最寄の安堂駅はそう遠くないのに、大阪への電車の窓から見るブドウ畑以外全く知らない土地だ。
今日はお食事付きでワインが楽しめる。軽い気持ちで参加した。
今日の見どころは
①柏原市(大阪府 かしわらし)カタシモワイナリー と、その周辺
②高井田横穴群
①カタシモワイナリー
工場を少し見学されてもらい2階のお部屋へあがると、すごい!そこはまるで博物館(内容は後で書く)
まずは社長さんの案内でブドウ畑へ。
途中の立派なお屋敷はブドウ生産に携わっておられたお家。静かで落ち着いた街並み。
右)在原業平が大和国(現在の天理市)から河内国(現在の八尾市)高安の姫のもとへ通ったという業平街道を横切った。
石(イワ)神社に立ち寄る。太平寺地区の鎮守 式内社
右)目に飛び込んできたクスノキの巨木 樹齢800年と言われる大阪府天然記念物
片隅の大きい石は古代寺院・智識寺の東塔心柱礎石だという。塔は高さ50mぐらいあったらしい。
智識寺はこの西方にあった。
飛鳥・奈良時代、堅下地区の古道沿いには「河内六大寺」と言われた寺院が立ち並んでいたという。
智識寺もその1つ。
説明板によると「智識」というのは仏教を深く信仰し、寺や仏像を造るために財産や労働力を提供した人のことで、7世紀中ごろから後半、これら知識の人々によって建立されたと考えられるとのこと。
寺域は120メートル四方、東塔・西塔・中門・金堂・講堂からなる薬師寺式伽藍であったらしい。
大仏があり(半分は土に埋まっていたらしいが、今の奈良の大仏より2mも高かったという)
仏教の力を借りて国を治めようと考えていた聖武天皇がこの大仏を見て、このような仏像を作りたいと思われ東大寺の大仏建立のきっかけに なったとのこと。 へえ~~。
河内六大寺はすべて廃寺となり今はない。この他にも国分寺などもあり、難波から大和川をさかのぼってきた人たちは立ち並ぶ寺群にさぞ畏敬の念を感じたことだろう。
説明版もありウォーキングコースが整備されている。まだまだ見どころがありそう。
ゆっくり歩いてみたい町である。
そこからは坂道や階段を登ってぶどう畑の上の道に出る。
すばらしい見晴らし。六甲山 ハルカス 淡路島も見えた。
眼下にブドウ畑が広がるが、昔は下は川のそばから上は山の上の方までずっとブドウ畑だったそうだ。
全盛期には家の庭も前栽にせずにブドウを作っていたという。ブドウ畑はだいぶ減ったらしい。
そこからブドウ畑の間の道を下り、ワイナリーのブドウ畑に到着。
ブドウを試食。甘い。おいしい。これは巨峰と何とかのハイブリッド種でワインにも生食にも向く種類だとか。しばらくして「皺のよったのを選んで食べてみてください」といわれた。
右)きれいに皺のよったブドウ 甘さが凝縮している感じ。味が濃い。
ワイナリーに戻って2階テイスティングルームでワイン&お食事&タイム
カウンターとテーブル席がある。 ワインにピッタリ9種盛り
解説付きで甘口~辛口 5種類のワインをいただく
タコとセロリのマリネや大根とパプリカのピクルス、どて煮赤ワイン仕込み エビとホタテのジェノベーゼ
・・普段は口にしないお料理の数々 酸味のあるものがワインに合うんですね。どれもおいしかったです。
ワインもついお代わりを・・
このお部屋はカタシモワイナリーさんの歴史が詰まった博物館のようだった。
明治初期、山の斜面を開拓しブドウ栽培を始めた先祖。
病害虫被害など困難もあったが、硫黄と消石灰を溶かした水に紙を浸し、糊付けして袋を掛けるようになって病害虫被害も克服、ブドウ栽培も軌道にのり、全盛期を迎える。そしてワイン醸造に成功。
大正から昭和にかけて使用された木製の破砕機や道具の数々、樽や桶。明治時代のブドウ栽培絵図など所狭しと展示されている。
何気なく置かれているこれらの道具や資料は市指定の有形文化財になっている。
またカタシモワインフード貯蔵庫は国登録有形文化財になっているそうだ。すごい。
古い道具に囲まれて、いろいろお話を聞きながらの優雅なひと時だった。
お土産に1本購入した。
② 史跡高井田横穴群
午後はひと駅離れた国分駅から大和川 国豊橋を渡って「史跡高井田横穴公園」へ。
ボランティアさんの案内で横穴群をまわる。
横穴墓は6世紀中ごろ~7世紀ごろまでにかけて造られたもので、凝灰岩の山肌をくりぬいて造られている。
