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韓国の通知表2018年

2019-02-10 00:02:10 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
韓国の通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
韓国のPISA2015は、9位→ランクA

PISAの最初の調査、PISA2000は、
OECDに加盟している32か国で実施した。
以後、3年ごとに実施し、回を追うごとに、
参加国と地域が増えてきている。
2003年は41、2006年は56、
PISA2015は、72の国と地域が参加した。

韓国は、初回のPISA2000は、2位である。
PISA2003、PISA2006も、2位とすばらしい。
だから、PISA2015の、9位は不本意である。

PISA2012、PISA2009を見る。


PISA2000⇒PISA2003⇒PISA2006⇒PISA2009⇒PISA2012⇒PISA2015の推移。
シンガポールは、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 4位 ⇒ 2位 ⇒ 1位
香港は、不参加 ⇒ 3位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 3位 ⇒ 2位。
日本は、1位 ⇒ 5位 ⇒ 10位 ⇒ 6位 ⇒ 5位 ⇒ 3位。
台湾は、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 5位 ⇒ 9位 ⇒ 6位 ⇒ 6位。
フィンランドは、3位 ⇒ 1位1位 ⇒ 3位 ⇒ 7位 ⇒ 8位。
韓国は、2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 5位 ⇒ 4位 ⇒ 9位。

韓国の成績がいいわけを、韓国人と話すことがあった。
「朝鮮人は頭のいい民族です」と、言う。
「韓国には資源がありません。あるのは「人的資源」です」
「その人的資源を開発するしか、ほかに選択肢がないのです」
あるのは人的資源とは、フィンランドやシンガポール、香港、台湾と共通している。

「親には、男子の教育を第一にするという伝統があって、教育費の占める割合が高い」
「塾に通わせたり、家庭教師をつけて、大学に合格するように援助します」
「中学生の息子には、数学と英語の家庭教師をつけています」
「英語は、今後世界でビジネスをするのに必要ですし、
 数学は、IT産業には必須です」
と、息子への投資、期待は、とりわけ大きい。

「歴代の王朝は、
 民間人を広く登用する試験制度「科挙(かきょ)を、採り入れてきました」
「科挙に合格することが「出世への登竜門」、という長い歴史がありました」
「そのため、「学歴社会」の傾向が強くて、
 大学への進学率は70パーセントを超えています」
OECDの2010年の調査では、韓国の大学進学率は71パーセント。
このとき、日本は51パーセント。

科挙の展示、国立民俗博物館、ソウル。


「最初の科挙は958年で、最後は1894年」
と、936年以上の歴史がある。

壁に掲げられた絵は、
「王は合格者に、帽子に着ける花飾りを贈り、
合格者を馬に乗せ、楽隊の先導で街中を練り歩いて祝った」
ことが描かれている。
科挙に合格することは、個人の出世においても、
韓国の官吏登用の歴史においても、重要なできごとである。

2)開発力: 国際特許出願件数。

日本の2016年の国際特許出願件数は、2位→ランクAA。
韓国の2016年の国際特許出願件数は、5位→ランクA

2005年 ⇒ 2012年 ⇒ 2016年の推移。
アメリカは、1位1位 ⇒ 1位
日本は、2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位。
中国は、10位 ⇒ 4位 ⇒ 3位。
ドイツは、3位 ⇒ 3位 ⇒ 4位。
韓国は、6位 ⇒ 5位 ⇒ 5位。
韓国は、安定して上位にいる。

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
韓国のノーベル賞の受賞者は、0→ランクF
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
韓国のパルム・ドール受賞は、0→ランクF
突出している1位~4位→ランクAとした。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
韓国の文化遺産11は、20位→ランクB

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
韓国のFIFAのランキングは、61位→ランクF

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
韓国の国民総生産GDPは、11位→ランクB

8)援助力: 政府開発援助ODA


日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
韓国の政府開発援助ODAは、19位→ランクB
韓国は経済力/GDPが上がって、
経済援助ができない国から、経済援助をする国に変わった。
アジアでは、日本に次ぐ2番目の経済援助国である。

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「韓国の通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       韓国のPISA2015は、9位→ランクA ⇒ 5点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       韓国の国際特許出願件数は、5位→ランクA⇒ 5点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者22人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       韓国のノーベル賞受賞者は0→ランクF ⇒ 0点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       韓国のパルム・ドール受賞0→ランクF ⇒ 0点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       韓国の文化遺産は20位→ランクB ⇒ 4点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       韓国のFIFAのランキングは、61位→ランクF ⇒ 0点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       韓国の国民総生産GDPは、11位→ランクB ⇒ 4点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       韓国の政府開発援助ODAは、19位→ランクB ⇒ 4点。
合計(40点): 日本は32点。
         韓国は22点

レーダーチャートで見る、
韓国の通知表 2018年」。


学力/PISA、開発力/国際特許は、トップクラスである。
経済力/GDPが上がった。このため、経済援助国になった。
この援助力/ODAで得点できたことで、面積の大きな、
レーダーチャートになっている。

