ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

オリンピック開催が、体罰その他への改善の道筋になるかどうか

2013-09-23 00:00:00 | スポーツ

一昨日発表した柔道の暴力についての記事は、大変多数のアクセスをいただきました。たくさんのアクセスをいただくというのは、ふだんの読者以外の方が読んでいただいているということですから、たぶんそういう方はこの記事をお読みになっていないのかもしれませんが、読者の皆さまにお礼を申し上げます。

1記事のアクセス数が20,000弱というのはしばらくぶりの高アクセスですね。それにしても、ブルック・シールズや河合その子の記事も高アクセスというのが、このブログのへんてこなところです。

本は別に新刊本ではないし、さすがにここまでの高アクセスになるなんてことは私は全く予想していなかったのですが、やはりオリンピックの東京開催が決定したということが大きいのかと考えます。オリンピックを開催するのなら、やはり体罰その他もあるていど改善しなければいけない、というところでしょうか。

私個人は、記事も書いているようにオリンピック開催反対の立場なのですが、開催が決定するのなら、それは日本のスポーツ界を改善するきっかけになってほしいと思います。実際、過日も天理大学での体罰事件が報じられ、それに世界選手権代表で金メダルを取った主将も関与していたということが報じられました。正直柔道での体罰なんて、外国ではともかく日本では不可分のものと言っていいくらいのものでしょうが、とりあえずこういったことも問題になるご時世になったということでしょうか。九牛の一毛のたぐいかもしれませんが、天理大学のように日本の柔道界をリードしている大学でこのような問題が明らかになったのは、それなりに意味があるかと思います。

で、柔道に限らず、どれくらい体罰というのがスポーツ界から排除されるかですが、「決定したから、もう関係ない」という精神でいかれると、これではどうしようもありません。なんかそうなるような気もしますが、前の記事で引用したような、試合に勝っても難癖をつけられてコーチから殴られるなんていうようなお馬鹿なことはやめるようにしなければいけません。たとえば、拙記事へのはてなブックマークでのD_Amon氏のコメント

>奴隷生産手段な体育会系教育がスポーツ科学的に選手育成に劣るのは当然。奴隷生産を優先しながら理不尽なゴリ押しで「体育会系教育で強い選手が育つ」ということにしてきたのが日本のスポーツ界なのではと思う。

というのが非常に重要な問題になろうかと思います。いまは昔ほどはそんな声も聞かれなくなったと思いますが、たとえば楽天の星野監督など、昔は「鉄拳制裁」というのが「美談」として報じられることもありました。いまは、彼も昔のように鉄拳を振るうこともないでしょうが、しかし日本の社会においては、スポーツの指導において「体罰」を指導者が振るうことを肯定する雰囲気というのは、たしかにありました(いまも昔ほどではないにしてもあります)。で、オリンピックで金メダルあるいはよい成績をめざすのなら、上にある

>奴隷生産を優先しながら理不尽なゴリ押しで「体育会系教育で強い選手が育つ」ということにしてきたのが日本のスポーツ界

という指摘をどくれくらい日本のスポーツ界全体が受け入れてこの点を改善できるかというのが問題でしょう。徐々には改善されてきているにしても、もっとスピードを速めて改善できればそれに越したことはありません。

ただこういうのは、指導者個人個人の意識改革と同時に、実際にコーチが世代交代するということも重要になりますからね。柔道の場合、本当に体罰が一掃とまでは言わずとも激減するのも、やはりそれなりの時間がかかるのでしょう。オリンピックの絡みがそれを速めるのも確かでしょうが。

まああえて固有名詞をあげてしまえば、ソフトボールの宇津木妙子監督なんて、自著にもばしばし体罰の話を書いていますしね。いまは、宇津木麗華監督が指導者ですから、そんなにむちゃくちゃなことはないでしょうが、彼女も妙子監督に殴られています。体罰の連鎖がなければいいのですが。しかしやはり指導者の交代も、体罰をなくすためには必要です。

私ができることは、いろいろなことをネット上なりなんなりで指摘することだけですが、読者の方々も、できる範囲で「それは変だよ」「そこまでする必要はない」でもなんでもいいから、指導者なり学校の教師なりに声を出して指摘していただければ幸いです。柔道におけるさまざまなトラブルは、けっきょくのところ柔道界の体罰と無関係ではないし、他のスポーツでも野球やバレーボールなどのような個人個人のプレーがわりと独立しているスポーツでは体罰が多く、しかも日本では野球やバレーボールの人気は高い。うーん、野球はオリンピック種目ではありませんが、やはりオリンピックが野球での体罰をなくすひとつのきっかけになればいいのですが、それをどうにかするのはけっきょく個々人しだいです。

というわけで当ブログは、これからもスポーツにおける体罰の問題について関心を持ちつづけますので乞うご期待。

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