ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

現役の議員の親を選挙管理委員にすること自体たいへんよろしくない

2023-05-24 06:30:01 | 社会時評

記事を。

京都市選管委員務めた元議長を公選法違反容疑で書類送検
05月23日 08時24分

4月に行われた京都市議会議員選挙で、市の選挙管理委員会の委員を務めていた元市議会議長が、立候補予定だった息子を当選させる目的で告示前に文書を配ったなどとして、公職選挙法違反の疑いで書類送検されたことが、捜査関係者への取材でわかりました。

書類送検されたのは、京都市選挙管理委員会の委員を務めていた井上與一郎元市議会議長(78)です。
捜査関係者によりますと、元議長は、選挙運動が禁止されている選挙管理委員でしたが、先月の京都市議会議員選挙の告示前に、現職で立候補予定だった長男の集会への参加を呼びかける趣旨のはがきを複数の有権者に郵送したとして、公職選挙法違反の疑いが持たれています。
元議長は、京都市議会議員を4年前まで連続10期務め、2回、議長を務めたことがあり、当時の後援会名簿などをもとに、数百人にはがきを送っていたとみられるということです。
任意の調べに対し、元議長は容疑を認め、「厳しい選挙戦になると思った」などと話したということで、警察は23日までに書類送検しました。
元議長はNHKの取材に対し、「ノーコメント」としています。市の選挙管理委員会によりますと、元議長はおととし、選挙管理委員会の委員長を務め、去年から委員を務めていましたが、先月の選挙後、体調に不安があるとして辞任しています。

もう1つ

自民市議の父、選管委員なのに選挙運動はがき発送 公選法違反疑い書類送検
2023年5月23日 5:00

 4月9日投開票の京都市議選で、選挙管理委員でありながら自民党井上与裕(よしひろ)市議(45)=右京区選出=への選挙運動を行ったとして、京都府警捜査2課と右京署が公選法違反(選挙運動禁止)の疑いで、井上市議の父で元市議会議長の井上与一郎氏(78)=同区=を書類送検したことが22日、捜査関係者への取材で分かった。送検は17日付。

 書類送検容疑は、3月中旬、公選法で選挙運動が禁止されている特定公務員にあたる市選挙管理委員でありながら、市議選の告示日(同31日)に右京区で行われた与裕候補の出陣式を案内するはがきを複数の有権者に発送した疑い。

 与一郎元議長は京都新聞社の取材に対し「何も言わない。ノーコメント」と話し、容疑について肯定も否定もしなかった。与裕市議は「私が答える立場や義務はなく、その必要もない」と述べた。

 市選挙管理委員会によると、与一郎元議長は2021年6月に委員に就任し、25年6月までが任期だったが、先月14日付で「体調に不安がある」と辞任していた。

 与一郎元議長は1979年から2019年まで市議を連続10期務め、平成以降で唯一、議長を2度歴任した。与裕市議は父の地盤を継いで19年4月に初当選、先月の市議選で再選した。与裕市議を支持した関係者は「日本維新の会に勢いがあり、陣営に焦りがあった」と話した。

下の方の記事で私がポイントだと思ったのがこちら。

>与裕市議を支持した関係者は「日本維新の会に勢いがあり、陣営に焦りがあった」と話した。

ということなんでしょうね。

ただそもそも、なにも現役の議員の父親(の元議員)を選挙管理委員にしたり、ましてや委員長(この件発生時は委員長ではないようです)にしなくてもいいじゃんということに話は尽きるんじゃないんですかね。ほかにいくらでも人材はあるでしょうに。「痛くもない腹を探られる」とか「李下に冠を正さず」とかいいますが、まさにこの人は腹が痛いしスモモを取ろうとしたのだから、これではお話にもなりません。

こちらによると、井上与裕氏は、9人中5番の当選であり、現実に彼が落選する危機があったかということもないでしょうが、上位当選でないとということがあったか。なおトップは維新候補であり(胡内大輔氏)で、42歳と若い候補であるので、自分の支持層を食われるという危機感もあったのでしょう。

いずれにせよ候補者も満足に出ない過疎地とか片田舎だったらそんなこともいっていられないのでしょうが、さすがに政令指定都市である京都市がそれではよくないでしょう。で、私そんなことにぜんぜん知識がないのでめったなことは言いませんし言えませんが、日本中こういうのは一般的なんですかね。京都市であるのだから、ほかでもあるのか。京都市の場合与一郎氏以前にも、このようなケースはあったのか。

調べれば多少のことはわかりますが、ともかく、これはぜひやめてほしいとしか言いようがないですね。さすがに元議員でしかも身内が後継者(世襲)である場合、後継者の選挙にはいっさいかかわらないという紳士協定(社会常識)は当然の前提としてあるわけです。法律上当然ですが、こんなことは、法律以前の問題でしょう。が、そんなものはいざという時になったら、あっという間に反故にされます。だったら選挙管理委員をやめろよですが、そういうことにもいかなかったのでしょう。そして、与裕氏の弁

父の書類送検「何も知らされてない」 元京都市会議長の長男市議
2023/5/23 13:40

4月9日投開票の京都市議選を巡り、市選挙管理委員を務めながら立候補予定者だった長男の選挙活動を行ったとして、京都府警が公選法違反の疑いで、井上与一郎元市議会議長(78)を書類送検した。長男の市議、与裕(よしひろ)氏(45)は23日、市役所で記者団の取材に応じ、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と陳謝した。

与裕氏は事件について「何も知らされていない」と説明。「内容を精査した上で市民のみなさまに説明する場を設ける」とした。与裕氏は4月9日投開票の市議選で再選を果たした。この日、自身の進退については明言を避けた。

(以下略)

後半は、事件の経緯についてですので、紹介は略します。

わざわざ親の選挙管理委員に「選挙を手伝ってくれ」と頼むということもないでしょうが、これでは「ありがた迷惑」ということになりそうです。そのあたりの真偽はともかく、つまりは現役の市会議員の親が選挙管理委員を務めること自体が問題であるということです。京都市って、共産党が強いリベラルな空気の濃い街だと思っていましたが、こういうあたりは、そうでもないんですかね。もちろん古い日本を象徴する街でもあるので、よかれあしかれ日本という国の「風土」(?)を代表する街でもあります。

なお本日は、私のミスで更新が遅くなったことをお詫びいたします。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 特に身寄りのない人は、行政... | トップ |  主として長崎を中心とする九... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。