「岩をくり抜いた横穴」と聞いて、もっと素朴なものかと思ったら、規模は小さいものの横穴式石室と同じような立派なものでびっくりした。高井田横穴群には全部で200基以上あるとのこと。
大阪府下には他に柏原市の安福寺横穴群40基、玉手山東横穴群などがある。
まとまりごとに第1支群~第4支群分けられた横穴群。今日は上り下りしながら第2支郡 第3支群を巡る。
第3支群19号墳 きれいに切られた壁、中に石棺が見えた。
古墳と同じように墓道・羨道・玄室がある。棺台のある横穴墓もあった。
副葬品は古墳ほど立派ではないが刀や農耕具・須恵器や土師器など出土しているところもある。
そして、多くの横穴に線刻画が見つかっていることが特徴。
いくつかの横穴墓は中へ入ることができる。 玄室入口の上部(玄門)に線描きされた蓮華紋、
右)中から外を見る。(同じ墓ではないかも)
玄室の天井はドーム型 壁はきれいに加工されていた。
第3支群5号墳 ガラスが反射して中は見えにくかったが、羨道の左右横壁には線刻画が描かれていた。
線刻画の復元模型が前に展示されていてわかりやすい。 右)ガイドさんの資料
ここには舟に乗った人物や錨やオールを持つ小さい人物 槍を持った人などが描かれており、埋葬者の生前の姿か、旅立つ姿かと言われている。人物を描いた壁画で有名な横穴だ。
線刻は後のいたずら描きも混じるそうだが、これらの人物像は古墳時代のものとのこと。
5世紀末ごろに造られた「高井田山古墳」。高井田古墳群の中で唯一の横穴式石室をもつ古墳。
22mの円墳と推定されている。
天井部は崩壊していて、石室には透明の屋根をかけて、内部を見られるようになっている。
石室内には火熨斗など出土物の模造品が並べてあった。
火熨斗は日本で2例目(1例目 橿原市新沢千塚6号墳)で、渡来人の墓かと言われている。
他にも鏡や耳輪やガラス玉や甲冑や刀 槍 鏃や鎌や須恵器 土師器など。
棺釘も見つかり、棺は2基あったらしい。
上り下りでちょっと疲れたがたくさんの横穴墓を見学できた。
河内六大寺・大規模な横穴墓 大和川を挟んで玉手山の横穴墓など、
この辺りが早くから栄えた所だということがよく分かった。
ワイン造りのお話とおいしいワイン。今日も充実した1日だった。
今日はお食事付きでワインが楽しめる。軽い気持ちで参加した。
今日の見どころは
①柏原市(大阪府 かしわらし)カタシモワイナリー と、その周辺
②高井田横穴群
①カタシモワイナリー
工場を少し見学されてもらい2階のお部屋へあがると、すごい!そこはまるで博物館(内容は後で書く)
まずは社長さんの案内でブドウ畑へ。
途中の立派なお屋敷はブドウ生産に携わっておられたお家。静かで落ち着いた街並み。
右)在原業平が大和国(現在の天理市)から河内国(現在の八尾市)高安の姫のもとへ通ったという業平街道を横切った。
石(イワ)神社に立ち寄る。太平寺地区の鎮守 式内社
右)目に飛び込んできたクスノキの巨木 樹齢800年と言われる大阪府天然記念物
片隅の大きい石は古代寺院・智識寺の東塔心柱礎石だという。塔は高さ50mぐらいあったらしい。
智識寺はこの西方にあった。
飛鳥・奈良時代、堅下地区の古道沿いには「河内六大寺」と言われた寺院が立ち並んでいたという。
智識寺もその1つ。
説明板によると「智識」というのは仏教を深く信仰し、寺や仏像を造るために財産や労働力を提供した人のことで、7世紀中ごろから後半、これら知識の人々によって建立されたと考えられるとのこと。
寺域は120メートル四方、東塔・西塔・中門・金堂・講堂からなる薬師寺式伽藍であったらしい。
大仏があり(半分は土に埋まっていたらしいが、今の奈良の大仏より2mも高かったという)
仏教の力を借りて国を治めようと考えていた聖武天皇がこの大仏を見て、このような仏像を作りたいと思われ東大寺の大仏建立のきっかけに なったとのこと。 へえ~~。
河内六大寺はすべて廃寺となり今はない。この他にも国分寺などもあり、難波から大和川をさかのぼってきた人たちは立ち並ぶ寺群にさぞ畏敬の念を感じたことだろう。
説明版もありウォーキングコースが整備されている。まだまだ見どころがありそう。
ゆっくり歩いてみたい町である。
そこからは坂道や階段を登ってぶどう畑の上の道に出る。
すばらしい見晴らし。六甲山 ハルカス 淡路島も見えた。
