宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

汗をかいた方が調子よい?

2016年07月30日 20時57分38秒 | 診断と治療
やっと、梅雨明けしましたね

梅雨明けしたとたんに、厳しい暑さがやってきました

しばらく涼しい日々が続いていたので、暑い夏を忘れかかっていた方も、今日のアスファルトの強い熱気を感じてちょっとうんざりしているかもしれませんね。

さて。

当院には、多くのアトピー性皮膚炎の患者さんが通院されています。
アトピー性皮膚炎は、その方によってかなり症状が異なり、実に個性的な印象を持っています。
ですから、当院では、
「100人のアトピー性皮膚炎には、100通りの治療法があります。」
と申し上げています。
そうなんです。
症状の出方も、治療に対する反応も、経過も、治り方も、実にそれぞれ異なるのですよ
ですから、それぞれの方々に併せて、きめ細かく経過を見る必要があるのですね。

でも。

面白い共通点もあります。

それは。

治療がうまく進んでいて、とっても調子が良い方々は、ほとんど皆さん同じことをおっしゃるのです。
「汗をかくので、しっとりして調子が良いです。」
というのです。

つまり、治療が順調に進んで経過が安定してくると、実は夏は悪化しにくいのですよ
汗が味方をしてくれるのです

治療をあまりされていないか、あるいは、なかなか病院に行く時間がなくて悪化してしまった方々は
「汗をかくと、かゆくてたまりません。」
とか
「汗をかくと、汗がしみてくるようで、ひりひりしたりかゆくなったりします。」
とおっしゃいます。
経過がまだ安定していないと、汗は敵になってしまいます

なので。
目指すは、汗を味方にできる肌です

詳しいお話は、それぞれ個別にお話ししています。
なにしろ、個性的な病気なので、一律に同じ単純な治療ではうまくいかないんです。

汗を味方につけられる皮膚を目指したいものですね
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 涼しいのにアセモ? | トップ | ペンギン保湿研究所(5) »

診断と治療」カテゴリの最新記事