横浜側の朝比奈停留所からおよそ1時間かけて「朝比奈の切り通し」を歩き、「十二所神社」を見てから、私は滑川に沿って金沢街道をひたすら歩き、「光触寺」「明王院」「杉本寺」と行きました。
「光触寺」
北条時宗が開祖で一遍上人を開基とし、1279年に創建されたお寺です。
山号を岩倉山と称し“頬焼阿弥陀”と呼ばれる運慶作の阿弥陀如来と脇侍からなる阿弥陀三尊立像を本尊としているそうです。
山門をくぐると苔むした古い石仏がズラリと並んだ参道が現れ、思わず参道の真ん中で立ちつくし手を合わせました。
そのまま参道を進んで行くと突き当たりに一遍上人像があります。
その横の地蔵堂にはお供え物の塩を嘗めると伝えられる塩嘗地蔵が並んでいました。
このお地蔵様、元は金沢街道にあったとか・・・
六浦の塩売りが初穂として塩を供えると、帰りにはなくなっていたのでこの名前が付いたそうです。
壇家さんでなければ入れないお庭も綺麗に手入れされていて、藤の花が辛うじて残っていました。
人の姿もほとんどない静かなお寺です。
「明王院」
嘉禎元年(1235)に創建された真言宗御室派の寺。発願者は四代将軍・藤原頼経。
建立地の十二所は政所から見て鬼門の方位であったため、鎌倉の安泰を願って、鬼門よけの五大明王を祭る寺として建てられたとか・・・
本尊は不動明王
こじんまりとした風情のあるお寺です。
お庭も綺麗に手入れがなされ、この時期には牡丹が咲いていましたが、残念ながら境内での撮影はいっさい禁止でした。
ここで満開の牡丹を見て「鶴岡八幡宮の牡丹園に行ってみよう!」と思った次第です。
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街道沿いには古いお墓が見られ | 滑川は住宅街を流れていきます |
去年の12月初めに、ご近所仲間と境内の「石窯ガーデンテラス」でお食事を楽しんだ
「浄妙寺」方向を右手に見て・・・
今年の3月に高校時代の友人と訪ねた、竹林が綺麗だった
「報国寺」方向を左に見て・・・
私は地図を片手に鯉の泳ぐ「滑川」沿いを歩いて「釈迦堂口切り通し」を目指しました。
交番で切り通しに行く道を聞いたらナント!「釈迦堂の切り通しは去年の大雨で土砂崩れとなり、今は通行禁止」とか
仕方なく諦めて、すぐそばにある「杉本寺」に寄ることにしました。
「杉本寺」
鎌倉に幕府が開かれる400年以上も前の天平6年(734)光明皇后の寄進により、行基が開いたと伝えられ、鎌倉で最も古い天台宗のお寺です。
源頼朝により建久2年(1191)再建されたとか・・・
金沢街道に面して長い石段の参道が続き、両脇に白い奉納幟がいくつも掲げられていました。
高いヒールのサンダルを履いた若い娘が「私、登れな~い」と騒いでいました。
鎌倉は歩きやすい靴で廻りましょうね。
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仁王門を過ぎると頂上に茅葺きの観音堂が見えてきて、賑やかな読経が聞こえてきました。
ご本尊は3体ある十一面観音立像。
開基の行基、恵心、慈覚の3人による作とされているそうです。
最後は「杉本寺」からバスに乗って鶴岡八幡宮に出ました。
春と秋にお勧めのコースですが、暑い日などは明王院から浄妙寺までのコンクリート歩きがきついかも知れません。
バスは10分おきに走っていますから、足の弱い人はバスに乗り降りしながら廻るのがいいかもしれませんね。
もう一つのお勧めは、カイドウのお花が咲く「海蔵寺」を訪ねた時のコースです。
お花の綺麗な4月13日、鎌倉駅の西口から「寿福寺」「英勝寺」「海蔵寺」「化粧坂・源氏山公園」「銭洗い弁天」と廻りました。
「寿福寺」
臨済宗建長寺派の寺で鎌倉五山第三位。
源頼朝没後の正治2年(1200)、妻政子の発願で伽藍を建立し、明庵栄西(みんあんえいさい)が開山。
頼朝の父義朝の屋敷がここにかつてあり、頼朝は当初ここに幕府を構えようとしたそうです。
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中門までは入れますが、その先は立ち入り禁止・・・
マウスオンで、本堂をご覧下さい
「英勝寺」
鎌倉唯一の尼寺として知られる浄土宗のお寺です。
江戸を開いた太田道灌の子孫康資の娘で、徳川家康の側室となったお勝局(英勝 院長誉清春)が開基だそうです。
寛永13 年(1636)に造られ、創建時の面影を残す仏殿、祠堂、唐門、鐘楼がありました。
そして「竹林」も見事です
「報国寺」の竹林ほどの規模はありませんが、竹の子が顔を出し、シャガが咲き乱れていました。
この後
「花の寺・海蔵寺」に行ってユックリ鑑賞し、
「化粧坂」から「源氏山公園」と歩き、そして最後に「銭洗い弁天」に寄りました
「銭洗い弁天」
正式名は銭洗弁財天宇賀福神社。トンネルを入っていきます。
源頼朝に、巳年の1185年(文治 1)、巳の月、巳の日の夜、「この福水で神仏を供養すれば天下泰平に治まる」という夢のお告げがあり創建されたと伝られています。
その後、北条時頼が霊水で金銭を洗い"一家繁栄"を祈ったのが今日の銭洗信仰の始まりだそうです。
お線香とロウソクを買うと、ザルを渡されます。
私もざるを抱えて早速洞窟の中に入り、ひしゃくで霊水を汲んでお札を洗いました。
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このお金は遣い方次第では何倍ものご利益があるらしい・・・
春は税金の支払いに追われ、今年は買って丸三年目の車の車検の年、その上二年前の日光での自損事故が響いて自動車の保険料がやたらと高い
「トラックの保険料だってかかるのに」とため息ついていたら、ナント!主人が駐車違反で捕まった
こうなったらこのお金で「宝くじ」を買うしかありませんね。
最後は御馴染みの「銭洗い弁天」に寄るこのコース、先に紹介した「朝比奈切り通し・金沢街道」コースと同じ3時間半かけて歩きました。歩行数は一万歩弱・・・
化粧坂は7~8分で登れますが、急坂が苦手な方は住宅街の道を行きましょう。
お花が綺麗な季節がお勧めです。
二つのコースとも、途中にステキなお食事処は揃っていますので、一日かけての鎌倉が楽しめるかと思います。
長々と引っ張ってきた「春の鎌倉散策」もひとまず終わります。
でも、アジサイやイワタバコが咲きだす季節ももうすぐですね。
気が向いたら今年も見に行こうと思っていますので、懲りずに叉お付き合いくださいませ。