴツした山が「権現岳」、そして右側の尖がった山が主峰「赤岳」です。

5年位前の秋に「天狗岳」から縦走して「赤岳」の頂上小屋に泊まったことがあります。
富士山や北アルプスまでが見える大展望を満喫しました。

編笠山から権現岳には7~8年前の秋に登りましたが、最後はヘロヘロになった想い出があります。


「甘利山」頂上から眺めた、歩いてきた木道・・・
レンゲツツジは回復しつつありますが、翌々日に見た「五味池破風高原」のレンゲツツジから見るとまだまだ小さいですね。
進入してくる笹との戦いと聞きました。

9時5分、登り2時間の予定でいよいよ「千頭星山」に向かいます。


少し下って、まずは「奥甘利山」への登りが始まります。
木々の間から「千頭星山」が見えてきました。お天気は回復に向かっているようです

レンゲツツジと同じようなオレンジ色のツツジは「山ツツジ」ですね。


ヤマツツジを近くで見るとお花の形が違います。花も葉っぱもレンゲツツジより丸い感じがしますね


こちらはレンゲツツジです
山ツツジと並んで咲いているところがありました。
レンゲツツジのお花は花びらが少し尖っていてフリルがよっています。
葉っぱも山ツツジより尖って細い感じがしました。


足元には小さな高山植物がたくさん咲いていました
こちらは「サワオトギリ」でしょうか?


そしてこちらは「グンナイフウロ」
他にもマイズルソウやキンポウゲ、オオヤマフスマ、シロバナヘビイチゴなどが咲き乱れていました。

本格的な山は自信が無いけど「甘利山」だけでは物足りないと思う方は、少々の急登はありますが、更に30分歩いて「奥甘利山」まで行かれる事をお勧めします。
途中の山道で高山植物が楽しめますし、お天気のいい日はレンゲツツジや山ツツジ越しに富士山も堪能できますよ


奥甘利山から少し下って叉登り返し、御在所山経由で鳳凰三山・地蔵岳の麓の青木鉱泉に行く道を右に分ける頃から登りはどんどんきつくなっていきます
森林も深くなって、もう「レンゲツツジ」の姿は見えません。
日影に強い「サラサドウダン」が見頃でした。


そして木々の間には「ヤマツツジ」の明るいオレンジ色が彩りを添えています。
明るい草原に咲く「レンゲツツジ」と違って、このヤマツツジは日影に強いようですね。

一面に咲く「ヤマツツジ」を見たのは奥多摩の「鷹ノ巣山」から「七ツ石山」に向かう途中の「千本ツツジ」でした
それはそれは素晴らしいヤマツツジの大群落でしたが、あそこの下りで私は膝を痛めてしまって
苦い想い出のヤマツツジとなりました


急登にあえぎながらも、ダケカンバやカラマツの美しい緑が心を癒してくれました。


なだらかな道になるとカメラを向けましたが・・・
必死に歩いている時はそんな余裕もありません

そしてやっぱりありました「熊の爪あと」があちこちに


ガランガランとうるさいカウベルの音ですが、この時は音が更に強く出るようにと位置を移動させました。
他にも鹿が食べた後なのか?幹がはがれている木がたくさん見られました。


そしてこちらのトロロコンブのようなものは、カラマツに絡みついた「サルオガセ」という寄生植物です。
北海道では「霧藻」と呼ばれていました。

このサルオガセが木を枯らすのではなく、枯れて湿り気を帯びた枝に絡みつくようです。
このコースにはたくさんの「サルオガセ」が見られました。

汗をかきかき上を見たり足元を見たり・・・
キョロキョロしながら登って行くと、やがて稜線に出て視界が開けてきました。
「千頭星山」の頂上ももうすぐです。
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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (fairy ring)
2009-07-02 17:54:12
お天気でよかったですね~
のっけからクマに遭遇だなんて 車の中にいてよかったですね。
これが歩いていた時だったらと思うとぞっ! です。

カウベルを持っていらして正解です!
1本道の木道 素敵ですね。
でもこんなところでクマに遭遇したら・・・

ヤマツツジ まだきれいだったのですね~
レンゲツツジとの違いもよくわかって お写真もきれいです。
たくさんお歩きになられたのですね。
お疲れ様でした。
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怖いね~~ (ごん魔女)
2009-07-02 18:26:19
クマに遭遇したのですね。想像しただけでぞっとします。
雪が解けると山に入る時は鈴をつけないといけないのはわかっているけれど本当に目の前に出ると・・・考えただけで恐ろしいです。
一緒に山歩きをさせていただき素敵な景色、小さな山の花たちと出会い、大好きなサラサドウダンツツジをみたり落葉松の新芽に感動したり、いつもながら本当に楽しいです。有難うございました。次回はいよいよ「千頭星山」の頂上ですね、頑張ってついて行こう(笑)
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熊出没だなんて・・・ (風の旅人)
2009-07-02 23:46:12
一人でもし登れと言うなら、熊に出会った瞬間引き返すでしょう。
二人で登るとなるとやっぱり心強いもの。

熊のテリトリーに人間が入ったのが悪いのか、人間の領域に熊が顔を出すのが悪いのか、人間は時折力でものを言わせてしまう。

ワテも一度だけですが熊とニアミスをしたことがありますが、やっぱり怖いでっせ
熊とは遭遇したくないなあ(笑)
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甘利山 (山小屋)
2009-07-03 07:08:17
25日というと私が裏高尾を歩いている日でした。
暑さとカナダとの時差がとれずバテバテになりました。
天気が何とか持ったようですね。