眼下にブドウ畑が広がるが、昔は下は川のそばから上は山の上の方までずっとブドウ畑だったそうだ。
全盛期には家の庭も前栽にせずにブドウを作っていたという。ブドウ畑はだいぶ減ったらしい。
そこからブドウ畑の間の道を下り、ワイナリーのブドウ畑に到着。
ブドウを試食。甘い。おいしい。これは巨峰と何とかのハイブリッド種でワインにも生食にも向く種類だとか。しばらくして「皺のよったのを選んで食べてみてください」といわれた。
右)きれいに皺のよったブドウ 甘さが凝縮している感じ。味が濃い。
ワイナリーに戻って2階テイスティングルームでワイン&お食事&タイム
カウンターとテーブル席がある。 ワインにピッタリ9種盛り
解説付きで甘口~辛口 5種類のワインをいただく
タコとセロリのマリネや大根とパプリカのピクルス、どて煮赤ワイン仕込み エビとホタテのジェノベーゼ
・・普段は口にしないお料理の数々 酸味のあるものがワインに合うんですね。どれもおいしかったです。
ワインもついお代わりを・・
このお部屋はカタシモワイナリーさんの歴史が詰まった博物館のようだった。
明治初期、山の斜面を開拓しブドウ栽培を始めた先祖。
病害虫被害など困難もあったが、硫黄と消石灰を溶かした水に紙を浸し、糊付けして袋を掛けるようになって病害虫被害も克服、ブドウ栽培も軌道にのり、全盛期を迎える。そしてワイン醸造に成功。
大正から昭和にかけて使用された木製の破砕機や道具の数々、樽や桶。明治時代のブドウ栽培絵図など所狭しと展示されている。
何気なく置かれているこれらの道具や資料は市指定の有形文化財になっている。
またカタシモワインフード貯蔵庫は国登録有形文化財になっているそうだ。すごい。
古い道具に囲まれて、いろいろお話を聞きながらの優雅なひと時だった。
お土産に1本購入した。
② 史跡高井田横穴群
午後はひと駅離れた国分駅から大和川 国豊橋を渡って「史跡高井田横穴公園」へ。
ボランティアさんの案内で横穴群をまわる。
横穴墓は6世紀中ごろ~7世紀ごろまでにかけて造られたもので、凝灰岩の山肌をくりぬいて造られている。
「岩をくり抜いた横穴」と聞いて、もっと素朴なものかと思ったら、規模は小さいものの横穴式石室と同じような立派なものでびっくりした。高井田横穴群には全部で200基以上あるとのこと。
大阪府下には他に柏原市の安福寺横穴群40基、玉手山東横穴群などがある。
まとまりごとに第1支群~第4支群分けられた横穴群。今日は上り下りしながら第2支郡 第3支群を巡る。
第3支群19号墳 きれいに切られた壁、中に石棺が見えた。
古墳と同じように墓道・羨道・玄室がある。棺台のある横穴墓もあった。
副葬品は古墳ほど立派ではないが刀や農耕具・須恵器や土師器など出土しているところもある。
そして、多くの横穴に線刻画が見つかっていることが特徴。
いくつかの横穴墓は中へ入ることができる。 玄室入口の上部(玄門)に線描きされた蓮華紋、
右)中から外を見る。(同じ墓ではないかも)
玄室の天井はドーム型 壁はきれいに加工されていた。
第3支群5号墳 ガラスが反射して中は見えにくかったが、羨道の左右横壁には線刻画が描かれていた。
線刻画の復元模型が前に展示されていてわかりやすい。 右)ガイドさんの資料
ここには舟に乗った人物や錨やオールを持つ小さい人物 槍を持った人などが描かれており、埋葬者の生前の姿か、旅立つ姿かと言われている。人物を描いた壁画で有名な横穴だ。
線刻は後のいたずら描きも混じるそうだが、これらの人物像は古墳時代のものとのこと。
5世紀末ごろに造られた「高井田山古墳」。高井田古墳群の中で唯一の横穴式石室をもつ古墳。
22mの円墳と推定されている。
天井部は崩壊していて、石室には透明の屋根をかけて、内部を見られるようになっている。
石室内には火熨斗など出土物の模造品が並べてあった。
火熨斗は日本で2例目(1例目 橿原市新沢千塚6号墳)で、渡来人の墓かと言われている。
他にも鏡や耳輪やガラス玉や甲冑や刀 槍 鏃や鎌や須恵器 土師器など。
棺釘も見つかり、棺は2基あったらしい。
上り下りでちょっと疲れたがたくさんの横穴墓を見学できた。
河内六大寺・大規模な横穴墓 大和川を挟んで玉手山の横穴墓など、
この辺りが早くから栄えた所だということがよく分かった。
ワイン造りのお話とおいしいワイン。今日も充実した1日だった。