花と緑を追いかけて

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いっぱいの主婦の日記です

秋の「出羽三山」巡り・その2「月山」頂上へ

2011年10月16日 | 山シリーズ
10月10日・月山頂上の「月山神社」へ
鶴岡のホテルで4時半に起床、5時20分にビュッフェスタイルの朝食
山登りにはエネルギーが必要と、私は朝からご飯をモリモリ食べました

友人のYさんはお腹を刺激しないようにとパンを少々食べただけ・・・
5時50分集合、荷物を整えてバスに乗り込みました


お天気は下り坂のようです。
なだらかな月山頂上には雲がかかっていました
鳥海山もうっすらと見えていましたが、カメラではとらえられませんでした

「当社のパンフレットではこの月山登山は初級4時間コースですが、実際のタイムは4時間40分です」
「最後のリフト上駅に2時までに到着しないと、温泉の入浴時間が削られます」
添乗員さんのお話が始まりました。

「僕が駆け足で登っても4時間ではきついです。皆さんは7時間かかると思ってください」
現地ガイドさんが脅かします

”まさか~、月山8合目の弥陀ヶ原から登るのよ。7時間もかかるはずないわ”
「昔、主人と姥沢口から登って往復した時は休憩を入れても4時間半で踏破したわよ」と
私がつぶやくと、Yさんが小声で
「きっと初級コースのツァー登山は、脚力がバラバラで揃わないのよ」と答えました。

車窓から紅葉した木々が見えていました。バスは月山八合目まで上がって行きます。

7時頃月山8合目の「弥陀ヶ原」の駐車場に到着、強風が吹いていました。
慌てて軽量のダウンを羽織ります。

皆でトイレを済ませてから、ストレッチ体操をして身体をほぐし、7時20分に出発。


今回のコースは北側の「弥陀ヶ原」から2時間40分かけて月山に登り
反対側の「姥沢口」に下る入門コースを行きます。

登りの標高差は600m、下りのスキー場のリフト上駅までの標高差は580mですが、
下りの方が道のりが短いので、その分急降下があります。
私はどちらかと言うと、登りより下りの方が苦手なのです


最初に「月山本宮」と書かれた鳥居をくぐりました。

頂上まではなだらかな道が続きます強風なので慌てて雨具の上着を羽織りました。

「寒さ対策は薄物をたくさん重ねる事、間の空気の層が大事」
添乗員さんが説明してくれます。


暫くは「弥陀ヶ原」の平坦な道を進みます。
夏には可愛い高山植物が咲き乱れている所らしい

南の奥にゆったりと盛り上がった「月山」が、柔和な表情を見せていました。


ここで、ツァーに参加の70歳前後のご夫婦が、皆と別れ、弥陀ヶ原を周遊して
乗ってきたバスが待つ駐車場に戻ることになりました。


軽い登りが始まって、振り返ると歩いてきた「弥陀ヶ原」が望めました。
地塘が点在している高層湿原ですね。

レストハウスの建物の向こうが駐車場です。

しばし紅葉のトンネルの中を行きますここから先は潅木はありません。


潅木帯が終ると、どこまでも広い草原に出ます。


”優しく・・・
それが月山である。
北の鳥海の鋭い金字塔と対比するように
それは優しい”
深田久弥が記した月山の姿です。


ここで最初の休憩です。

「この様子だと頂上は風が強くて弁当を食べる余裕はないかもです」
「休憩時間に少しづつ食べてください」
山形県の山岳連盟の副会長だというガイドさんが声を張り上げました。

「お腹がすいたわ」Yさんはパンを食べていました。
私は「ウイダー・イン・ゼリー」を飲み込むだけ・・・
休憩時間が5~6分ではとても慌しいのです

山肌の紅葉が見事でした。雲海が幻想的ですね。

鳥海山が見えるはずと、目を凝らしましたが、このお天気では無理のようです。


およそ1時間で「仏池小屋」に到着しました。
小屋もトイレも9月で閉じられたようです。

「戻るならここが最後の決心の場所です。バス待機の時間上ここから先はもう戻れません」
添乗員さんの説明に、手をあげる人はいませんでした。

ここからは少し急な登りとなるので、中のダウンを脱ぎました。
強風のため衣類調節が難しい・・・
とにかく風除けになるウインドブレーカー的な上着を重ねて、フードもかぶります。