オトギリソウの仲間もたくさんあります。
湿気の多いところを好んで咲いていたなら、サワオトギリでしょうね。
6月27日~28日と南八ヶ岳の編笠~権現を縦走しました。
naoママさんがみていた山です。
赤岳がたくましくそびえていました。

熊に遭遇したとはビックリでしたね。
カナダでブラックベアの親子に会いました。
かなり遠くだったので、眺めただけです。
親子連れの熊には気をつけたほうがよいそうです。
時々大きな鈴の音をたてて歩いている人を見かけます。
いつも「うるさいな!」と思っていますが、熊に会った直後では仕方ないでしょうね。
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 (eko)
2009-07-03 07:22:55
熊って、北海道か山奥って思っていましたが、山梨、長野あたりで、里に出るんですね。

知床五湖を回った時、熊に出会わないよう、願いながら歩きました。「今日は、五湖回れますけど、熊の居住地にお邪魔している事を忘れないで」・と言われました。

でも、車の中で良かったですね。そんな怖い思いをしながら、
よく、山に行きましたね。まだ、周囲にいるかも知れないのに。

御無事でよかったです。
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☆fairy ringさんへ (naoママ)
2009-07-03 08:43:11
もし歩いている時にこの真っ黒な「熊」に遭遇したらと思うとゾッとしますね。
最近はどこの山でも「熊注意!」の看板がありますから、カウベルはいつも主人のザックに中に入れていたのですが、使うことは稀でした。
ほとんどの山には熊が好きな「クマザサ」がありますから要注意なんですね。

ヤマツツジはレンゲツツジより上の方にありましたから、まだ鑑賞に堪えられるだけの姿で見られました。
梅雨時だからこそ、木々の緑が鮮やかだったのでしょうね、
とても綺麗でした。
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☆ごん魔女さんへ (naoママ)
2009-07-03 09:04:27
秋の妙高で、紅葉の美しい「笹ヶ峰」を歩きましたが、あそこには所々に熊よけのドラム缶がぶら下がっていました。
それを思い切りたたきながら歩きましたよ。
「私たちはここにいますから来ないでね~!」という合図でした。
日本中の山に居るのでしょう。それが正常な自然の姿なのでしょうね。

山を歩く人は一応熊よけの鈴をぶら下げて歩くひとが多いので被害はあまり聞きませんが、山菜取りの人が遭遇することが多いようですね。
鉢合わせが一番怖いと聞いています。

この山は白樺とカラマツ、栂の多いところでした。
木々の緑が綺麗で、歩いていても気持ちがよかったです。


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☆風の旅人さんへ (naoママ)
2009-07-03 09:12:28
風さんの熊との遭遇はどんな状況だったのかしら?
私たちは里の村から、甘利山頂上に向かう林道に入ってまもなくでした。

最初は運転していた主人が「アレは何だ!」と叫んで、私が見たときは熊が慌てて右側の金網に激突している姿でした。
主人が「熊だ!カメラ!カメラ!」と言いましたが、カメラは後ろの席に置いたまま・・・
私のコンデジは足元のバックに入っていましたが、車の目の前を横切って行く熊は素早くて、とても写す時間はありませんでした。
「こわ~い!」

熊は案外人里の近くに生息しているのだと実感しましたよ。
上手く人間との共存がはかれると好いですね。
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レンゲツツジはお洒落さん (marri)
2009-07-03 10:55:56
どの写真も美しい!
読み進めては・・・手が止まり、風景を楽しんで^^
ダケ樺とカラマツの林は待ち受け画面に戴きました。
なんと言うすばらしい写真ばかりでしょう。

はぁ~、はぁ~という息遣いは感じられません。
ピュー・ピューって口笛が聞こえてきそうな画面です。
かつて、我が足で登った八ヶ岳連峰を、二人して向き合って眺める勇姿、健康ならばこそですね。
カランコロンとカウベルのおとが聞こえてきそうな爽やかさ(と言うよりビクビクかな)です。
四国巡りの時、錫杖に付いた鈴は熊よけと聞いた事があります。

写真の腕が素晴しい!羨ましいです^^☆
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☆山小屋さんへ (naoママ)
2009-07-03 23:08:46
北海道の大雪を縦走したとき、一泊目は黒岳避難小屋に泊まったのですが、二泊目の白雲岳避難小屋泊まりの時、主人がこのまま高原温泉に下って温泉に入りたいと言い出し、急遽熊の多い三笠新道を下りました。

小屋のお兄さん曰く「まだ熊が出ていないので、三笠新道は通れますが、一度目撃情報があれば即閉鎖です」と・・・
カウベルだけでは心配なので、我々は大自然の中、ラジオのボリュームを上げて歩きました。
あの日は日曜日で、NHK「お昼ののど自慢}が流れていました。
熊には直接遭遇はしませんでしたが、高原沼に下りたとき強い動物の匂いがしましたので、時間差遭遇はあったと思っています。
そんな熊の運動場のような大雪で姿を見なくて、山梨の山里のすぐ近くで見るなんてオドロキでした。

丹沢にもいると聞きますので、やはりうるさいけどカウベルは持って歩こうと今回しみじみと思いましたよ。
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