宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

顔の肌ケアは念入りに・・・ね

2013年07月13日 17時19分18秒 | スキンケア
連日の厳しすぎる暑さに、息をするのも苦しい日々でしたが。

今日は、やっと、暑さのひとやすみ・・・といったところでしょうか。

いや。
7月の半ばの暑さは、本来はこのくらいが平常だったはずですね。
感覚がおかしくなりそうですね

さて。

今日は、さまざまな夏の皮膚病の患者さんがお見えになりましたが。
中でも、際立っていたのが、顔のトラブルです。

顔のひどい乾燥。
まぶたの湿疹。
くちびるの湿疹。
ニキビの悪化。
赤みやかゆみ。
ごわごわした感触。
吹き出物やいぼ状のぶつぶつ。
かわむけ。

これらが、本日、ご相談を受けた皮膚の状態です。

なぜ、この一週間で、このような顔のトラブルが増えたのでしょうか。

梅雨明けしてからは、雑草の花粉の飛散は減少し、アレルギーの方は皆さま、軽快しています。
ですから、花粉が原因ではありません。

これらの原因は、この一週間の酷暑によると考えられます。

強い紫外線による日焼けは、その後皮膚の乾燥を招きます。
また。
連日の酷暑で、外を歩いていたり、遊んでいると、アスファルトからの熱風が皮膚の水分を根こそぎ奪います。
まるで、温度を上げすぎたファンヒーターの前に長時間いるような肌の状態になってしまいます。
肌も極端に脱水状態になっているんですね。
さらに。
プールの塩素消毒も乾燥を悪化させます。
こうして、さまざまな要因で、冬よりひどい乾燥肌が作られています。
この乾燥肌は、とても敏感でかぶれやすい状態と言えます。

ところが、暑い夏の日、顔から汗や脂など分泌物は増え、雑菌やカビも増殖します。
化膿しやすく、また、汗でふやけてやわらかくかぶれやすい状態になっています。

こうして、極端に乾燥した弱い肌に、さまざまな汚れや刺激が加わり、顔の皮膚はトラブル続きとなるんですね

こういった季節は、どのように過ごしたらよいでしょうか。

まず、無香料の安全な石けんを手で泡立てて、十分な泡でやさしく汚れを洗います。
次に、ふあふあのやわらかいタオルで、こすらないように顔を拭きましょう。
ごしごしと強くこすると、汗でやわらかくなった皮膚は皮がむけてしまいます。
アルコールの含まないしっとりタイプの化粧水を手でつけましょう。
コットンは皮膚を刺激するので、使わない方がよいでしょう。
その後は、乳液や、美容液、ジェルやクリームなど、その方の肌質に合わせた十分な保湿ケアを行いましょう。