強風で飛ばされそうになりました。
「私ってそんなに軽かったかしら?」と冗談交じりにつぶやくと
「体重ではなく、風を受ける体積が問題なのよ」とYさんが答えます


今月初めに降ったと言う「雪」が残っていました。

この冷たい強風の中、もし「雨」になったらミゾレになる事間違いなしですね~
とにかくお天気が持ってくれることを切に願いました。


やがて頂上の小屋が見えてきました。
鼻水をすすりながら登ります。


月山神社の屋根も見えています。
さして急登もなく、あっけないくらいの頂上到着でした。

時計を見るとまだ10時15分、私たち3時間弱で頂上に立てたのです。
今回のツァーメンバーは案外優秀ですわ


こちらが標高1984mの頂上に建つ「月山神社」ですが(夏は有料)
9月最後の連休で神社も頂上小屋も閉じられたそうです。

羽黒山の「出羽神社」に合祀されている月山神社もお参りしているから、まぁ~いいでしょう・・・

ホテルで配られたお弁当を頂上で食べます。8月までは雪が残る雪渓に新雪が見えている。

冷たくて硬くなった焼きオニギリは、正直食べる気になれませんでした

標高の一番高い頂上は「月山神社」ですが、「一等三角点」は別の場所に在るそうで
「ここから往復10~15分、希望者は案内します」とガイドさんに言われて着いて行きました。


添乗員さんが順番にカメラのシャッターを押してくれました。
三角点を前にYさん(左)と私(右)

今回の旅の添乗員さんは一見無愛想に見えるけど、
その実ユーモアとサービス精神に溢れたとても良い方でした


霧の晴れ間に望んだ一等三角点からの、月山頂上付近の山肌の眺めです。
寒さと強風に煽られながら、何が何だか分らない感じで写しました。

この時の登山では、あえて一眼レフカメラはバスに置いてきました。
ツァー登山では、ユックリ撮影はとても無理
すべて小さなコンデジで、歩きながら撮った記録写真です。

強風でカメラを持つ手も揺れてブレましたが、ご容赦くださいませ


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26 コメント

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おめでとう! (とんちゃん)
2011-10-17 14:13:43
naoママさん、やりましたね!
頂上制覇!おめでとうございます
あこがれの鳥居 ここをくぐって頂上に立ったんですね
3時間弱で?体力・気力 立派です!
弥陀ヶ原はなんてきれいなのかとうっとりです。
池塘がはっきり見えてくさもみじが優しいです。
私が登ったときは霧が深くてとうとう頂上を断念しましたが晴れていればこのようにきれいにすっきり見えるとは!
三角点にしっかり触れて実感を味わえましたね。
山肌の美しい紅葉を見せていただいてありがとう!
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月山 (写楽爺)
2011-10-17 14:18:06
こんにちは。
朝6時前の集合出発は登山では当たり前でしょうがすぐにのバス乗車では体調管理が大変でしょうね。
全てコンデジで歩きながらの撮影との事ですが、この天候と団体行動を考えると良く撮れていると感心しました。
「弥陀ヶ原」湿原や山肌の紅葉等々おさえるべきところはちゃんと押さえられていて紀行写真としても素晴らしいです。
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月山 (おみや)
2011-10-17 15:48:22
頂上の様子が見たくてアップを待っていました。風は強かったようですが景色はちゃんと見えたのですね。

昔私達家族が登ったのは夏でした。
ガスがひどく濃くて山頂へ行っても何も見えませんでした。それでも月山神社へお参りをし
震える寒さの中下りて来ました。雪があちこち
残っていてそこで子供達はもっていった小さなスキーで遊んでいました。

昨年の弥陀ヶ原コースの時は大風の中、小さい孫が一緒だったのでほんの少ししか歩いていません。
(本当はもう少し登りたかったのですが)
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☆とんちゃんさんへ (naoママ)
2011-10-17 21:15:36
今回のツァーのメンバーは連休で若い方が多かったのだと思います。
脚力が揃っていました。

15年前に主人と登った時は姥沢口からの往復でしたから、今回は「弥陀ヶ原」にこだわりました。
歩きながらの瞬間撮影でも、これだけ綺麗なのですから、素晴しいところですね。
「弥陀ヶ原」だけなら幾つになっても行けますね。
初夏のお花の綺麗な季節に尋ねたいです。
とんちゃんは、山はガスで残念でしたが、お花は満喫できたのでしょう・・・?

