みどりの野原

野原の便り

12月21日 京都府立植物園&温室 木簡と野菜

2019年12月21日 | Weblog

今年3月30日以来の京都府立植物園
午前中は、クリスマスや正月関連の植物が展示されている植物園や温室をまわった。

植物園

ハボタンの植栽 もうすぐお正月です。
『原種はヨーロッパ西南部の海岸地帯に自生する「ヤセイカンラン」
改良されてキャベツやブロッコリーやケール・・などに。
ハボタンはケールを鑑賞用に改良したもの。
日本には江戸時代に「オランダナ」の名で渡来。
当時は食用として用いられていた』 

へ~。食べられるんだ。食糧難になった時のために覚えとこう。


イチゴノキ 白もピンクも花があった。果実も残っていた。

 
正月の縁起物の植物アリドオシ(一両) 
 以前、これも1両という説?があると聞いて探し回ったことのあるツルコウジ

温室


ポインセチアの展示 
苞の形や色など改良されたポインセチア。日本では耐寒性はない。
原種(写真の奥に見える高い木)苞は細く、地味。日本での原種展示は珍しいらしい。

先日行ってきたインドネシアで出会った植物も見ることができた。

 
ロウソクノキ 果実 花もあった。 現地でよく見えなかった3出複葉の葉


  ソーセージノキの葉
現地では見にくい高木の葉もよく見ることができるのは温室ならでは。

  
  アフリカバオバブ       果実が着いていた。
マダガスカルで味わった甘酸っぱい味を思い出す。
現地ではコウモリ受粉。ここでは人工授粉されているのだろう。
今までの熱帯林の旅を思い出しながら回った。

 
       バオバブの回答板をめくったら・・アリの巣


 クリスマスリースなどの展示 飾り方も色々あるものです。

午後からは、野菜文化のお話を聞く。

京野菜と言えば京都で生まれたものと思っているが、そのほとんどは原産地の外国から日本に伝わってきたもの。
野菜の多くはシルクロードを経て、中国・朝鮮半島から日本にもたらされた。

日本原産の野菜は、フキ・ミツバ・ウド・ワサビ・セリ・・などごく少数。
シソやネギ(中国)ニンジン(アフガニスタン)ゴマ(アフリカ)ゴボウ・玉ねぎ(中央アジア) シュンギク・カブラ・キャベツ(地中海沿岸)ナス・レンコン(インド)などなど(資料から)
おせち料理もほとんど海外から持ち込まれたもので作っているわけだ。

古代、海外から日本へ持ち帰るのは命がけであった。
古代には野菜を伝えた人を神として祀ったことを記したものもある。
「野菜はシルクロードからの贈り物 ありがとう」講師の言葉

1998年に奈良市のデパート建設予定地から貴族の邸宅跡が発見された。
多数出土した木簡により「長屋王屋敷跡」と判明した。
木簡の中には各地から農産物や海産物などが進物などとして運び込まれたことがわかる荷札木簡もある。

 
木簡には30種以上の野菜名が記されているという。
                右)日本最古の「漬物記録」の木簡
加巣津毛(粕漬け)ウリ(見たことのない字)
醤津毛  ウリ
醤津毛  名我(ミョウガ)
加須津毛 奈須比(ナスビ)  

「世界のいろいろな場所から長い歳月をかけて日本に伝えられた野菜には歴史とロマンがある」
「古代の野菜文化の中にやさしさ・思いやり・感謝・いたわり・分かち合いの心がある」講師の言葉

感謝の気持ちを持ってお野菜をいただきましょう。

コメント
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