しっかりと潤いを与えると、肌はほっとしているかのようです・・・・・

ね。
おわかりになりましたか。
簡単だけど、手抜きのないやさしいケアを、心掛けてください
毎日、行うと、違ってきますよ

~~~~おまけ~~~~
今日、やさしい差し入れをいただきました。
お子様と一緒に育てたとという立派なきゅうりです。
さっそく、帰宅後、細切りにして、ツナ缶と梅干しとあえて、夏サラダを作りました。
ごちそうさまでした~



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パウダーインのお話

2013年07月12日 19時18分42秒 | 診断と治療
今日は、お昼休みがわずか20分でした

大急ぎで昼食をかきこみ、味もわからないまま、午後の診療に突入

ただでさえ、水分ばかり取っている上に、こんな食事の取り方では、胃をこわしそうです

そんな私ですが、何人かの方に
「すごく元気そう!!。夏ばてなんか無縁そうですね」
と言われました。
ばてが顔に出にくいタイプです。
これっていいような、悪いような・・・・・同情されにくいタイプなんです

さて。

このところの厳しすぎる暑さのせいで、今日はアセモの患者さんが多かったです。
その中で、ちょっと気になったことがあります。
それは。
パウダーインの商品にご注意ください・・・ということです。

さらさらのべたつかないひやけ止め乳液とか。
汗止めスプレーとか。
消臭スプレーとか。
温度を5度下げる感触のスプレーとか。
アセモのローションとか。
汗の拭き取りシートとか。
いずれも、暑い夏、べたつきをおさえる・・・といううたい文句の商品で、夏は人気です。

でも。
これらのパウダーインの商品にご注意ください
かちゃかちゃとボトルを振って、スプレーしたり、塗ったりする、これらの商品は、ものすごく乾燥肌を悪化させるんです

よっぽど、肌が丈夫な人には、問題ありませんが。
皮膚科を受診されるような皮膚の過敏な患者さんにとっては、これらのパウダーインの商品は、皮膚を乾燥させ、その後湿疹を悪化させかねません。
よく、汗で悪化するから乾かせばよい・・・と思いがちですが。
これは、全くの勘違いです。

周囲が海や川、田んぼや池などで、湿度が充分に補われている田舎の生活では、肌は潤いが守られています。
こういった環境ですと、汗をかいたら、それを乾かすという考えも間違いではありません。
でも。
アスファルト、鉄筋コンクリート、排気ガス、エアコン・・・・・すべて皮膚を乾燥させる都会の生活では、汗は十分な潤いを与えることはできません。
このところの酷暑では、アスファルトから厳しい熱風が立ち上り、まるで温風ヒーターの中を歩いているような状況です。
皮膚は、汗をかいてもどんどん乾かされ、乾燥した肌に汗の成分が残り、やがて刺激してアセモや湿疹になります。

都会の夏は、皮膚にはやさしくないのです。

そこに、パウダーインのローションやスプレー、ひやけ止めなどを塗ると、さらにトラブルをおこすのです。

今日ためしに私は、ドラッグストアで、パウダーインの汗止めローションを買って、手で首につけてみました。
すると。
まもなく、手のひらがかさかさに乾いてしまいました
想像以上の乾燥です。
あわててハンドクリームを塗りましたよ。

皆さまもお気をつけくださいね




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ひとやすみ

2013年07月11日 07時28分10秒 | インポート
今日で5日連続の猛暑日

異常な暑さで、さすがに私もぐったりしています

織物もミシンもアクセサリー作りも・・・すべて気力がわきません

それ以前に、食欲がダウンです。

天候と健康は密接につながっていると、つくづく実感です。

外を歩いていると、汗はどんどん乾き、汗の成分は皮膚に残り、やがて皮膚を刺激します。
屋内に入り、そのままクーラーで汗を乾かすと、ますます皮膚への刺激は増します。
まずはシャワーで洗い流して、保湿ケアをした後に、お昼寝・・・・・ですね


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夏こそ保湿ケア・・・続き

2013年07月09日 18時11分16秒 | スキンケア
気づいたら、大学通りの紫陽花が、先週まで鮮やかなブルーや紫色だったのに、いきなり艶を失って乾いた土色に変わっていました。

梅雨が終わり、厳しい夏の到来を実感する風景です。

さて。

今日は、雑草のアレルギーを疑う患者さんはほとんどいませんでした。
真夏の到来は、花粉アレルギーの季節が終わることを示しています。
そのかわり。
夏らしい病気が増えてきました。

アセモ。
トビヒ。
水いぼ。
ミズムシ。
虫さされ。
ニキビの悪化。
おでき。
ひょうそ。

その中で、やはり気になったのは、こんな蒸し暑い気候なのに、乾燥肌の方が多いという事実

今日は、都心は39度近いところもあったといい、アスファルトの真上は70度近いという話もあります
地面に近いところを歩いている小さいお子様は、相当苦しいと思います。
本当に最近の都会の夏は、厳しすぎますね。

地面の熱気は、まるで温風ヒーターです。
