東山魁夷の「年暮る」は、京都の街並みを描いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/75/d9d32d3362647d853200b151ca1e33b6.jpg)
「現代日本の美術」、「東山魁夷」、集英社、1976年から。
東山魁夷が「年暮る」を描いたきっかけは、川端康成の進言であった。
「京都は、今描いていただかないと、なくなります。
京都のあるうちに、描いておいてください」
それで、東山魁夷は「京洛四季」を描いた。
「京洛四季」の一つが「年暮る」である。1968年の作品。
「東山魁夷の『花明り』」、2011年11月6日では、
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/5d2fb467f0b2f445c4612087812e077d
「京洛四季」のシリーズとして、
「花明り」や「北山初雪」について書いた。
「花明り」も、「北山初雪」も、「京都の自然」である。
京都に残っている、あるいは、京都に残しておきたい「自然」である。
ところが、「年暮る」は「京都の街」である。
川端康成から、
「京都のあるうちに、描いておいてください」
と言われて、
東山魁夷が、京都に残っている、
あるいは、京都に残しておきたい「街」である。
「年暮る」のような京都の街を見たい!
貸し自転車で京都の街を探し回った。
小回りがきく自転車が便利だ。
古い家だと思う。2010年。
でも、高層建築に囲まれて、ポツンと残っていた。
右の外国人観光客は、なにかを探している。
「一番古い町家が並ぶところは、どこですか?」
と、京都の人に聞いてみた。
「古い家が、ちょこちょことあります」
と、教えてもらったところ。2010年。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/4a/cd3c70383709d975216725818977e3f4.jpg)
古い町家が並んでいた。
しかし、高層建築と、となり合わせだった。
電柱・電線が空をおおっている。それに、看板もある。
右は駐車場で、町家を取り壊した跡。ここで、町家は途切れる。
今回の京都の写真を見ると、すべてに「電柱・電線」がある。
街並みを撮ると、電柱・電線が写ってしまう。
電柱・電線は、避けようがない。
ここは、古い町家が数軒続いている。2010年。
道の両側に家が並んでいるところがあった。2011年。
比較的新しい。昭和の家だろうか。
区画整理をした街並みがあった。2010年。
道幅を広げて、両わきに新しい家が並ぶ。駐車場もできた。
鴨川沿いに並ぶ料理屋。2010年。
前に並ぶ料理屋と、うしろの新しい建築物との調和はどうだろうか?
昔の家並みは、整然としている。ごちゃごちゃしていない。
京都らしいから、京料理や、会席料理を食べたくなる。
そして、上から眺めた街並みがある。2004年。
これが、私が抱く「年暮る」のイメージ。
瓦屋根に雪が降り、夜になって、静まり返れば、
「年暮る」の世界になる。
「京都のランドマークは金閣寺」、2010年10月6日では、
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4c8224da937ed43ef476808744200942
つぎにように書いた。
アレックス・カー氏(東洋文化研究家)は、
「犬と鬼」講談社で、京都について、つぎのように書いている。
「京の街は、フィレンツェやローマに並ぶ文化都市として、
世界の人々に愛されていた」
「第二次世界大戦の末期に、連合国軍司令部が京都を、
空爆対象からはずしたのもそのためだ」
「新しい建築物を古い家屋に調和させるノウハウがないので、
木造家屋はブリキとプラスチックで無神経に修復され、
また古い家屋を必死で残そうと努力しても、
周囲には電線や看板やパチンコ店があふれている」
なお、「フィレンツェの景観」については、2010年11月7日に、
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/f84c9141eb3eb51c49f68f447886b6fe
「ローマの景観」については、2010年11月10日に、
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/b5bd5ef9c3bae7f4225e6f97c3f9214d
掲載しているので、参照してください。
川端康成から、
「京都のあるうちに、描いておいてください」
と言われて、東山魁夷が、
京都の街並みのベストに選んだ「年暮る」。
「年暮る」は、
京都ホテルオークラからの眺めというから、
機会があったら、京都ホテルオークラから、
東山方面を眺めてみたい。
世界の人は、
日本を代表する「歴史文化都市、京都」、
「人をもてなす街、京都」を見にくる。
名所、旧跡を巡ったあとは、
京都の人が息づく街を見たい。
「年暮る」のような街を見たい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/75/d9d32d3362647d853200b151ca1e33b6.jpg)
「現代日本の美術」、「東山魁夷」、集英社、1976年から。
東山魁夷が「年暮る」を描いたきっかけは、川端康成の進言であった。
「京都は、今描いていただかないと、なくなります。
京都のあるうちに、描いておいてください」
それで、東山魁夷は「京洛四季」を描いた。
「京洛四季」の一つが「年暮る」である。1968年の作品。
「東山魁夷の『花明り』」、2011年11月6日では、
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/5d2fb467f0b2f445c4612087812e077d
「京洛四季」のシリーズとして、
「花明り」や「北山初雪」について書いた。
「花明り」も、「北山初雪」も、「京都の自然」である。
京都に残っている、あるいは、京都に残しておきたい「自然」である。
ところが、「年暮る」は「京都の街」である。
川端康成から、
「京都のあるうちに、描いておいてください」
と言われて、
東山魁夷が、京都に残っている、
あるいは、京都に残しておきたい「街」である。
「年暮る」のような京都の街を見たい!