韓国の産業は、日本をモデルにして、追いつき、追い越せで、
発展させ、飛躍してきた。1961年に、訪日した故朴大統領は、
「日本を兄と考えています」、と産業の育成に援助を求めた。
そして、日本が援助した鉄鋼や造船の重工業では、
日本を抜いて、世界一になった。
そして、産業を重工業から、ITにする国策が大成功した。
スマートフォン、液晶、DRAMやフラッシュメモリーの半導体、
自動車、太陽電池が、主力産業になって、経済をけん引している。

「企業にとって、事業活動をしやすい環境を持つ国はどこか?」
この疑問に答えるものとして、
スイスの調査会社IMD Switzerland(IMDスイス)が、毎年公表している、
世界競争力年鑑World Competitiveness Yearbook』がある。

1)経済の実績、
2)行政の効率、
3)ビジネスの効率、
4)インフラストラクチャー、
を調査して、国の競争力のランクづけをしている。

IMDスイスとは、
International Institute for Management Development Switzerlandで、
ネッスル社が幹部候補生の教育資材用とした研究を、発展させた調査会社である。
1989年、32か国から調査が始まり、2018年は63の国と地域に広がっている。

世界競争力年鑑によるランキングの推移

ランキングの推移を見ると、
アメリカ、香港、シンガポールが競っている。
2018年は、1位アメリカ、2位香港、3位シンガポール。
韓国は27位。

日本は、25位。
IMDが調査を開始した1989年には、日本は1位。
それも、5年間も1位を維持していた。日本の絶頂期だった。

世界競争力年鑑2018年の総合競争力とクライテリア


スマートフォンの出荷台数は、
韓国のサムソンが、世界でトップのシェアである。

カスタマーポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ、香港の調査から。
2018年、第3四半期、出荷台数。
1位サムソン(韓国)、19%。
2位ファーウェイ(中国)、13%。
3位アップル(アメリカ)、12%。
日本のメーカーは、トップ10に入らない。

日本のクライテリアは、行政効率GDPが41位と低く、
 ビジネス効率も36位と低い。
韓国のクライテリアは、ビジネス効率が43位と低い。

韓国の大学進学率は、71パーセントと高いが、
卒業時の就職率が、64%(2015年)と低い。
日本では、卒業時の内定率が97.6%(2017年)。
韓国の就職率が低いのが気になる。

厳しい受験戦争を乗り越えて、大学に行っても、
望む企業や職種に就けない。
若者に、「ヘル朝鮮」という、自嘲的な言葉がある。
受験戦争、学歴社会、縁故採用、若者の高い失業率。
失望して、アメリカや、日本へ逃げ出す若者がいる。

アメリカのシリコン・バレーで、
韓国からの男性と女性と知り合った。
男性は、フラッシュメモリーの半導体企業のエンジニア。
要職にあって、韓国に帰るつもりはない、アメリカに帰化した。

女性は、同じ半導体企業に勤める、香港系アメリカ人と結婚した。
この男性は、8歳のときに、両親とアメリカに渡った。そして、
カリフォルニア大学(UCLA)を卒業して、半導体企業に就職。
韓国から来た女性と結婚した。生まれた男の子が10か月になって、
外に出られるようになった。それで、4人で食事が実現した。
男性とは、行ったことのある、サン・ノゼの韓国レストラン、
Korean Palaceで、韓国料理。

男の子が、しゃべるのは、「マンマ」。
かわいいね! それに、賢こそうだ。
男性は、私を目の前にして、絶賛していた。
「彼女は、よく男を生んでくれた。
 そして、本を見ながら育てている。ホスピタリティも高い。
 グッド・ボーイと、グッド・ガールだ。私はハッピーだ! 」
と、感謝していた。
「彼女は、韓国に帰りたくない、アメリカがいいと言っているから、
 アメリカで、ガンバル! 」
と、意を固くして、女性を喜ばせていた。

無電柱化を推進している、国土交通省に無電柱化の比較のグラフがある。
欧米やアジアの主要都市と日本の無電柱化の現状」。

ロンドン、パリ、香港は、100%(2004年の状況)。ケーブル延長ベース。
台北は、95%(2013年の状況)。道路延長ベース。
シンガポールは、93%(1998年の状況)。ケーブル延長ベース。
ソウルは、46%(2011年の状況)。ケーブル延長ベース。

日本は、東京23区が7%、大阪市が5%(2013年の状況)。
日本は、道路延長ベース。ケーブル延長ベースよりも、甘くなっている。

日本の無電柱化は,極端に遅れている。
街中に電柱、電線がごちゃごちゃあって、
日本は、世界でも醜い国の一つになっている。

韓国のソウルでは、日本のように、
電柱、電線がごちゃごちゃあるという、光景はなかった。

韓国料理は、うまい、安い。

プルコギ。まわりはキムチ。焼酎の真露(JINRO)。ソウル。

「キムチが、まずいレストランは繁盛しない」
と、韓国人が言うキムチはタダで、しかも、お代わり自由。
韓国料理には、真露がぴったりで、クイクイ進む。

韓国は、ITを基幹産業とする国策が成功した。
スマートフォン、液晶、半導体、自動車が、
世界をリードする産業になっている。
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