強烈な暖房の中を歩いているようなものです。
これでは、乾燥肌の方が増えるのは当然と思います。

でも。
今日、何人かの患者さんが
「汗をかいているから、潤っていると思っていました。」
とおっしゃいました。
そうですね。
無理もありません。
汗で濡れていると、一見乾燥肌は見えにくくなりますね。

これは、冬の乾燥肌が、お風呂に入っている時だけは潤っているように錯覚しているのと同じです。
でも。
お風呂から出ると、かさついたかかとなどは元の木阿弥ですよね。
これと同じで、夏の乾燥肌も汗で隠れてしまいます。

でも、乾燥肌は進行しており、汗の成分は角質を通してまた戻り、刺激となります。
「汗がしみる感じがする。」
とか
「汗をかくとひりひりして、そのあとかゆくなる。」
などと表現されますが、これは、角質層の潤いが少ない方が汗の刺激を感じている状態です。

まめにシャワーをあびて、こまめに保湿ケアをすることが、丈夫な肌を作るコツです

都会の厳しい夏には、保湿ケアが欠かせないんですね




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夏こそ・・・保湿ケア!!

2013年07月08日 18時56分39秒 | スキンケア
いつ塗るの?
いまでしょ!
・・・・・って、しつこい・・・ですね。

昨日に続き、夏の保湿のお話です。

今日は、本当に、厳しい暑さでした
年々、暑さが厳しくなって、熱中症なんてもう珍しい病気ではなくなっています。
私が小学生の頃、この病気は日射病と呼ばれていましたが、めったに見られる病気ではありませんでした。
でも。
今や、夏の当たり前の病気になりました。
重症化することも珍しくなく、、死亡例も連日報道されるこの頃です。

こんな、現代の生活の中で、夏の皮膚病も徐々に様変わりしています。

何と言っても、都会の夏の皮膚の乾燥は深刻です。
アスファルトから立ち上る熱気で、ドライヤーの中を歩いているような毎日。
皮膚は極端に乾燥します。
また、冷房の乾燥、プールの消毒の乾燥が加わり、今や、夏の乾燥肌は当たり前になっています。

夏の乾燥肌は、アセモ、トビヒ、水いぼなどにかかりやすくなります。
なので、夏の保湿ケアは、とても重要なんですね

今日、汗びっしょりで帰宅後、シャワーを浴びたのですが。
シャワーの後も、汗がひきませんでした。
こういうときに、保湿クリームを塗ることをためらう方がいます。
汗をかいているから、べたつくクリームは塗りたくないと感じるのでしょう。
でも。
実は、こういった綺麗な汗がでている時こそ、保湿クリームを塗ると、その後の皮膚は潤いを蓄えやすいのです
つまり。
夏こそ、保湿ケアが、効果大!!なんです。

また。
冬より、シャワーの回数を多くできるので、その分、保湿ケアが冬より多く塗りやすいのです。


夏こそ・・・・保湿ケアなんですよね

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東京砂漠

2013年07月07日 17時46分07秒 | スキンケア
今日、一日出かけていましたが。
ものすごい厳しい暑さでした

いきなり、酷暑が来た・・・という感じです。

私は、このブログでくり返し、夏でも乾燥肌のケアが必要であることをお話ししてきましたが。
これは、特に、都会での生活に密接に関係しています。

今日、一日、外出していたと言いましたが。
いろいろなところで、乾燥肌を感じました。

特に。
アスファルトから立ち上る熱は、すざまじいものがあります
田舎で、周りに海や川や池や田んぼなど、水が日常に見られる環境では、そこから熱が冷やされ、また湿度も充分に補われます。
でも。
アスファルト、鉄筋コンクリートのビル、排気ガス。
都会の暮らしは、極端に乾燥したものになります。
アスファルトからの熱は、膝下の皮膚を激しく乾燥させます。
お子様の身長ですと、全身が乾燥しますね。
また、クーラーの生活は、皮膚の潤いを奪います。
そんな乾燥した皮膚に汗をかくと、汗トラブルでアセモや湿疹がでます。

最近では、夏でも乾燥湿疹や、足の裏の乾燥、ひびわれなどのご相談がたえません。

ですから、夏でも、保湿クリームや乳液は、必要なんです。
いえ。
夏でも・・・でなく、夏こそ・・・とさえ感じます。
夏は、プールの塩素まけや、脱毛のカミソリまけもおこします。
これらも、乾燥によるトラブルです。

つまり。
いつ塗るの?。
今でしょ


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夏の顔の肌トラブル

2013年07月05日 20時01分29秒 | スキンケア
厳しい夏が近づいていることを感じる蒸し暑さを感じる一日でした

突然ですが、木陰が好きです。
木陰は厳しい日差しを防いでくれるだけでなく、温度も下げる効果があります。
また、葉と葉の間からこぼれ落ちる木漏れ日が、吹く風で不規則にちらちらと動き、視覚から入る音楽のようでとても楽しいです

都心はアスファルトばかりで木陰が無く、日差しを防ぐのは日傘になります。
日傘では木陰で感じるあのリラックス効果が得られませんね。
真夏の都会は、厳しい暑さに心も渇かされる気がします。

さて。

夏の顔の肌は、とかくバランスを崩しやすいようです。