貸し自転車で京都の街を探し回った。
小回りがきく自転車が便利だ。
古い家だと思う。2010年。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/59/73c04b1753d9c26eb7659fafc0e994fd.jpg)
でも、高層建築に囲まれて、ポツンと残っていた。
右の外国人観光客は、なにかを探している。
「一番古い町家が並ぶところは、どこですか?」
と、京都の人に聞いてみた。
「古い家が、ちょこちょことあります」
と、教えてもらったところ。2010年。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/4a/cd3c70383709d975216725818977e3f4.jpg)
古い町家が並んでいた。
しかし、高層建築と、となり合わせだった。
電柱・電線が空をおおっている。それに、看板もある。
右は駐車場で、町家を取り壊した跡。ここで、町家は途切れる。
今回の京都の写真を見ると、すべてに「電柱・電線」がある。
街並みを撮ると、電柱・電線が写ってしまう。
電柱・電線は、避けようがない。
ここは、古い町家が数軒続いている。2010年。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/7c/d259cd7e6e9e87e99cad18a75cd94f60.jpg)
道の両側に家が並んでいるところがあった。2011年。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/39/b53c5ebad42f778623b55c5297a976cd.jpg)
比較的新しい。昭和の家だろうか。
区画整理をした街並みがあった。2010年。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/f7/c9e6923078470718ffe2a5ba26496642.jpg)
道幅を広げて、両わきに新しい家が並ぶ。駐車場もできた。
鴨川沿いに並ぶ料理屋。2010年。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/87/56c063f511c6edb17ca69a450cd97f06.jpg)
前に並ぶ料理屋と、うしろの新しい建築物との調和はどうだろうか?
昔の家並みは、整然としている。ごちゃごちゃしていない。
京都らしいから、京料理や、会席料理を食べたくなる。
そして、上から眺めた街並みがある。2004年。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/b1/cdb99262042b942889bbe6e8ea872105.jpg)
これが、私が抱く「年暮る」のイメージ。
瓦屋根に雪が降り、夜になって、静まり返れば、
「年暮る」の世界になる。
「京都のランドマークは金閣寺」、2010年10月6日では、
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4c8224da937ed43ef476808744200942
つぎにように書いた。
アレックス・カー氏(東洋文化研究家)は、
「犬と鬼」講談社で、京都について、つぎのように書いている。
「京の街は、フィレンツェやローマに並ぶ文化都市として、
世界の人々に愛されていた」
「第二次世界大戦の末期に、連合国軍司令部が京都を、
空爆対象からはずしたのもそのためだ」
「新しい建築物を古い家屋に調和させるノウハウがないので、
木造家屋はブリキとプラスチックで無神経に修復され、
また古い家屋を必死で残そうと努力しても、
周囲には電線や看板やパチンコ店があふれている」
なお、「フィレンツェの景観」については、2010年11月7日に、
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/f84c9141eb3eb51c49f68f447886b6fe
「ローマの景観」については、2010年11月10日に、
http://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/b5bd5ef9c3bae7f4225e6f97c3f9214d
掲載しているので、参照してください。
川端康成から、
「京都のあるうちに、描いておいてください」
と言われて、東山魁夷が、
京都の街並みのベストに選んだ「年暮る」。
「年暮る」は、
京都ホテルオークラからの眺めというから、
機会があったら、京都ホテルオークラから、
東山方面を眺めてみたい。
世界の人は、
日本を代表する「歴史文化都市、京都」、
「人をもてなす街、京都」を見にくる。
名所、旧跡を巡ったあとは、
京都の人が息づく街を見たい。
「年暮る」のような街を見たい。