同じ月山でもルートが違い季節が違うと全然違います。
2度目でしたが、本当に行って良かったと思っています。
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☆写楽爺さんへ (naoママ)
2011-10-17 22:38:06
いやはや、お天気はまぁ~まぁ~でしたが、風が強くて参りました
疲れと寒さが倍になる感じです。
一昨年に行った「八甲田山も同じでした。
東北の気候の厳しさを感じますね。

今回のツァー仲間は皆さん良い方ばかりで、歩きながらの瞬間撮影もどうにかできました。
足元の危険な所では撮れませんでしたが、何とか登山紀行も纏めることができそうです。

撮影が目的なら、撮影ツァーというのもあるようですが・・・
まだまだ山自体を楽しみたい私です。

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☆おみやさんへ (naoママ)
2011-10-17 22:45:33
私も15年前に主人と夏の月山に登りましたが、あの時はあちこちに雪がありました。
月山は「夏スキー」のメッカでしたものね。
それに引き換え、秋の月山は雪はほとんど見えませんでした。
これからドカッと降るのでしょうね。

今回も頂上でお弁当を食べているうちにガスがかかりだし、寒くて震えました。
東北の「秋山」は侮れませんね。

北の弥陀ヶ原からのコースと、南のスキー場からのコース、全然違う月山の風景で楽しめました。

返信する
寒かったのですね (だんだん)
2011-10-17 23:51:38
懐かしく拝見しました。
姥沢小屋で仮眠して、スタートしたのが早朝五時過ぎ。
まだリフトが動いてないので、木道からずっと歩いて登りました。
頂上が見えているのに、中々到達しない、そんな感じでした。
所要時間も忘れていて、この説明であぁ、そうかと。
今頃納得してる状態です!
とても綺麗な景色ですが、手袋までして寒かったんですね。
私たちは逆に、暑くてどんどん脱いでいきました。
三角点は行ってないなぁ、まだその重みが分からなかったのです。

ツアーでもいい山旅が出来ましたね♪
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月山頂上 (山小屋)
2011-10-18 07:21:04
紅葉が丁度よかったようですね。
私は夏の月山しか知りません。
登山道には花がたくさん咲いていました。
いずれ、奥の細道で月山を歩く予定です。

それにしてもツアーとなるとたくさんの参加者が
あるようです。
山のツアーなら多くても20名以下にして欲しいですね。
たくさん集めれば旅行会社も採算がよいようです。
海外では多くても10名前後です。
最初にネパールに行った時は3名でした。
カナダは4名、キナバルは5名でした。

風が強いと体感温度は低くなります。
山での撮影にはコンデジで充分です。
naoママさんなら、まだツアーに入らなくても
問題ないと思います。
ぜひ、これからもたくさんの山を楽しんでください。
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☆だんだんさんへ (naoママ)
2011-10-18 09:32:49
北側の「弥陀ヶ原」から登るとロングですが、なだらかな道が続きます。
でもスキー場の方からだと月山頂上が近くに迫り、最後の登りもきついですよね。
今回はその両方の風景が楽しめました。
とにかく風が強くて寒かったです。
予報では15mの風と出ていて危機感を持ちましたよ。

八甲田山や安達太良山も強風に悩まされました。
東北の秋の山は侮れませんね。
でも、雨にも遭わず、紅葉もきれいだったので良かったです。
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☆山小屋さんへ (naoママ)
2011-10-18 09:43:34
写真を撮りながら自由に歩ける個人での山行が一番良いのですが、問題は交通手段です。
日にちに余裕があればそれもどうにかなりますが、私の友人は皆忙しい人ばかりで・・・
今回も「どこに行きたい」ではなく「この日しか空いていない」という2日間でした。

ツァー会社も行き先も関係なく、この日に遂行しているツァーを見つけて行ってきました。
30名の大所帯での山登りとなりました。
後の方を歩くと、休んだと思ったらすぐに出発時間となりますわ
でもお天気もどうにか崩れずに持ってくれて、添乗員さんも良い方で楽しかったです。
強風には悩まされましたが・・・

そう、出羽三山にはすべて芭蕉の足跡がありましたね。
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