このところ、それを感じるご相談が急増しています。

顔がべたつく・・・・・のに、かさつく。
赤くなったり、かゆくなる。
ニキビが増えてくるのに、かさつきも感じる。
ぶつぶつやざらざらを感じる。
妙に脂っぽい。
さわるとごわつきを感じる。

これらは、みんな、患者さんのご相談の内容です。

夏は、顔に汗をかきやすくべたべたねばねばします。
あぶらっぽく感じる方も多いです。
そのため、石けんで何度もあらったり、ごしごしとこすったり、アルコールで拭いたりします。
でも、これをやりすぎると、その結果逆にかさつき、その後いっそう皮脂が増加したりします。

ウォータープルーフの強いひやけ止めで、かぶれたりかさついたりして来院される方もけっこう多いです。
かぶれたのか、ひやけしたのか、わからなくなってしまった方もいました。

その方によって肌質も原因も異なりますので、一言でまとめることは難しいのですが。

大切なことは、やりすぎないこと。
石けんで洗いすぎない。
こすりすぎない。
強いひやけ止めをつかいすぎない。
あわてていろいろな薬を塗りたくらない。
できたニキビをつぶしたりしない。
ぶつぶつをかくそうとファンデーションを塗りすぎない。

夏は汗や脂で肌のトラブルが起こりやすいです。
でも。
あちついて。
あわてないで。
まずはシンプルに考えましょう。

安全な石けんをよく泡立てて、やさしく丁寧に洗顔。
その後、タオルでやさしく押し拭き。
アルコールの入っていない保湿化粧水をたっぷりと塗る。
乳液やクリームを塗って、保湿ケアをする。

どんなトラブルでも、とりあえず、こういったシンプルな、でもオールマイティなスキンケアを行うと、肌は落ち着くと思います。
細かいアドバイスは、その方の肌を見てからになりますから、ご相談ください



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トビヒのお話

2013年07月03日 15時59分40秒 | 診断と治療
予報より涼しく感じた一日でした。

今年の梅雨は、雨が少ないですね。

ムシムシはしていないので、アセモの患者さんは例年よりも少なめですが、一方で雨が少ないためかイネ科雑草アレルギーの患者さんは多めです。
雨がしとしとと降り続くと、アレルギーは出にくいのですが、今年のように雨が少なく風が吹いていると、よく飛んでいるようですね。

さて。

トビヒの患者さんが増え始めました。
ころんだ傷がかわかなかったり、虫さされをかきむしったり、アセモをかきすぎてじゅくじゅくになったりした後、その部分に細菌が増殖し、やがて広がり別の皮膚にもうつっていきます。
こうなると、ただ薬を塗っていても治りにくく、抗生物質の内服が必要になります。
お風呂は湯船は入れません。
石けんで洗い、シャワーで流して清潔にし、薬を塗っておきましょう。
患部はガーゼで覆い、ばい菌が広がらないようにしなくてはなりません。
プールは入れません。
保育園はお休みです。
幼稚園や小学校は、患部が完全にガーゼや包帯で覆われていれば登校可ですが、顔や頭にトビヒが広がっている場合はお休みです。

内服治療は平均で4~5日です。
たまに治りにくい重症の方がいて、この場合はもうちょっとかかりますね。

楽しいプールの季節がやってきました。
トビヒはなるべく早く治しましょうね

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パウダーの話

2013年07月01日 21時03分15秒 | スキンケア
最近のマイブームは・・・・・。
酢を使ったお料理と・・・布でネックレスを作ることです。

今日は、パウダーのお話をしましょう。

昔は、夏というと、赤ちゃんのアセモにはベビーパウダー。
赤ちゃんのおむつかぶれにもベビーパウダーという時代がありました。
もっと以前は、天花粉とかシッカロールとかの記憶もあります。

確かに、以前の日本の夏で連想するのは花火、浴衣、蚊取り線香、扇風機、天花粉・・・・・だったように思います。
今でも花火や浴衣は人気がありますが、そのほかはすっかり変わってきたように思います。

土や川があり、湿度の保たれた暑い夏は、それこそ汗を水浴びで流し、シッカロールなどでぱたぱたしておけば治ったのでしょう。
それだけ、皮膚が丈夫だったのだと思います。
でも。
アスファルトの生活で空気は乾き、冷房で室内の湿度は下げられ、猛暑日による脱水、プールの塩素消毒、強い紫外線・・・現代の都会の夏は乾ききっています。
赤ちゃんやお子様の皮膚は、みんなほとんど例外なく乾燥肌になっています。
そこにシッカロールやベビーパウダーをはたくと、乾燥肌はさらに進行してしまうのです

おむつかぶれのおしりにパウダーをたくさんはたくと、カンジダなどのカビがはえることもあります。
首やわき、背中にパウダーをはたくと、乾燥肌がすすみ、その後アセモが悪化しやすくなります。

つまり。
現代の生活にパウダーはあまりオススメしませんね。

むしろ。
保湿クリームや乳液を塗った方が、アセモになりにくくなりますよ

時代とともに、スキンケアも変わるのですね

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